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闇の中の暗殺者 ◆bD004imcx



時刻は早朝と呼ぶにはまだ早い時間。


近辺はまだ闇の支配下にあった。
日の光も木々に遮られた森の中には届くことなく。
辺りはまだ薄暗く、少し遠くへ目を移せば闇が満ちている。


足元に生えている草や、周囲に立っている木は移動の障害になるのに必死で。
一般の人間にとっては、戦いどころか、移動すら楽にはできない場所。


……のはずだが。


森の中、そこらにある障害物や闇をものともせずに駆け抜ける影がいた。
その影の移動の速さは、一般の人間のそれではなかった。

遠くの景色は一呼吸もすれば目の前に現れ。
周囲の景色は線になり、そして後方に消えていく。

当然と言えば当然かもしれない。
その影にとっては、闇こそが自身の領域。

闇に紛れて敵を討つ影にとっては。
中途半端に光の届く場所より、こういう場所の方が自身の能力、特性に合う事を自覚していた。

だが、その異常な移動の速さにも、その影[ズーマ]と呼ばれる暗殺者ラドックは、不満を抱いていた。


(……遅い?何故だ?)
彼は理解していた。
本来なら、今よりも更に速く移動できる事が。

闇など足枷にもならず、むしろ日の当たる場所よりも有利に動く事ができる。
いつもならもっと先の景色まで見る事ができた。
障害があったとしても、それを障害とせず、逆に足場や自身を守る壁として利用すらできた。

だが、今は。
いつもより視界は狭く、木も草も石も、目の前のすべてが障害以外の何物でもなかった。


(さっきから感じてはいたが、俺自身の能力が落ちている?)

(あの武器を使った時は気にも止めなかったが、身体能力そのものが落ちているようだ)

(身体能力だけならまだいい。慣れればいいだけだからな)

(だが、魔法に関してはそうもいかない)

(……一度試してみるか)

ラドックは立ち止まった。
周囲に気を向け、気配がない事を確認。
そして。


「黒霧炎(ダークミスト)!」
詠唱と同時に、周囲に自然の闇とは異なる、魔の闇が広がる。
それは自然の色を消し去り、闇という名の色ですべてを染めていく。
その闇はラドックを中心に、周りの景色を飲み込んでいく、はずだが。
闇は、しばらく経つと周囲の色に押されるように薄くなり、そして霧のように消えた。

「……やはりか」

(どうやら、身体能力、魔法と、その両方において制限があるようだな)

(体の方は慣れればどうにでもなるだろう。だが)

(黒霧炎も使えないという訳ではないが、いつもより能力が落ちている)

「あの二人も奇妙な事をしてくれたものだ。依頼を行うなら、この状況を何とかしてほしいものだがな」


俺は再び移動を開始した。

目的地は北。

地図に書かれていた文字は、俺の知る言語とは違ったが、何故か読めるようだった。

しかし、読めたからといって、それがすべて理解できる訳でもなく。

だが、書かれているものを理解する必要すらない。

俺の目的はその建物ではなく、そこに集まる参加者達なのだから。

雨風をしのぎ、隠れる場所があるなら。

人から隠れる者。
人を探し、集める者。
人を殺す者。

この殺し合いを有利にするため。
この島から脱出するため。
物資や情報を集めようとする者も出てくるだろう。

そうして集まった人間がいるなら、すべて殺す。

逃げて隠れる弱者を殺す。
弱者を守る猛者も殺す。
彼らを殺す者も殺す。

標的の目的は関係ない。

自身にとって、この島にいるすべてがターゲットなのだから。


まだ見えることのない標的に向かい。
再び影は疾走する。



【C-06/森の中/一日目・明け方】


【ラドック=ランザード(ズーマ)@スレイヤーズREVOLUTION】


【持ち物】ベアークロー(右)@キン肉マンシリーズ、金貨1万枚@スレイヤーズREVOLUTION、デイパック(支給品一式)
【状態】正常
【思考】
1、参加者を全て殺す
2、リナ=インバースを殺す
3、ゲームの関係者を全て殺す


※魔法や身体能力の制限に気づきました。


注意:金貨1万枚は依頼料と箱に書かれていただけで、本当に主催者からズーマへの報酬かどうかは不明です。



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アサシンの誇り ラドック=ランザード 白く還りし刻






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