268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 18:58:51.89 ID:xsXgaQjIO]
律「ゆーいー♪」スリスリ
唯「もう、どしたのりっちゃん?なんかいつもと違うね!」
紬「うふふふふふふ…」
澪「おい律、いい加…」
和「ちょっと律!いい加減離れたらどうなの!?唯だって嫌がってるでしょ!」
澪「の、和?」
271 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 19:08:39.22 ID:xsXgaQjIO]
律「えー?そんなことないよなぁ唯ー?」
唯「え、まあ嫌じゃないけど…」
和「唯…」
律「ほらな?二人で仲良くしてるんだから邪魔しないでね古女房さん♪」
和「ま、また言ったわね…だいたいそんな体密着してたら暑いでしょ?
唯が汗かいてあせもができたらどうするのよ!」
274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 19:20:27.10 ID:xsXgaQjIO]
梓「あ…あせも…」
紬「さすが和ちゃん…心配するレベルが違うわね!」
澪「まるでマ…じゃない、お母さんみたいだな」
律「ふ、ふん!その時は私が薬つけてやるからな唯!」
唯「ホント?お願ーい」
律「へん!私たちだってこれくらい仲良いんだぞ和!」
和「う…」
275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 19:29:10.53 ID:xsXgaQjIO]
和「い…いいから離れなさい唯!」グイッ
唯「うお…」
律「あ!やめろ和!まだ座ったばかりだろ!」グイッ
唯「ひえ…」
和「もういいの!」グイッ
唯「おお…」
紬「…なんだか3人ともとってもいい雰囲気ねえ」
澪「どこが…?」
梓「あの、ところで練習は…?」
278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 19:38:38.60 ID:xsXgaQjIO]
紬「じゃあこういうのはどうかしら?
唯ちゃんが和ちゃんとりっちゃん、どっちと仲良くしたいか決めるの♪」
律「そいつはそうだな…唯、どっちがいいんだ?」
和「唯、律みたいにうるさすぎる人は苦手よね?」
律「あん?」
唯「ど…」
279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 19:49:20.51 ID:xsXgaQjIO]
律「ど?」
和「なに?」
唯「どっちかなんて決められないよ…私、どっちも好きだから…だから二人とも仲良くしよう?」
律「う…まあ別に…」
和「いいけど…」
唯「ふう、よかったー」
紬「唯ちゃんたら、罪な子なんだから…」
281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 19:57:49.99 ID:xsXgaQjIO]
帰り道
和(…でも私より律の方が唯とスキンシップしてるのは事実よね…)
和「うーん…」
唯「どしたの和ちゃん?」
和「あ、別に…じゃあここで」
唯「あ、和ちゃん、家よって行かない?」
和「な、なんで?」
唯「あ…あの…私、今日ずっと和ちゃんに言おうと思ってたんだけど…」
和「え…?」
283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:05:27.32 ID:xsXgaQjIO]
唯「宿題…教えて?」
和「な…なんだ…自分でやらないとためにならないわよ?」
唯「う…そうだよね…やっぱり自分でやらなきゃだよね…」
和「え?」
唯「ごめんなさい和ちゃん、私自分で…」
和「ちょ、ちょっと待って唯!わかったわ!今日は特別に教えてあげる!」
唯「え?ホント?ありがとー!」
和(しまった…まあ、別にいいわよね…今回だけだし…)
284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:14:02.32 ID:xsXgaQjIO]
唯「ただいま憂!」
和「お邪魔します」
憂「おかえりなさいお姉ちゃん、和さん、こんばんは!どうしたんですか?」
和「こんばんは…今日は唯の宿題見てあげにきたの」
唯「憂ー、和ちゃんにお菓子をお出しして!命の恩人だから!」
憂「命の…?じゃあお菓子、後で持っていくので待ってくださいね?」
和「うん…ありがとう」
287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:29:12.48 ID:xsXgaQjIO]
和「で、今日の宿題は?」
唯「これなんだけど~全然わかんないの~」
和「えっとこれはまず…」
和(それにしても…唯の部屋で勉強教えるなんて久しぶりだな…)
唯「和ちゃん?続きは?」
和「あ、うん…ねえ唯、普段は勉強どうしてるの?」
唯「うーん、澪ちゃんとかムギちゃんに教えてもらったりしてるかな」
和「ふうん…」
288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:35:22.96 ID:xsXgaQjIO]
和「じゃあ今度から…」
ガラ
憂「お茶とお菓子持ってきましたよー?」
唯「わーい!」
和「あ…ありがとう憂ちゃん」
憂「いえいえ…あ、ところで和さんに一つ聞きたいことがあるんですけど…」
和「え?なに?」
291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:42:44.06 ID:xsXgaQjIO]
憂「昨日、私にお姉ちゃんのお昼はパンなのって聞いたじゃないですか?あれって?」
和「え、あー…その…」
和(あれ、なんで私慌ててるんだろ…?)
唯「ああ、和ちゃん、私にお弁当作ってくれたんだよ?とってもおいしかったあ!」
憂「え…そう…なんだ…」
292 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:48:36.96 ID:xsXgaQjIO]
和「あ、別に変な意味はなくてね?毎日パンだと飽きるかと思って…」
憂「そうなんですか…まさかお姉ちゃんが頼んだの?」
唯「え?違うよ?和ちゃんが持ってきてくれたの」
憂「そう…でも悪いですよ!食費だってかかるし」
和「いいのよ!私が好きでやってるんだから…」
憂「いえ!そういうわけには行きません!今度からお姉ちゃんのお弁当は私が作りますから!」
和「え…でも…」
和(そうなったら…唯と一緒にお昼食べられないじゃない…)
296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 20:58:39.77 ID:xsXgaQjIO]
憂「それにお姉ちゃん?宿題だって分かるところは教えてあげるって言ってるじゃない!
和さんに迷惑かけて…」
唯「だって…憂に教えてもらうのは姉としてのプライドがぁ」
憂「そういうこと言わないの!今度からは私が教えてあげるから皆さんに頼んじゃダメだよ?」
唯「ぶー…」
和「で、でも私はね…?」
憂「じゃあ和さん、明日からはお弁当大丈夫ですから!宿題も!」
和「う…うん…」
和(憂ちゃん…なにか怒ってる…?)
301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:07:26.51 ID:xsXgaQjIO]
憂「じゃあ私夕飯の準備があるんで…」
唯「うん、よろしくう~」
和「あ、私ちょっと憂ちゃんと話があるから…」
唯「いってらっしゃーい…あ、宿題…」
和(私、どうしても唯と一緒にお昼が食べたい…だから…)
302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:13:13.01 ID:xsXgaQjIO]
和「憂ちゃん?」
憂「はい?」
和「私、勝手にお弁当作って失礼だったかも…ごめんなさい!でも…」
憂「ホントですよ…和さんは失礼です」
和「え?」
憂「だってなんだか私が怠けてるみたいじゃないですか…」
和「で、でも唯は好きでパン食べてるんでしょ?」
憂「そうですけど…」
303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:20:00.89 ID:xsXgaQjIO]
憂「和さんって…何様ですか?」
和「…え?」
憂「お姉ちゃんのこと軽音部の皆さんに任せきりだったくせに…今さらなんなんですか?」
和「う…憂ちゃん?」
憂「なーんて…冗談ですよ!私だって和さんのこととやかく言えませんから」
和「そ、そう…ははは…」
憂「でも和さん、最近お姉ちゃんのこと気になってますよね」
和「う…うん…まあ…」
305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:27:21.24 ID:xsXgaQjIO]
憂「好き…なんですか?」
和「ま、まさか!そんなことあるわけないじゃない!」
憂「そうですよね!よかったー」
和「そうよ!唯はただの…」
憂「ただの…なんですか?」
和(あれ?友達?幼なじみ?なんだろう…)
306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:35:31.03 ID:xsXgaQjIO]
憂「あ、お鍋が…じゃあ和さん、また」
和「うん…また」
和(私…唯のことどう思ってるんだろ?普通の幼なじみ…よね?)
ガラ
唯「和ちゃ~ん、宿題~」
和「あ、うん…ごめん」
和(そうよ、私たちはただの幼なじみなんだから…やっぱり…)
307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:40:05.29 ID:xsXgaQjIO]
和「…唯、やっぱりできるところは自分でやりなさい」
唯「え?どうしていきなり?」
和「いいから!わかんないところは教えてあげるから」
唯「ぶー…わかったよう」
和「あと憂ちゃんの言う通り、明日からはお弁当持っていくのやめるから」
唯「ええ?まだ一日だけなのに…」
和(一日だけだから…よ…これ以上だとやめられなくなっちゃう…)
309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:51:37.64 ID:xsXgaQjIO]
翌日
和「はあ…」
澪「和、今日は久しぶりに二人でお昼にしよう」
和「うん…」
澪「…唯のこと気になるのか?」
和「え?べ、別にそういうわけじゃ」
澪「まあいいけど…そういえば律のヤツ、昨日なんであんなんだったのかな?」
和「す…好きだからじゃない?」
澪「え?誰が誰を?」
和「だから…律が唯を!」
311 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 21:54:38.35 ID:xsXgaQjIO]
澪「あはは、まさかそんな…」
和「そうよ、律は唯のことが好きなのよ…いいじゃない、お似合いだわ」
澪「…和、その箸…逆向きじゃ?」
和「あ…」
澪「なあ和、お前は唯のことどう思ってるんだよ?」
和「だから…ただの幼なじみよ」
313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:00:20.26 ID:xsXgaQjIO]
澪「ただの…ねえ」
和「な、なによ」
澪「幼なじみってさ、付き合いが長くなると、逆に距離置いちゃうようにならないか?」
和「え?」
澪「私と律も…こう見えても高校に入る前よりだいぶ絡み減ったんだよ」
和「そんなの普通でしょ?みんな新しくできた友達と仲良くしたほうが楽しいわよ」
澪「和もそうなのか?」
和「……」
314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:10:10.51 ID:xsXgaQjIO]
澪「確かに私たちといるお前もそれなりに楽しそうだけど…唯といるお前の顔はなんか…」
和「唯といると…ただ…その…あれよ、心配で目が離せないだけ!」
澪「ふうん…ならいいけどな。あ、今日のお弁当もおいしそうだな?」
和「うん…」
和(あ、唯にミートボール食べさせたら喜ぶんだろうな…)
和「はぁ…」
316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:16:09.42 ID:xsXgaQjIO]
放課後
会長「真鍋さん」
和「はい?」
会長「あなた確か軽音部の人と仲良かったわよね?」
和「は…はい」
会長「悪いんだけど、このプリント持っていってくれない?
夏休み中の部室の使用規則の説明なんだけど」
和「あ…わかり…ました」
和(結局今日も行かなきゃなのか…)
317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:20:28.25 ID:xsXgaQjIO]
音楽室
律「唯!ジュース一気飲み対決だ!いくぞ!」
唯「よしきたりっちゃん!」
紬「よーいスタート!」
律「ふん!ゴクゴク…」
ガチャ
和「…澪?」
唯「あ、和ちゃん!」
律「ブハッ…ゲホゲホ!どういうタイミングだよ…」
318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:25:38.50 ID:xsXgaQjIO]
唯「和ちゃんどうしたの?澪ちゃんに用?」
澪「ん、なんだ?」
和「…これ、生徒会からのプリント」
澪「なになに…夏休みの…」
和「じゃあ私これで…」
唯「あ、待ってよ和ちゃん!お茶飲んでいかない?」
和「…いいわ、まだ生徒会の仕事が残ってるから」
唯「ええ…そう?」
320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:37:50.18 ID:xsXgaQjIO]
唯「あ、じゃあ部活終わったら一緒にまた…」
和「いいって…あんたは練習頑張りなさい?」
唯「うう…ホントにいいの?」
和「いいのよ、じゃあまた明日」
ガチャ
和「……」
和(意外にすんなりいったかな…ま、これでまた前みたいな距離に戻れるわよね)
321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:45:57.03 ID:xsXgaQjIO]
律「じゃあぼちぼち練習するか!」
唯「……」
紬「どうしたの唯ちゃん?」
唯「なんだかさっき、和ちゃん寂しそうだった…」
律「和が?」
梓「行ってあげたらどうですか?」
唯「でも…和ちゃん、私に近づいてほしくなさそうだったし…」
澪(…二人とも、お互いのことよくわかってそうで、微妙にわかってないんだな…)
322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:50:36.67 ID:xsXgaQjIO]
澪「唯、行ってやれよ」
唯「え…いいのかな…?」
澪「和、なんか悩んでるみたいだし、お前なら話せばわかるだろ」
唯「うん…じゃあ行くよ」
律「あー…唯?」
唯「なあに?」
325 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 22:56:10.38 ID:xsXgaQjIO]
律「昨日しつこくくっついて悪かった…あと和にも謝っといてくれ」
唯「うん、私は全然いいんだよ?和ちゃんも怒ってないって!じゃあ!」
澪「お前にしちゃ素直だな?律」
律「別に…昨日は和と唯が仲良くしてて…ムカついただけだよ」
澪「まあ、謝ったんだし、えらいえらい」
律「……」
紬「あらまあ…うふふ」
梓「唯先輩って…意外にモテるのかなあ…」
326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 23:02:23.53 ID:xsXgaQjIO]
唯「和ちゃん!」
和「あ…唯?どうしたのよ」
唯「いや、どうしたっていうか…和ちゃんこそどうしたの!?」
和「え?」
唯「なんかさっき寂しそうだったよ?またなにか悩み事があるんだったら相談して?」
和「唯…」
329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 23:29:44.52 ID:xsXgaQjIO]
和「…別に悩み事なんてないわよ」
唯「また嘘ついてる!ダメだよ?私には分かるんだって!」
和「嘘ついてるから…なんだっていうのよ」
唯「え?」
和「あんたはいつもそう!私が抱えてること聞き出したってどうもできないくせに…
なんで私に構うのよ!」
唯「わ…私は…」
335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 23:42:00.57 ID:xsXgaQjIO]
和「私の悩みを言ったところで…あんたにはなにもできないのよ!」
唯「そんなことないよ!私…」
和「じゃあ…もう私に近づかないでよ…」
唯「え?」
和「あんたが私から離れれば…私の悩みは解決するから…」
唯「わ…私が…悪かったの…?」
338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 23:48:49.39 ID:xsXgaQjIO]
和「そうよ…あんたが私の幼なじみだから…だから…」
唯「ごめん…ごめんね和ちゃん…私、全然分からなかった…幼なじみ失格だね…」
和「……」
唯「じゃあ…私、音楽室戻るね?ホントに…ごめんね?」
和「……」
和(違う…ホントは…私は…)
和「ゆっ…」
341 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 23:54:59.94 ID:xsXgaQjIO]
和(でも…呼んだら…聞かなきゃいけないんだ…あの子の気持ちを…)
和「ゆ…」
和(それは…怖い…今までの関係を全部潰しちゃうかもしれない…だったらやめる?…でも…でも!)
和「……」
和(背中を向けちゃダメ…!だって私はいつだって…)
和「ゆいっ…!」
和(背中を押されてきたんだから!)
344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/21(火) 23:57:51.10 ID:xsXgaQjIO]
唯「……?」
和「あんたに聞きたいことがあるの」
唯「なに…?」
和「私はあんたにとって…どういう存在?」
唯「え…?」
和「幼なじみだとか友達だとか、そういうのじゃなくて…今の私は唯にとってどういう存在なの?」
345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:01:52.44 ID:+hRB+IwpO]
唯「なに…?どういう意味かよくわからないよ…」
和「私にとってのあんたは…とにかく大切な存在なの!
笑ってるのを見るだけで、そばにいるだけで幸せな…そんな存在なの!」
唯「和…ちゃん…」
和「あんたも聞かせて?私がどういう存在なのか!」
唯「……」
346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:06:59.56 ID:+hRB+IwpO]
唯「私にとっての和ちゃんは…」
和「……」
唯「私の全部を知っててくれる…私をいつも同じ風にに迎えてくれる…そんな…存在かな?」
和「そう…」
唯「和ちゃん、もしかして…これが聞きたかったの?」
和「…唯、私ね?」
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:11:05.10 ID:+hRB+IwpO]
和「あんたのことが好きかもしれないの」
唯「うぇっ?」
和「もっと一緒に…もっと近くにいたい…そういう風に思ったから」
唯「う…うん」
和「でも…考えてみたらそれはもうとっくの昔からやってることなのよね」
唯「うん、そう…だよね…」
350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:15:30.52 ID:+hRB+IwpO]
和「だから…お互いに知りすぎちゃってるからこそ…
あんたがホントは私のことどう思ってるか分からなかったのよ」
唯「…そう、だったんだ」
和「でも、今わかったわ…あんたの気持ちが聞けてよかった」
唯「え?それだけでいいの?」
和「うん…私はあんたの気持ちがわかれば、それだけでいいの…」
353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:19:53.96 ID:+hRB+IwpO]
唯「和ちゃん……」
和「変なこと聞いてごめんね?じゃあまた明日」
唯「いい加減、和ちゃんも意地張るのやめなよ」
和「え?」
唯「和ちゃん、遠慮してるでしょ?軽音部にいる私にあまり近づかないように」
和「……!」
唯「いいんだよ?もっと今までみたいに仲良くしよう?」
和「で…でも…」
355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:27:35.32 ID:+hRB+IwpO]
唯「だって、和ちゃんは私のこと大切に思ってくれてるんでしょ?」
和「う、うん…」
唯「だったら…和ちゃんが大切にしてくれてる私が大切にしてる軽音部は、もちろん大切だよね?」
和「え?えっと…まあ、そうだけど…」
唯「ならいいんだよ!大切にしてるなら、軽音部にいる私をもっと好きになって?」
和「唯…」
356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:34:20.20 ID:+hRB+IwpO]
和「…私、唯のこと、前と一緒だって思ってた…」
唯「え?」
和「唯は私がいなきゃダメなんだって…何も変わってないんだって…自分に言い聞かせてたの…」
唯「のど…」
和「あんたは強くなってるのに…皆と一緒に歩いてるのにね…
私、あんたに頼られる立場だったのに、いつの間にかあんたを頼る立場になってた…」
359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:37:29.06 ID:+hRB+IwpO]
和「私、あんたに偉そうなこと言ってたけど、ホントはダメな…」
唯「そんなこと言っちゃダメだよ和ちゃん!」
和「…え?」
唯「私を頼ったらなにがいけないの?もっと頼っていいんだよ?」
和「で、でも」
唯「私、うれしいんだよ?和ちゃんに頼られるなんて」
和「うれしい…?」
360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:43:01.91 ID:+hRB+IwpO]
唯「前は和ちゃんに頼ってばかりで…
情けないなあって思ってたけど、やっと頼られるようになったんだもん!うれしいよ!」
和「唯…」
唯「だからもっと私を頼って!私、今まで和ちゃんに頼った分、頑張って恩返しするからさ!」
和「うっ…う…あ、あり…ありがと…ゆい…」
唯「わ!和ちゃん、泣かないでよもう!」
362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 00:49:45.83 ID:+hRB+IwpO]
―――――――――
和「グスッ…ゆい…?」
唯「よーしよしよし…もう泣き止んだ?和ちゃん」
和「も、もうとっくに泣き止んでたけど…あんたが離さないから泣いたふりしてたのよ」
唯「はいはい、そういうことにしとこうか!」
和「…唯」
唯「ん?なあに?」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 01:00:20.83 ID:+hRB+IwpO]
和「あんた…大きくなったわね」
唯「え?そうかなあ…?りっちゃんに勝ってるかなー?」
和「そうじゃなくて…」
唯「え?じゃあなに?」
和「全部…かな…なんか、大人になった」
唯「え?どういうこと?よくわかんないよ」
和「わかんなくていいの!」
366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 01:15:22.02 ID:+hRB+IwpO]
唯「あ、そうだ和ちゃん」
和「なに?」
唯「生徒会の仕事…途中で抜けられない?また私たちの演奏、見てほしいの」
和「…うん。なるべく早く片付けて行くわ」
唯「ありがとう!待ってるからね?」
和「うん…あ、唯?」
368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [2009/07/22(水) 01:20:21.14 ID:+hRB+IwpO]
唯「なあに?」
和「ホントに…強くなったわね」
唯「いひひ、そう?」
和「あのね唯…私も…もっと強くなるから…だから…」
唯「ん?」
和「だから…これからもよろしくね!平沢唯!」
唯「うん!よろしく!真鍋和ちゃん!」
Fin
すばらしい作品をありがとう
最終更新:2009年07月27日 19:42