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2粒子系の重心を中心とする力の場U(r)による質量mの1個の粒子のふれを求める。
粒子の軌道は中心と軌道が最も知がづいた点を結ぶ直線に対象となる。漸近線とこの直線とのなす角を<math>\phi_{0}</math>とすると、軌道のふれ角<math>\chi</math>は
<math>\chi=|\pi-2\phi_{0}|</math>
であり、[[§12 <中心力の場>における運動]]より、
<math>\phi_{0}=\int_{r_{min}}^{\infty}\frac{\frac{M}{r^{2}dr}}{\sqrt{2m[E-U(r)]-\frac{M^{2}}{r^{2}}}}</math>
となる。ここで、無限円での粒子速度<math>v_{\infty}</math>と衝突パラメータ<math>\rho</math>を導入する。エネルギーと角運動量は
<math>E=\frac{m}{2}v_{\infty}^{2}</math>,<math>M=m\rho v_{\infty}</math>
とあらわされる。
これより、
<math>\phi_{0}=\int_{r_{min}}^{\infty}\frac{\rho \frac{dr}{r^{2}}}{\sqrt{1-\frac{\rho^{2}}{r^{2}}-\frac{2U}{mv_{\infty}^{2}}}}</math>
となる。
実際問題としては個々の粒子ではなく、全体の散乱が問題となる。単位時間内で、<math>\chi+d\chi</math>と<math>\chi</math>の間に散乱される粒子の数をdNとおく。この数と単位面積を単位時間に通過する粒子数との比をとると、
<math>d\sigma =\frac{dN}{n}</math>
となる。この量は散乱有効断面積とよばれ、散乱過程のもっとも重要な特徴付けを与える。
<math>\chi</math>が<math>\rho</math>により一意に決まる場合を考える。例えば散乱角が衝突パラメータの単調減少関数である場合だ。このとき、角度<math>\chi</math>と<math>\chi+d\chi</math>の間に散乱されるのは、<math>\rho(\chi)</math>と<math>\rho(\chi)+d\rho(\chi)</math>のあいだの衝突パラメータを持つ粒子だけである。この粒子数は<math>dN=2\phi \rho d\rho\cdot n</math>である。
有効断面積は
<math>d\sigma=2\pi\rho d\rho</math>
有効断面積の散乱角依存性は
<math>d\sigma=2\pi \rho(\chi)\left| \frac{d\rho(\chi)}{d\chi} \right| d\chi</math>
通常、散乱断面積<math>d\sigma</math>は平面角要素<math>d\chi</math>ではなく、立体角要素<math>do</math>に関係づけられる。頂角<math>\chi</math>と<math>\chi+d\chi</math>の円錐の囲む立体角は<math>do=2\phi \sin \chi d\chi</math>であるので、
<math>d\sigma=\frac{\rho(\chi)}{\sin \chi}\left| \frac{d\rho}{d\chi} \right|do</math>
実験室系での散乱角<math>\theta</math>に対する有効断面積を求めるには[[§14 粒子の弾性衝突]]での関係式を用いる必要がある。
やはり
図がほしい
2粒子系の重心を中心とする力の場U(r)による質量mの1個の粒子のふれを求める。
粒子の軌道は中心と軌道が最も知がづいた点を結ぶ直線に対象となる。漸近線とこの直線とのなす角を<math>\phi_{0}</math>とすると、軌道のふれ角<math>\chi</math>は
<math>\chi=|\pi-2\phi_{0}|</math>
であり、[[§12 <中心力の場>における運動]]より、
<math>\phi_{0}=\int_{r_{min}}^{\infty}\frac{\frac{M}{r^{2}dr}}{\sqrt{2m[E-U(r)]-\frac{M^{2}}{r^{2}}}}</math>
となる。ここで、無限円での粒子速度<math>v_{\infty}</math>と衝突パラメータ<math>\rho</math>を導入する。エネルギーと角運動量は
<math>E=\frac{m}{2}v_{\infty}^{2}</math>,<math>M=m\rho v_{\infty}</math>
とあらわされる。
これより、
<math>\phi_{0}=\int_{r_{min}}^{\infty}\frac{\rho \frac{dr}{r^{2}}}{\sqrt{1-\frac{\rho^{2}}{r^{2}}-\frac{2U}{mv_{\infty}^{2}}}}</math>
となる。
実際問題としては個々の粒子ではなく、全体の散乱が問題となる。単位時間内で、<math>\chi+d\chi</math>と<math>\chi</math>の間に散乱される粒子の数をdNとおく。この数と単位面積を単位時間に通過する粒子数との比をとると、
<math>d\sigma =\frac{dN}{n}</math>
となる。この量は散乱有効断面積とよばれ、散乱過程のもっとも重要な特徴付けを与える。
<math>\chi</math>が<math>\rho</math>により一意に決まる場合を考える。例えば散乱角が衝突パラメータの単調減少関数である場合だ。このとき、角度<math>\chi</math>と<math>\chi+d\chi</math>の間に散乱されるのは、<math>\rho(\chi)</math>と<math>\rho(\chi)+d\rho(\chi)</math>のあいだの衝突パラメータを持つ粒子だけである。この粒子数は<math>dN=2\phi \rho d\rho\cdot n</math>である。
有効断面積は
<math>d\sigma=2\pi\rho d\rho</math>
有効断面積の散乱角依存性は
<math>d\sigma=2\pi \rho(\chi)\left| \frac{d\rho(\chi)}{d\chi} \right| d\chi</math>
通常、散乱断面積<math>d\sigma</math>は平面角要素<math>d\chi</math>ではなく、立体角要素<math>do</math>に関係づけられる。頂角<math>\chi</math>と<math>\chi+d\chi</math>の円錐の囲む立体角は<math>do=2\phi \sin \chi d\chi</math>であるので、
<math>d\sigma=\frac{\rho(\chi)}{\sin \chi}\left| \frac{d\rho}{d\chi} \right|do</math>
実験室系での散乱角<math>\theta</math>に対する有効断面積を求めるには[[§14 粒子の弾性衝突]]での関係式を用いる必要がある。
やはり
=図がほしい=