【名称】 :ピーターパン
【カテゴリー】:グリム/デミヒューマン
【ランク】 :上級S-1
【初出作品】 :
時計仕掛けのメフィストフェレス 第三話
【他登場作品】:-
【備考】 :児童文学「ピーターパン」の主人公を模したラルヴァ。
「大人になりたくない、子供に戻りたい」という願望を叶える。
その現象範囲内にいる人間を、子供へと変貌させる。
頭脳も子供になるため、精神年齢や記憶も逆行してしまう。
「ネバーランド」と呼ばれる巨大遊園地を形成し、
そこで子供たちを永遠に遊ばせる、繰り返される幼き日の投影。
カテゴリーグリムの免疫体ラルヴァの一つであり、
ピーターパン自身が独立して存在することは出来ない。
だが、現象が収まらない限りは何度でも発生する。
カテゴリーグリムと呼ばれる、実態を持たない「現象」であるラルヴァ。
これには明確な意思も自我もない。だが、悪意ならある。
むしろ悪意しかない、といった方が正しいともいえる。
この現象体ラルヴァは、人の願いを歪んだ形でかなえるもので、
童話や古典文学、都市伝説に噂話といった、
人間の心象を投影する形でその願望を成就させる。
広範囲にわたりその狂った法則で現実を歪ませる。
カテゴリーグリムには、四段階あると推測されている。
まず、レベルアッシャー。活動段階、とも呼ばれる。
強い願望を持つ人間と結びつき、周囲にその効果を及ぼす。
そして次、第二段階、レベルイェツィラー。形成段階。
その効果を形として作り出す。
第三段階、レベルブリアー。創造段階。
完璧な異世界として、その範囲を完全に地上から隔絶する。
この段階まで現象が進むと、通常の手段で入り込むどころか……
外から確認することも出来なくなる 。
そこに最初からなにも存在してはいなかったかのように、なくなってしまう。
そしてそこは、いわゆる妖精郷やマヨヒガといった、異界と化す。
そして最終段階、レベルアツィルト。流出段階。
ここに到達すると……その異界が、現実を侵食する。
その異界の、ラルヴァのルールが現実のルールに置き換わる。
例えばこの「ピーターパン」が最終段階に到達したなら、
世界中のすべての人間が子供になってしまう、というふうに。
なお、幸いながら、最終段階に到達したカテゴリーグリムは確認されていない。
倒す方法は三つあり、ひとつはその現象の範囲ごと、強大な破壊力で叩き潰す方法。
もしくは、その願いの原因となった人間の願いや悩みを解決させて引き剥がすか、
――その人間を殺すことである。
最終更新:2009年07月13日 02:04