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どうしてこうなった ◆h6KpN01cDg



どのくらいの時間だっただろうか。
俺はひたすら、ライガーとやらの背中で揺られ続けていた。
速度は間違いなく人間より早いのだが―――少しずつ慣れてしまったのは、俺の感覚がおかしくなっているからか。
途中禁止エリアがあることは知っていたから、もしかしてそこに突っ込まれるのだろうかと思ったが、そんなことはなかった。奴はあの獣の命令を律儀に守り、禁止エリアを左に迂回し、進んで行った。
……一瞬躊躇したように見えたのは、あれか、やっぱり内心俺を殺したかったのか。はははは。そりゃあそうだろうな。
しばらくどこかをうろうろしていたようだったが、正直どこだったのか分からない。
とりあえず参加者らしき奴とは一人も会わなかったから、あの獣の約束は果たすつもりなのだろう。俺のことが嫌いなのによくやるぜ。

……あのデバイスに言われたことを思い出す。
……ああそうだよ。もう言い返すつもりもない。はいはい俺はクズクズ。……だけどなあ、だからってあんなに言わなくたっていいだろう。
俺だってここに気さえしなけりゃ、まっとうな高校生だったんだ。そりゃ、神や未来人や宇宙人や超能力者はごろごろいたが、でも俺自身はまともだった、はずだ。
……だめだ、考えるな、考えたくない。ハルヒのことも、朝比奈さんのことも、妹のことも、長門のことも―――
今は、生きることだけ考えるんだ。
他の余計なことを考えたら、おかしくなる。ただ、どこか安全なところに行くところだけ、考えよう。

俺がそうこう葛藤している間にも、ライガーは進み続ける。律儀だなあ、こいつ。
あの獣も信頼おいてたみたいだしな。……人間の俺よりこいつの方が信頼に値するってことか。はは、無理もないか。だって俺自身も俺を信用なんてできないんだからな。
俺は(ほぼ無意識に)視線を横に向ける。なかなか思ったように自分の体は動いてくれなかった。意識ははっきりしているんだが、体が付いていかないんだな。
……何か見覚えのある場所だなあと思う。一瞬はデジャ・ビュかとも思ったがそんなことはなかった。それは当然のことだった。
そこは俺が来たことのある場所だったからだ。地図がないからはっきりしないが、おそらく間違いはないだろう。
……何回目だよ、この辺に来るの。いや、確かに人はいないのかもしれないが。
つか今の今まで気がつかなかった俺もどうなんだ。人生まで投げてどうするんだよ。
また近くにあるであろうレストラン(だよな?)に行くのは複雑な気分だ。あまり嬉しくはない。しかし、一度来たことのある場所の方が、スバル達が再び来る可能性は低い。
あいつらはヴィヴィオちゃんを探していたわけで、それなら当然未開の地を進んで行くに決まっているからだ。
こいつだってスバルたちに俺を合わせたくないだろうし―――俺だって、あいつらにはもう会いたくない。
ハルヒの死体のある学校とは真逆だが、仕方ない。……俺に掘り返されても、ハルヒが喜ぶとも思えないしな、冷静に考えれば。
更に言うなら、こいつが今はちゃんと働いてくれているとはいえ、いつどこで放置されるかわかったもんじゃない。
こいつの気まぐれで適当な開けた道路に放り出されるよりは、どこか建物の中にでもいた方が安全ではないだろうか?ともまた、思う。
……つうか、何無駄なこと考えてるんだ、俺。
今の俺には、もうどうでもいいことじゃないか。
あとは、こいつが向かう方にただ連れられて行くだけだ。死にたくはないが、今の俺には身を守る手段もない。どうにもならない。ああ、……もう、なるがままだ。運命に任せるんだ。
考えるのは、それからでいい。
そして、更にある程度の経過してからだろうか。俺はとある建物の前にたどりついた。
多分、レストラン。
……雨蜘蛛のおっさんと出会い、拷問された場所である。
正直俺にとっては悪い思い出しかない。
しかし、何故だろうか。
「……ここでいい」
俺は、ふとそう口にしていた。
何故そう言ってしまったのか、分からない。
さっきまで、ここに行くのは嫌だと思っていたのにな。運命に任せるとかかっこいいこと言ったくせに、な。
いや、分かっているんだ、―――内心は。

俺はここで、雨蜘蛛のおっさんに出会った。もう少し離れたコテージでは、ナーガのおっさんにフルボッコにされもしたな。
そう、ここで俺は、人を殺す決意を固まらせられたんだ。
だから、ここにいればまた俺がどうすればいいのか導いてもらえるかもしれない―――そんな、甘い考えだった。
もちろん、もう人殺しなんてうんざりだ。もしここにおっさんがいて再び拷問を受けたら、そう考えたるだけでおぞましい。だがそれ以上に。
俺は、答えを求めていた。
俺に、この不幸な『殺し合い』で手を引いてくれる、『神』を、無意識に求めていたのだ。
もし、再び拷問されることで何か変わるのなら、俺は喜んで受けるかもしれない。
……自分でも、ナーガやおっさんすら美化し始めたのは重症だと思う。それくらい、今の俺の心はまいっていた。第一、やっぱりそれでも傷つくのは嫌だ。
今さら神頼みとは皮肉だが、じゃあそれ以外にどうすればいい?
弱い俺は―――自分のすべきことすら分からなくなった俺はどうやって前に進めばいいんだ?
どんな神様だろうと、それにすがりたい、そう思ってしまうのが間違っているのか?
もう、誰でもよかった。誰か、俺に進むべき道を教えてくれさえすれば何でもよかった。ああ、そうさ。
それくらいに俺の頭は真っ白で空っぽだったんだ。
獣の野郎は相変わらず泣きながら、しかし周囲に全く人の姿がないことを確認して、素直に俺の言うことに従った。
……こいつもさぞかし俺と離れたかったことだろう。
もう、こいつに嫌われようと心すら痛まない。何も考える気力がなかった。

ライガーは入口の前で俺を放り投げるように下ろす。腰を打ちつけた。痛い。心なしかライガーの野郎がざまあみろと言わんばかりに笑った気もしたが、よく分からなかった。
俺はふらふらと立ちあがり、ずきりと痛む腰を支える。おいおい、まだ腰痛には早いっつうの。高校一年生にして杖をついての生活か、さすがに勘弁だ。
きい、とドアを押しあける。ぼんやりとした視界の先には、見覚えのありすぎるフロアがあった。
なんとなく振りかえると、既にライガーの姿はなかった。……立つ鳥跡を濁さなすぎるだろう。まあ、あいつは俺と一刻も早く離れたかっただろうから、俺がここでいいと行った場所で降ろし立ち去るのは無理もない。十分すぎるほど頑張ったくらいだ。

……ああ、そうだよな。
ここで、おっさんに会って、そして―――
考えるだけで、痛い。
心も身体も頭も、全てが、だ。
……忘れよう。今は体を休めて生きることだけ考えるんだ。
殺し損ねたスバルのことも―――もう生き返るはずのないハルヒや朝比奈さんや妹のことも―――全部。
しかし、人間の脳はそんなに簡単にはできない。
一瞬でリセットができたらさぞ幸せだっただろう。しかし、そんなこと、不可能だ。
だいたい、もう現実逃避をするには、俺は疲れすぎていた。……現実に。
……くそ、気を紛らわせよう。

「……何か、食うか……」
誰に言うでもなく呟いて、ふらふらとキッチンへ向かう。途中何もありやしないのにつまずきかけてしまった。もう駄目だ、こりゃ。自分で言うのも変な気分だが。
余計なことを考えないようにとそうしたのだが、言葉に反応してわずかに胃も悲鳴を上げた。
人間ってすごいな、精神的に気力がなくても肉体は生命を欲するらしい。律儀すぎて涙が出てくるぜ。
もう俺以外誰もいない―――何か口にしたっていいだろ。何もしたくないが、生きることだけはしたいんだから。
そんなことを考えながら俺はキッチンの巨大な冷蔵庫を開き―――そして、嘆息する。
「……はあ」
何もなかった。
見事に、すっからかんだった。
おいおい、ここはレストランだろ?何もないってありえないだろう。前来た時は―――確認してなかったな、そういや。確認しておくんだったか。
誰かが持って行ったのか?それとも元から入っていなかったのか?
……ああ、どうでもいい。面倒臭い。
なんだか、一気にやる気がうせてしまった。もう、不貞寝でもしてやろうか。
俺はそのままごろりとキッチンに寝転がった。汚れ?ああ、もうどうでもいいさ―――

何も見えない。
思考が定まらない。
俺の腕すら、まともに見えない。
ああ、もう知るかよ。もう―――死にさえしなければ何でもいい。
思い出したくもない。考えたくもない。このままただ、眠りについて、目覚めた時には全て終わっていたら―――どれほど幸せだろうか。
ああ、もう、誰か、俺を助けてくれ―――

その時、かつんと何かが伸ばした右手に触れた。
金属のような冷たい感触。
「……」
無意識にそれを掴み、見える一まで持ち上げる。視線を向ける気力はなかった。
それは、アルミ缶。
なんてことはない、その辺のコンビニでも普通に売られている―――ビールだった。少しサイズは大きめだ。
てっきり何もないのかと思ったが―――1つだけ床に転がっていたらしい。
ということは、誰かがここに来て食料を持って行ったが、1つ落としたのか、それとも酒だったから必要ないと判断しわざと置いて行ったのか知らないが―――ビール缶が取り残されてしまった、と。
俺には関係のないことだし、知ったところでどうにもならない。俺に何を教えてくれるでもない。考えることすら億劫で、俺はそれ以上考えるのをやめた。

そして、俺の震える手に握られているのはビール缶1つ。
そう、『1つだけ』。
他は全部持っていかれてしまったのに―――たった1つだけ。
はっ、だからなんだってんだ。

じっと見つめる。正確に言うなら、ぼんやりとただビール缶の方向に視線を向けていただけで、ほとんど瞳には何も映ってやいなかったが。
やっぱり視界はかすんだままだ。これは俺の精神状態がやばいという証拠なのか。
追及する気もない。……そんなこと、知らない。
腹は減る。口に入れられそうなものなんか、これと水道水しかない。もちろんディパックは手元にない。しかし、何かしていないと静かに、静かに狂っていきそうで―――


だから、なんだ。
俺の中で、何かが切れた。
……知るかよ、もう。
どうして、俺が、『こんなことで迷わなきゃいけないんだよ!』

ああ、認めよう。俺はその時自棄になっていた。
俺はただ本能の赴くままに、そのビール缶のプルタブを開け―――一気に飲み干した。
……苦い。これをうまいうまい言って飲む奴の気がしれない。ビールを呑んだのなんて生まれて初めてだ。当然だ、俺は未成年だぞ。

しばらくは、何と言うことはなかった。
吐き気がするということもない。体温が上がる感じもない。
しかし少し時間が立つと、妙な感覚に襲われた。
体温が上がり、頭がふらふらする。
しかし何だろう―――どこか、気持ちがいい。
「…………は、はは……」
口から笑いが漏れる。何だろう―――何か叫びたい気分だった。

そういえば、酒を飲むと記憶が飛ぶとはよく聞く話だ。
自分が何をしていたのかすら分からないくらい、幸せな気分になるとか。まあ、それもこれも全部アルコール成分が原因なんだが。
まるで、麻薬―――いや、実際に、酒なんてのは摂取量を間違えれば麻薬に匹敵する危険物だからな。
これ以上ないってくらい誰でも知っている話だ。
なんだ、俺にぴったりじゃないか。
今の、自分で考えることすらできやしない、この俺には。
「……はは、……ふふふ……はは……はっ……」
笑いが、零れた。
初めはほんの含み笑い、しかし俺は、それを徐々に制御できなくなる。

「…………は、ははははは、ふははははは!ひゃははははは!ひひほほっほはへ!」
おかしいな、うまく発音できないぞ。
……そうか、酔い始めたか?ビール一本でここまでなるとは思わなかったが―――気にしない。
もう、どうなろうと関係ありゃしない。
「……はっ、ひっぽんしかなひのがほひいところだな……もっと酒持ってこひよ!」
ああ、たまらない。
気分が高揚して―――全てが楽しく見えてきやがった。
目の前にはSOS団の部室がある。そこにはいつも通りの光景が広がっている。
ハルヒ。長門。朝比奈さん。古泉。俺。
ハルヒが、また宇宙人を探しに行こうなどと言いだし、メイド服姿の朝比奈さんは泣きそうな顔で了承し、古泉はいつも同様にこやかに同意し、長門は無言でうなずく。
なんだ、―――酒って、最高だな!

「ひっく、長門お!見てるんだろお?お前気を利かせて酒の一本くらいほってほいよ!ほれが今まで何人ころひたとおもってる?はんにんだぞ、はんにん!ハルヒに、なまへもしらないこともに、なーがのへびやろーだ!な、なはとお、わかるだろ?
ほのひょんさまにごほうひのひとつもくれねえのはよ?いばしょなんかろーれもいひんだよ!ころひあひをふふめてやったおれにはんしゃしていわうくらいひてくれよ…………うっ……うう……」

あれ、おかしいな、何で突然涙が止まらなくなったんだ?
俺自身が、自分の変化にさっぱりついていけない。
俺の理性と、俺の本能がせめぎ合い口論している。
俺最高に楽しいじゃないか。どうして泣いてるんだよ。
こんなとこで泣くとかかっこ悪いってレベルじゃ―――

「うう……うっ……もう、もう……もうひるかよ……おれはわるくない……おれはわるくねえんだよお……
……おれはふふうのにんげんなのにい……ただながほにここにふれてこられたひがいひゃなのにい……ひっく、どうしてはんなきかいにせっきょうなんてされなきゃいけねえんだよこんちくしょう……
……おれだって、ハルヒをころひたかったわけじゃないんだよお……いもうほをほろひたかったわけでもねえんだよお……なんで、なんでほれがこんなめにあわなひゃいけないんだよお……う、うう……なまいきなんだよきかいのくせによお!」
ビール缶を、床にたたきつける。
思ったよりあっさりと缶はぐちゃりと潰れた。脆いんだな。弱い弱い。
そう、弱い。俺と同じように。
「……は、ふふ、はは……」
ああ、もう考えるのはやめよう。
面倒臭い。知ったことじゃない。
酒は飲んでも呑まれるな、とはよく言われる言葉だが―――もう、酒でも何でもいいから俺を呑みこんでくれ!
「……ふはははははは、ははははは!」

「もうしるかよっ!すきにひろよ!おれをころひてみるならころひてみやがれってんだ!あひゃひゃひゃひゃひゃはははははははあっ!ひひひひひひひははははははは!すはるもなはともほいずみもはさふらもほうにでもなっちまえよおおおおおおお!」

もう嫌だ。
どうして、こうなってしまったんだ。
誰か、俺を助けてくれ。
そして俺を、この世界から解放してくれ。

この時の俺は、本当に酔っていたのだろうか。
もはや俺には、それを判断することすらかなわない。
いくらビールとは言え、所詮缶一本だ。俺がよほど体質的に弱い、とかでもない限り、こんな状態にはなりえないだろう。
……普通の状態なら。
俺が『酔って忘れてしまいたい』と思ったから、俺の体がその通り働いたのか。
それとも―――俺の体が、この程度のアルコールにすら抵抗できないほど弱り切っていたのか。
どちらか、両方か。答えなんて、どうでもいい。

「おれはまだいきてる!いきてるんだよ!そう、おれは―――」

確かなことは。
俺は、まだ『死んでいない』、その事実。
だが、それに何の意味があるってんだ。
俺は、どうして生きてるんだ?
死にたくない。死にたくないから―――生きてる。
ああ、そうさ、その通りだ。
俺は、『死にたくないから生きているんだよ』。
ああ、くだらない理由だ。反吐が出る。自分でも俺がクズってことくらい分かってるさ。……他の奴から指摘されるのが嫌になるくらい。
ハルヒや妹や朝比奈さんは、きっとそんな下らない理由で生きたわけじゃない。
俺なんかより、ずっとずっとずっと高尚だ。
だが、不思議なことに、俺は今生きている。
誰よりも堕落して、誰よりもクズで、誰よりもどうしようもない俺が生きているんだ。
俺は―――『生きている』、ただそれだけの理由で、あいつらに『勝って』いる。
そうだろ?だって、命は戻らないのだから。

……ふざけた話だ。
何の仕事もしてないくせに国民から税金をむしり取る政治家を笑えやしない。
俺は何も、何もまともなことはしちゃいないのに、生きている。―――なんて。
それなのに、死ぬことなんて考えもつかない。
生きている価値がないと自覚しながら、俺は、死ぬこともできない最低の負け犬だ。
だから、もう、いい。
今は、ただ、全てに俺という存在を任せてしまおうか。

「おれは……おれは……」
何故なら―――
俺は、ただ。
手段なんてどうでもいい。人殺しはしたくない。誰にも会いたくない。でも、誰かに導いて欲しい。
矛盾していると分かっていても、それでも。
自分でも、何を言っているのかさっぱり分からないが、しかし。

「……しにたく……死にたく……ないだけなんだよお……」

ああ。
もう、どうにでもなーれ。


【G-8 レストラン/一日目・深夜】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】ダメージ(中)、疲労(大) 無気力 泥酔で躁鬱が極端
【持ち物】デイパック(支給品一式入り) ライガー@モンスターファーム~円盤石の秘密~
【思考】
0:もうどうにでもなーれ☆
(1:―――死にたくない。)
【備考】
※「全てが元通りになる」という考えを捨てました。
※ハルヒは死んでも消えておらず、だから殺し合いが続いていると思っています。
※ガイバーは使用不能になりました。以後使えるようになるかは後の書き手さんにお任せします。
※現在は泥酔(?)しているため、正常な判断ができていません。正気に戻ったあとどうするかは次の書き手にお任せします。

【ミサトのビール@新世紀エヴァンゲリオン】
葛城ミサトが常に冷蔵庫に大量に保管しているビール。ペンペンも飲むよ!


どうせ俺の命は少ししか持たない。
あのキョンのところから飛び出したのは、あいつに消える瞬間を見せたくなかったからだ。
あの地の周辺には誰もいなかった。しばらく危険にさらされることもないだろう。だいたいあの男があそこでいいと言ったんだ。事実、あそこは人の気配も全くなかったしな。……これで俺の仕事は終わりのはずだ。
更に遠くまで安全な場所を探して―――なんて義務はない。本当は殺したかったのを我慢してちゃんと運んでやったんだから感謝して欲しいくらいだ。ご主人様にはそんなこと言わないが。
だからせめて、仕事を果たしたんだから死に場所くらい選ばせてくれ。ライガーの誇りってやつだな。あんな男の隣で死ぬなんてごめんだ。
……ほんとは俺のご主人様、違う、我が友人の隣で消えたかった。だが間に合いはしないだろう。もう、俺はもたない。
だから、せめて―――かっこよく帰依させてくれよ。
あんな屑野郎を助けて消えるより---俺は友のことを思って死にたい。

砕けるような音。つんざくような眩暈。激痛。―――俺は、もうすぐ壊れちまうな。
……わが友よ。お前だけは、どうか。

最後まで生き残ってくれ。……頼むぜ?

俺はもう、これ以じょ、




その瞬間、どこかで獣の鳴き声が聞こえたのは、気のせいだったろうか。
まるで、大切な友人の死を嘆くかのように―――高らかな咆哮が。
それが現実だったのかどうかは分からない。しかし、確実にその声は届いたはずだ。

彼の、大切な大切な友人に。

【ライガー@モンスターファーム~円盤石の秘密~ 破壊確認】

※エリアのどこかにライガーの円盤石が落ちています。どこかは他の書き手にお任せします。


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鎧袖一触~鎧の端の心に触れろ~ キョン 魑魅魍魎~草の根分けるは鬼にあらず~






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