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このSSは『【けいおん!】唯×憂スレ』というスレに投下されたものです
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323 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/30(水) 04:08:03 ID:PsnvUFZA
私はその日、一人きりで夕飯を食べていた。
お父さんとお母さんは出張とその付き添い。
普段いるはずのお姉ちゃんは、軽音部の皆で律さんの家でお泊まり会だとか。
今日はまったくの一人ぼっちだ。

憂「お姉ちゃん、急に出かけちゃうんだからなぁ…」

ふと考えてしまう。いつか私もお姉ちゃんもこの家を出ていくのだろうか。
そうなったら、こういう状況も当たり前になって、なんとも思わなくなって…
そして、お互いに会えなくなっても平気になって…
最後はお互いのことを好きでなくなってしまったりするのだろうか。そんなの、そんなの…

憂「って、何考えてんだろ私…」

そうだ。私は何があっても絶対お姉ちゃんのことを好きでい続けるし大丈夫だよね。
でも…お姉ちゃんは?お姉ちゃんが私のことを好きでいてくれる保証なんてどこにもないじゃない。
そんなことを考えてるうちに、目に涙が溢れてくる。
どうしちゃったんだろう私…バカみたいだ。お姉ちゃんがいなくても頑張らなきゃいけないのに。

ても…涙は止まらない。止めようとすればするほど、涙はとめどなく溢れてくる。

憂「うぅ…うぇぇ…お姉ちゃん…」

唯「憂?」
324 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/30(水) 04:11:28 ID:PsnvUFZA
驚いて声のした方を見ると、お姉ちゃんがきょとんとした顔で立っていた。
私は泣いているのを見られたくなくて、とっさに顔をそらす。

憂「お、お姉ちゃん…どうして帰ってきたの?」

唯「うん…今日りっちゃん、家族で出かける約束あったの忘れてて…
 それでお泊まり会は中止になっちゃったの」

憂「そうなんだ…あはは、律さんたら、おっちょこちょいだね」

唯「ねぇ憂、もしかして泣いてたの?」

お姉ちゃんはこういう時は鋭い。泣いていたのにも気づいているようだった。
でも、それは認めたくなかった。私は必死に元気なふりをする。

憂「た、ただ目にゴミがはいっただけだよ!なんでもないなんでもない!」

唯「そう…?」

憂「そうだよ!あ、お姉ちゃん夕飯は…お姉ちゃん?」

お姉ちゃんは私の問いかけに答えずに、突然私の頬を両手で押さえつけた。

憂「お、お姉ちゃん?なに?」

お姉ちゃんは黙ったままで私の顔を見つめるだけだ。
やめてよお姉ちゃん、涙を見られたら、私…

唯「…憂、やっぱり泣いてたんだね」

憂「……!」

唯「どうしたの?よかったら理由…」

憂「わ、私…泣いてなんかない!いいから離して!」
325 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/30(水) 04:14:19 ID:PsnvUFZA
お姉ちゃんの優しい声を聞くと、全てを見透かされているような気がした。
そんな自分が悔しくて、思わず語尾が強くなってしまう。

唯「憂…?」

憂「…お泊まり会、中止で残念だね。皆さんと一緒にいられなくなって」

違う。こんなこと言いたいわけじゃないのに…なのに、気持ちを抑えられなかった。

憂「…どうせ私なんかより、軽音部の皆といた方が楽しいんでしょ?
 だったらはっきりそう言ってよ…」

唯「憂、私は…」

憂「それにお姉ちゃんはどうせ、いつか私のことなんて嫌いになって…全部忘れちゃうんだよ…
 だったら、私なんか最初から…」

唯「憂!」

お姉ちゃんは私の名前を呼ぶと、強く私を抱き締めた。
今まで抱き締めてくれたどんな時よりも強い力で。

憂「……!」

唯「えっと…私、なんて言ったらわかんないんだけど…そういうこと言ったらやだよ、憂」

憂「う……」

唯「私、憂のことずっと好きだよ?嫌いになったりなんかしないよ?だって…」

憂「うぅ…」

唯「私、憂のお姉ちゃんだもん。だから…大丈夫だよ?」

憂「うぇぇぇぇん…」

唯「よしよし、一人ぼっちにしちゃってごめんね」
326 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/30(水) 04:17:31 ID:PsnvUFZA
私はひたすら泣いた。声が枯れるまでただひたすらに、お姉ちゃんの胸の中で泣いた。

憂「…あの、お姉ちゃん」

唯「なあに?」

憂「さっきはひどいこと言って…ごめんなさい」

唯「いいんだよ。私の方が悪いもん」

一方的に感情をぶつけた私を、お姉ちゃんはまったく責めようとはしなかった。
優しくて、やわらかくて、あたたかいお姉ちゃん。私はそんなお姉ちゃんのことが――

憂「お姉ちゃん」

唯「ん?なあに?」

憂「私ね?お姉ちゃんのこと…」

ぐうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…

憂「……」

唯「あう、お腹すいちった…夕飯まだだから…」

憂「ぷっ!もう、お姉ちゃんたら…待ってて、ご飯用意してあげるから」

唯「面目ない…ところで、今何言おうとしたの?」

憂「…内緒。また後で言うよ!」

唯「なあにそれ~」

憂「ふふふ♪」

お姉ちゃん、私はあなたのことが大好きです。
そしてこれからもずっと、あなたのことを大好きでい続けるからね。

終わり




すばらしい作品をありがとう