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不屈の心は… ◆Fe3NifTDyM



◇ 


『stand by ready. set up』

「……マッハキャリバー。
 バリアジャケットの強度の具合は?」

『問題ありません。実戦可能レベルです』

戦う時のいつもの姿。
同じ髪型(ツインテール)に同じ服装(バリアジャケット)。
いつも通りの姿……デバイスが違うことを除けば……。
違いは三つ。
一つは数……いつもは左手に杖を一つ。でも今は右手に籠手と両足にブーツの二つ。
もう一つは……ミッド式とベルカ式といった種類の違い。
そして最後に……調整が済んでいないという事。
根本が違うデバイスを完全調整するには時間が掛かる。
これは戦いながらするしかない。万全にしたいけど贅沢は言えない。
今は目の前の事を片付けるのが先だ。
ズーマ……気配はしてるけど、さっきから姿はまるで見えない。

「マッハキャリバー、動きは捉えてる?」

『はい。しかし、こちらの予想を超えた早さで動いて……右側面に魔力反応…!? 熱を帯びています。
 Protec……』

「だめ」

『!?』

「調整が終わるまで、オートガードは控えて」

『……わかりました』

依頼を受けてると言った以上、間違いなく人を殺すことに慣れているプロだ。
さっきの不意打ちからしても正攻法で来る可能性は低い。
本質を見抜くんだ。ズーマの本当の狙いは……別にある。

『対象が後方に移動中』

これか。

『再び魔力反応感知。今度も熱を帯びてます!』

二つとも、さっきと同じ炎型の魔法。
最初が囮、次が本命の時間差を使った攻撃。
けど狙いが分かっている以上、簡単に対処できる。

一発目は、やり過ごす。
囮を兼ねてる以上、狙いはそれほど精密じゃない。
その場を動くだけで当たることはない。

本命の二発目は……、

「マッハキャリバー」

『Protection』

バリアで防ぐ。

これ位なら見抜ける。
バリアジャケットでも防げるけど攻撃を受けるわけにはいかない。
許容量を超える魔法を受ければそれまで。
それにケロロもいるんだ。
リスクは少ない方がいい。

「マッハキャリバー、位置は?」

『建物の上を移動しています。
 身体能力はベルカ騎士並です』

索敵範囲内に居ながら目で追いきれない。建物を利用してる。
高さ、構造はもちろん、室内もうまく活用して移動している。無駄がない。
飛んで機動力の差を埋めたいけど…スバルと私じゃ違いが多すぎる。戦い方どころか利き手すら違うんだ。
加えて未調整となれば空中で本来の機動力を出すのは不可能。
このまま空に上がっても狙い撃ちされて終わる。
地上で迎え撃つしかない。
機動力で負けてても打つ手はある。

「マッハキャリバー、攻撃魔法だけでいいから調整を急いで」




判断を見誤ったか。
今のは第六感や気配を感じ取ったなどではない。明らかに二発目を予想していた。
間違いなく経験則から来るものだ。あの女、相当戦い慣れている。
同じ手は通じないとみるべきだな。
そして、あのブーツ。ネブラと同じタイプのアイテムか。
だが大した驚異じゃない。
どれだけ戦い慣れていようと覆しようがない不利な条件が貴様には揃っている。

一つ。貴様は俺の動きを完全に捉え切れていない。
故に攻撃を裁ききったのにも拘らず反撃できなかった。
二つ。貴様とそのアイテムとの間には齟齬がある。
先程の会話からして間違いなくな。

殺す前に試してやる。
貴様の腕と力を…。

「氷結弾(フリーズ・ブリッド)」

この呪文の真意、どこまで見抜けるかでな。




機動力が上なら、それを使って優位に立とうとするはず。
速度を活かした魔法による挟撃、攪乱……考えれば切りがない。
でも速さに頼った戦い方には共通した欠点がある。
攻撃の瞬間さえ予測できれば驚異じゃない。対処出来る。

「ズーマの現在位置は?」

『公民館の中…いえ、抜けて民家の上を移動中』

まずい、冬月さんの方に近い。引き離さないと…。
考えるんだ。最善な手を…守る方法を。
今、取れる確実な方法は……、

『魔力反応、来ます!』

向こうから仕掛けてくるなら好都合。利用させてもらう。
このまま自分を囮にする。
魔力反応のあった場所から、こちらに来る魔法の軌道を見れば着弾位置は分かる。
狙いは足。機動力で勝負に出る前に、私の機動力を奪いにきたか…。
……焦るな。落ち着くんだ、落ち着いて動くんだ。
何も驚異じゃない。
二歩、右にずらすだけで充分。
そうすれば攻撃魔法は、やり過ごせる。
必要以上に恐怖心持つことはない。

「マッハキャリバー、無視して構わないよ」

『はい。直撃軌道の外に出た事を確認しました』

今、必要なのは考えること。
どうすれば、ズーマを冬月さんから完全に引き離せる?
考えるんだ。
囮に徹するか、それとも……、

『着弾地点を中心に温度が低下中』

「!?」

足元が……地面が凍っていく?
今の魔法の二次効果か、やってくれる。
氷上で私を歩き辛くさせて仕留める布石…つまり避けるのも想定済みか。

『二撃目来ます。
 Ms.高町、防御の許可を…』

「まだ!
 マッハキャリバー、急速後退!」 

まだ終わってない。まだ避けられる。
普通なら歩き辛くなる。でも、今はマッハキャリバーのローラーで移動すればいいだけ。バランスさえ崩さなければいい。
通常よりは速度は落ちるけど動く事は可能。
後ろに下がるだけでいい。狙いは私の居た場所。だから着弾位置より後ろに下がれば何も問題ない。
そして、このまま下がるんだ。もう少し下がっていけば、冬月さんからは引き離せる。
そうすれば囮役は終わり。そこで迎え撃つ!

『回避完了…!? まだです!!』

「えっ!?」

氷が飛んでくる?
ズーマからの魔力反応は無かったはず。
一体どこから……まさか!?
やられた。 
さっきの魔法だ。                 .. 
あれは私を狙ってたんじゃない…いや、私だけを狙ってたんじゃない。
凍った場所も狙ってた。
私が魔法に当たればそれで良し。避けたら凍った地面に魔法が当たって氷の欠片が三発目になる。
移動方法だけでなく攻撃にも無駄がない。
この魔法も私が避けても避けなくても構わなかったわけか。
……でも、まだだ。

「マッハキャリバー!!」

『Protection』

プロテクションは物理攻撃に対する耐性の方が高いんだ。氷の破片くらい弾き散らせる。
それと策略が成功したと気を抜いたのは失敗だよ。姿を完全に捉えた。
こっちだって、いつまでもやられっぱなしじゃない。

「マッハキャリバー、調整の進み具合は?」

『まだ、かかります』

私一人で、やるしかない。
やるしかないんだ。

「アクセルシューター…」




連携の取れない焦りから単純な一手先が見えていない。
手応えの無い。
俺に一矢報いたのは偶然か?
………もういい。
貴様は、もう詰みだ。
終わりにする。
………
貴様は気付けなかった。
俺の仕掛けた罠に…真意に。
だから防御をした。

「…シュート!」  

………
……舐めているのか?
この俺を相手に同じ手。あの時と同じ光弾…たった六発の誘導型の呪文。
しかも今の状況で…氷の破片が舞っている状況で使うとは…。
失望だ。
氷が舞う事により視界は疎かになる。
それは狙いに粗が出るということだ。誘導性を考慮したとしても。
だからこそ、俺に当てる事は不可能。
………
あの呪文の真意は、貴様に防御をさせる事。
防御するということは動きが止まるということだ。
動きが止まれば……、

『対象が高速で接近中!!』

俺に接近を許すということだ。

「!? ディバインシュー…」

「青魔烈弾波(ブラム・ブレイザー)」

次弾など打たせん。
あとは死ぬだけなんだからな。

三つ目だ。貴様の本分は遠距離戦闘。
先程から一度も距離を詰めようとしない。前回もそうだ。近接戦闘では本領を発揮できないのだろう。
この状況下で、誘導型の呪文を選ぶのがいい証拠だ。はなから近距離で戦う気はないという事の。
これで前回の…精神(アストラル)系の呪文の借りは返した。ほぼ同質の呪文でだ。
屈辱はもう沢山だ。
だから確実に殺してやる。
貴様に不利な最後の条件を……その足手纏いを使ってな。




………
………
……意識が…薄れる。
…何が…起きたの?
もしかして……魔法が……バリアジャケットを…抜けたの…?
気を…しっかり持たなきゃ…持たないと…れない…らないと…。
私が…しっかりしないと……。
………
……?
あれは…何? ズーマの持ってるのは…ナイフ?
普通のナイフなら…問題ない…。
バリアジャケットで防げ……私を見てない? どうして?
………
……まさか狙ってるのは…ケロロ?

「先ずは一人」

させない。
させてたまるか。
まだ守れる。まだ間に合う。
バリアジャケットなら防げる。
守るんだ!

「やらせない!」

………
叫ぶのと覆い被さるのどっちが早かったんだろう。
思考が曖昧になってる。魔法を撃たれたからだろうか? それとも……。
でも、これでいいんだ。
私はどうなったていい。
ケロロを守れれば……それでいい。
それでいいんだ。
あれが普通のナイフじゃなくたって、例えバリアジャケットで防げなくたって構わない。
後悔なんかしない。
……後悔……なんか…
………
……?
…衝撃が…来ない?
どうして?
ズーマは?
何を企んで……。
………
………
……なんで? 
どうして、ただそこに立って……。

「もとより狙いは貴様だ」

これを……狙ってた?
私がケロロを庇うと…庇って無防備になると。
避けられない状況になると……。

「振動弾(ダム・ブラス)」




………
この程度なのか。
俺が殺すべき相手というのは?
やりがいのない依頼だ。
早々にもう一人始末して褒美とやら……バカな!?
耐えたというのか? ゴーレムすら砕く呪文に…。
いや、障壁か…頭部に視認できない障壁があるのか。
くだらん小細工を…。
障壁ごと消え……違うな。
足手纏いと共に逝け。俺の前から消え失せ……、

「わ…私は……負けない。みんなを…守るんだ」

「足手纏いを連れていては無理な話だ。
 守る者がいる以上、人は弱くなる」

「……違う」

この期に及んで世迷い言か…。
現状すら満足に把握できず摂理も理解していない。
話にすらならん。無知にも程がある。

「違わん。現に貴様は…」

「違う! 人は守る者が出来た時、弱くなるんじゃない。
 強くならなきゃいけないんだ!!」




「マッハキャリバー!」

『Divine Buster』

……間に合った。
調整を攻撃魔法にだけ集中させて正解だった。
でも、これを外せば後はない。
距離も取れない。他の調整も間に合わない。スバルやフェイトちゃんみたくクロスレンジで応戦するのは無理だ。
ジャケットパージもケロロがいる以上使えない。
それ以前にバリアジャケットが無ければ、すぐにやられる。
やられるわけにはいかない。負けるわけにはいかないんだ!
今、一番大事なのはケロロを守ること…なんとしてもこの場を切り抜ける!!
術式が違う? タイプが違う? デバイスが違う? 利き手が違う? だから何だ! やらなきゃいけない事は同じ。絶対に、みんなを守る!!
こんな所で終われない。
スバル、リボルバーナックルを…お母さんの形見を貸りるよ。
撃ち方も貸してもらう。

「一撃必倒……」

形成した魔力スフィアを、右手で…リボルバーナックルで…全力で撃つ!

「ディバイン…バスタァァァーー!!」

これに…この一撃に全てを懸ける。
もう話を聞いてなんて言わない。
変わりに打ち出した魔力で聞いて貰う。
右腕から放った魔力の砲撃に思いを乗せた…この光で!。
ズーマ。私は屈しないよ。何があろうと屈しない。この思いは…気持ちは…心は…不屈の心は…戦う為じゃない、守る為の力。
だから…。
まずは、あなたを止める。この殺し合いを…バカげたゲームを止めて、みんなを守るために!!

―――これが私の全力全……!?―――

妙な手応え…前の時と同じバリアか。
バリアを張ったって関係ない。あなたが私に仕掛けたように、こっちだって防ごうが防ぐまいが関係ない。
バリアごと撃ち抜く。撃ち抜いてみせる! 撃ち抜くまで……撃ち続ける!!

「マッハキャリバー、全開でいくよ!」

『All right』

必ず撃ち抜く! 撃ち抜いて、みんなを守る! 私は絶対に負けない! こんな所で立ち止まって泣き言を言ってる暇はないんだ!!
悪いけど、あなたの受けた依頼はここまで。
これで終わりに……、

『!? ズーマが離脱します!』

「なっ?」

『エリアB-5に移動中』

「……避けたの?」

『はい。バリアが破壊される直前に体を反らし直撃を避けています』

なんて反射神経。
この近距離で避けるなんて。
だけど直ぐには戻って来ない。プロなら不確定要素があると分かれば警戒するはず。
でも、

「念のため警戒は…怠ら…ない…で」

『Ms.高町?』

「大丈夫。頭を打たれたから少し眩暈がするだけ。
 今はケロロを治療しないと…」

それに冬月さんも放っておけない。
今は出来る事から、やっていこう。
ズーマが、また来るなら何度でも退けてみせる。
私は負けない、負けないから…。
だって、私は……。
ヴィヴィオ待っててね。必ず向かえに行くから。
必ず…行くからね。




【B-6 市街地端/一日目・昼過ぎ】


【高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(大)、魔力消費(大)、軽い眩暈、強い決意
【持ち物】基本セット(名簿紛失) ディパック マッハキャリバー@魔法少女リリカルなのはStrikers 
     ハンティングナイフ@現実 コマ@となりのトトロ、白い厚手のカーテン、ハサミ
【思考】
0.絶対に、ケロロを、ヴィヴィオを、皆を守る。
1.ケロロを治療出来る所に。
2.冬月と合流する。
3.一人の大人として、ゲームを止めるために動く。
4.アスカと小砂を探す。
5.それが済んだら高校にヴィヴィオを探しに行く。
6.アスカと小砂を守る。
7.ノーヴェを保護する。
※「ズーマ」「深町晶」を危険人物と認識しました。ただしズーマの本名は知りません。
※マッハキャリバーから、タママと加持の顛末についてある程度聞きました。


【ケロロ軍曹@ケロロ軍曹】
【状態】全身に刺し傷(非常に危険な状態です)
【持ち物】なし
【思考】
0.(気絶中)
1.サツキを何があっても守る。
2.加持、なのはに対し強い信頼と感謝。何かあったら絶対に助けたい。
3.冬樹とメイの仇は、必ず探しだして償わせる。
4.協力者を探す。
5.ゲームに乗った者、企画した者には容赦しない。
6.で、結局トトロって誰よ?

※漫画等の知識に制限がかかっています。自分の見たことのある作品の知識は曖昧になっているようです。
※ジェロニモのナイフ×1@キン肉マン が、公民館の傍に落ちています。
※ケロロのデイバック(支給品一式、北高女子の制服@涼宮ハルヒの憂鬱、自転車@現実)、サツキのディパック(支給品一式、拡声器@現実)はB-6の公民館に残されています。





…侮ったか。
まさか、二つも手札を残していたとはな。
視認できない障壁。詠唱なしで放つ、黄金竜の閃光の吐息(レーザー・ブレス)を連想させる魔術。
しかも、こちらの結界を…虚霊障界(グーム・エオン)を打ち抜くとは回避を念頭に入れておかねばやられていた。
………
……俺の知らない魔術か……掠っただけで、また魔力を削られるとは…。
今のままでは不利だな。
………探してみるか。まだ何処かにあるのだろう…ネブラのようなアイテムや未知の魔術や技術との差を埋められるものを。
面白いアイテムも手に入った事だしな。
移動中の建物で拾ったアイテムの一つ。さしずめ会場内に居る人間の現在位置を示したものだろう。
このエリアで反応があるのは二箇所。
ホテルに一人。恐らく奴…魔変化の男だろう。
そして一人、西に向かっている。方向からして学校か?
……行ってみるか。
移動速度からして何かあるのだろう。
装備品なら願ったりだ。
………
装備が整えば魔族だろうと殺してみせる。
なければ、こいつから奪えばいい。完璧な仕事を行うために…。




【B-5 市街地/一日目・昼過ぎ】


【ラドック=ランザード(ズーマ)@スレイヤーズREVOLUTION】
【持ち物】ベアークロー(右)(刃先がひとつ欠けている)@キン肉マンシリーズ、首輪探知機@現実?、ジェロニモのナイフ×1@キン肉マン
【状態】疲労(中)、魔力消耗(大)、右腕、背中に傷(比較的軽傷)
【思考】
0.参加者を全て殺す(発信機を使う)。
1.西(学校)に向かう。
2.リナ=インバース、高町なのは、魔変化の男(アプトム)を必ず殺す
3.ネブラ型のアイテムを探す。
4.ゲームの関係者を全て殺す。
5.依頼料を取り戻す。
※魔法や身体能力の制限に気づきました。自分だけでなく異能者全員にかかっているのではと思っています
※【B-6】の民家の寝室の箪笥の中に、以下のものが破棄されています。
 デイパック×2、基本セット×2(一部食糧不足)、地球動物兵士化銃@ケロロ軍曹、どんぐり五個@となりのトトロ
※首輪探知機のバッテリーが大分減っています。すぐにではないですが、いずれ使用できなくなります。


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残酷な『彼女』のテーゼ 高町なのは 誰がために
ケロロ軍曹
ラドック=ランザード(ズーマ) Scars of the War(後編)




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