722 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 01:44:20.43 ID:xSFbKRLj0
澪「ムギ、作曲の方は順調か?」
紬「ちょうど昨日出来上がったの。これ聴いてみてくれない?」
澪「ふむふむ……こ、これは……なかなか」
律「確かに!」
唯「さっすがムギちゃんだねっ」
澪「今晩から歌詞を考えないとな……」
梓「澪先輩、頑張ってください!」
澪「とりあえず2、3日待ってくれ。それまでに書き上げるから」
725 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 01:54:24.04 ID:xSFbKRLj0
3日後
唯「澪ちゃん、歌詞書き終わった~?」
澪「うん。今回はかなり構想を練ったから自信あるんだ。ほら」
律「見せてみろ、いや魅せてみろ!」
梓「えーと、タイトルは『りんごゴロゴロ ~己の限界に挑む男達~』……」
澪「うんうん」
紬「……」
729 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 02:10:53.59 ID:xSFbKRLj0
律「え?よく聞こえなかったなー。梓、もう一度言ってくれ」
梓「あ、ハイ。分かりました……『りんごゴロゴロ ~己の限界に挑む男達~』……です」
律「嘘だろっ!?おいっ!!」
澪「何が?」
律「どう考えたってサブタイトルいらねーだろ!」
澪「失礼なヤツだな!ちゃんと歌詞まで見て言ってくれよな」
紬「まあ歌詞さえしっかりしてれば問題無いわよ。梓ちゃん続きをお願い」
梓「りんごごろごろ5~6個転がって 慌てて私は追いかけた」
梓「君の手が伸びたのが見えた その手は2つのりんごを掴んだんだ」
梓「3~4個のりんごは転がり続けたまま」
梓「迷わず駆け出すよ 横にいたおじさんとその部下的なポジションの人」
梓「吹きぬける風 超えられない壁 そんなの全て関係ないのさ」
律「何なんだこれは……」
734 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 02:21:50.26 ID:xSFbKRLj0
おじさんのリミッター いきなり解除して大丈夫なのかな
足をただひたすら前へ 前へ! 前へ! 前へ!
最高速のまま坂の中腹を下って 最後のカーブの前でギリギリ追いつくか否か
負けるものか 部下っぽい人もそれに続くよ
そうさ 重たい革靴なんか脱ぎすてちゃえ
向かう先には KFC! KFC! KFC! KFC!
737 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 02:32:55.76 ID:xSFbKRLj0
早くしないとカーネルの足にぶつかっちゃう
そもそも地面を転がったりんごなんて食べれるわけない
バッキャロウ! マンボウ!
Don't think! Feel! Just feel!
動きだした おじさんの肩 少ない稼動域で頑張って投げるだ
描け放物線 桃の天然水のペットボトルで (懐かし~)
割れたのはカーネルおじさん愛用の眼鏡 眼鏡! 眼鏡!
どうでもいいけどりんごは犬に食べられたのさ
740 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 02:39:08.23 ID:xSFbKRLj0
梓「ありがとう 君と おじさんと その部下っぽい人と 野良犬の右側の犬歯」
唯「あははははは あははははは」
紬(唯ちゃん、何を信じたらいいのか分からなくなったのね……)
澪「自分で言うのも何だが、ふわふわ時間に次ぐ自信作だ!」
律「バッキャロウ!」ボコッ
澪「マンボウ!」
おわり
758 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 03:14:00.36 ID:xSFbKRLj0
澪「一昨日、律に殴られた所がまだ痛む」
梓「大丈夫ですか?」
律「梓よ。心配する必要は無い!変な歌詞を書いてきた澪が悪い」
梓「確かにあの歌詞はどうかと思いますけど……」
唯「あはは あはは あはははははは あはは あはは あはははははは」
紬(一昨日からずっとこんな感じだけど……唯ちゃん大丈夫かしら?)
澪「こうなったら汚名返上だ!明日までに歌詞書いてくるからそれを見て判断してくれ!」
律「また変な歌詞だったら反対側の頬を差し出してもらうからなー!」
梓(>>澪先輩 期待して舞ってます)
759 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 03:20:23.70 ID:xSFbKRLj0
翌日
律「さぁ、歌詞を見せてもらおうか!」
梓「私今、ワクワクテカテカしてます」
唯「あずにゃん あはは」
澪「ククク……ならば見せてやろう……私の書いた渾身の歌詞をな!」
紬(澪ちゃん、何かいつもとキャラが、違う気が……)
762 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 03:35:44.00 ID:xSFbKRLj0
少しだけ考えてみて 僕のいなくなった 世界
その日まで傍にいるけど それ以降は キミ次第
決められた日常を打破 来たれ 等間隔の未来
もがき苦しむだけなんてヤダ 叫べ 僕との誓い
飛び立てるのさ その背中の翼で ほら もうすぐ
アルプス山脈を越えていける日も近いかもね
でもライン川を沿うように歩くピクニックも捨て難い
迷うところだぜ 青春真っ只中な僕とキミの love sotry
770 :ハートのキング ◆wYFB8z4udM :2009/08/14(金) 03:44:02.62 ID:xSFbKRLj0
梓(今度は中二かと思ったらまたイミフですか……)
唯「ハッ!今まで何してたんだろう?」
紬(唯ちゃん、気がついたのね!良かった!)
律「おい、やっぱり何かダメだぞこれ。つづりも間違えてるし」
澪「何だと?ちゃんと最後まで見たのか?」
律「最後まで見る必要性を感じないのはどうしてだろうな?」
澪「まったくもって分からないね」
律「分かるまで廊下に立ってなさい」
澪「ハイ!」
律「よろしい!」
おわり
最終更新:2009年08月25日 16:43