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211 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/09(日) 23:45:54.06 ID:dfLKJWMWO
唯「お前の魂、戴くよ!」



夜の街を駆ける少女。
その手には、彼女が持つには重いであろうギターを抱えている。
少女の向かう先、街の広場では、奇妙な姿の男が薄青く輝く塊-恐らくは人魂-を喰らっている。
「見つけた!今度は逃がさないよ!」
少女は男に向かって指差し叫ぶ。
『油断は禁物だぜ、唯。』
ギターから声が響く。
「だいじょーぶい!」
根拠なさげな自信満々の言葉で応える少女-唯。
「お前の魂、戴くよ!」
「グヒヒ…返り討ちにしてヤルゼエエ!」
男は唯に飛びかかる。唯はそれを回避し、ギターをかき鳴らす。音が波動となって男に直撃する。
「グガッ!まだまだァ!」
男の鋭利な刃物の如き爪が唯に襲いかかる。唯はギターでそれをたたき落とすと、再びギターをかき鳴らす。
「グゲ!」
「コレで…トドメ!」
ダメ押しの早弾きで攻撃する唯。
「ギャアアアア…。」
男は、その姿を魂へと変えた。


250 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 00:16:09.42 ID:nV9soqakO
ギターはB系ファッションに身を包んだ少年に変身した。
「お疲れさん。唯。」
「お疲れ様、ギー太!」
そう言うと唯は、少年-ギー太-に抱きつく。
「お、おい!やめろって!」
慌てて突き放すギー太。
「んふふ~照れない照れない♪」
「…ったく、事あるごとに抱きつくなっての…。」
顔を真っ赤にしながら毒づくギー太。
「それより、さっさと食べちゃいなよ、それ。」
「ん…そーだな。いただきます。あぐっ。」
先ほどの男の魂を喰らうギー太。
「さてと。報告報告♪」
唯は手近な窓に息をかけ、文字を書き、呪文を唱える。
『愛羅武軽音不破不破時間』
すると、窓に波紋が浮かび、どこかの映像が映し出される。
「ハロハロ、死神様?」


299 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 01:04:46.55 ID:nV9soqakO
『ヤッホー!元気しちゃってるー?』
呑気な声と共に、窓におかしな格好の人物が現れる。死神様である。
「バリバリ元気ですよ~。たった今99個目の鬼神の卵と化した魂を回収しました!」
『素晴らしいね~。んじゃ、あとは魔女の魂だけだね~。頑張っちゃってね~!』
「がってんだ!」



499 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 17:22:11.06 ID:lJR1en7vO
『魔女は街の西外れに住んでるらしいから、サクサク~っと狩って来ちゃってね~!んじゃ、ヨロシク!』
映像に波紋が広がり、窓は本来の姿を取り戻す。
「よーし、張り切って行ってみよー!」

街の西外れ、魔女の住処に到着する唯達。
「すいませーん!魔女さんいますかー?」
シーン…
「留守かなあ?」
「いたって返事するわけねーだろ。どっか窓破って入っちまえばいい。」
そう言うとギー太は、近くに見えた魔女宅の窓を蹴り破らんと助走をつける。
「どりゃあ!」
窓を破って入った先は風呂。しかも魔女が入浴中の。
その光景を見たギー太は、盛大に鼻血を吹いて転がり込む。
「ほーお、随分堂々とした変質者だなあ。まあ、その割にはウブで可愛いけどね。」


502 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 18:05:05.34 ID:lJR1en7vO
「ギー太!うわ、すごい鼻血!」
「くそ!いきなり色仕掛けとは卑怯な!」
「アンタが勝手に突っ込んで来たんだろ?ったく、大胆な奴だなあ?」
魔女は不敵な笑みを浮かべる。
「あなたが魔女さん?」
長い黒髪を掻き上げ、魔女が答える。
「…どうかな?一応名乗ってあげる。私は澪よ。よろしくね、おチビ…。」
「んっふっふ~、ええ身体しとるの~姉ちゃん!」
怪しい手つきで魔女-澪-に近づく唯。
「しまった!変質者はこっちか!」
呆れ顔でその光景を見つめるギー太。
「何してんだよ…。さっさとやるぞ!」
ギー太はギターに変身して唯の手に収まる。
「フフッ。出来るものならやってみな!」
澪は瞬時に服を着ると、巨大カボチャに乗って外に飛び出す。


512 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 18:33:18.29 ID:lJR1en7vO
唯は澪の攻撃をかわしつつ反撃するが、それを難なくかわされ、次第に焦りが募っていく唯。
「ギー太もうちょっと頑張ってよ~!」
「お前こそちゃんと狙えっての!」
対する澪はまだまだ余裕といった表情で、次々と攻撃を仕掛けていく。
「さーて、そろそろ終わりにしようか!」
唯の一瞬の隙をつき、特大のカボチャ弾を発射する澪。
「しまっ…!」
直撃を受けて地面に叩きつけられる唯。
ギー太もたまらず人間の姿に戻る。
「あ~あ。ボロボロになっちゃって。」
唯達のもとに舞い降りる澪。
「アンタも不憫だなあ。こんな弱いパートナーでさ。」
勝ち誇った顔でギー太に語りかける澪。
「…良いこと思いついた。アンタ、私のモノになりなよ。悪いようにはしないわよ?」


522 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 19:05:46.25 ID:lJR1en7vO
「…そうだな。こんな頼りねえ奴より、アンタの方がうまく使ってくれそうだ。」
「ギー太、何言って…。」
唯に背中を向けるギー太。
「嘘…だよね?」
「じゃあな。」
「ま、そういう事だから。お疲れ様、おチビちゃん。」
澪はギー太を連れて家へと帰っていく。
「待って!」
慌ててギー太に駆け寄り、その手を掴む唯。
「諦めなよ。もうコイツは私の…。」
言いながら振り返る澪。
そこにはギターになったギー太を振りかぶる唯が立っていた。
「まさか、芝居!?」
『魂の共鳴!』
唯とギー太がそう叫ぶと、ギー太は巨大な鎌に変化した。
「魔女狩りー!」
「うわあああああ!」
唯は鎌を振り下ろす。澪はそれを避けきれず、真っ二つに裂け、魂の状態になった。


529 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 19:26:04.50 ID:lJR1en7vO
『うっし!やったな!』
「騙し討ちは気が引けたけど、コレでギー太も!」
人間に戻るギー太。
「んじゃあ早速…あぐっ。」
魔女の魂を喰らうギー太…が、何ら変化がない。
「…へ?」
「…は?」
唖然とする2人。
「どうしたの?何か問題あった?」
どこからか澪の声がする。
「んな…!何で生きて…!」
「てゆーかドコにいるの!?」
「ここだここ。」
唯達が足下を見ると、してやったりと言いたげな顔の猫がいた。
「まさか…!」
唯は慌てて死神様に連絡を取る。


540 : ◆PzD3ftv2xo :2009/08/10(月) 19:42:10.07 ID:lJR1en7vO
『あ~ゴメンゴメン。よくよく調べたらそのコ、魔力を持ったネコちゃんだったんだよね~。てなわけで、今まで集めた魂は没収ね~。バッハハ~イ!』
唯は力なく膝をつく。
「そ…そんなあ~!きゅう…。」
あまりのショックに気絶してしまう唯。
「おおい!唯!しっかりしろおおお!」








「という、夢を見たんだよ!」
「なんだそりゃ…。」
放課後の音楽室で、昨晩の夢の内容を発表する唯。
「おいおい、あたしやムギは出て来なかったのか?」
「ギー太がりっちゃんそっくりだったよ!それと、死神様はムギちゃんっぽかった!眉毛が!」
「なるほど…確かに、あたしが男なら、澪の裸見たら鼻血噴くな。」
「想像するなあ!」ゴツンッ



終わり