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寸善尺魔~憎魔れっ子が世に蔓延る(後編)~ ◆2XEqsKa.CM



疼痛と共に来る目覚め。
深町晶は、自分の心臓が止まっていたのではないか、と錯覚した。
それほどに彼の身体は冷たく、何より記憶が混乱していた。
頭部のコントロール・メタルに意識をやると、軽い電流が走る。
凄まじい速度と精度で迫るバット。朝倉涼子からの質問。雨蜘蛛が草壁メイを殺害したという情報。
順繰りに戻る記憶に背を押される様に、手を引き上げられるように立ち上がる。
目線の先、PCの前の椅子には雨蜘蛛が腰掛け、こちらを眺めている。

「雨蜘蛛さん……」

「なんだい、晶」

先ほどと変わらぬおどけた調子で返す雨蜘蛛。
晶は歯を噛み締め、頭に浮かぶ疑問を叩きつける。

「草壁メイを殺したというのは、本当ですか」

「ああ」

「何故!? 襲われたんですか?」

「いや、草壁タツオの関係者かと思ってな。実際娘だったんだが。どっちかというと、襲ったって感じだねぃ~、ん?
 有刺鉄線で両手を縛り、銃で顔を殴り、歯を折り、肉を裂き、心をブチ壊した。最後は頭を銃でぱぁん!」


気軽に答える雨蜘蛛に重圧砲を撃ち込みたい衝動を抑えながら、晶は吐き出すように問いを重ねる。

「暴力を使わなくたって、草壁の情報は引き出せたはずです。どうしてそんな事を……」

「本音を言うと趣味だから、だがな。しかしお前、良くそんな質問が出来るねぇ~おじさん感心しちゃうぞ」

「? ……どういう意味ですか」

マスクに覆われて見えない雨蜘蛛の表情。そこから何かを読み取る事はできない。
晶は雨蜘蛛の言葉を反芻し、彼の意志を掴もうとするが、失敗した。
無言で佇む晶に、雨蜘蛛が声をかける。

「だってよ、お前。スエゾーを見殺しにしたじゃねえか。あのリストが本当に主催者達の産物なら、
 スエゾーのキルカウントはお前に付けられてると、俺は思うね」

「……!」

「ボウリョクハンタイ、非常に結構だぜ? もし殴る側でも殴られる側でもないサイドがあるなら、
 大抵の奴はそっちにいくだろうよ。だが実際、世の中にそんな位置はねえんだよなぁ。殴られるのが嫌なら、
 殴るしかねえんだよ。お前も地獄を見てきたっていうなら、暴力を使った事がねえなんて言わせねえぞ~、え?」

「そ、れは」

否定出来るのか。
深町晶に、理不尽に全てを奪われんとされ、それを凌ぐために敵から命を奪ってきた彼に、否定出来るのか。
まあ俺はそんなサイドにはいかないがね、と付け加えた雨蜘蛛が、責め句を繋ぐ。

「スエゾーがワープしようとした時、お前があいつの腹を……腹?いや、どこでもいいや。
 とにかくあいつをぶん殴って気絶させてりゃ、あいつは死ななかった。ボンレスハムと合流して、
 短気を起こさず、長門達を真っ当にぶちのめして元の世界に戻れたかもなぁ~、フカマチくーん。」

「あいつを殺したのは、俺だと言うんですか」

「お前じゃねえよ。お前の甘ちょっろいポンコツヘッドが悪いんだ。ほれ」

雨蜘蛛が、無造作に晶の頭に包丁を投げつける。
投げナイフのように放たれた包丁は、しかしガイバーの装甲に弾かれる。
避けようともしなかった晶が、跳ね返って床に突き刺さった包丁をぼうと眺め、俯く。
小トトロは、危うく自分に刺さりかけた包丁の刃を避け、晶のディバックに逃げ込んでいた。

「おまけに石頭。付き合うのにも苦労するぜ、まったく」

「じゃあ、俺なんか放っておけばいいじゃないですか」

「お前には力がある。お前がその力を有効活用しないんだから、放っておけないのさ。
 言っとくけどな、あのチャットのメンバー四組。お前以外、みんな甘さを捨て切ってるぞ。
 涼子ちゃんとド何とかとあと二人と、ノーヴェたんと砂ぼうず(勘だけど)。全員裏があるってミエミエなんだよ。
 お前から見りゃほのぼのした交流だったかもしれねえが、非情、嘘、策略のニオイがプンップンぞなもし」

「そんな、ことはありませんよ。ドロロさん達とは、現にいい関係を……」

「じゃあ、なんで涼子ちゃんは俺に合言葉を教えたのかねぇ」


サラっと言い放つ雨蜘蛛に、晶が目を見開いて迫る。

「な……」

「要するに、お前いいカモなんだよ。使い捨ての善人だ。それでいいのかい、晶?」

「……カモでもいいですよ。自分の信念を曲げるくらいなら……」

「それだ。その信念って奴が、スエゾーを止めずに見殺しにしたんだろぉぉお?」

「……それでも、人を殺したあなたが正しいって事にはならない」

「水と油か、ふん」

頭を振って、雨蜘蛛が晶を指差す。

「善人ってのはよ、最後まで生き残らなきゃあただのバカなんだぜ、晶。
 俺みたいな悪党はいつ死んでもそれなりに満足できる。そういう精神してんだ、イカレてるんだよ。
 でも、お前は違うだろう。こんなクソッタレゲームをやらかした長門共を、ブッ倒したい、いいやブッ倒さなきゃあ
 死んでも死に切れねえはずだ。お前の冷えた油に、俺が火を付けてやる。だから、いい加減甘えを捨てろよ、晶!」

どこか自虐的に語る雨蜘蛛が、晶の目をじっと見遣る。
晶が何も言わないのを悟ると、紙を取り出し、歩み寄ってそこに書かれた文字を晶に読ませる。
晶の目が、強殖装甲の中の目が瞬く。

「お前の知ってる合言葉と同じか、答えな」

「……はい、おな、じっ!?」

晶が答えた瞬間、雨蜘蛛の手は床に刺さった包丁を引き抜き、晶の指を両断していた。
指も頭部と同じ装甲が覆っているにも関わらず、的確に構造と装甲の継ぎ目を狙った一閃。

「おいおいおいおい、晶。合言葉はひとつじゃねえだろ」

「……!」

すぐに再生すると分かっていても、痛いものは痛い。
搾り出すように、残りの三つの合言葉を伝える。
「大体分かった」と、雨蜘蛛がもう一枚紙を取り出し、晶の言葉と照合している。

「さて、晶。俺がメイちゃんを殺した事はバレちまった。隠しても、涼子ちゃんと直接会えば同じ事だから、
 自分から白状したんだがな。ま、他の連中も冷たい奴等だからな。話せば分かってくれたぜ。
 次のチャットは24:00だ。それまでにリングの動画を全部見て、それから俺の用事に付き合ってもらうぜ。
 ……なんだ、まだメイちゃんを殺した事怒ってるの~? ちったあ毒を飲めよ、坊主」

「……はい」

毒を、飲む。
その言葉を聞いて、晶が考えた事は?
雨蜘蛛には、それを知るよしもない。

「まあ、仲良くやろうぜ、これからも」

「仲良くは……出来ませんよ、多分」

チェッ、と呟く雨蜘蛛に、乾いた笑いを送る晶。
スエゾーの死をきっかけに、凸凹コンビから填まる事のない□□コンビとなった二人。
いつ崩れるか分からない積み木のように、それでも今は離れない。




「ふーん……」

掲示板に新しく書き込まれた、宣伝じみた内容のそれを見て、私は軽く嘆息する。
どういう訳か知らないが、SOS団の一員である古泉一樹が悪魔将軍とキン肉万太郎の戦いに巻き込まれているようだ。
kskのプロフィールで調べた内容に拠れば、やはりキン肉万太郎はキン肉マンの息子らしい。
まあ放っておいても大丈夫だろうが……ノーヴェ(ちゃん?)といい、深町さんといい、変な人と関わりを持っているなぁ。

「朝倉殿」

ドロロさんが、長考から抜けて目を開ける。
真剣な表情で提案しようとする彼の口元にぴんっと一本立てた指を当て、それを制する私。

「深町さんを助けに行く? ノーヴェさんを助けに行く? それとも、リナさんを問い詰めに行くのかしら」

全てでござる、と答えるドロロさんに苦笑して、私は今にも走り出しそうな宇宙人仲間を膝の上に抱き止める。

「ダーメ。ここで大人しく、リナさんたちが帰ってくるのを待ちなさい」

「あ、朝倉殿!? 何を悠長な……」

照れているのだろうか、じたばたと暴れるドロロさん。
私はその頭をぺしっ、と叩いて、彼を嗜める。

「多分、リナさんが妹ちゃんを殺した事になっているのはズーマ戦の時に流れ弾……流れ魔法でも当たったんでしょ。
 妹ちゃんは頑張ってアスカを殺せました、でも残念、フラフラ歩いてたら魔法でどーん。こんなところでしょうね、真相は。
 リナさんの魔法、派手だもの。そのお陰で助かったんだし、彼女を責めるのは酷ね。使い物にならなくなったら困るし」

「そんな無茶苦茶な……」

「あら。ずっと貴方と一緒にいたリナさんが貴方の目を盗んで妹ちゃんを殺した、って筋書きの方が無茶じゃないの?
 ねえ。ねえ、ドロロさん。仲間を疑う、なんてつまらない事は有機生命体に任せときましょうよ。なでなで」

「撫でるのやめてほしいでござる! 朝倉殿の個人情報を無断で調べた事は謝ったでござろう!?
 ……確かに、拙者もリナ殿がそんな事をするとは思えんでござるが……」


実際、どうでもいいのよね。
リナさんが妹ちゃんを殺したのが故意だろうと偶然だろうと、私は何も感じない。
そりゃリナさんが快楽殺人者だっていうなら話は別だが、故意に殺したとしても理由はあっただろう。
リナさんの人となりはドロロさんから聞いたのと直接会った感覚で大体把握できている。
例えば今、リナさんがヴィヴィオちゃんを襲っている、なんて可能性はない、と断言できるくらいには。
お世辞にも友達になりたいとは言えない性格だが、リナさんは自分の信念に筋が通っていなかったり、
他人を殺すことを自分の利益に含める事に躊躇しなかったり、キョン君の妹だったりはしない。
ならば、下手に追求して一応均衡を保っているこのグループに不協和音を呼ぶ事こそ愚の骨頂。

「で、では晶殿の事は!?」

「そっちは本当にどうしようもないわね。ここからじゃ遠すぎるし、雨蜘蛛の言い分を信用するしかないわ。
 あの言い分が嘘八百で、深町さんが殺されたとしても、手は打ってあるし」

「ダミーの合言葉でござるか……」

そう。私が雨蜘蛛に教えたのは、最初にドロロさん達と深町さんたちが合言葉を決めたとき、
拷問など、やむを得ない状況で敵性の存在に合言葉を漏らさざるを得なかった場合の為に作ったという偽の合言葉。
雨蜘蛛が深町さんを殺し、彼に成りすましてチャットルームに入室してきても丸分かり。
その時は、直ちに会話を打ち切るつもりだ。

「まあ、どちらにしても直接遭遇したら雨蜘蛛は排除するけどね」

「……」

ドロロさんも、これには反対しない。
雨蜘蛛は危険な存在だ。メイちゃんを見捨てた負い目もあるし、私がこの手で始末するに越した事はない。
まあ、キョン君ほど派手に暴れているわけではなさそうだし、そういう機会もいずれくるかも、程度の話だが。

「ノーヴェさんの件は……ヴィヴィオちゃんに伝えない訳にはいかないでしょうね」

「それだけは譲れんでござる。あの幼子に、これ以上仲間を失う苦しみを与えるのは我慢ならぬ……!」

同感だ。ヴィヴィオちゃんは私の大事な仲間だ、彼女が助けたい、というなら私だって手伝おうと思う。
ああ、こういうポジティブな感性が有機生命体のいいところよね。
よく分からない物に立ち向かうのがこんなに気持ちいいとは思わなかった。長門さん、貴女はどうなのかな?
ドロロさんを撫でるのに使ったクロスミラージュの尖った銃身を掌で回しながら、そんな事を考えてみる。



「キン肉マンやなのはさんと合流できればいいんだけど……ウォーズマンは無事かしら」

「そのお二方は、確か街で出会ったという? 遊園地を出たら、街の方を通ってモールへ向かうのがよさそうでござるな」

そうね、と返して、私は暴れなくなったドロロさんを解放する。
ドロロさんは片目を閉じ、壁に背を凭れてなにやら考え込む。い、意外といぶし銀! いや、いぶし黒か……。
……そういえば、日向冬樹はドロロさんの知り合いだったか。キョン君、あなたどんどん敵を増やしてるわよ。
私が殺す前に死なれたらモチベーションが下がるなあ、と思いつつ、私はPCに向き直る。

「とりあえず、プロフィールを纏めておきましょうか。ドロロさん、こっそり出て行ったりしないでね?」

「……分かっているでござる。アサシンが動くのは必勝の時のみ」

kskコンテンツを起動させ、順次参加者を表示させ、支給品を名簿の横に書き込む。
ヴィヴィオちゃんの母親の一人(どういうことなの……)だという、フェイト・T・ハラオウンのページで、手が止まる。

「彼女を殺した相手の事は……伝えない方が、いいのかしら」

ページを切り替える瞬間、暗く沈むディスプレイに映った私の顔は、まるで母親のようだった。





高校・実習室!
チャットが終わった瞬間!
砂ぼうずの矮躯が跳ね上がり、流れるような動作で手にした回転式拳銃が火を噴いた!
斜め上から撃ち込まれた二発の弾丸はPCのディスプレイを貫通し、ハードディスクを破砕する!
パソコン、炎上! 炎上は言い過ぎた!
煙を上げ、使用不能になるPC!
チャット裏口機能、被加害者リストが詰まったPCは確かに惜しい!
惜しいが、改竄して流した情報の真偽を知られるわけにはいかない!

「何より、もうデジタルには未練がねえんだよ!」

着地! 同時に、走り出す! 急ぐからこそ走る!
ドア! 無視! 激突! 破れない! 普通に開けて、走り直し!

「うおおおおおおおお!」

雄叫びを上げて鼻をヒクつかせる、その男の名は砂ぼうず!
普段は冷静な男が、ボイン・ロードを目の前にし、ついにその激情を垣間見せたのだ!

「やはり臭いはしねえ……敷地上に死体があれば、調べた時に俺が気付かないはずがねえからな!」

言いつつ、懐から一本の髪の毛を取り出す!
茶髪の癖っ毛、されどその味歪みなし!

「オードブル(前菜)ッ!」

舌で転がす、至高の味!
原産ボインちゃんと信じる限り、そこにボイン味は存在する!

「ならば……埋められてんのか!」

階段の手すりに飛び乗り、レッツサーフ!
一階に到達し、玄関を一気に抜ける!

「スープ、魚料理は欠番……肉料理!」

取り出したる一本は金色のスーパーロングヘアー!
描写がなくとも、砂ぼうずがそれを見逃すはずはなかった!

「首切ってごめんなさい!」

謝罪の声を上げながら、口に含みきれない髪の毛を唇に乗せる!
食感だけではない、触感をも楽しむのがグルメ!


「そう遠くはない筈……掘られた痕跡を探す!」

程なく見つける、中学校の前の校庭! 掘る! 掘る! 掘る! 掘り返す!
死体を傷つけてはいけない! 繊細に、しかし急いで掘る!
埋まっているという事は、埋めた者がいるという事だ!
万が一にもその者に今の砂ぼうずの姿を見られれば、自分も埋められる事は確実!
掘り当てる!僅かに見える手を引っ張り上げる!

「ん?」

活発そうな、そこそこボインの少女。
目は閉じられ、傷ましい腹部の傷が布で覆い隠されていて。
            ............
その死体は、一切腐食していなかった。

上昇しきった砂ぼうずのテンションが、一瞬醒める。
先ほど見つけた、野晒しの死体。あちらは、6時間ほどの時間経過でも、目の前の死体より損傷が激しかった。
こちらは12時間以上経過しているはず。だが、目立った死斑はなく、体も硬直していない。
心臓は止まっている。血は流れ出てこない。体温も消失し、彼女の命は終わっている。
胸元に顔を埋めて臭いを嗅ぐが、死臭はしない。

「ふ、ん……」

理解不能な事態にフリーズする砂ぼうず。
悪魔将軍の狙いがなんなのかは知らないが、なるほど彼女は特別だ。
そう――――。
   .........
体は硬直していない!

「うおお!こいつぁとんでもねえボインちゃんだぜ!将軍にやるにはもったいないが、生きてるボインがいいボイン!」

涼宮ハルヒの死体を持ち上げる!
乳を起点にして、砂ぼうずが持ち上げる!
生前と変わらぬ感触、グッド!
穴から抜け、適当に土をかける!
輸血パックを取り出し、握りつぶして!
点々と垂れる血を、自分の足跡に添えて道標とする!
涼宮ハルヒを埋めた者がいるというのなら、その死体が掘り返されていれば必ず激昂し、追う!
足跡が乱れぬように停止! 中学校の玄関前、中学校内に入るならば足を踏み込まざるを得ない位置!
穴を掘る! 細かい作業の果てに、「踏めばピンが外れ、手榴弾が爆発する」仕掛けを設置完了! 即席地雷!


「さて、ワープ機能があるんだったなぁ、中学校に!」

中学校に入り込む! 輸血パックを放り捨てて階段を駆け上がり、三本目の髪の毛を取り出す!

「メインディッシュ(主菜)ッ!」

朝倉涼子ヘアー! SA・RA・SA・RA!
舌が踊り、血が騒ぐ! 血統書付きの、正にメイン・ディッシュ!

「三階……この部屋か! ……何も起きないぞ!?」

騙されたか! 涼子ちゃんはもしや腹黒ボイン!? 許した!

「円盤を使ってみるか……!」

パソコンの前に走りこむ! kskコンテンツ、発見!
CDのお陰で、質問はオールクリア!
表示されたのは、『ksk車両位置一覧』!

「車? 街には結構あったが、どれも燃料切れだったはず……ん!? 数が少ない! そうか、使える車の位置ってか!」

地図に表示されているのは、18~9の光点! これが、ある程度の距離を走れる車両の位置という事か!
近くにも一つある! 砂ぼうずは涼宮ハルヒの死体を抱えたまま、車両の位置を全て把握してからPCを破壊!
銃弾の無駄遣いを避けるため、ディスプレイを蹴り倒す! 教室を離脱し、光点の位置へと急ぐ!
途中通った宿直室にて寝袋を発見、涼宮ハルヒを収納! 窓から中学校を脱出し、体育倉庫に走る!

「サラダ欠番……俺はデザートとドリンクを同時に味わうタイプ!」

体育倉庫の前で、両手に二本の髪の毛を構える砂ぼうず!
一本は短い金髪! 幼い母体から産み落とされた、至高のスイーツゥ!
一本は白んだ金髪! コシのある独特の喉ごし、究極のドリンク!
二本の髪を舐め窄む砂ぼうずの前に、今まで一度も開かれなかった体育倉庫の扉が開く!
すえたにほいの中を突き進む砂ぼうずの目に、電灯とは違うスイッチが!

「そういうことか!」

押した瞬間、ごごごご、と床がせりあがる!
現れたのはリングではない、迷彩色の軍用軽トラック! 燃料満タン、積荷ナシ!
飛び乗り、地図をハンドルに貼り付ける! 運転マニュアルを熟読し、発進!
涼宮ハルヒの寝袋を助手席に乗せ、ちょっとジッパーを開けて片手で乳を揉みながら運転する砂ぼうず!

「行くぜ、砂ぼうず号!」

トラック、発進! 一分で停車! ドアを開けて校庭に降りる!
砂ぼうず、なにやらガラクタをトラックに運び込んだ!

「これも乗り物と見たぜ! 使えそうにないが、一応持っていく!」

目ざとく、汚い砂ぼうず!
これからも砂ぼうずを、砂ぼうずをよろしくお願いいたします!

「……しかし、ちょっと軽率すぎる気もするな。将軍が約束を守る保障はねえ……。
 せっかく足を手に入れたんだ、まっすぐモールに向かう義理もねえな」

あざとく頑張れ砂ぼうず!




モール、家電・家具製品売り場に足を進める。
台所のような物があればいい、と呟く。
キョン、名無し、そしてまだ見ぬ悪党達。
一時的とは言え手を組む者共に、うまいメシを用意するのも将たる務め。

「涼宮……ハルヒか」

古泉が言っていた、超人をも超越しかねない力を持つ女。キョンの思い想われ人。
解体して調べるにしても、キョンを壊す道具にするにしても、道具は必要だ。
長門とも深い関係がある女だ、必ず何らかの収穫はあるはず。

「そうだ、古泉への育成は優しすぎた。もっと厳しく、人間用のセットを組まねばならんな」

キョンを悪魔超人にする為のシュミレーションを重ねているうち、私は一つの本棚を見つけた。
丁度、我が悪魔将軍文庫がピッタリ納まるサイズだ。略奪し、ディバッグに収める。
ディバッグといえば、朝比奈みくるの死体もあったな。これも使えそうだ。

「チャットに運よくノーヴェの知り合いがいたお陰で、正義超人共を集める援護になった……。
 チャットに運よく私と同じ生来の極悪非道なバッドハートを持つ者がいたお陰で、涼宮ハルヒを調べられる……。
 やはり、実力のある超人には運も向くのが道理というわけよーっ! パ……ゲホッ、ゲホッ!」

大声で笑おうとしたが、ディバッグを開け放しにしておいたお陰で死臭が鼻につき、咽込んでしまう。
しっかりと締め直し、丁度いい鍋を見つけて棚からもぎ取る。

「さて、何人集まるか……」

来る殺戮の宴に身を震わせながら、私は唐辛子スパイスを求め、食品売り場へと駆け出した。


【H-8 博物館/一日目・夜】

【名前】雨蜘蛛@砂ぼうず
【状態】胸に軽い切り傷 マントやや損傷
【持ち物】S&W M10 ミリタリーポリス@現実、有刺鉄線@現実、枝切りハサミ、レストランの包丁多数に調理機器や食器類、各種調味料(業務用)、魚捕り用の網、
     ゴムボートのマニュアル、スタングレネード(残弾2)@現実、デイパック(支給品一式)×3、RPG-7@現実(残弾三発) 、ホーミングモードの鉄バット@涼宮ハルヒの憂鬱
【思考】
1:生き残る為には手段を選ばない。邪魔な参加者は必要に応じて殺す。
2:パソコンからリングの動画を調べて、24時にドロロ達と情報交換する。
3:晶を利用して洞窟探検を行う(ギリギリまで明かさない)。出発は22時。
4:22時までは博物館で時間を潰す。
5:晶の怒りを上手く主催者側に向ける事で、殺し合いの打開の一手を模索する。
6:水野灌太と決着をつけたい。
7:ゼクトール(名前は知らない)に再会したら共闘を提案する?
8:キョンを利用する。
9:ボートはよほどの事が無い限り二度と乗りたくない。
10:ガイバーに興味がある。

【備考】
※第二十話「裏と、便」終了後に参戦。(まだ水野灌太が爆発に巻き込まれていない時期)
※雨蜘蛛が着ている砂漠スーツはあくまでも衣装としてです。
 索敵機能などは制限されています。詳しい事は次の書き手さんにお任せします。
※メイのいた場所が、自分のいた場所とは異なる世界観だと理解しました。
※サツキがメイの姉であること、トトロが正体不明の生命体であること、
 草壁タツオが二人の親だと知りました。サツキとトトロの詳しい容姿についても把握済みです。
※サツキやメイのいた場所に、政府の目が届かないオアシスがある、
 もしくはキョンの世界と同様に関東大砂漠から遠い場所だと思っています。
※長門有希と草壁サツキが関係あるかもしれないと考えています。
※長門有希とキョンの関係を簡単に把握しました。
※朝比奈みくる(小)・キョンの妹・古泉一樹・ガイバーショウの容姿を伝え聞きました。
※蛇の化け物(ナーガ)を危険人物と認識しました。
※有刺鉄線がどれくらいでなくなるかは以降の書き手さんにお任せです。
※『主催者は首輪の作動に積極的ではない』と仮説を立てました。
※ドロロたちとの間の4個のダミー合言葉を記憶しています
 (うち一つはダミー・本物の共有合言葉ですが、それをチャット開始時に用いると次の合言葉が要求されます)。
※第三回放送までの死亡者・殺害者リスト(一部改竄)を知りました。


【深町晶@強殖装甲ガイバー】
【状態】:精神疲労(大)、頭痛、深い悲しみと決意
【持ち物】 首輪(アシュラマン)、博物館のメモ用紙とボールペン、デイパック(支給品一式) スエゾーの円盤石、スエゾーの首輪
      手書きの地図(禁止エリアと特設リングの場所が書いてある) 、小トトロ(ダメージ中)
【思考】
0:ゲームを破壊する。
1:スエゾー…お前の気持ちは俺が受け継ぐ!!
2:パソコンからリングの動画を調べて、24時にドロロと情報交換。
3:22時に博物館を出発し、雨蜘蛛に同行する?
4:雨蜘蛛を……
5:もっと頭を使ったり用心深くなったりしないと……
6:巻島のような非情さがほしい……?
7:ハムを探して助け出す。
8:クロノスメンバーが他者に危害を加える前に倒す。
9:もう一人のガイバー(キョン)を止めたい。
10:巻き込まれた人たちを守る。



【備考】
※ゲームの黒幕をクロノスだと考えていましたが揺らいでいます。
※トトロ、スエゾーを異世界の住人であると信じつつあります。
※小トトロはトトロの関係者だと結論しました。スパイだとは思っていません。
※参戦時期は第25話「胎動の蛹」終了時。
※【巨人殖装(ギガンティック)】が現時点では使用できません。
  以後何らかの要因で使用できるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
※ガイバーに課せられた制限に気づきました。
※ナーガ、オメガマンは危険人物だと認識しました。
※参加者が10の異世界から集められたという推理を聞きました。おそらく的外れではないと思っています。
※ドロロとリナをほぼ味方であると認識しました。
※ケロロ、タママを味方になりうる人物と認識しました。
※ドロロたちとの間に4個の合言葉を作り、記憶しています。
※川口夏子を信用できる人物と認識しました。
※雨蜘蛛から『主催者は首輪の作動に積極的ではない』という仮説を聞きました。
※小トトロにスエゾーと融合した後遺症や影響が残っているかどうかは次の方にお任せします。
※第三回放送までの死亡者・殺害者リスト(一部改竄)を知りました。

【D-02 遊園地(スタッフルーム)/一日目・夜】

【ドロロ兵長@ケロロ軍曹】
【状態】切り傷によるダメージ(小)、疲労(中)、左眼球損傷、腹部にわずかな痛み、全身包帯
【持ち物】匕首@現実世界、魚(大量)、デイパック、基本セット一式、遊園地で集めた雑貨や食糧、
【思考】
0.殺し合いを止める。
1.機を見てモール、湖上リング、博物館に向かう。
2.リナとともに行動し、一般人を保護する。
3.ケロロ小隊と合流する。
4.草壁サツキの事を調べる。
5.後で朝倉と首輪解除の話をする。主催者が首輪をあまり作動させたがらない事も気になる。
6.後で朝倉やバルディッシュとさらに詳しい情報交換をする。
7.「KSK」という言葉の意味が気になる。


【備考】
※ガイバーの能力を知りました。
※0号ガイバー、オメガマン、アプトム、ネオ・ゼクトールを危険人物と認識しました。
※ゲンキ、ハムを味方になりうる人物と認識しました。
※深町晶、スエゾー、小トトロをほぼ味方であると認識しました。
※深町晶たちとの間に4個の合言葉を作り、記憶しています。
※参加者が10の異世界から集められたと推測しています。
※晶達から、『主催者は首輪の発動に積極的ではない』という仮説を聞きました。
※参加者プロフィールにざっと目を通しました。
※第三回放送までの死亡者・殺害者リスト(一部改竄)を知りました。



【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】疲労(中) 、ダメージ(中)、自分の変質に僅かに疑問、ドロロとリナに対してちょっと不快感?
【持ち物】鬼娘専用変身銃@ケロロ軍曹、小砂の首輪
     綾波のプラグスーツ@新世紀エヴァンゲリオン、ディパック(支給品一式)、新・夢成長促進銃@ケロロ軍曹、
     リチウムイオンバッテリー(11/12) 、クロスミラージュの銃身と銃把@リリカルなのはStrikerS、遊園地で回収した衣装(3着)
【思考】
0.ヴィヴィオを必ず守り抜く。
1.ヴィヴィオにノーヴェの事を伝える。
2.ヴィヴィオにフェイトの事を伝える……?
3.武器もないので、気は進まないが鬼娘専用変身銃を使う事も辞さない。
4.キョン、雨蜘蛛を殺す。
5.長門有希を止める。
6.古泉を捜すため、都合が合えば09:00に湖に向かう。
7.基本的に殺し合いに乗らない。
8.ゼロスとスグルの行方が気がかり。
9.『聖王の器』がどういう意味なのか気になる。
10.できればゲーム脱出時、ハルヒの死体を回収したい。

【備考】
※長門有希が暴走していると考えています。
※クロスミラージュを改変しました。元に戻せるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
※クロスミラージュは銃身とグリップに切断され、機能停止しています。
 朝倉は自分の力ではくっつけるのが限界で、機能の回復は無理だと思っています。
※制限に気づきました。肉体への情報改変は傷を塞ぐ程度が限界のようです。自分もそれに含まれると予測しています。
※遊園地で適当な衣装を回収しました。どんな服を手に入れたかは次回以降の書き手さんにお任せします。
※第三回放送までの死亡者・殺害者リスト(一部改竄)を知りました。

【C-3 中学グラウンド/一日目・夜】

【水野灌太(砂ぼうず)@砂ぼうず】
【状態】ダメージ(小)
【装備】73式小型トラック@現実、涼宮ハルヒの死体in寝袋
【持ち物】オカリナ@となりのトトロ、朝倉涼子・草壁メイ・ギュオー・ヴィヴィオ・フェイトの髪の毛
     ディパック×2、基本セット×4、レストランの飲食物いろいろ、手書きの契約書、フェイトの首輪、
     ksknetキーワード入りCD、輸血パック@現実×3、護身用トウガラシスプレー@現実、リボン型変声器@ケロロ軍曹
     First Good-Byeの楽譜@涼宮ハルヒの憂鬱、コルトM1917@現実、第三回方法までの殺害者と被害者のメモ、チャットの情報を書いたメモ
     ksk車両位置一覧のメモ、ノートパソコン、KRR-SP@ケロロ軍曹
【思考】
0、何がなんでも生き残る。脱出・優勝と方法は問わない。
1、遊園地にいる朝倉涼子とヴィヴィオには何が何でも接触したい。
2、モールに向かい、悪魔将軍にハルヒの死体を渡し、ノーヴェをおいしくいただく。
3、首輪を外すにはA.T.フィールドとLCLが鍵と推測。主催者に抗うなら、その情報を優先して手に入れたい。
4、悪魔将軍が有用そうなら、手を組んでもいい。
5、首輪を分析したい。また、分析できる協力者が欲しい。
6、関東大砂漠に帰る場合は、川口夏子の口封じ。あと雨蜘蛛も?

【備考】
※セインから次元世界のことを聞きましたが、あまり理解していません。
※フェイトの首輪の内側に、小さなヒビが入っているのを発見しました。(ヒビの原因はフェイトと悪魔将軍の戦闘←灌太は知りません)
※シンジの地図の裏面には「18時にB-06の公民館で待ち合わせ、無理の場合B-07のデパートへ」と走り書きされています。
※晶達とドロロ達のチャットを盗み見て、一通りの情報を暗記しました。
※中学校入り口にお手製の地雷が設置されました。ハルヒが埋葬された位置から点々と足跡と血痕が入り口に続いています。
※高校実習室のPC一台、中学校三階のPCが破壊されました。


【F-10 モール食品売り場/一日目・夜】

【悪魔将軍@キン肉マン】
【状態】健康、万太郎への激しい敵意。
【持ち物】 ユニット・リムーバー@強殖装甲ガイバー、ワルサーWA2000(6/6)、ワルサーWA2000用箱型弾倉×3、
 ディパック(支給品一式、食料ゼロ)、朝比奈みくるの死体(一部)入りデイパック コンバットナイフ@涼宮ハルヒの憂鬱
 悪魔将軍文庫、鍋、五分刈刑事のマシンガン@キン肉マン(残弾30%)
【思考】
0.翌日09:00に湖上リングへ行き、万太郎、古泉を自らの手で殺す。
1.モールでタッグパートナーを待つ。
2.ノーヴェは見限る、使い捨てとして扱う。
3.強い奴は利用、弱い奴は殺害、正義超人は自分の手で殺す(キン肉マンは特に念入りに殺す)、
  但し主催者に迫る者は殺すとは限らない。
4.殺し合いに主催者達も混ぜ、更に発展させる。
5.強者であるなのはに興味。
6.もしもオメガマンに再会したら、悪魔の制裁を施す。
7.他の「マップに記載されていない施設・特設リング・仕掛け」を探しに、主に島の南側を中心に回ってみる。
8.晩飯を作る。
9.名無し(砂ぼうず)が涼宮ハルヒを運んでくるのを待つ。使えそうなら手駒に。

【備考】
※参加者が別の世界、また同じ世界からでも別の時間軸から集められてきた事に気付きました。
※モール書店のPCが修復されました。
※第三回放送までの死亡者・殺害者リスト(一部改竄)を知りました。





時系列順で読む


投下順で読む


冬の訪れ、そして春の目覚め 雨蜘蛛 真実のしっぽ
深町晶
鎧袖一触~鎧は殴るために在る~ 悪魔将軍 店内、お買い回り中の将軍様
彼女らのやったコト 朝倉涼子 でこぼこカルテット(前編)
ドロロ兵長
彼等彼女等の行動 (裏) 水野灌太(砂ぼうず) 名探偵スナボゲリオン






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