§21 摩擦があるときの強制振動


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ここでは、周期的な強制力を与えた場合を調べる。

運動方程式は

\ddot{x}+2\lambda \dot{x}+\omega_{0}^{2}x=\frac{f}{m}\cos \gamma t

右辺を複素数で書くと

\ddot{x}+2\lambda \dot{x}+\omega_{0}^{2}x=\frac{f}{m}e^{-i \gamma t}

特殊解をx=Be^{-i\gamma t}と書くと、

B=\frac{f}{m(\omega_{0}^{2}-\gamma^{2}-2i\lambda\gamma)}

ここで、B=be^{-i\delta}とおくと、

b=\frac{f}{m\sqrt{(\omega_{0}^{2}-\gamma^{2})^{2}+4\lambda^{2}\gamma^{2}}}

\tan\delta = \frac{2\lambda\gamma}{\gamma^{2}-\omega_{0}^{2}}

となる。

ここで、Be^{-i\gamma t}=be^{-i(\gamma t+\delta)}から実部を分離して運動方程式の特殊解が得られる。ここで\omega_{0}>\lambdaの場合、§20 減衰振動より

x=ae^{-\lambda t}\cos(\omega t+\alpha)+b\cos(\gamma t+\delta)

十分長い時間が経った後、第1項は消えて

x=b\cos(\gamma t+\delta)

この振幅bは振動数が\gamma\omega_{0}に近づくにつれて増大するが、無限大になることは無い。振動の振幅は

\gamma=\sqrt{\omega_{0}^{2}-2\lambda^{2}}

という振動数で最大となる。

\varepsilonを微小量として\gamma=\omega_{0}+\varepsilonとおき、\lambda\ll\omega_{0}とすると


B=-\frac{f}{m((\gamma+\omega_{0})(\gamma-\omega_{0})-2i\lambda\gamma)}\approx-\frac{f}{m(2\omega_{0}\varepsilon-2i\lambda\gamma)}\\
=-\frac{f}{2m(\varepsilon+i\lambda)\omega_{0}}

あるいは

b=\frac{f}{2m\omega_{0}\sqrt{\varepsilon^{2}+\lambda^{2}}}

\tan\delta=\frac{\lambda}{\varepsilon}

となる。

==ちょっと省略

系の強制振動が、十分時間が経って落ち着いた後、系のエネルギーは一定にとどまる。このとき系は散逸されるエネルギーを絶えず吸収し続けることになる。単位時間に吸収される平均のエネルギーは

I(\gamma)=2\bar{F}

である。ここで\bar{F}は散逸関数の周期にわたる平均値である。一次元の運動に対して散逸関数は§20 減衰振動よりF=\alpha\dot{x}^{2}/2=\lambda m\dot{x}^{2}であり、xに十分時間が経った場合を代入すると、

F=\lambda m b^{2}\gamma^{2}\sin^{2}(\gamma t+\delta)

となるので、

I(\lambda)=\lambda mb^{2}\gamma^{2}

共鳴の近くでは

I(\varepsilon)=\frac{f^{2}}{4m}\frac{\lambda}{\varepsilon^{2}+\lambda^{2}}

となる。このように振動数に依存する吸収を分散的と呼ぶ。I(\varepsilon)\varepsilon=0における極大値の半分になるときの\varepsilonを半値幅という。

この場合、半値幅は減衰率\lambdaとなる。

極大の高さは

I(0)=\frac{f^{2}}{4m\lambda}

となり、\lambdaに比例する。減衰率が小さくなるほど極大は鋭くなる。

共鳴曲線の面積は不変で、

\int_{0}^{\infty}I(\gamma)d\gamma=\int_{-\omega_{0}}^{\infty}I(\varepsilon)d\varepsilon

により与えられる。|\varepsilon|より大きいところは重要でないから、

\int_{-\infty}^{\infty}I(\varepsilon)d\varepsilon=\frac{f^{2}\lambda}{4m}\int_{-\infty}^{\infty}\frac{d\varepsilon}{\varepsilon^{2}+\lambda^{2}}=\frac{\pi f^{2}}{4m}