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唯「りっちゃ~ん。 なんか変なの拾った」 ◆PzD3ftv2xo」(2010/01/16 (土) 22:21:55) の最新版変更点

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99 : ◆PzD3ftv2xo :2010/01/16(土) 18:07:27.00 ID:.RRCu.AO 唯「りっちゃ~ん。 なんか変なの拾った」 律「拾ったってお前、小学生……!」  律は驚愕した。唯が手にしていたのは、自分が持っているものとそっくりなデッキケースだったのだ。 律「お前、それ……どこで拾ったんだよ?」 唯「音楽室の前に落っこちてたの。 誰のかなあ?」  よく見ると、デッキケースには蝙蝠を模した紋章が描かれている。 律(コレってまさか、あの時あたしを助けてくれた人の? って事は、持ち主は学校関係者!) 律「よーし唯! それはあたしが預かっておこう!」 唯「えっ? 先生に渡した方が……」 律「おもちゃだと思われて没収されちゃったら、持ち主の手元に戻る確率低いだろ?」 唯「なるほど~。りっちゃん頭いい!」 律「へへ~ん。それ程でもあるぜ!」 律(それに、持ち主が誰なのか確認出来るからな)  放課後。音楽室の前に、何かを探す人影がある。 ?「ここにもない……。一体どこで落としたんだろう?」 律「探し物はコレですか?」  そう言いながら、カードケースを取り出してその人物に見せる律。 100 :◆PzD3ftv2xo :2010/01/16(土) 18:10:42.69 ID:.RRCu.AO ?「えっ?」  振り返ったその人物を見て、律はまた驚愕する。 律「澪……!」 澪「律……! どこで、拾ったんだ?」 律「唯が昼休みに拾って来たのを預かってたんだ。てか、あの時の、澪だったんだな……」 澪「えっ? じゃあ、あの時龍から助けた人って……!」 律「やっぱりそうか……ありがとな、澪」 澪「べっ別に。当然の事だろ?」 律「澪はいつ手に入れたんだ? このデッキケース」 澪「一週間くらい前かな。鏡から出て来た化け物に、鏡の世界に連れて行かれてさ。その時私を助けてくれた人が持ってたものなんだ」 律「その人はどうなったんだ?」 澪「化け物と相討ちになった。私にコレを託して、死んじゃったの……」 律「そっか。なんか、わりー事聞いちまったな」 澪「律が謝る事……この感じ、また化け物が!」  澪が言ったすぐ後、階下から悲鳴が響く。澪と律は、悲鳴の聞こえた場所に急いで駆けつける。  するとそこの窓ガラスの中では、化け物に鏡の世界に引きずり込まれたのであろう生徒が、化け物に喰われそうになっていた! 101 : ◆PzD3ftv2xo :2010/01/16(土) 18:13:40.05 ID:.RRCu.AO  澪は鏡の前にデッキケースを構える。すると、鏡から現れたベルトが澪の腰に装着される。 澪「変身!」  そう叫んでベルトにデッキケースをセットする澪。すると、律があの時見た人物に澪が変身する。  澪が鏡に飛び込むのを見て、律も慌てて変身して後を追う。  律が到着すると、既に澪は交戦中だった。が、少しずつ澪が劣勢に立たされていく。 律「よ~し、あたしも……どわあ!」  加勢しようとした律の前に、あの時の龍が再び現れる。 律「チクショー、こんな時に!」  しかし、龍に襲って来る気配はない。むしろ何かを待っているかのように律を見つめている。 律「とにかくカードを……なんだコレ?」  律が引き抜いたカードに絵柄はなく、ただ『SEAL』と書かれているだけだった。 律(もしかして、コレを使えばアイツの力が借りられる様になるのかも。だったら、やるっきゃねえ!)  律は龍にカードを向ける。カードに龍の絵柄が浮かび上がり、律にその力が宿る。 その姿は、龍の力のおかげか、それまでの黒から赤に染まっていった。 102 : ◆PzD3ftv2xo :2010/01/16(土) 18:16:26.38 ID:.RRCu.AO 律「っしゃあ! 今行くぜ澪!」  律はカードを引き抜き、龍の頭に変化したバイザーに装填する。 『ソードベント』 律「だりゃあ!」  空から飛んできた龍の尾を模した剣を掴むと、その勢いで化け物に斬撃を浴びせる律。  怯んだ化け物にたたみかける様に斬りつけていく律と澪。 澪「律! 今だ!」 律「任せとけ!」 『ファイナルベント』  律は龍を模した紋章が輝くカードを装填し、その場に構える。 律「とおりゃああああ!」  律がジャンプすると、タイミングよく龍が炎を吹き出す。その炎に包まれ、律は化け物にキックを浴びせる!  キックを喰らった化け物は爆発四散し、エネルギーの塊のような光となって飛び去ろうとする。その光を、龍がバクリと飲み込む。  鏡から出て来た律達。無事に生徒を助けられて、一息つく。 澪「ふう……ありがとう、律」 律「へへっ。当然の事だろ?」  生徒を保健室に運んだ後、音楽室に向かう2人。そこには、いつものメンバーが2人を待ちわびていた。 唯「りっちゃん、澪ちゃん! すっごく待ったんだよ~!」 103 : ◆PzD3ftv2xo :2010/01/16(土) 18:19:02.66 ID:.RRCu.AO 梓「律先輩はともかく、澪先輩が遅れるなんて珍しいですね?」 澪「ああ、ちょっとな」 律「澪のやつ、無理なダイエットしたみたいでさ~。なんかフラフラしてたから保健室に連れてったんだよ」 澪「おい律!」 律「本当の事情……言えるか?」ボソボソ 澪「うっ……」 紬「だ、大丈夫なの? 澪ちゃん」 澪「うっうん、平気。保健室で休んだら大分良くなったよ」 梓「良かったあ……ていうか、本当は律先輩が気苦労かけさせ過ぎたんじゃないんですか?」 律「な、なにおーう! そんな事あるもんか!」 澪「ああ~、案外それもあるかもな~、私が太った原因」ニヤニヤ 律「おお澪よ、お前もか!」 紬「うふふ。とりあえず、お茶にしましょう?」 唯「さんせ~」 梓「唯先輩は私と練習するんです!」 唯「あう~そんな殺生な~」 梓「真っ先に来てたのにだらけてた罰です!」 紬「まあまあまあまあまあまあ」  律達にも、再び平和な日常が戻って来たかに見えたが。それはまだ、始まりに過ぎなかった。  窓ガラスの中に、律達を見つめる男の姿があった。 104 : ◆PzD3ftv2xo :2010/01/16(土) 18:21:36.57 ID:.RRCu.AO 終了

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