このSSは『【けいおん!】唯×梓スレ 3』というスレに投下されたものです
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809 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/25(日) 02:12:32 ID:F8LHccYb
梓「唯先輩、こないだギターの練習に付き合ってほしいって言ってましたよね」
唯「うん、なかなかできないとこがあるのー」
梓「…じゃあ今日、私の家でどうですか?今日は親が帰るの遅いし、ゆっくり練習できますよ」
唯「ホント!?行く行くー♪」

唯先輩と二人きりでギターの練習…それも私の家で。私は頬がゆるみそうになるのを必死にこらえる。

梓「あの、何時ごろまでいられるんですか?」
唯「うーんと…」
律「ゆーいー♪帰りに皆でお茶してくんだけど、お前も来るよな?」
唯「え!お茶?」
梓「な、ちょっと待ってください!唯先輩は今日私の家でギターの練習するんです!」
律「そんなのいつでもできるだろー?今日はケーキが割引なんだよ!」
梓「でも唯先輩はやる気出してるんです!それを邪魔するなんてやめてください!」
律「いいからいいから、ほら唯、行くぞー」
唯「うお…!」
梓「ダメです!さあ唯先輩、私の家に行きますよ!」
唯「うあ…」
律「離せ梓!唯はケーキを食べるんだ!」
梓「律先輩こそ離してください!唯先輩はギターの練習するんです!」
唯「い、いたい…」


澪「…ムギ、あいつらは何を遊んでるんだ?」
紬「うふふ…うふふふ…」
810 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/25(日) 02:15:58 ID:F8LHccYb
すったもんだの末、なんとか私と唯先輩は律先輩たちと別れ、私の家へとやってきた。

唯「はぁ…ケーキ食べたかったなぁ…」
梓「お菓子ならありますよ。…それともなんですか、律先輩と一緒にいたかったんですか?」
唯「そ、そういうわけじゃ…きゃっ!」

私は唯先輩をソファーに押し倒すと、覆い被さるようにして先輩に顔を近づける。

唯「あず…にゃん?」
梓「私言いましたよね、浮気は許さないって」
唯「う、浮気なんて…しないよ」
梓「どうだか…お菓子に釣られてほいほいついていっちゃいそうです」
唯「ほ、ホントにしないよ!」
梓「信用できません…なので、二度と私以外の子に目がいかないようにしてあげます」

私は唯先輩の顔を両手で挟むようにして、さらに顔を近づけた。
そうすると、唯先輩の吐息と鼓動が徐々に速まるのが手に取るように分かる。

唯「あ…あず…」
梓「ふふ…こんなにドキドキしちゃって…唯先輩、かわいいですね」
唯「うぅ…」
梓「いつもキスする時は唯先輩からでしたね…どうですか?こんな風にされる気分は」
唯「どうって…」
梓「ドキドキします?それとも嬉しい?」
唯「りょ、両方…かな…」
梓「そうですか…じゃあ…」
811 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/25(日) 02:22:56 ID:F8LHccYb
唯「ねぇ、あずにゃ…!!」

私は唯先輩の言葉を遮るように、唇を重ねる。重なる胸を通して、先輩の鼓動が最高潮に速まるのが分かった。

梓「…ぷは」
唯「……」

十数秒後、先輩の唇から自分の唇を離すと、唾液が糸を引いた。なんだかとてもいやらしい感じだ。
唯先輩はというと、顔を真っ赤にしてうつむいている。

梓「ふふ、なんだか新鮮ですね」
唯「…うん」
梓「唯先輩、もう私以外の子にたぶらかされないって誓えますか?」
唯「…うん」
梓「ならいいんです。さ、お菓子でも食べて、ギターの練習始めますよ」
唯「…やだ」
梓「え…?」

次の瞬間、唯先輩は信じられない力で私を押し退けた。たちまち、私と立場が逆になる。

梓「なっ…?」
唯「あずにゃん…ごめんね。ちょっとでもりっちゃんの方に気持ちがいっちゃって。
 でももう大丈夫。私あずにゃんしか見えないや」
梓「ちょ…唯先輩?目が変です!」
唯「だから…あずにゃんにも、私以外の子に目がいかないように証明してもらわなきゃね」
梓「な、ちょ…や、やめ…」
唯「あずにゃん、大好きだよ♪」
梓「……!!」


――結局その日、私たちはギターに触れることはなかった。

おわり



すばらしい作品をありがとう

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最終更新:2009年11月09日 00:44