それいけ白虎 第一話 「うなーっ!」

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&bold(){これは投稿作品ではありません。[[これ>やさしい「投稿のやり方」]]の副産物です}  びゃっこたんはトラである。  猫ではない。断じて猫などではない。  つぶらな瞳と白い体毛、シャープな黒の縞模様がその証拠だ。  正式な名前を「十二天将軍『白虎』」というぐらい、その実力は計り知れない。  まさに「最強」と呼ばれるにふさわしいこのビースト・ラルヴァは、今日のお昼も醒徒会長・藤神門御鈴のデスクに乗っかり、のんびりと昼寝を楽しんでいた 「白虎ちゃん。ほぅら、こんなものを持ってきましたよぉ」  微笑を浮かべつつおっとりとした口調で近づいてきたのは、しっとりと潤う黒髪も美しい、高等部の女子生徒。  水分理緒。十六歳。  ぱちりと白虎は片目を開く。するとビシッと起き上がり、「んなっ!?」と鳴いた。  理緒はにこにこしながら、ちらちらと、細い指先の真上で「エノコログサ」を揺らす。  すかさず白虎は飛翔した。 「やんっ! びっくりしたぁ」 「んなっ! んなっ!」  白虎はしなやかにデスクから飛び上がり、理緒の摘んでいるエノコログサに突っ込んでいった。  しゅたっと絨毯の敷かれた床に着地すると、すぐさま振り返り、今度はその場から飛び掛る。 「うふふ。もう、やんちゃな子なんですからぁ」 「んなっ! んなーっ!」 「こっち、こっちよぉ。白虎ちゃぁん」 「んなーっ! んなぁ――ッ!!」 「ほら、ほらぁ。ちろちろちろー。うふふふふっ」  小さな白き神獣はぴょんぴょん、夢中になって理緒のエノコログサに触れようと宙を舞う。  びゃっこたんはトラである。  猫ではない。断じて猫などではない。  しつこく繰り返すが、上級ラルヴァが双葉学園の飼い猫であるわけがないのだ。 ---- [[トップに戻る>トップページ]] [[作品保管庫に戻る>投稿作品のまとめ]]
&bold(){これは投稿作品ではありません。[[これ>投稿のやり方(初心者向け)]]の副産物です}  びゃっこたんはトラである。  猫ではない。断じて猫などではない。  つぶらな瞳と白い体毛、シャープな黒の縞模様がその証拠だ。  正式な名前を「十二天将軍『白虎』」というぐらい、その実力は計り知れない。  まさに「最強」と呼ばれるにふさわしいこのビースト・ラルヴァは、今日のお昼も醒徒会長・藤神門御鈴のデスクに乗っかり、のんびりと昼寝を楽しんでいた 「白虎ちゃん。ほぅら、こんなものを持ってきましたよぉ」  微笑を浮かべつつおっとりとした口調で近づいてきたのは、しっとりと潤う黒髪も美しい、高等部の女子生徒。  水分理緒。十六歳。  ぱちりと白虎は片目を開く。するとビシッと起き上がり、「んなっ!?」と鳴いた。  理緒はにこにこしながら、ちらちらと、細い指先の真上で「エノコログサ」を揺らす。  すかさず白虎は飛翔した。 「やんっ! びっくりしたぁ」 「んなっ! んなっ!」  白虎はしなやかにデスクから飛び上がり、理緒の摘んでいるエノコログサに突っ込んでいった。  しゅたっと絨毯の敷かれた床に着地すると、すぐさま振り返り、今度はその場から飛び掛る。 「うふふ。もう、やんちゃな子なんですからぁ」 「んなっ! んなーっ!」 「こっち、こっちよぉ。白虎ちゃぁん」 「んなーっ! んなぁ――ッ!!」 「ほら、ほらぁ。ちろちろちろー。うふふふふっ」  小さな白き神獣はぴょんぴょん、夢中になって理緒のエノコログサに触れようと宙を舞う。  びゃっこたんはトラである。  猫ではない。断じて猫などではない。  しつこく繰り返すが、上級ラルヴァが双葉学園の飼い猫であるわけがないのだ。 ---- [[トップに戻る>トップページ]] [[作品保管庫に戻る>投稿作品のまとめ]]

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