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223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/30(日) 03:22:29.09 ID:fq2eejulO
 こんにちは。梓です。えーっと、いまものすごく困ってます。なぜかと言うと先輩達が……。
「いーや! 絶対梓はあたしを選ぶね!」
「りっちゃんはダメダメだもん。わたしだよね? あずにゃん!」
「どぅわれがダメダメじゃあ!」
 第一回、梓は誰をお姉ちゃんにしたいか選手権。なる物が勝手に始まって勝手に争ってるみたいなのです。
 わたしは誰でも構わないから早く練習がしたいのに。
「梓っ! 誰がいいのか選べっ!」
 大丈夫です。律先輩だけは無いですから。なんて言ったらあとが怖いんだよなぁ……。
「あずにゃん! 信じてるよっ!」
 唯先輩はダラダラしすぎてすっごくイライラしそう。憂くらいの子じゃないと面倒見れないよ。
 ムギ先輩と澪先輩は二人ともお姉ちゃんに向いてそう。わたしは澪先輩をお姉ちゃんにしたいなー。大好きだし。
「梓。もうこのバカ二人はほっといて練習するぞ」
 頭をポンと叩き、澪先輩がわたしに声をかけた。やっぱりかっこよくてかわいいです。
「おやおや。澪ちゃま。そんな所でなにをポイント稼いでらっしゃるのかしら?」
「なっ……! わたしはそんなつもりは……」



225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/30(日) 03:23:29.00 ID:fq2eejulO
「あらあらぁ。ほんと律さまの言うとおりですわぁ。澪さまずるいですわよぉ」
「ゆ、唯まで! というかその気持ち悪い喋りをやめろ!」
 あー。澪先輩まで巻き込まれちゃった。ムギ先輩は……?
「みんな仲がよくていいわねぇ。ね、梓ちゃん?」
 頬を赤らめながら言うのはやめてください……。
 また今日も練習できないのかな? やだなぁ。やっぱり辞めちゃおうかなー……。
 なんて独り言を呟いたのが間違いだったかも。みんなが一瞬にしてわたしを取り囲んだ。やな予感……。
「部長として却下!」
 じゃあ部長として練習を仕切って始めてください……。なんて考えてると律先輩はニヤニヤと笑ってわたしを羽交い締めにした。
「梓ぁ。あんたが今すぐ順位つけなさい。そしたらすぐに練習に入るからねー」
 地雷踏んだ……。心の中じゃみんな好きだもん。順位なんかつけたくなかったのに。だから答えるつもりなかったのにぃ……。
「ん……? あ、梓……泣いてるのか?」
 澪先輩の一言で我に返った。わたし泣いてたみたい。なんで泣いたんだろ……?
「あ、ごっ、ごめん! 痛かったか? ごめんな梓! れ、練習しようぜ!」



226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/30(日) 03:25:39.78 ID:fq2eejulO
 律先輩が慌てて取り繕ってる。痛くないよ。むしろ優しく抱かれてるような感覚で気持ちよかったですよー。
「あずにゃん! いい子だから泣きやんで!」
 泣くつもりはなかったんですけどね。唯先輩はすっごい近くで撫でてくれてる。ちかいちかいー。
 なんだか涙はすぐ止まった。そもそも泣くつもりもなかったんだからそうだよね。あー。もう言いたいこと言っちゃおうかな。どーでもよくなってきちゃった。
「わたしはなかよしでいる軽音部のみなさんが好きなんですっ! だから順位なんてつけたくないし、一番いきいきしてる顔が見れる練習時間が好きなんです!」
 ……えっ!? そうなのわたしっ!? ダラダラ過ごすのが嫌なだけじゃなかったの?
 自分でも理解してなかった自分の思いが勝手に口を突いた。これは嫌な予感……。
 澪先輩とムギ先輩は驚いたような表情。これは想定内。ただ、律先輩と唯先輩……なんでそんなニヤニヤしてらっしゃるんですか……?
「おぉ……梓ぁ……」
「あずにゃぁん……」
「「かわいいっ!!」」



229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/30(日) 03:26:54.00 ID:fq2eejulO
 前と後ろから激しい衝撃。両側から抱きつかれて……暑い! きつい!
「ごめんなー梓! お前がそんなかわいいこと考えて練習したいなんて言ってると思わなかったよ! それならたくさん練習時間取らないとなー!」
「あずにゃんがそんなにわたし達大好きなんて思わなかったよー! 唯ねえさんもたくさんたくさんがんばるよー!」
 うわー。顔が熱いよー。恥ずかしいですー。逃げたい逃げたい逃げたい逃げたい……。でも練習始まりそうだし……いいかな。
「でもあずにゃんがかわいいからしばらくこのままでいてから練習始めようね、りっちゃん!」
 うえっ!?
「もちろんだ、唯!」
 うぅ~……。やっぱり順位つけとけばよかったです……。


おわり