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OPコンペ①


その異変は10の世界で発生した。
隔たれた異世界が一瞬繋がれ、異空間への道を成す。
螺旋状に10の世界が重なりねじれ、異空間―― 島のように見える場所へ、48の因子が落ちる。
それを見届けるように沈黙していた世界群が、ほどけるようにその身を離し、正常な形に戻っていく。

島の中心、社立つ神の住まいに、因子たちが舞い降りる。

今、すべての因子がここに揃った。




   kskアニメキャラバトルロワイアル 


「ゲロ?」

ガンプラを作っていたら、いつの間にか夜で外で。
ガマ星雲第58番惑星宇宙侵攻軍特殊先行工作部隊隊長・ケロロ軍曹は唖然としていた。

「何事でありますか、これは……」

辺りを見回すが、目に入るのは日向家自室ではなく、大勢の地球(ポコペン)じ……。


「ドゥオォォォォ、ドゥゥゥゥゥオ、ヴォロォォォォォーーーー!!!!」

「ギャヒン!! て、敵性宇宙人でありますか!?」

「ヴォ?」

化け猫のでき損ないのような怪物が、ケロロの方に視線を向ける。
周囲の人間達は怪物の叫び声を皮切りに我に返った様子で、現状を把握しようと努め始めた。
あちらこちらで悲驚、激憤、そして困惑の声があがり始め、
一部では今にも取っ組み合いが始まりそうな一触即発の空気すら形成されている。

「ムゥ……何がなんだかよくわからんでありますが、厄介ごとに巻き込まれるのは御免であります」

ケロロは不穏な空気のその場を離れようと一歩下がる。

そのときだった。

「――――静粛に」

神社に良く通る(異常に、とつけ加えてもいいほどの)声が、響いたのは。
場の空気が治まり、幾つもの視線がその声を追い―――鳥居の下に佇む、一人の少年に辿り着いた。

「今から、君達に」

銀髪の少年は冷たい瞳で人垣を見回し、告げる。

「殺し合いを、してもらう」


少年は淡々と、殺し合いのルールを告げていく。

禁止エリアの概念。
禁止エリアと死者の放送時刻、当たり外れのある支給品の存在。
最後に生き残った一人だけが、自分の家に帰ることができると言う事実。

ケロロは――――いや、その場にいた誰もが身動きひとつ取れず、その言葉を聞いていた。
ある者は反撃する為の武器をいつの間にか奪われたことによる打算で、ある者は恐怖に支配されて、ある者は冷静に。
静かに、少年の話を聞く。

「僕の首を見てくれ。首輪が填められてあるだろう?」

少年が自らの首を示し、君達の首にも、というようなジェスチャーを取る。
ケロロが自分の首に手をやると、なるほど首輪が填められている。
先ほどの怪物にも、よく見れば相当大きなサイズの首輪があった。

「これは、鎖だよ。君達を縛る為の、君達を抑える為の、君達をお互いに離れられなくする為の」

「具体的に話せ」

緑色の岩のような奇妙な顔色の男が呟く。
少年はため息をつき、応える。

「爆弾だよ。君達がこの島を出ようとしたり、この首輪を外そうとしたりすれば……爆発する」

ざわめきが走り、恐怖が渦を巻いて場に広がる。

「ワイには首輪ついてへんけど……」

「君は……体形の問題でね。頭に直接小型の爆弾を埋め込んである」

「な、なんやと!?」

単眼無肢の怪物が体重を支えている尾っぽで頭を抱える仕草をする。
少年は優しく微笑み、言葉を継いだ。

「安心してくれ。君が最後の一人まで死ななければ、僕達が問題なく取り外すことが出来る」

「そもそも貴様は何だ? 何故そこまでこの状況を把握している?」

仮面をつけた屈強な男が、答えなければ体に聞くと言わんばかりの語気で少年に詰め寄った。
仮面の男を止めようと一歩踏み出しかけた鱈子唇のマスクマンを、全身黒づくめの男が静止する。
少年は怖気づく様子も無く、淡々と語り続ける。

「僕は……シ者さ。約束の壺毒の時に集められた因子を導く為に選ばれた……」

「最初のシ者さ」

「カヲル君! 君が何を言っているのか分からないよ!」

内気そうな少年が恐る恐るといった様子で叫び声を上げる。
カヲルと呼ばれた少年は、どこか陰のある笑顔を返す。


(なんかどっかで見たような気がする台詞と光景でありますなぁ)

緊迫した場の空気を全く意に介さず、ケロロは呑気にその情景を眺めていた。
と、見覚えのある姿が人垣から飛び出す。

「私はケロン軍士官・ガルル中尉だ。君が何の組織に属しているかは認識していないが、
 この状況は私の携帯している通信機によってケロン軍本部に随時通知されている。
 仮に私やここにいる者たちを排除できたとしても、君にケロン全軍を敵に回す覚悟はあるかね? 」

(ゲロロ!? ガルル中尉もいらしてたのでありますか!?
それにしてもこの状況に置かれての冷静沈着な対応……我輩も指揮官として見習いたいであります)

ケロロが畏敬のまなざしでガルルを見つめていると、銀髪の少年が呟く。

「その啖呵を切れる度胸には敬服するけど、君だって気付いているはずだよ」

「……」

「ここは君達の故郷から次元と空間とセカイを隔てたリリスの聖地だ。君達を助けに来る物は、何も無い」

ガルルは鋭い怒りを眼に秘めながら、カヲルを睨みつける。
カヲルはその視線を受け流し、神社の鳥居を見上げ、言った。

「時間だ。君達に示さなければいけない」

「カヲル君……示すって、何を……」

「来たる死を、さ。因子を無駄遣いするわけにはいかないからね。ああシンジ君、心配しないでくれ。
 僕が死んでも、代わりはいるから」

カヲルは両手を広げ、天を仰ぎ見る。
そして、宣誓した。

「さあ、因子達よ。命を残したいのなら殺し合おう。意志を残すために殺し合おう。最後の一片まで、最後の一編まで。
 ――――バトルロワイアルの、開幕だ」

瞬間、目を眩ませる閃光と爆音が走る。
幾秒か凍りついた参加者達の目に映ったのは、先ほどまで饒舌に語っていた口も、冷たい眼もない、少年の首なしの姿だった。
参加者達の何人かが、宙を舞う少年の首を認識する。
千切れ飛んだ首は、シンジと呼ばれた少年の足元に落ち、暗い闇で沈んだ死目でその恐怖に染まったシンジの目を見つめた。

「うわああああああああああああ!!!!!!!!!!」

発狂したかと思わせるような声を上げ、昏倒するシンジ。
何らかのトラウマがフラッシュバックしているのか、心臓の動悸を抑えるように、胸を掴み、息を荒げる。

一同がこれからどうするのか、不安に支配される。
殺し合いをしなければならないのか?
一部の者が今だ困惑する参加者に何の迷いも無く攻撃を仕掛けようとした瞬間。

参加者達の体が、光に包まれる。

「ゲロロ!? 我輩光に、光になってるであります! 何事!? 承認されちまったでありますか!?」

何処かへ転送されつつある自らの肉体を見ながら、テンション・パニックに陥るケロロ。
視覚が消え、カヲルの血の臭いを敏感に感じ取っている嗅覚が消え、聴覚が消える数瞬前に――――。

「……軍そ―――――」

聞き慣れた、パートナーの声が聞こえた気がした。






鳥居の下。
誰もいなくなった神社に、渚カヲルの死体だけが残されている。
その死体はどういう原理か、徐々に地面に融けていく。
やがて衣類を残し、カヲルの痕跡は消え去った。

そこに、数人の少年が前触れ無く姿を顕す。

「因子たちの誘導は無事完了したようだね」

「ああ。さすがは僕だ」

「シンジ君は相変わらずだったようだ」

「僕もシンジ君に会いたかったな……」

「彼が生き残れば、邂逅できるさ。その時は僕達全員がね」

その少年達は、全員が渚カヲルと同じ姿、同じ声、そして恐らくは同じ魂を有していた。
少年達が、『もう一人の自分』の着ていた制服を回収しながら、神社の奥に歩みを進める。
カヲルの中の一人が、ふと足を止める。
その足元には、先ほど爆死したカヲルの首が転がっていた。

「丁度いいね。御神体のない神社なんて、格好が付かないだろう」

カヲルはカヲルの首を抱え、神社の神体が設置される位置に置き据える。

「さあ、戻ろう。僕達には管理と調整の仕事がある」

「そうだね」

カヲル達は顕われた時と同じように霞のように姿を消す。



かくして神社には、出来合いの神体と静寂だけが残った。




【バトル・ロワイアル 開幕】
【残り48名】




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