225 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 22:37:52.18 ID:II/RIJOO0
【大切なモノ】
「さわちゃん先生っ!」
唯は職員室の入口からさわ子を呼んだ。
「あら、ゆいちゃん、こっち来ていいわよ」
「は~いっ」
唯は両手に抱えたプリントの山を落とさないように、ゆっくり歩いた。
「あらあら、こんなにたくさん。ありがとねっ」
「お仕事ですからっ!」
だが、その威勢のいい声とは裏腹に、唯はバランスを崩して倒れた。
「あっ!」
プリントが宙に舞う。
229 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 22:41:26.85 ID:II/RIJOO0
唯は体勢を立て直そうとしたが、遅かった。
あちこちにプリントが飛び散ってしまった。
「まったく…唯ちゃんったら」
「ご…ごめんなさいっ!」
「とりあえず、拾いましょ」
唯とさわ子は2人で手分けしてプリントを拾った。
「ふぅ…これで全部ね」
さわ子は最後の一枚を自分の机の上に置いた。
「ホントにすいませんっ」
「もう、唯ちゃんったら。…可愛いから許しちゃう」
さわ子は唯に抱きついた。
235 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 22:47:03.33 ID:II/RIJOO0
「はうっ…先生、職員室ですよっ」
「今の時間は誰もいないわ」
「あふっ、そんな…」
さわ子は唯の胸の辺りをまさぐった。
「…大きくなった?」
「ちょこっとだけ…」
さわ子は唯の耳元でささやく
「今度、憂ちゃんのも触らせてね」
「はふん…いいですよっ…もう」
236 :ギ―助 ◆CvdBdYFR7. :2009/08/22(土) 22:47:44.29 ID:II/RIJOO0
唯は悲しそうな目でさわ子を見つめる。
「さわちゃん先生は私より憂の方が好きなの?」
「私は唯ちゃんが一番好きよ」
「…よかったぁ」
唯は安堵の表情を浮かべる。
「あ、でも澪ちゃんもいいかも…」
「先生っ、大切なモノが違いますよっ!」
さわ子は照れたように笑った。
「うそうそ、大好きよ、唯ちゃん」
そう言って、そっと唯の頬にキスをした。
Fin
最終更新:2009年08月23日 06:55