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394 :私が死ぬ事を決めた理由1 [sage]:2010/06/05(土) 01:36:05.08 ID:NHMOcko0
唯「みんな、私もう生きられないよ…」

自分の右手にあるものを見る。
妹が私に指定した道具だ。

唯「…バイバイ」
自分の右手に持ったものを勢い良く自分の頭めがけて振り上げた。
すぐにそれが頭に当たる感覚があった。
それからは自分の体が生きる事を拒否するように、ゆっくりと地面へと身を投げた。

その最中、薄れゆく意識の中で死ぬ事を決心した経緯を思い出していた。

――――――

若いって言ったって十何年も生きれば色々な事がある。
嬉しい事だって、辛い事だって。
誰だって辛い事があったら多少は死にたいと思うものだと思う。

憂『お姉ちゃんなんか大嫌い!』

どんな事より、それを妹に言われた事が理由だと思う。
きっかけはよく覚えていない ただ珍しく妹と口論になったのは確かだ。
あの優しい妹が泣きながら怒鳴るってだけでも、私は押されていた。
さらにそんな私に追い討ちをかけるように、最後に妹は言ったのだ。

憂『お姉ちゃんなんか、―――――――――――死んじゃえ』

そう言い残して走って部屋に戻っていく妹を呆然と見ていた。
妹は確かに私に[ピーーー]と言ったのだ。
しかも丁寧に方法まで指定して。

――――――

395 :私が死ぬ事を決めた理由2 [sage]:2010/06/05(土) 01:37:18.68 ID:NHMOcko0

 「唯先輩!どうしたんですか!?」

誰かの声が聞こえる。
聞き覚えはあるけれど、今の何も働かない頭じゃ誰かわからない。

必死に叫んでるその声を子守唄代わりにしながら、私は再び自分の意識を記憶の再生に集中する事にした。

――――――

その言葉を聞いた時、私は人生の全てを失った気分になった。

その翌日1日学校でどう過ごしていたのか全く覚えていない。
部活にも出た記憶がない。いや 確か出なかったはずだ。
その道具を買いに近所のスーパーに行ったから。
メンバーから着信とか何件かきてたはずだけど、全く気にしてなかった。

憂『お姉ちゃんなんか、―――――に頭ぶつけて死んじゃえ』

ただその言葉が頭の中で延々と再生されていた。

買い物が終わって家に帰ったら、早速自分の部屋に行き袋の中身を出した。
きっと誰もが見た事あるもの。
私だってこんな使い方をするとは思わなかった。
でもね、もう疲れちゃった。

体じゃなくて 心が疲れたよ。


だからさ もういいんだ。

――――――



396 :私が死ぬ事を決めた理由3 [sage]:2010/06/05(土) 01:38:34.72 ID:NHMOcko0


 学校 放課後

律「おっかしいな 唯のやつ電話にも出ない」
紬「そういえば今日1日上の空だったわね」
澪「何かあったのか?」
律「いや 朝学校に来た時から既にそんなだったな」
澪「家で何かあった とか?」
律「何か… あの平和そうな家で?」
澪「じゃあ他に当てがあるのか?」
律「ない」
澪紬「……」

梓「…じゃあ私部活終わった後で唯先輩の家に行ってみます」
澪「部活終わってからじゃ遅いだろ」
紬「そうね 行くなら今から行ったほうがいいわ」
律「よし!そうと決まればこれから唯の家に行くぞ」
梓「え?部活はどうするんですか?」
律「唯がいないと面白くない」
梓「……」

――――――
 平沢家

 ピンポーン

澪「…誰もいないのか?」
律「唯ー いないのー?」
紬「唯ちゃん 今ならまだやり直せるから また一緒に頑張ろう?」
梓「なんで引きこもり相手のやりとりになってるんですか」
紬「うふふ この前ドラマで見て 1回言ってみたかったの」
梓「……」

ガチャ
律「あれ? ドア開いてるぞ?」
澪「じゃあ本当にいるのか?」

律「お邪魔しまーす」
澪「おいおい 勝手に入っちゃまずいだろ」
律「大丈夫だって 鍵がかかってないって事は唯いるんだよ。 …多分」
澪「最後の一言はなんだ」
律「細かい事は気にしない気にしない♪」



397 :私が死ぬ事を決めた理由4 [sage]:2010/06/05(土) 01:39:49.47 ID:NHMOcko0



律「うーん リビングには誰もいない…」
梓「いや 当たり前だと思いますが」
澪「いたら私達に気付いてるだろ」
律「わからないぞー? 首を吊った唯とかがいたかもしれないし…」
澪「」
梓「律先輩!縁起でもない事言わないでください!」
律「あはは 冗談だってー」

梓「もう… じゃあ私唯先輩の部屋を見てきます」

 スタスタ
梓「全く… 唯先輩が自殺だなんて洒落になりません」
 コンコンコン
梓「唯先輩 いないんですか?」

 シーン
梓「…開けますよ?」


 ガチャ

ドアを開けたら、部屋に唯がいた。
白いものが飛び散った中心に、唯が倒れていた。

梓「…唯…先輩?」
呼び掛けても動く気配がない。

梓「唯先輩!どうしたんですか!?」ダッ
駆け寄り、声をかけてみる。
これと言った反応もなく、また部屋が静かになった。

梓「唯先輩!しっかりしてください!」




398 :私が死ぬ事を決めた理由5 [sage]:2010/06/05(土) 01:40:31.98 ID:NHMOcko0



 ガチャ
律「梓 どうした!?」
澪「」
紬「唯ちゃん!?」
騒ぎを聞いて続けさまに3人が部屋に入った。
律「唯 どうして自殺なんか…」
澪「律が… あんな事言うから本当になったんだ!」ガシッ
紬「澪ちゃん落ち着いて!りっちゃんは悪くないわ」

各々騒いでいる3人をよそに、梓はふと飛び散った白い物体が目に入った。
その破片の1つを掬ってよく見てみる。

梓「ん?」
梓(これってもしかして…)

 パクッ


律「あ、梓が唯の脳みそ食った!?」
澪「」バタ
紬「梓ちゃんにそんな趣味が…」
梓「……」

――――――




399 :私が死ぬ事を決めた理由6 [sage]:2010/06/05(土) 01:41:56.61 ID:NHMOcko0



 「ゆ…せん……」

 あれ?何か聞こえたよ。

 「唯先輩」

ん? 何か呼ばれた気がする。

 「起きてください」

私寝てたんだっけ? じゃあ起きないと…。

唯「……ん」
梓「唯先輩!大丈夫ですか!?」
唯「…あずにゃん?」

 あれ?どうしてあずにゃんが家にいるんだろう?
起き上がってみると、やっぱり私の部屋だった。

梓「唯先輩 どうしてこんな事…」
梓は唯の前にに自分が集めた白い物体を出した。
唯「あ…」

 そうだ、私死のうとしたんだっけ
 今生きてるなら失敗したんだろうな






梓「これ… お豆腐ですよね…?」
唯「そうだよ」
梓「じゃあどうして…」
唯「昨日、憂とケンカしたんだ」
梓「え?」
唯「その時最後に憂が言ったんだ」

憂『お姉ちゃんなんか、お豆腐の角に頭ぶつけて死んじゃえ』

梓「…唯先輩」
本人が真面目なのだろうからあまり言わないほうがいいのかもしれないけど、どうしても聞かずにはいられない。

梓「本気でお豆腐で[ピーーー]るって思ってます?」
唯「え? 出来ないの?」
梓「……」


400 :私が死ぬ事を決めた理由7 [sage]:2010/06/05(土) 01:42:48.27 ID:NHMOcko0


 ガチャ
憂「お姉ちゃーーーーん!!」ダッ
唯「う、憂?」
憂「お姉ちゃんごめんね!私があんな事言ったから…」
唯「え?」
梓「ああ、その事知らなかったので私が憂に連絡入れたんですよ」

憂「お姉ちゃんごめんね 本当にごめんね…」
唯「憂… もういいよ。お豆腐で[ピーーー]ないって事を知らなかった私も私だし」
梓(やっぱり知らなかったんだ…)

唯「そんな事よりお腹すいたよ憂」
憂「もう夕方だもんね。じゃあ買ってきたお豆腐で何か作るよ」
唯「わーい!」
憂「梓ちゃんもどう?」
梓「え? そんな悪いよ」
憂「いいの。そうだ、他の人達はどうだろう?」
唯「他の人達?」
梓「リビングに軽音部全員いるので…」
唯「えー なんで?」
梓「唯先輩が連絡くれなかったから全員で来たんですよ」
唯「あれー? そうだっけ?」
梓「……」


――――――

全員「いただきまーす」
律「うーん やっぱり憂ちゃんの料理は美味しいなあ」
唯「おいしー」
澪「…そう言えばさっきからどうしても気になってる事があるんだが…」
唯「ん? 何?」
澪「唯と憂ちゃんは何でケンカしたんだ?」
唯「……」
紬「…唯ちゃん?」
澪「あ、いや 言いづらかったら言わなくていいんだ」
唯「…何だっけ?」
澪律紬梓「……」

唯「忘れちゃった」テヘ



――――――

401 :私が死ぬ事を決めた理由おまけ [sage]:2010/06/05(土) 01:43:45.14 ID:NHMOcko0

 画面の前の良い子へ

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良い子のみんなは食べ物で遊んじゃいけないよ。
私との約束だよ。