ルチャ用語集(スペイン語解説)


プロレス熱が高い国といえばアメリカ、日本、そしてメキシコ。
メキシコの公用語はスペイン語なので、ルチャ用語も当然のようにスペイン語です。

プロレス者なら「ウラカンラナ」や「トペコンヒーロ」といった単語はすっかり御馴染みですが、
そうでない方には「なんかよくわかんない専門用語」のように感じてしまうかもしれません。
そんなスペイン語について、ごく簡単ではありますが説明ページを設けさせていただきました。
これが観戦の一助になれば幸いです。
また、東プロ関連用語のみに限定するとかえって説明が困難になる場合があるので、
基本的なルチャ用語もあわせて掲載しています。

語末が母音、または n,s の単語は、後ろから2つ目の母音にアクセントを置き、
語末が n,s 以外の子音で終わる単語は最後の母音にアクセントを置くのが基本ですが、
例外として別の場所にアクセント記号がつけられることがあります。
また、アクセントのある母音は伸ばして言うことも珍しくありません(セントーンなど)。
(á,é,í,ó,ú,ü,ñ,¿,¡ ←の文字が正しく表示されていることをご確認ください)

A

Atómico / アトミコ
英語ではアトミック。「原爆」「原子力」、転じて「強力な」といった意味。
トペ・アトミコ、セントーン・アトミコなどの技名に使われる。

Axila / アクシラ
脇の下の部分。
このwikiでは第27回大会の霊夢早苗のシングルマッチに「axila contra」という試合タイトルで使われている。

C

Caballo / カバージョ【技名/関節技】
馬のこと。
技の分類としてはキャメルクラッチの一種で、エル・サントの必殺技として有名。
ケブラドーラ・デ・ア・カバージョ(Quebradora de a caballo)と呼ばれることもある。
顎をロックした両手を引いたまま腰を深く落とすことで、相手の背骨に「しなり」を加える。
同時に、相手の両腕を自分の腿に引っ掛けることで胸部にもストレッチ効果がある。
この状態でさらに鼻・口を押さえると呼吸すら征してしまうという、非常に合理的な技。
ちなみにファイプロでは「拷問キャメルクラッチ」なんて物騒な技名がつけられている。
効果の似ている技として、永琳が使う「涅槃」が挙げられる。

Cabellera / カベジェラ【基本用語】
髪の毛のこと。コントラ・マッチで賭けの対象になるくらい大切なもの。

Campana / カンパーナ【技名/関節技】
鐘のこと。メキシカンストレッチの一種で、日本語の技名は釣鐘固め。
うつ伏せに倒れている相手の背中を跨いで、相手の身体を反らせる様に両足を両脇に抱え(背中合わせの逆エビ)、
相手の両腕を持って立ち上がり、相手を吊りあげる技。
この状態から(振り子の要領で)前後に振ることで相手をコーナーにボコボコぶつけるドSなスタイルもあるが、
残念ながら東プロマットでそのような光景は確認されていない。

Cancún Tornado / カンクン(カンクーン)・トルネード【技名/飛び技】
カンクンとはメキシコのキンタナ・ロー州にある都市の名前。技としては捻りを加えるムーンサルトを指す。
てゐの「幸せ兎の開運トルネード」、の「厄神トルネード」、
さらには静葉の「ASプレス(オータムスカイツイスタープレス)」などの技は全部コレ。
現実のプロレスでも「関空トルネード」「テング・トルネード」「ヤン・タイム」など様々な名称がある。

Candado / カンダード【技名/関節技】
ヘッドロックのルチャでの名称。

Cangrejo / カングレホ【技名/関節技】
蟹のこと。技名としては逆エビ固めのことを指す。

Cangrejo japonés / カングレホ・ハポネス【技名/関節技】
直訳で日本式逆エビ固め。サソリ固めのこと。

Castigo / カスティゴ【技の総称】
英語のパニッシュメント(punishment)にあたる。苦痛の原因などの意味。
ルチャリブレにおける拷問技、複合関節技の総称。

Cavernaria / カベルナリア【技名/関節技】
カベルナリオ・ガレント(Cavernario Galindo)が開発した技。
ルナサが虹川最強決定戦(19回大会)などで使用している。
現在では(ロメロ・スペシャルの前段階の要領で)うつぶせの相手の足に自らの両足を引っ掛けて
両手で顎を引いてエビ反りにするのが主流だが、古くは顎を引きつけるのと同時に背骨に両膝を突き立てるスタイルもあり、
これは絞め技・エビ反り・背骨折りの複合的な要素を持つなかなかにエグい関節技だった。

Cazadora / カサドーラ【技名/固め技】
英語でウィンドブレーカー、ドイツ語でジャンパー。フランス語だとブルゾン。
技名としては、飛びつき前方回転エビ固めのことを指す。バックを取られたときの返し技として、よく見られる。
早苗の丸め込み各種、通称「八坂の神風」シリーズのひとつでもある。

Ciclón / シクロン
英語にするとサイクロン。
早苗の使うシクロン・ラナ(八坂の神風)の開発者であるシクロン・ラミレス(Ciclón Ramírez)など、
ルチャドールの名前で見かける。

Con / コン
前置詞。英語のウィズ(with)にあたる。

Contra / コントラ【ルチャ用語】
英語ではアゲインスト(against)。
プロレスでは「○○コントラ○○」といった形で使われ、「○○」の部分ににお互いの賭けるものが当てられる。
例えば「カベジェラ・コントラ(・カベジェラ)」といえば敗者髪切りマッチのことを指す。

Corbata / コルバタ【技名/投げ技】
ネクタイのこと。ヘッドシザースホイップのことを指す。
ルチャ・リブレの基本的な技で、両足で相手の頭を捕らえ、遠心力で放り投げるもの。

Crotch / クロッチ【技の総称】
ボディスラムやパワースラム系の技の総称。クロチート(Crochito)とも。

Cruceta / クルセータ【技名/関節技】
もともとの意味は十字架。足4の字固めのことを指す。ルチャこそが足4の字固めの発端という説もある。
エル・エンファメロ(El Enfermero)が「ラ・クルセータ・デル・エンファメロ(La cruceta del enfermero)」の名称で、
この技をポピュラーなものにした。

D

De / デ
前置詞。英語のオブ(of)にあたる。

Del / デル
de + el = del
前置詞と定冠詞(男性単数形)が合わさったもので、ルチャドールの名称でよく見られる。

Desnucadora / デスヌカドーラ【技の総称】
パワーボム系の投げ技の総称。メキシコの人にとっては、萃香の「ミッシングパープルボム」や
の「バッドフォーチュンボム」、てゐの「ブラックてゐガーボム」などは、全部デスヌカドーラとなる。

Dragón / ドラゴン
龍のこと。ウルティモ・ドラゴン(Último Dragón)は究極龍の意味。
英語サイト等はわりとアクセント記号がいいかげんだが、このリングネームはきっちりスペイン語表記されていることが多い。

E

El / エル
定冠詞。英語のザ(the)。ルチャドールの名前で見かける。

Escorpión / エスコルピオン【技名/関節技】
サソリ固めをスペイン語にしたもの。

Espalda / エスパルダ
背中のこと。「ラ・エスパルダ」という名の技がある。

Estacas / エスタカス【技名/投げ技】
モンキーフリップのメキシコでの名称。
正面から相手に飛びつき、後方に倒れる反動で相手を投げ飛ばす。イメージとしては巴投げに似ている。
飛びついた体勢からモンキーフリップの他に前方回転エビ固め、ドロップキック、ウラカン・ラナなど
様々な技に移行できる(日本では永島千佳世がよく見せていた)という、味のある技である。

G

Giro / ヒーロ
回転を意味する言葉で、おもに前置詞 con と合わせてコン・ヒーロ(con giro)と名のつく技名が多い。
スペイン語の「g」の発音は2種類あり、「gi」および「ge」のスペルは英語の「h」に近い発音になる。

Golpe / ゴルペ【技の総称】
打撃、(剣術の)打ちこみのこと。
フラメンコ・ギターでは右手薬指(もしくは中指と2本で)でギターの表面板を叩くテクニック。
ルチャリブレではパンチ系の技の総称。

Guerrero / ゲレロ(ゲレーロ)
戦士の意味。女性形はguerrera(ゲレラ)。
ゲレロ一族、特に(レスラーとしての)てゐのロールモデル的な選手であるエディ・ゲレロ(Eddie Guerrero)でお馴染み。

Guillotina / ギリョティナ【技名/打撃技】
英語のギロチン(Guillotine)の意味。技名としてはギロチンドロップの事を指す。

H

Huracán / ウラカン
熱帯低気圧。英語ではハリケーン(hurricane)。
ウラカン・ラナの創始者、ウラカン・ラミレス(Huracán Ramírez)で有名。

Huracán rana / ウラカン・ラナ【技名/固め技】
肩車の体勢から相手の股をくぐるように前転してエビ固めに持ち込む技。
いわゆる高角度前方回転エビ固めで、日本でいうウラカン・ラナは↓の技。

Huracán rana invertida / ウラカン・ラナ・インベルティダ【技名/固め技】
逆肩車から相手の股をくぐるように後転して丸め込む技。日本名は高角度後方回転エビ固め。
よく「日本ではインベルティダが省略されている」などと言われるが、
ぶっちゃけて言えばメキシコでも「ウラカラーナ(Huracarrana)」なんて呼ばれてたりする(「rr」はものっそい巻き舌)。
ちなみにアメリカでは「ハリケーンラナ(Hurricanrana)」として、スペルミスしたまんま定着。

I

Invertida / インベルティダ
逆、裏といった意味。
「ウラカン・ラナ・インベルティダ」など、既存技の裏バージョンっぽい技の名称に使われる。

L

La / ラ
定冠詞。英語のザ(the)。技名やルチャドーラの名前でよく見かける。

La casita / ラ・カシータ【技名/固め技】
家、または貸し別荘などのこと。「ラ・マヒストラル」のルチャリブレでの名称でもある。
おそらく開発者のペペ・カサス(Pepe Casas)にちなんでいるのだろう。
妖夢が出したときに「ラ・シラターマ」とかどうですか、実況担当の天狗さん?

La escalera / ラ・エスカレーラ【技名/関節技】
階段のこと。技名としては、河津落としからのグラウンド卍固めなどをこう呼ぶ。

La espalda / ラ・エスパルダ【技名/固め技】
背中の意味。フルネルソンの体勢から腕のクラッチを切って相手の周りをくるくる回転し、
背中合わせになったところで逆さ押さえ込みにもっていく技を指す。
にとりがこの技で会場を沸かせている。

La japonesa / ラ・ハポネサ
メキシコにおける柔道の投げ技の総称。ただし巴投げだけは別格扱いでラ・トモエナーゲと呼ばれる。
日本人が複雑なジャベをとりあえずメキシカンストレッチなんて呼ぶのと、おんなじノリ。

La quebrada / ラ・ケブラーダ【技名/飛び技】
元々はメキシコのアカプルコで開催される、45mの絶壁ダイビング・ショー(クリフ・ダイビング・ショー)のこと。
セカンドロープに飛び乗って、場外へバク宙(ムーンサルト)アタックをする技を指す。
米マットでは「アサイ・ムーンサルト」と呼ばれる。

Lasso from el paso / ラソ・フロム・エルパソ【技名/関節技】
エディ・ゲレロが使っていた関節技で、2タイプ存在した。
初期型はまずウラカン・ラナで相手を倒してから、後転で自分だけ立ち上がる。
続いて相手の両足を掴んで持ち上げ、4の字に交差させた相手の両足の上を右足で跨いでマットに倒れ込む。
最後に右脇に抱えた相手の右足首をアキレス腱固めの様に絞り上げる技。
(一見すると変形の足4の字固めの様にも見える)
後期型もウラカン・ラナで相手を倒すところは同じだが、その後は相手の両足を交差させて極める
変形の逆エビ固め(テキサス・クローバーホールドに近い)に変更された。

Latino / ラティーノ
ラテンの、ラテン語の。ラテン系の人、ヒスパニック。
「ラてゐーノ・ヒート」はエディ・ゲレロのエントランステーマ『Latino heat』が元ネタ。

Lazo / ラソ【技名/打撃技】
投げ縄のこと。ルチャリブレにおける、ラリアットやクローズラインの名称。

Limpio / リンピオ
善玉(clean)。テクニコの日本的な表現。現在はほぼ死語。

Llave / ジャベ(ジャーベ)【技の総称】
英語はキー(key=鍵)。ルチャリブレにおける関節技の総称で、おもにグラウンドの関節技のこと。
腕や足など、複合的に極める技が多いのが特徴。
鈴仙がなんだかよくわからない形で関節を極めていたら、それはジャベの一種と考えて間違いない。
ちなみに「llave de judo」は袈裟固めのことを指す。
(「ll」はヤ行とジャ行の中間くらいの発音)

Luchador / ルチャドール【基本用語】
メキシカンの男性レスラーを指す。
複数形が「luchadores」なので、たまに「luchadore」というスペルミスを見かける。

Luchadora / ルチャドーラ【基本用語】
ルチャドールの女性形。複数形はふつうに「luchadoras」で、こちらはまず間違えない。

Lucha libre / ルチャ・リブレ【基本用語】
メキシコではプロフェッショナルレスリングのことを「ルチャ・リブレ」と呼ぶ。
ルチャは英語でファイト(fight)、リブレはフリー(free)にあたる。
直訳すると「自由な戦い」となるが、いわゆるフリーファイトとは関係ない。
詳しくは用語集のルチャリブレの項を参照のこと。

M

Magistral / マヒストラル
威厳ある、横柄な、といった意味。「ラ・マヒストラル」という技がある。

Mariposa / マリポーサ
蝶のこと。魔理沙とは特に関係はない。
昔の漫画にこの名前のついたキャラがいたので、その筋の人にはお馴染み。

Martinete / マルティネーテ【技名/投げ技】
ツームストン・パイルドライバーのメキシコでの名称。
メキシコのリングはガチガチに堅いので、脳天を垂直に落とす技は禁止技として指定されている。
また、お遊びでもメキシコの人にパイルドライバーをやるのは駄目。絶対にやっちゃ駄目。約束だよ!

Máscara / マスカラ【基本用語】
直訳で「más」はプラス(+)、「cara」は顔のこと。顔につける=マスク、覆面のことを指す。
「マスカラ・コントラ(・マスカラ)」は敗者覆面剥ぎマッチのこと。
ルチャではマスクはとても神聖なものなので、この試合に負けることはかなりの屈辱となる。

Matemática / マテマティカ【技名/関節技】
“数学仮面”エル・マテマティコ(El Matemático)が使用した技。
ブレーンバスターの要領で抱え上げ、相手の股を広げる様に両足を絞り上げるメキシカンストレッチ。
この体勢からジャンプして尻餅をつくと「マテマティカバスター」となる。
ぶっちゃけて言えば「キン肉バスター」の元ネタ。

Medio / メディオ
半分という意味。
ルチャでよく見られる逆片エビ固め系の技は「メディオ・カングレホ(Medio cangrejo)」と呼ばれる。

Mi amor de mi novia / ミ・アモール・デ・ミ・ノビア【技名/固め技】
「mi amor」は愛しい人、「mi novia」は恋人、フィアンセのこと(肌を触れ合う関係を指す場合も)。
スペイン語圏の国の人は情熱的なので、この手の言い回しは数多い。
プロレス技としては、仰向けに倒れている相手の両足を4の字状にクロスさせて自分の足で挟んで固定し、
前方へ回転して丸め込む固め技のことを指す。
レミリアの「れみ☆りあクラッチ」の元ネタがコレ。

Murciélago / ムルシエラゴ【技名/関節技】
コウモリのこと。日本語の技名もほぼそのまま、コウモリ吊り固め。
ドクトル・ワグナー(Dr. Wagner)が得意としていた技で、日本ではGAMI(二上美紀子)などが使用。
自分は片膝をついた状態で、相手の両足を交差させ、自分の肩にかけて逆さ吊りにする。
このとき、膝で相手の首を抑えることで拷問技の要素を併せ持つ。
ルナサの「グァルネリ・デル・ジェス」の元ネタはコレ。

N

Nudo / ヌド
結び目のこと。英語のノット(knot)にあたり、おもにストレッチ技を意味する。

P

Palanca / パランカ【技の総称】
英語のレバー(lever)にあたる。アームバー系の腕関節技の総称。

Paquete / パケテ【技の総称】
小包のこと。ルチャリブレにおける首固め系の丸め込み技の総称。

Pareja / パレハ【基本用語】
ペア、カップルのこと。ルチャではタッグチームのことを指す。

Patada / パターダ【技の総称】
キック、蹴り技のこと。
ドロップキック(Patada voladora =モモンガ蹴り)、フライングニールキック(Patada con giro)など。
ちなみにみすちーが「もも肉蹴り」という技を使うが、もも肉は「camaza」、脂つきのもも肉なら「colita」なのd
(この項の記述はここで途切れている…)

Pescado / ペスカード【技名/飛び技】
魚のこと。その飛行体勢から、スリングショット式にリング内から場外へ仕掛けるプランチャのことを指す。
日本では「ぺスカリート」という名称が知られている。
内と外が逆になるが、チルノ総帥が見せたボディアタックをイメージすればだいたい合ってる。

Plancha / プランチャ【技の総称】
アイロン板や、調理用の鉄板などを指す。スペイン料理の「プランチャ」は鉄板焼きのこと。
ルチャリブレでは、身体を浴びせる空中殺法の総称として使われている。
おもにプランチャ・スイシーダやダイビングボディアタック、ダイビングボディプレスなどを指す。
日本ではプランチャ・スイシーダのことを省略してプランチャと呼んでいる。

Plancha suicida / プランチャ・スイシーダ【技名/飛び技】
リング上から助走をつけてトップロープを飛び越えて、場外の相手に身体を浴びかけていく技。
魔理沙諏訪子が使用している。
日本では場外に飛び出す場合のみ「プランチャ」と呼ぶので、「スイシーダ」は省略される。

Q

Quebradora / ケブラドーラ【技の総称】
破壊者の意味。バックブリーカー系の技の総称として使われる。
スペイン語の「qu」の発音は英語の「k」とほぼ同じ。

Quebradora con gilo / ケブラドーラ・コン・ヒーロ【技名/投げ技】
走ってきた相手を(ツームストン・パイルドライバーのように)回転させながら持ち上げて、
自分の膝の上に相手の背中を落とす。いわゆる風車式バックブリーカー。
の「デルフィンバックブリーカー」も、分類としてはこの技の一種。

R

Rana / ラナ【技名/固め技】
蛙のこと。技名としてはエビ固め系で固めた状態を意味するもので、
カサドーラやローリングクラッチホールドもラナの一種になる。

Ringuina / リンギーナ【技名/関節技】
「La ringuina」と表記されることもある、メキシカンストレッチ。
リンゴ・メンドーサ(Ringo Mendoza)が開発したオリジナルのリンギーナ(1号)と、
ドス・カラス(Dos Caras)、ドクトル・ワグナーJr.(Dr. Wagner Jr.)らが使用した2号が存在する。
オリジナルは尻餅をついた相手の肩に肩車の要領で飛び乗り、相手を反転させて両腕を絞り上げる技。
2号は片腕をハンマーロックに極めた状態で背後から逆サイドに回りこみ、前転して相手も仰向けに倒し、
相手の首に自分の足を引っ掛けるもの(最終的にグラウンド卍固めの体勢になる)で、
アリスの「捕らわれの魔理沙人形」の元ネタがコレ。

Ruda / ルーダ【基本用語】
ルードの女性形。

Rudo / ルード【基本用語】
元々の意味は粗暴、粗悪など。いわゆるヒール(悪役)のことを指す。海外選手はほぼルードに振り分けられる。
ルードが花道を走ったりすると、ここには書けないようなものが観客席から投げ込まれたりする。
基本的に殴ったり蹴ったりするだけなので受け専門になりがちだが、ネグロ・カサス(Negro Casas)、
ベスティア・サルバヘ(Bestia Salvaje)などはルードでありながらも技術がしっかりしていたので、
攻撃的ルードに分類されて観客の支持を得た。

S

Santo / サント
聖者のこと。ルチャドールの名前で見かける。

Sentón / セントーン【技名/打撃技・飛び技】
尻もちの意味。
飛び技の一つで、倒れている相手にジャンプして背中から体重を預けるように降りかかる技。
ルチャではなんとなくルード(ヒール)の専売特許というイメージがある。
英語ではバック・スプラッシュ(Back splash)になるが、米国でセントーンと言っても(ファンには)通じる。
発展型として、コーナー中段に飛び乗ってからバク宙し、後方回転が終わって身体が水平になってから
半回転の捻りを加えてセントーンに持っていくと、レミリアの「シーリングフィア」になる。
咲夜さんが惚けるくらい華麗な技。

Sentón atómico / セントーン・アトミコ【技名/飛び技】
トペ・アトミコ(後述)の発展型。いわゆるスワントーン・ボム。
コーナーポスト最上段からダイブして、着地寸前に前方回転してセントーンに切り替える。
鈴仙が披露している。

Sol naciente / ソル・ナシエンテ【技名/関節技】
直訳すると太陽の誕生。朝陽のことを指す。
が「サルタクロス」の名称で愛用している、相手の腕を交差させての三角絞め。

Suicida / スイシーダ
英語でスーサイド(suicide)。命知らずな者のこと。「自殺ものの」とか。
場外への飛び技、例えばトペ・スイシーダなどの技名に使われる。
エルボー・スイシーダは英語とスペイン語の合成なので、基本的に日本でしか通用しない言い方。

T

Tapatía / タパティア【技名/関節技】
吊り天井固めのメキシコでの名称。「La Tapatía」と表記されることもある。
ラウル・ロメロ(Raúl Romero)が開発したことから「ロメロ・スペシャル」という別名も持つ。
メキシカンストレッチの代表的な技で、穣子が足攻めの一環として最近使用している。
アルフォンソ・ダンテス(Alfonso Dantés)は手を使わずに足だけで極めるスタイルを公開しており、
コレは一見するとスカイラブハリケーン(東方サッカーでたまに見かける例のアレ)の体勢に似ている。

Técnico / テクニコ【基本用語】
技巧派(technician)のこと。ルチャではベビーフェイスのことを指す。
リングに上がっているときなどはテクニコに当てはまる。

Tijera / ティヘラ【技の総称】
鋏のこと。英語のシザース。ヘッドシザースホイップの総称として使われ、
妖夢の「アストロシザース」や、幽香の「気象衛星ひまわり」もティヘラの一種に分類される。

Tirabuzón / ティラブソン【技の総称】
栓抜きのこと。コブラツイストなど、アバラ折り系の技の総称。
ステップオーバー式のアームストレッチなども含まれる。

Topé / トペ【技の総称】
頭のこと。頭からぶつかっていく飛び技の総称として使われている。
トペ・スイシーダ、トペ・コン・ヒーロはもちろん、
慧音の「ダイビングヘッドバット」などもトペに含まれる。

Topé atómico / トペ・アトミコ【技名/飛び技】
エプロンからトップロープを越えて、相手の腹へ頭から垂直に突き刺さる様にヘッドバットする技。
実際は着地寸前に前方回転して肩のあたりからぶち当たるが、それでも危ない技であることには変わりがない。
ルチャではこれを場外に仕掛けたりするのはもちろんコーナーポストから場外ダウンの相手にトペ・アトミコで突っ込むという、
信じられないことをしでかすルチャドールも実在する。
けーね先生が馬鹿な真似をしないよう祈るばかりである。

Topé con giro / トペ・コン・ヒーロ【技名/飛び技】
前方回転して背中から相手にぶちあたる技。日本では「トペコン」という略称もよく使われる。
その飛行体勢から「サマーソルト・プランチャ(Somersault plancha)」と呼ばれることもある。
レティが見せたノータッチでトップロープを越えるスタイルをはじめ多彩なヴァリエーションがあるが、
基本的にはどれも統一してトペ・コン・ヒーロと呼ばれる。

Topé suicida / トペ・スイシーダ【技名/飛び技】
場外に突っ込むトペのこと。神奈子の「人間オンバシラ」もコレ。
日本ではよく通説として入水自殺のことだと言われるが、水に限定するような意味はない。
ラ・ケブラーダとの混同、もしくは日本語の水死と語感が似ていることが背景にあるのだろうか。

Torbellino / トルベジーノ【技名/投げ技・関節技】
竜巻のこと。コルバタの体勢から旋回して仕掛けるアームブリーカー。
この技からはサルタクロス、は変形ダブルリストロックに繋ぐのが得意パターンとなっている。

Tornillo / トルニージョ【技名/飛び技】
ねじのこと。転じて、ねじのように身体をきりもみ回転させるボディアタックの総称ともなっている。
日本ではおもに場外へのきりもみ式ボディアタックをトルニージョと呼んでいるが(が使用)、
カンクン・トルネードなども広義ではこのトルニージョに含まれる。

Trío / トリオ【基本用語】
三人組。6人タッグマッチでのチームのことを指す。

U

Último / ウルティモ
英語の「ultimate」にあたる。「究極の」といった意味。

V

Valagueza / バラゲーサ
マテマティカの項を参照のこと。
マテマティカが当初は名無しの技(ゴリースペシャルの一種と言う認識)だったのをいいことに、
チャマコ・バラゲス(Chamaco Valaguez)がエル・マテマティコに無断でバラゲーサと命名した。

Vuelo de águila / ブエロ・デ・アギラ【技名/飛び技】
ミステル・アギラ(Mr. Águila)が開発した技。鷲の飛翔という意味を持つ。
助走をつけてノータッチでトップロープを飛び越え、空中で身体を180°捻って場外の相手にアタックする。
ヤマメがデビュー戦で公開した場外ダイブ「フィルドミアズマ」がコレ。

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最終更新:2022年10月28日 03:05