【俺の彼女の胸が大きくなったよ!】


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 俺が付き合っている女の子、留美子《るみこ》ちゃんのおっぱいが大きくなっていた。
「どうしたのゆーくん。どうかした?」
 留美子ちゃんはソフトクリームをぺろぺろと食べながら首をかしげる。童顔で、ツインテール姿の彼女はとっても可愛い。俺にとっての自慢の彼女だ。今日は休日ということもあり、いつもの制服姿ではなく可愛いワンピースにカーディガンを羽織っていた。
 今日、俺たちはデートをしに双葉公園にやってきていた。
 周りでは休日を持て余した生徒たちが遊びに来たり、俺たちのようなカップルがデートをしにぶらついているのが見える。
 空には小鳥たちが羽ばたき、猫がうなーうなーと鳴いている。
 のどかで平和なデート日和。
 可愛い彼女が隣にいるし、俺は幸せ者だ。
 だけど、俺はベンチで隣に座る留美子ちゃんのある“違和感”について気になって仕方がなかった。
 そう、俺の知る留美子ちゃんはとってもとってもと~~~~~っても可愛いのだが、一つだけ残念なところがある。
 留美子ちゃんは貧乳だ。
 いつも服の上からでは存在が確認できないほどに、留美子ちゃんの胸は小さかった。だからと言って俺は留美子ちゃんを嫌いになったりはしない。ただ多くの男子高校生がそうであるように俺もまた大きなおっぱいが好きだ。でもでも、俺は留美子ちゃんの胸が小さくても大好きだし、これからもずっと愛し続けるだろう。
 だけど今日の留美子ちゃんは違った。
 今日待ち合わせ場所のびゃこにゃん像の前で顔を合わせた時から、留美子ちゃんは巨乳になっていた。
 手を振りながらこっちに駆けてくる時に、そのたわわに実った二つの禁断の果実がぶるんぶるんと揺れていたのだ。
 俺はじっと隣に座る留美子ちゃんを見つめる。
 確かにそこには俺の大好きな大きなおっぱいがある。バストスカウター(目測)で測ってみると、軽くHカップはあった。一日やそこらでここまで大きくなるなんて絶対にあり得ない。そもそも俺は一度も留美子ちゃんの胸を揉んだことがないから大きくなる理由もないはずだ。
 何か詰め物でも入れているのか? それにしては揺れ方が極めて自然だし、さすがの留美子ちゃんもパットをここまで入れるわけがない。
 何か理由があるのか。
「もう、さっきからどうしたのゆーくん」
 困ったようにそう言って留美子ちゃんは俺の顔を覗きこんだ。その時またもHカップがたゆんっと豪快に揺れる。思わず俺はその動きに目が釘付けになってしまう。鼻血が出てきそうだった。
「い、いやなんでもないよ留美子ちゃん……」
「そう? じゃあ次はどこに行こっか」
 留美子ちゃんは笑顔で立ち上がり、俺の手を引っ張った。
 俺はその笑顔を見て、まあいいっかと気が楽になる。たとえいきなり彼女が巨乳になっても何も問題はない。むしろ喜ばしいことだ。おっぱいこそ至高。おっぱいはロマンと俺の尊敬する先輩も言ってた!



 そうして俺たちは仲良く手を繋いで池のほとりを歩いていた。
 彼女もいなさそうなさえない男子たちが俺のほうを恨めしそうに睨んでくる。
 俺は得意げになって背筋を伸ばした。連中が羨ましがるのも仕方ないだろう。
 留美子ちゃんは顔も可愛く、スタイルもいい。性格だって優しいし、そしてなにより今日から胸は特盛りだ。
 ああ、おっぱい……。おっぱいは素晴らしい!
 いつかこの巨乳を俺は揉むことができるのだろうか。勿論俺は紳士だから無理矢理なんてしない。留美子ちゃんが俺を受け入れてくれた時、俺は初めてこの巨乳に触れるのだ。そのためにも俺は留美子ちゃんに捨てられないように男を磨かなくてはいけないだろう。
 俺がそう決意を固めていると、ふと留美子ちゃんが俺の服の袖を引っ張った。
「ゆーくん。あれ」
 そうして指差したところにあったのは、涙目になっている子供の姿だった。どうしたんだろうかとよくよく見てみると、どうやら手に持っていた風船が手を離れ、木の枝に引っかかってしまっているようだった。
 なんてベタなデートイベントなんだ!
 男を磨くチャンスである。俺はその子供のところにさっと駆け寄った。
「どうしたんだい少年。おっと、言わなくてもわかってるよ。風船が木に引っかかっちゃったんだね。この頼もしいお兄さんに任せたまえ!」
 ぽかんとする子供の痛い視線を無視し、俺は木をよじのぼってなんとかその風船を掴みとった。不審者を見るような目で俺を見ていた子供だったが、俺がそうして風船を手渡してやると「ありがとう」と呟いた。
「ゆーくんかっこいい!」
 一部始終を見ていたる意味子ちゃんが俺の腕に抱きついた。
 ぽよよ~~~~んという凄まじく柔らかな感触が俺の腕に伝わり、気持ちよさに背筋がぞくぞくとした。
 これがおっぱい……。
 こんなつもりで子供を助けたわけじゃないんだよほんとだよ。でも留美子ちゃんが抱きついてきたんだからしょうがない。俺は地面につくぐらいに鼻を伸ばした。
「ああ……」
 だが喜ぶ俺とは逆に、子供は残念そうな声を上げた。
 よくよく見ると、風船はしぼんでしまっていた。どこかが破けたわけではなさそうだが、長い間木に引っ掛かっていたせいか空気が抜けてしまったようだ。
 これじゃせっかく取ってもしょうがなかったな。気の毒だけどどうしようもない。
 慰めてやろうと俺は子供の頭に手を置いてやろうと思ったら、すっと俺の隣を留美子ちゃんが通り過ぎた。
「大丈夫だよ。ほら」
 そしてそう言って留美子ちゃんが風船に触れた瞬間ぽんっと風船が一瞬にして膨らんだ。
「え?」
 まるで手品でも見ているようだった。
 俺が戸惑っている間に、留美子ちゃんは子供の頭を撫でていた。羨ましい。
「ね? 大丈夫でしょ」
「うん、ありがとうお姉ちゃん!」
 子供は満面の笑みでそう言って、留美子ちゃんに手を振ってその場から立ち去った。
「ねえ留美子ちゃん。今何したの?」
 戸惑う俺に対して留美子ちゃんは「べ、別になんでもないよ」と慌てて手を振ってまた歩き出した。
 ううん。なんだったんだろう今の。
 まあいいか。きっと俺が見えない間に空気を吹きいれたんだろう。特に気にせず俺もその場から離れた。
 それから俺たちはまた公園内を散歩した。
 すると今度は自転車のタイヤの空気が抜けてしまった女子と出会ったが、これまたなぜか留美子ちゃんが治してしまった。
「応急処置だからすぐまた空気抜けちゃうと思うの。だから帰りに自転車屋さんに寄った方がいいよ」
 と留美子ちゃんは女子に言った。
 ううむ。怪しい。
 いったい何を留美子ちゃんはしているのだろうか。
 そう思い悩んでいると、留美子ちゃんが何やらチラチラと時計を見て時間を気にし始めていた。
「どうしたの? 何かこれから用事でもある?」
「う、うん。今日はちょっと早めに帰らないと。ごめんね」
 留美子ちゃんは心底申し訳なさそうにそう言った。何の用事かは詮索しないけど、俺はちょっと残念だった。でも仕方ない無理に引きとめるわけにはいかないだろう。
「そっか。じゃあもう帰ろうか」
「うん……ごめんね」
 留美子ちゃんも残念そうにしゅんっとした。
 そうして公園から出て街へ出ると、何やら大騒ぎが起きていた。
「人生に絶望したー! 死んでやるー!」
 そんな叫び声がビルの屋上からしてきた。どうやら飛び降り自殺しようとしているようだ。みんな心配そうに「死ぬなー」「生きてりゃいいことあるかもよー」と励ましながら、風紀委員や警察が来るのを待っていた。
 しかし、屋上にいる男は説得にも耳を貸さず今にも飛び降りそうだった。
「大変!」
 留美子ちゃんはそれを見て駆けだしていた。
 俺もその後を追いかける。いくら留美子ちゃんが困ってる人を見捨てることができなくても、この状況で俺たちにできることはない。下手したら落ちてきた男とぶつかって留美子ちゃんも危ないかもしれない。
 留美子ちゃんは野次馬をかき分けて、ビルの前に出た。俺はそれを止めようと必死で追いかける。
 だがその直後、男はぴょんっと、とうとう屋上から飛び降りた。
 ああっという街の人たちの小さな悲鳴と、息をのむ音が聞こえた。
 男は真っ逆さまに地面に向かって落ちて行く。もう駄目だ。誰もがそう思った。
 しかし留美子ちゃんはそれに構わずなぜか地面に手を置いたのだ。
「留美子ちゃ――」
 俺がそう叫んだ瞬間、それは起きた。
 突然地面が、コンクリートの地面が大きく膨れていったのだ。それはまるで風船のようで、柔らかな弾力をもっているかのように膨れ上がっていく。巨大な地面風船と化したそれは落ちてきた男をぽよんっと優しく受け止めたのだった。
「みなさんお願いします。これは時間が来るとしぼんでしまうのですぐに救助してください!」
 留美子ちゃんはそう叫ぶ。
 飛び降りた男は目をぱちくりしながら茫然としていた。そんな男をすぐに街の住人が飛びかかって取り押さえる。
「うおー! なんだかよくわからんが助かったみたいだぞー!」
「異能者だー! きっと異能者だー!」
 野次馬から歓声がわーっと上がった。
 異能者……。そうかあれは異能だったのか。いつの間に留美子ちゃんは異能者になったんだ。
 俺がぽかーんっと立ち尽くしていると留美子ちゃんは申し訳なさそうに俺のほうに近寄り、恥ずかしそうに言った。
「ごめんねゆーくん。わたしちょうど昨日異能が覚醒したの。どんな物体も触れると膨らませることが出来る異能なんだ」
 黙っててごめんなさいっと頭を下げ、顔をまた上げた時にはゆーちゃんのおっぱいはぺったんこになっていた。
 その理由は言うまでもないだろう。
 俺はクスッと苦笑し、留美子ちゃんを抱きしめた。
「いいよ。気にしないで。俺は今日から貧乳萌えになるから」
 俺がそう耳元で囁くと、留美子ちゃんは「バカ」と嬉しそうに呟いた。

 おわり


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