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「この温泉には野生の参加者もはいってきます」(2009/07/31 (金) 22:40:41) の最新版変更点
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*この温泉には野生の参加者もはいってきます ◆EFl5CDAPlM
「キュァァァァァァックル~!」
フリードリヒのその鳴き声、
本人にしてみれば「バース!」と叫んでいるであろうそれに応え、
何かの儀式を行うような場にある円盤石が回転し、
光り輝き、何かを形作る。
その何かは次第に大きくなり、人のような姿を形作る。
やがて光が収まると円盤石のあった場所には、少女のような姿をした者が現れた。
だがこの少女、ふつうの人間とは少し違う。
頭には角を生やしているし、背中には翼が生え、しっぽまで生えている。
その姿と云い、ライガーと同じように出現したことといい、人間ではないことは確かだろう。
それもそうだ。彼女の名前はピクシー。
とある世界に生息する、人間に近い容姿をしているが、れっきとしたモンスターである。
「~~♪」
「キュア~♪」
「ガウガウ!」
「♪」
だがそんなことはケモノ達にとっては些細な問題ではない。
いや、問題にすらならない。
彼らにとってはこの少女のような魔物も、新しい仲間以上の認識はないのだろう。
でてきた魔物をトトロが、フリードリヒが、ライガーが歓迎する。
彼らは現在、温泉にいた。
正確には温泉の裏にあった洞窟。近くにある説明書きを信じるならば、「第三の神殿」と呼ばれる場所である。
山小屋の神殿とどこか似ているようで、微妙に違う祭壇。
ここでも山小屋と同じようにモンスターを召喚できることを知った彼らは、
早速持っていた2つ目の円盤石を使用し、モンスターを召喚したのである。
「?」
「ヴォ?」
「ガウ?」
「キュア?」
そうしてしばし戯れていた4匹であったが、ふとピクシーがトトロの左足に目を向ける。
そこには夜明けごろ負った火傷跡が残っている。
それを痛ましそうに見つめるピクシー。
それにほんわりと笑って返すトトロ。
「―――エイ!」
それに何を思ったのか。ピクシーが光を自分の腕に集め、それを空中へと放出する。
放出された光はトトロを包み込むと、その焦げた毛皮や、腹部の傷痕が消え、
みるみるうちに元のきれいな鼠色の毛皮へと戻っていく。
ピクシー族の『ヨイモン』が使える回復技、リフレッシュだ。
トトロは不思議そうな顔をして傷を負った後を触ると、
いつもの大きな口を広げてやるあの笑いをピクシーへと向ける。
それに対しどこか誇らしげに胸を張るピクシー。
モンスターである彼女だが、その姿は年相応の少女と変わらない。
……ここに砂漠の妖怪がいたなら、まず間違いなくその胸から視線を外さないだろう。
もしかしたら、他の男でも同じことをするかもしれない。
だがしかし、ここには男の姿はない。
性別不明の物の怪、
アルザスの子竜、
蒼い毛皮のオオカミ、
そして人工知能なアクセサリ。
……そもそも人間ですらない。
下手をすれば、オスもいないかもしれない。
閑話休題。
そんな彼らは、洞窟からでると顔をしかめる。
この神殿に入る時も顔をしかめていたのだが、その理由は匂いである。
この近くに沸いているのは天然の温泉である。それゆえか、周囲一帯には硫黄のにおいが立ち込めている。
この卵の腐ったような匂いは、人間でさえも顔をしかめる嫌なにおいだ。
人間よりも嗅覚の鋭い動物たちには人間以上に応えるものだろう。
ならばこんな場所に何故彼らが好き好んで向かうのか。
それは彼らがこのような場所には大抵、あるものがあることを知っているからだ。
草をかき分け、その大きな体で踏みしめ、トトロは進む。
その後の獣道と化した道を進むライガー、ピクシー。
そしてトトロの頭に止まったフリードリヒが、前方に何かを発見する。
「キュアー!」
見えたのは彼らの求めたモノ、温泉だ。
彼らは喜んで温泉へと向かう。
そしてその温泉と、彼らの間を阻む垣根。
残念ながら入口から入るという発想を持ったケモノはいなかったらしく、
無残にも外と露天風呂を遮断する垣根はケモノ達の手により破壊される。
「~♪」
「ウフフ♪」
「ガウー♪」
トトロの持っていたデイバックが風呂のそばに置かれる。
そして、ケモノ達は温泉の周りへ行くと、ゆっくりと手や鼻先をつける。
「キュ……キュア……」
そしてフリードリヒはというと、ケリュケイオンを外そうと躍起になって足を動かす。
だが残念ながら彼の足首にくっついたケリュケイオンは外せそうにない。
そうしてる間に、トトロとライガーが温泉に勢いよく入り、
あふれ出る温泉がフリードリヒを襲う。
「キュクルー……」
「?」
そんなフリードリヒに気付いたのか、
ピクシーがフリードリヒにより、ケリュケイオンを取ってやる。
「キュクルー♪」
「……♪」
「キュア!? キュア、キュクル!」
「……ムー」
そしてそのまま、ケリュケイオンを手にとって眺めていたピクシーであるが、
取られると思ったのか、フリードリヒが抗議の声を上げる。
それに少々不満になりながらも、ピクシーがフリードリヒに返す。
一応文化社会に身を置く身として、風呂に入る時にはつけているものをはずさねばならないということを、
主であるキャロと共にいることで学んだ。
それにこのアクセサリは、本来は自分がつけるものではなく、自分の主人のものだ。
この場所に主人はいないようだが、いつか必ず主人に返さなければならない。
そうフリードリヒが思い、考えたかは定かではないが、
ともかく、彼は付けていたケリュケイオンを咥えると、デイバッグの上にそれを置く。
そして、彼も温泉の周りにと向かう。
温泉では姿も気質も様々な獣たちがわきあいあいとくつろいでいる。
それを見ながら、ケリュケイオンはふと気付く。
先ほどの温泉の余波でトトロのデイバッグが空き、何から何かが落ちそうなのだ。
やがてその何かは床に落ち、ちょうどいい具合に広がる。
『これは……』
それは手紙だった。
古泉一樹がまだ復讐者ではなかった頃、
彼が守ろうと思った仲間にあてたメッセージ。
優しき獣に預けた、大切なメッセージ。
今となっては意味をなさなくなったであろうその手紙は……
『…………これはもう読めませんね』
温泉で濡れた床に触れ、みるみるうちに滲み、
ぐしょぐしょになってとてもじゃないが読めなくなった。
だが、それを呼んだのは人間ではなく、インテリジェントデバイス。
その手紙が落ちてから、ぐしょぐしょになるまでにその内容を全てデータの中に入れていた。
手紙に書いてあった情報から読み取れるものは、交友関係のみ。
古泉一樹が涼宮、キョンと仲がよく、今彼女らと共にいる獣に保護を頼んだこと、
そして朝比奈、朝倉、そしてキョンという男の妹とも比較的友好関係にあるということだ。
そして、彼女らと同行している大きな獣が、トトロという名ということもわかった。
そこまでわかったところで、彼女にいきなり冷水がかかる。
「キュ、キュアー!!」
「ガウガウ!」
「………」
「クスクス♪」
その冷水は、温泉から出ていた。
温泉というのは、様々な濃度、温度をしている。
故に、その温泉が生物にも耐えられる温度になるというのは非常にまれだ。
大抵は、生物が入るには熱すぎたり、とてもじゃないが耐えられない濃度だったりする。
そうした場合に、人間はその温泉をぬるめたり、薄めたりするために水を使う。
この温泉にも、同じような仕掛けが備わっていた。
近くを流れる川から冷えた水を引き、熱湯である温泉をぬるめるために注ぐ。
この露天風呂には、そうした仕掛けがあったのである。
温泉にはいり、その冷水の流れるチューブを見つけたピクシーが、
いたずら心でフリード達にチューブを向けたのである。
それに不幸にもケリュケイオンとデイバッグも巻き込まれたのである。
今はチューブの先がデイバッグに突っ込まれた形になり、どんどんと中に水が注ぎ込まれている状態だ。
その様子を見て、トトロがあわててデイバッグに向かい、落ちている手紙を拾い上げる。
だが濡れてしまった手紙は、拾い上げる勢いに耐えきれず、その時の衝撃で破れてしまった。
その様子を見て、悲しそうにするトトロ。
その後ろで気まずそうにするピクシー、
咎めるような視線を向けるフリードリヒとライガー。
『大丈夫ですよ、その手紙の内容は全て私に記録されています』
そんな彼らに、彼女は声をかける。
とたんにパッと笑い顔になるトトロ。
それにつられて笑う獣たち。
その間、デイバッグにはずっと水が注ぎ込まれていた……
やがて、十分に温まったのか獣たちは全員外に出て、プルプルと身体を振る。
脱衣所に行ってタオルなどを使おうという発想はないようだ。
ケリュケイオンは、ピクシーの手でフリードリヒの首に通される。
首前にペンダントのようにぶら下がるケリュケイオンに、フリードリヒもご機嫌だ。
水の注ぎ込まれたままだったデイバッグをトトロが担ぎ、彼らの旅は続く。
彼らは心も体もリフレッシュさせ、また森の中に入っていった。
ケリュケイオンもまた、今度こそ人間に会えるよう願いながらフリードリヒの首で揺れる。
「ケロ~、それにしても此処は一体何処なのでありますか?」
その十数分後、彼女の知る人間も含めた話し合いのできそうな存在がそこへ飛ばされるのだが、
不幸にも彼女達がそれに気付くことはなかった。
【G-3 森/一日目・夕方】
【トトロ@となりのトトロ】
【状態】腹部に小ダメージ 、温泉でぽかぽか、???
【持ち物】ディパック(支給品一式)、スイカ×5@新世紀エヴァンゲリオン
フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
ライガー@モンスターファーム~円盤石の秘密~、ピクシー@モンスターファーム~円盤石の秘密~
円盤石(1/3)+αセット@モンスターファーム~円盤石の秘密~、デイバッグにはいった大量の水
【思考】
1.自然の破壊に深い悲しみ
2.誰にも傷ついてほしくない
3.キョンの保護?
4.????????????????
【備考】
※ケリュケイオンは現在の状況が殺し合いの場であることだけ理解しました。
※ケリュケイオンは古泉の手紙を読みました。
※大量の水がデイバッグに注ぎ込まれました。中の荷物がどうなったかは想像に任せます
※男露天風呂の垣根が破壊されました。外から丸見えです。
※G-3の温泉裏に再生の神殿が隠れていました。ただしこれ以上は合体しか行えません。
※少なくともあと一つ、どこかに再生の神殿が隠されているようです。
・ピクシー
アニメにおいてはワルモン四天王のひとりだったモンスター。
……の能力をコピーした、純正ピクシー。性格は普通にいたずら好きで
外見も一致しない。
*時系列順で読む
Back:[[勝利か? 土下座か?(後編)]] Next:[[アサシンの終焉]]
*投下順で読む
Back:[[Fate/Zero(前編)]] Next:[[アサシンの終焉]]
|[[獣の葬列]]|トトロ|[[]]|
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*この温泉には野生の参加者もはいってきます ◆EFl5CDAPlM
「キュァァァァァァックル~!」
フリードリヒのその鳴き声、
本人にしてみれば「バース!」と叫んでいるであろうそれに応え、
何かの儀式を行うような場にある円盤石が回転し、
光り輝き、何かを形作る。
その何かは次第に大きくなり、人のような姿を形作る。
やがて光が収まると円盤石のあった場所には、少女のような姿をした者が現れた。
だがこの少女、ふつうの人間とは少し違う。
頭には角を生やしているし、背中には翼が生え、しっぽまで生えている。
その姿と云い、ライガーと同じように出現したことといい、人間ではないことは確かだろう。
それもそうだ。彼女の名前はピクシー。
とある世界に生息する、人間に近い容姿をしているが、れっきとしたモンスターである。
「~~♪」
「キュア~♪」
「ガウガウ!」
「♪」
だがそんなことはケモノ達にとっては些細な問題ではない。
いや、問題にすらならない。
彼らにとってはこの少女のような魔物も、新しい仲間以上の認識はないのだろう。
でてきた魔物をトトロが、フリードリヒが、ライガーが歓迎する。
彼らは現在、温泉にいた。
正確には温泉の裏にあった洞窟。近くにある説明書きを信じるならば、「第三の神殿」と呼ばれる場所である。
山小屋の神殿とどこか似ているようで、微妙に違う祭壇。
ここでも山小屋と同じようにモンスターを召喚できることを知った彼らは、
早速持っていた2つ目の円盤石を使用し、モンスターを召喚したのである。
「?」
「ヴォ?」
「ガウ?」
「キュア?」
そうしてしばし戯れていた4匹であったが、ふとピクシーがトトロの左足に目を向ける。
そこには夜明けごろ負った火傷跡が残っている。
それを痛ましそうに見つめるピクシー。
それにほんわりと笑って返すトトロ。
「―――エイ!」
それに何を思ったのか。ピクシーが光を自分の腕に集め、それを空中へと放出する。
放出された光はトトロを包み込むと、その焦げた毛皮や、腹部の傷痕が消え、
みるみるうちに元のきれいな鼠色の毛皮へと戻っていく。
ピクシー族の『ヨイモン』が使える回復技、リフレッシュだ。
トトロは不思議そうな顔をして傷を負った後を触ると、
いつもの大きな口を広げてやるあの笑いをピクシーへと向ける。
それに対しどこか誇らしげに胸を張るピクシー。
モンスターである彼女だが、その姿は年相応の少女と変わらない。
……ここに砂漠の妖怪がいたなら、まず間違いなくその胸から視線を外さないだろう。
もしかしたら、他の男でも同じことをするかもしれない。
だがしかし、ここには男の姿はない。
性別不明の物の怪、
アルザスの子竜、
蒼い毛皮のオオカミ、
そして人工知能なアクセサリ。
……そもそも人間ですらない。
下手をすれば、オスもいないかもしれない。
閑話休題。
そんな彼らは、洞窟からでると顔をしかめる。
この神殿に入る時も顔をしかめていたのだが、その理由は匂いである。
この近くに沸いているのは天然の温泉である。それゆえか、周囲一帯には硫黄のにおいが立ち込めている。
この卵の腐ったような匂いは、人間でさえも顔をしかめる嫌なにおいだ。
人間よりも嗅覚の鋭い動物たちには人間以上に応えるものだろう。
ならばこんな場所に何故彼らが好き好んで向かうのか。
それは彼らがこのような場所には大抵、あるものがあることを知っているからだ。
草をかき分け、その大きな体で踏みしめ、トトロは進む。
その後の獣道と化した道を進むライガー、ピクシー。
そしてトトロの頭に止まったフリードリヒが、前方に何かを発見する。
「キュアー!」
見えたのは彼らの求めたモノ、温泉だ。
彼らは喜んで温泉へと向かう。
そしてその温泉と、彼らの間を阻む垣根。
残念ながら入口から入るという発想を持ったケモノはいなかったらしく、
無残にも外と露天風呂を遮断する垣根はケモノ達の手により破壊される。
「~♪」
「ウフフ♪」
「ガウー♪」
トトロの持っていたデイバックが風呂のそばに置かれる。
そして、ケモノ達は温泉の周りへ行くと、ゆっくりと手や鼻先をつける。
「キュ……キュア……」
そしてフリードリヒはというと、ケリュケイオンを外そうと躍起になって足を動かす。
だが残念ながら彼の足首にくっついたケリュケイオンは外せそうにない。
そうしてる間に、トトロとライガーが温泉に勢いよく入り、
あふれ出る温泉がフリードリヒを襲う。
「キュクルー……」
「?」
そんなフリードリヒに気付いたのか、
ピクシーがフリードリヒにより、ケリュケイオンを取ってやる。
「キュクルー♪」
「……♪」
「キュア!? キュア、キュクル!」
「……ムー」
そしてそのまま、ケリュケイオンを手にとって眺めていたピクシーであるが、
取られると思ったのか、フリードリヒが抗議の声を上げる。
それに少々不満になりながらも、ピクシーがフリードリヒに返す。
一応文化社会に身を置く身として、風呂に入る時にはつけているものをはずさねばならないということを、
主であるキャロと共にいることで学んだ。
それにこのアクセサリは、本来は自分がつけるものではなく、自分の主人のものだ。
この場所に主人はいないようだが、いつか必ず主人に返さなければならない。
そうフリードリヒが思い、考えたかは定かではないが、
ともかく、彼は付けていたケリュケイオンを咥えると、デイバッグの上にそれを置く。
そして、彼も温泉の周りにと向かう。
温泉では姿も気質も様々な獣たちがわきあいあいとくつろいでいる。
それを見ながら、ケリュケイオンはふと気付く。
先ほどの温泉の余波でトトロのデイバッグが空き、何から何かが落ちそうなのだ。
やがてその何かは床に落ち、ちょうどいい具合に広がる。
『これは……』
それは手紙だった。
古泉一樹がまだ復讐者ではなかった頃、
彼が守ろうと思った仲間にあてたメッセージ。
優しき獣に預けた、大切なメッセージ。
今となっては意味をなさなくなったであろうその手紙は……
『…………これはもう読めませんね』
温泉で濡れた床に触れ、みるみるうちに滲み、
ぐしょぐしょになってとてもじゃないが読めなくなった。
だが、それを呼んだのは人間ではなく、インテリジェントデバイス。
その手紙が落ちてから、ぐしょぐしょになるまでにその内容を全てデータの中に入れていた。
手紙に書いてあった情報から読み取れるものは、交友関係のみ。
古泉一樹が涼宮、キョンと仲がよく、今彼女らと共にいる獣に保護を頼んだこと、
そして朝比奈、朝倉、そしてキョンという男の妹とも比較的友好関係にあるということだ。
そして、彼女らと同行している大きな獣が、トトロという名ということもわかった。
そこまでわかったところで、彼女にいきなり冷水がかかる。
「キュ、キュアー!!」
「ガウガウ!」
「………」
「クスクス♪」
その冷水は、温泉から出ていた。
温泉というのは、様々な濃度、温度をしている。
故に、その温泉が生物にも耐えられる温度になるというのは非常にまれだ。
大抵は、生物が入るには熱すぎたり、とてもじゃないが耐えられない濃度だったりする。
そうした場合に、人間はその温泉をぬるめたり、薄めたりするために水を使う。
この温泉にも、同じような仕掛けが備わっていた。
近くを流れる川から冷えた水を引き、熱湯である温泉をぬるめるために注ぐ。
この露天風呂には、そうした仕掛けがあったのである。
温泉にはいり、その冷水の流れるチューブを見つけたピクシーが、
いたずら心でフリード達にチューブを向けたのである。
それに不幸にもケリュケイオンとデイバッグも巻き込まれたのである。
今はチューブの先がデイバッグに突っ込まれた形になり、どんどんと中に水が注ぎ込まれている状態だ。
その様子を見て、トトロがあわててデイバッグに向かい、落ちている手紙を拾い上げる。
だが濡れてしまった手紙は、拾い上げる勢いに耐えきれず、その時の衝撃で破れてしまった。
その様子を見て、悲しそうにするトトロ。
その後ろで気まずそうにするピクシー、
咎めるような視線を向けるフリードリヒとライガー。
『大丈夫ですよ、その手紙の内容は全て私に記録されています』
そんな彼らに、彼女は声をかける。
とたんにパッと笑い顔になるトトロ。
それにつられて笑う獣たち。
その間、デイバッグにはずっと水が注ぎ込まれていた……
やがて、十分に温まったのか獣たちは全員外に出て、プルプルと身体を振る。
脱衣所に行ってタオルなどを使おうという発想はないようだ。
ケリュケイオンは、ピクシーの手でフリードリヒの首に通される。
首前にペンダントのようにぶら下がるケリュケイオンに、フリードリヒもご機嫌だ。
水の注ぎ込まれたままだったデイバッグをトトロが担ぎ、彼らの旅は続く。
彼らは心も体もリフレッシュさせ、また森の中に入っていった。
ケリュケイオンもまた、今度こそ人間に会えるよう願いながらフリードリヒの首で揺れる。
「ケロ~、それにしても此処は一体何処なのでありますか?」
その十数分後、彼女の知る人間も含めた話し合いのできそうな存在がそこへ飛ばされるのだが、
不幸にも彼女達がそれに気付くことはなかった。
【G-3 森/一日目・夕方】
【トトロ@となりのトトロ】
【状態】腹部に小ダメージ 、温泉でぽかぽか、???
【持ち物】ディパック(支給品一式)、スイカ×5@新世紀エヴァンゲリオン
フリードリヒ@魔法少女リリカルなのはStrikerS、ケリュケイオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS
ライガー@モンスターファーム~円盤石の秘密~、ピクシー@モンスターファーム~円盤石の秘密~
円盤石(1/3)+αセット@モンスターファーム~円盤石の秘密~、デイバッグにはいった大量の水
【思考】
1.自然の破壊に深い悲しみ
2.誰にも傷ついてほしくない
3.キョンの保護?
4.????????????????
【備考】
※ケリュケイオンは現在の状況が殺し合いの場であることだけ理解しました。
※ケリュケイオンは古泉の手紙を読みました。
※大量の水がデイバッグに注ぎ込まれました。中の荷物がどうなったかは想像に任せます
※男露天風呂の垣根が破壊されました。外から丸見えです。
※G-3の温泉裏に再生の神殿が隠れていました。ただしこれ以上は合体しか行えません。
※少なくともあと一つ、どこかに再生の神殿が隠されているようです。
・ピクシー
アニメにおいてはワルモン四天王のひとりだったモンスター。
……の能力をコピーした、純正ピクシー。性格は普通にいたずら好きで
外見も一致しない。
*時系列順で読む
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*投下順で読む
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|[[獣の葬列]]|トトロ|[[なるか脱出!? 神社の罠(前編)]]|
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