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26:ゆいのどでおさんぽとか ◆H3B0wWBnHk :2009/07/26(日) 15:26:03.56 ID:V6fapt+e0
 ある晴れた休日。
「今日もいい天気だね~」
「そうね」
 私は唯を誘っておさんぽに出掛けている。
「のどかちゃんとおさんぽなんて、何年ぶりかなぁ」
「さぁ、少なくとも2年は軽く超えてるでしょうね」
「もうそんなになるんだね~」
「そうね」
 ほんとに、月日が経つのは早い。
 あの頃は私無しじゃ生きていけるかも心配だったのに、今じゃこんなに立派になって……。
 嬉しいけど、少し寂しい気もするわね。
29:ゆいのどでおさんぽとか ◆H3B0wWBnHk :2009/07/26(日) 15:29:20.90 ID:V6fapt+e0
「あら、のどかちゃんと唯ちゃん」
 そんなことを考えていると、近所のお姉さんに声を掛けられた。
「あ、お姉さんこんにちわ~」
「どうも」
 唯は元気よく挨拶をしたけど、私は軽く会釈をしただけ。
 ……やっぱり私と唯は似てないわね。
「今日はおさんぽ?」
「うんっ」
 唯とお姉さんはなんだか楽しそうに話してるし、私は蚊帳の外……。
「本当に仲良しね~」
「うんっ!」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/26(日) 15:44:59.68 ID:V6fapt+e0
 ぴくっ。
 お姉さんが私たちのことを仲良しだと言ったのにも驚いたけど、唯がすぐ返事をしたのにも驚いた。
 ちゃんと友人として見ててくれたのね……。
 なんだか胸があったかくなった。
「それじゃ、またね」
「さよ~なら~っ」
 そんなことを考えていると、いつの間にかお姉さんが行ってしまっていた。
 ……挨拶するの忘れてた。
「のどかちゃん何ぼーっとしてるの?」
「……ん、何でもないわよ」
 気がつくと、唯が私の顔を覗き込んでいた。
 というか――
46:ゆいのどでおさんぽとか ◆H3B0wWBnHk :2009/07/26(日) 15:50:03.58 ID:V6fapt+e0
「――顔が近い」
 少し前に動けば簡単に唇が触れてしまうぐらいの距離。
「へ?」
 それなのに、唯はまったく動揺していない。
 ……いや、この子の場合は気付いてないのかもしれない。
「私がもう少し前に進めば、あんたのファーストキスを奪えちゃうわよ?」
 私がそういうと、唯はようやく気付いたみたいで、
「わわわっ!」
 物凄い勢いで後退した。
「……あんた、まさか本当に気付いてなかったの?」
 呆れたようにそう言ってやると――
「き、きづかなかったよぅ……」
51:ゆいのどでおさんぽとか ◆H3B0wWBnHk :2009/07/26(日) 15:53:43.88 ID:V6fapt+e0
 ――顔を真っ赤にして、そう言った。
「……はぁ」
 本当に、気付いてなかったのね……。
「の、のどかちゃん……怒った……?」
「ん?」
 唯の鈍感さに呆れていると、唯は恐る恐る私に質問してきた。
「だ、だから……キスしそうになったでしょ? それで怒ったのかなって……」
 ……何だそんなことか。
「怒らないわよ、そんなことで」
「ほ、ほんと?」
「ええ」
「わぁ~いっ」
61:ゆいのどでおさんぽとか ◆H3B0wWBnHk :2009/07/26(日) 16:00:06.69 ID:V6fapt+e0
 怒っていないと解ると、唯はあからさまに元気になった。
 ……こっちのほうが唯らしいわね。
 だから、もっと唯を感じたくなって――
 ぎゅっ。
「ぁ……」
 ――唯の手を掴んでみた。
「の、のどかちゃ――」
「さ、次に行きましょ」
 唯が何かを言う前に歩き出す。
 ……こんな顔、唯に見せられないもの。
「――うんっ!」
 ぎゅっ。



Fin