【冥王星でぼくはタンゴを踊る 第二話:前編】


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元が縦書きなのでラノ推奨
ラノで前編後編まとめて読む
ちなみに派生設定の聖痕オメガサークルに目を通しておくとわかりやすいかもしれないです



 【冥王星でぼくはタンゴを踊る 第二話:前編】



「僅かな心のゆらめきも 許されなかった
少年にはかえってそれが心地良かった このまま何も考えず
ただ 少女達を始末してさえいれば それで 俺の一生はOKだ
もう 誰も失うこともない…
それはとても楽な事だから きっと、楽な生き方だから・・・・・・」
――――筋肉少女帯〈再殺部隊〉

        ※※※


                1


 一年に一度、会うたびにぼくは姉さんの胸に抱かれていた。
 薄く、だけど柔らかかった姉さんの胸に包まれているときだけがぼくにとっての安らぎだった。学校でも家でもぼくの居場所はどこにもなく、姉さんだけがぼくの世界の全てだった。
どんなにみんなにバカにされても見下されても、姉さんがぼくの頭を撫でてくれるだけで救われた。
姉さん、ぼくの大好きな姉さん。愛する姉さん。
 だがしかし、もう姉さんの暖かい手に触れられることはない。
 永遠に。
 永久に。
 鳥のさえずりが聞こえる。
 ぼくはまだ四月だというのに、暑さのために寝苦しさを感じ、汗で身体がぐっしょりと濡れていた。まだ眠気はあるが、この調子では二度寝はできないだろう。ぼくは諦めて目を開けた。
 そこは自分の部屋ではなかった。
 見たこともない部屋の天井がぼくの視界を覆い、ぼくは一瞬混乱する。
 ここは、どこだ。
 ぼくが身体を起そうとすると、何かが身体にしがみついていてそれを邪魔する。
「ん~むにゃむにゃ・・・・・・」
 一人の少女がぼくの隣で寝ていた。ぼくを抱きしめるように気持ちのよさそうな顔で眠っている。ウサ耳のついたフードつきのパジャマに、なぜか下はズボンを穿いておらず、下着が丸見えになっている。
「この子は・・・・・・たしか、ヴェイパー・ノック・・・・・・」
 そうだ、ぼくは昨日、聖痕と名乗る連中についてきたんだった。
 姉さんを殺した奴を見つけるために。世界に復讐するために。
 あの後ぼくたちはヴェイプの空間隔離によって姿を消し、押し寄せてきた消防車や警察たちの目をかい潜って逃げた。
 そして彼らが根城にしているマンションに連れてこられたのだった。
 そこは高級マンションの一室で、そのマンションは彼らの所有物らしい。だが一つの部屋しか使っていないらしく、勿体無い話だ。
「なんでぼくの隣で寝てるんだ・・・・・・やれやれ、道理で暑くて寝苦しいわけだ」
 ぼくはパンツが丸見えの下半身を布団で隠し、ヴェイプを起さないようにぼくから引き剥がした。
「仕方あるまい、キミが来てベッドの数が足りなくなったのだからな。ヴェイプもキミの傍で寝たがっていたし問題ないだろう」
 扉のほうからそんな声が聞こえてきた。
 そこにはコーヒーを片手に扉にもたれかかっている若い男がいた。
「あ、あんたは・・・・・・?」
「俺はレイダーマン。このマンションの持ち主だ。そして聖痕の構成員の一人でもある」
 レイダーマンと名乗るこの黒縁眼鏡の男はぴしっとした白いワイシャツを着込み、髪もぴっちり七三に分けているため、神経質そうな印象を受ける。
「はじめまして、だな、アークジェット。昨晩も一応顔を合わせてはいるがキミは寝ていたからな」
 そうだった。ぼくがこのマンションに連れてこられたあと、ぼくは異能を使った副作用で気絶したように眠ってしまった。電磁推進の要領で肉体を最大限にまで加速させるぼくの能力は、自分自身の肉体に負荷がかかりすぎるようだ。まだ身体のあちこちが痛い。
「さあヴェイプも起してきてくれ、少し早いが朝食にしよう。時間は有限だ、キミも聖痕に入るのならきっちりとした生活をしてもらおう。・・・・・・まぁギガの奴もヴェイプも俺の言うことをまったく聞かないのだがな」
 レイダーマンは溜息をつきながら部屋から出て行った。見知らぬ部屋の臭いに見知らぬ人たちが居るマンション。
 ぼくは自分がもう今までの灰色の日常とは違う場所にいるのだと実感した。だが、寂しさはない。ぼくの家も町も全て燃えて、ぼくをバカにする町の人々もみんな灰になった。それでもぼくは何も感じない。今、この場所こそがぼくの居場所。
「ん~、もう朝ぁ? あ、ジェットおはよう!」
 ヴェイプがもぞもぞと起き始めたと思ったら、ぼくを見ていきなり抱きついてきた。まだ寝ぼけているのかとも思ったが、どうやらこの子はこれが基本スタンスらしい。
「お、おはよう。朝食らしいぞ、起きろってさ」
「ふへ~まだ眠いよぉ。でもレイちゃん怒ると怖いしなぁ」
 ぼくはまだぐずってるヴェイプを抱きかかえて立ち上がろうとする。しかし、ベッドから身体を出そうとした瞬間、ぼくの右足に激痛が走った。そうだ、忘れていたがぼくの右足は昨晩のオメガサークルの改造人間、タクトと戦いぼくの右足を砕かれてしまったのだった。あの戦闘中、ぼくは電気信号を無理矢理伝わせて足を動かしていたのだが、今のこの状況ではもはや足は動かせない。
「あ、ジェット足怪我してんだっけ。痛そ~。大丈夫?」
「いや、大丈夫じゃないな。叫びたいほど痛い」
 ぼくは素直にそう言った。とても耐えられる苦痛ではない。今すぐ病院に行きたい気分だ。ぼくが苦痛の表情をしていると、ヴェイプはぼくの足をさすってくれた。
「痛いって触るなよ」
「動かないで、ギブスつけてあげるから」
 ヴェイプは手をぼくの足から離し、何やら精神を集中するように眼をつむる。すると、一瞬右足に違和感が発生したかと思うと、骨が固定されるような感覚がした。
「えへへ、私の空間隔離を足のサイズだけ形成して見えない擬似ギブスを作ってあげたよ。骨を固定したから、治ったわけじゃないし痛みはあるけど多少は動けるでしょ」
 そう言う通りに、ベッドから足を出して床を踏んでも、痛みはあるがなんとか動けるほどにはなっていた。なるほど、彼女の能力にはこんな応用もできるのか。便利だ。
「ありがとうヴェイプ。助かったよ」
 ぼくは寝癖でぼさぼさになったヴェイプの頭を撫でてやる。ヴェイプは子猫のように気持ちのよさそうな顔をしている。こうしていれば普通の女の子と変らないんだな。
「じゃあチューしてよ、ありがとうのチュー!」
 ヴェイプは唇を突き出してぼくに抱きつこうとしてくる。ぼくはベッドから立ち上がり、それを避ける。危ない危ない。
「ふざけてないで起きようよ」
「ふぁ~い、ちぇっ」
 ヴェイプは残念そうにしながら足を振り上げてベッドから勢いよくジャンプして起きた。ぼくはヴェイプと共に部屋を出て、リビングに向かう。
「よお、起きたかジェット。調子はどうだ」
 リビングの中心で、椅子に座りながら携帯ゲームをしている少年がぼくにそう言った。
「ああ、まあまあだよギガフレア。足が折れている以外はね」
 その少年ギガフレアも聖痕の構成員の一人で、ぼくをこっち側に連れてきた張本人だ。ギガフレアはぼくの町を燃やしつくしたが、ぼくは別にそれに対して何も感情は沸いてこなかった。ぼくもやはりこちら側の人間になってしまったのだと実感する。
「・・・・・・しかし、ギガフレア、お前また学ランなのか。着替えろよ」
 ギガフレアは昨日とまったく同じ学ラン姿でそこにいた。朝っぱらだというのに、学校に行くわけでもないのになぜ彼は学ランを。
「バカを言うな、これはパジャマ用の学ランだ。これからよそ行き用の学ランに着替えるのさ。それにちゃんと五着は替えがあるぞ!」
 そう自慢げに言うギガフレアを見てぼくは気が遠くなる。どうやらスルーしたほうがよさそうだ。
「そこの二人、ぼーっと突っ立っていないで食器を運んでくれ」
 レイダーマンはエプロンをかけ、キッチンに立って朝食を作っていた。なんとまあ殺し屋の住む部屋とは思えないほどほのぼのとした空気が流れていた。
「ちょっとー。ギーちゃんも手伝ってよぉ」
 ぼくとヴェイプは言われた通りに食器を運ぶが、ギガフレアはピコピコとゲームをやっている。手伝う気などハナからないようである。
「ふん、ジェット。お前は僕の分まで運ぶんだ。お前は僕の後輩だからな、僕の言うことをちゃんと聞くんだぞ」
 ギガフレアはふふんと鼻をならしながらぼくに命令する。ぼくはまあ仕方ないな、とギガフレアの分まで運ぼうとすると、レイダーマンがそれを制止した。
「おいギガ。自分で運ばないとお前の好きなスクランブルエッグを作ってやらないぞ」
「ぐぬぬ、しょうがねえ。わかったよ」
 ギガフレアはぐちぐち言いながらきちんと自分の分を運んでいった。どうやらこのレイダーマンという人物はこの面子の中はまとめ役のような奴なのだろう。年齢も二十代後半といったところで、ギガフレアやヴェイプにはない落ち着いた空気がある。
 レイダーマンの朝食が食卓に並び、ぼくらは席についた。ぼくの隣にはヴェイプ、目の前にはギガフレアとレイダーマンが座っている。
 ギガフレアが好きと言っていたふんわりとしたスクランブルエッグに、なめこ汁。鮭ごはんに海苔にほうれん草の胡麻和え。随分と家庭的な料理だ。
 ぼくはいつも朝は食べてなかったし、昼は購買のパン、夜も適当なものしか食べていなかったため、ぼくにはこんな家庭的な料理を食べるのは母が出て行って以来だった。
 ぼくは「いただきます」と言って実際に食べてみるが、質素な料理にも関わらず、とてもおいしかった。
「レイちゃんの作る料理おいしいでしょ」
 と、まるで自分のことのように自慢げに、笑顔でヴェイプは尋ねた。
「うん。これだけ質素な素材なのにとてもおいしいよ」
「レイちゃんは三ツ星レストランのコックさんだったんだよー」
 それを聞いてぼくは驚いた。そんな人がなんで聖痕なんていう怪しげな組織にいるのだろう。
「昔の話だ」
 レイダーマンはそっけなくそう言いながらごはんを静かに食べている。ギガフレアは黙ってごはんをかきこんでいる。味わって食えよ。
 彼らもぼくと同じように、何らかの理由があってこの聖痕という組織に属しているのだろうか。レイダーマンも、ギガフレアも、ヴェイプも、みんな。
「あ、そういえばレイダーさん。あなたの能力ってなんなんですか。あなたも異能者なんですよね」
「ふむ、そうだ。そうは言っても俺の能力は戦闘系ではない。まあ追々見せてやろう。勿体つけるほど対した能力ではないがな」
「へえ、そうなんですか。そういえばあなた方はぼくのことを電磁加速《アークジェット》と呼んでましたが、なんでぼくの能力のことがわかったんですか。ぼくはまだあの時異能に目覚めていなかったのに」
「ああ、それはな」
 レイダーマンはなんと説明しようかと考えているようだが、

「それは私がキミにつけた名前だ」

と、その瞬間この中の誰でもない声が聞こえてきた。ぼくはヴェイプやギガフレアやレイダーマンの顔を見るが、三人の視線は空席の方に向けられた。いや、先ほどまで、その一瞬前までは確かに空席だったその場所には、一人の男が座っていた。まるで突然そこに現れた、というよりは、最初からそこにいるかのような自然さがあった。
「だ、誰だあんた、どうやってここに!?」
「私は誰でもないし、誰でもある。何処にもいないし、何処にでもいる」
 などとわけのわからなことを言っている。
 その男はまるで顔がないという表現をしたくなるくらいに印象の薄い男。今こうして顔を見ているのに、瞬きするたびに彼の顔が思い出せなくなる。
「げ、クローングカオス! なんでここに」
 ギガフレアは彼を見て露骨に嫌な顔をした。クローリングカオスと呼ばれた男は、若いのかそうでないのかすらわからない。笑っているのか悲しんでいるのかわからない表情をしている。
「新たな仲間の誕生を祝いにきたのさ」
 そう言ってぼくの顔を見つめる。
「初めましてアークジェット。人は私のことをクローリングカオスと呼ぶ。それにならって私はキミたち異能者にも新たな名前を与えているのだ。今までの普通の人間としての名前を捨て、新たな人生を歩んでもらうためにな」
「あ、あんたは何者なんだ・・・・・・」
「私が何者か、そんなことは重要では無い。私は聖痕とキミたちの橋渡しをする存在だ。あまり気にする物ではない」
 ぼくはその男の異様な空気に圧倒されていた。まるでどす黒い酸素がこの空間を支配しているような不気味な雰囲気。気を抜けば死んでしまいそうなほどに恐ろしい空気を放っていた。
「私はキミたち異能者のことならばなんでもわかるのだよ。私はそうして我々の身内になる異能者をスカウトしている。我々聖痕のための、戦士を」
「それでギガフレアたちをぼくのところに送り込んだわけか」
「そうだ。オメガサークルがこちらの情報を盗んで先回りしていたからな、戦闘員であるギガフレアを送ったのだ」
「えへへ、でもカオス様、私たちはあいつらを倒したんだよ! 褒めて褒めて!」
 ヴェイプはまるで久々に父親にでも会ったようなテンションと笑顔でカオスに話しかける。床についてない足をぱたぱたと動かし、悦びをあらわしている。
「ふん。よくやったな三人とも」
「レイダーの奴はここで待機してたんだよ。なーんもしてねえ」
「悪かったな。俺はお前らと違ってとんでも超人バトルに参加なんてできねえよ」
 レイダーマンは気を悪くしたようにそっぽ向いてしまった。ギガフレアはそれを見て笑っている。なんだかなぁ。
「アークジェットのこともそうだが、今日はまた新たな任務をキミたちに与えにきたのだ」
「任務?」
「そう、さっそくだがキミに初任務を与えにきた。残りの三名と共に活動してもらいたい」
「へえ、また今日も任務かよ。昨日オメガサークルの連中とやりあったばかりだってのに。まあいいさ、誰が相手だろうが燃やしてやるよ」
 ギガフレアはそう息巻いている。レイダーマンはやれやれ、と肩を揺らし、ヴェイプは相変わらずニコニコとご機嫌だ。
「今回はあるラルヴァの回収に行ってもらいたい。双葉学園の連中に始末される前にな」
「双葉学園!?」
 ぼくはその言葉を聞いた瞬間、身体の中に怒りで溢れていくのを感じていた。
 姉さんを殺した連中。
 双葉学園。
 そいつらと戦えるならばどんな任務であろうとぼくは受けてやろう。



               2



「そういえばまだぼくは聖痕がどういう組織かあまり理解していないんだけど、組織が信奉してるラルヴァってなんなんだ。仏陀やイエスのような神様の一種?」
 あの後すぐにぼくたちはクローリングカオスが指定した場所に向かうために、着替えてレイダーマンが運転するワゴン車に乗り込んだ。
今は国道を走っているが、ぼくにはいまいちどこに向かっているのかわからない。助手席にはギガフレアが座り、ぼくとヴェイプは後部座席に座っている。ヴェイプはぼくの膝に頭を乗せ、車の中で二度寝を始めてしまった。
「ラルヴァがどういうものか、中々口で説明するのは難しいな。そうだな、ラルヴァはこの世界に溢れる未知の生き物の総称だ。世界中に溢れる神話や伝承、その元になっている怪物たちだ。中には人間に似た種類や、とても生物とは思えないものもいる」
 レイダーマンは運転に集中しながらもぼくの質問に答えてくれる。
「ようするに幽霊やUFOみたいなもんでしょ。本当に実在するんですか?」
「実在する。それは実際にキミの眼で見てもらうしかない。我々聖痕が普通のカルト教団とは違うのはそこだからな。この世に存在しうるものに対しての信奉。それ故に世界中にその根を生やすことができる」
「まあもっとも、僕たち聖痕はまとまりのない図分と漠然とした組織だけどな。あくまでラルヴァ信仰という概念のみで存在する危ういものだ。共通の教義も目的もない。実際僕らは何のために任務を行っているのかすら理解していないし、上にいる人間もどういう連中かすら知らない」
 ギガフレアもぼくらの話に割って入ってくる。どうやら聖痕という組織は不可解な部分が多いようだ。あまりに大きすぎる組織のため、その全貌を把握できないのだろう。ましてや表に出てこない世界の裏に存在する組織ならば尚更か。
「だがラルヴァを信仰する気持ちは僕にはわかるぜ。あの圧倒的な存在感は見た人間にしかわからないだろうがな。あれは人類の敵だ。そして僕たち異能力者もまた人類の敵だ。いいや、旧人類の敵と言ったほうがいいだろう。僕たち異能者は新人類なのさ、ラルヴァと共に地球上の下らない人間共を綺麗さっぱり滅ぼしてやるのが僕の望みだ」
 ギガフレアは興奮したように腕を振るいながら熱弁していた。やはりこいつはヤバイやつだなと再確認する。
 まったく、まともそうなのはレイダーマンとぼくくらいしかいないのか。ヴェイプはこんなだし、クローリングカオスは人間かどうかすら疑わしい。
「それで、今日の任務はラルヴァの調査、場合によっては保護だ。今から向かう場所に高レベルのラルヴァが現れたらしい。双葉学園の連中はラルヴァを駆逐しようとしている。連中に始末される前に保護しなければならない。もし鉢合わせになったのなら――」
「全員殺せばいいんだろ」
 ぼくは呟くようにそう言った。
 姉さんを殺した双葉学園の連中。 
 ぼくはそいつらを根絶やしにしてやる。
 そうすれば誰が殺したかなんて考える必要もないだろう。全員丸ごと殺してやる。
 感情を押し殺してそう言ったつもりだったが、怒気が溢れているのをみなは感じたようであった。ヴェイプは目を開け、泣きそうな顔でぼくを見上げた。
「うー。ジェット怖い」
「ああ、ごめん・・・・・・」
 はっとぼくは我に還る。自分ではわからなかったが、恐らく憎しみに顔が歪んでいたのかもしれない。ぼくはヴェイプに微笑みかけ、頬を撫でてやる。
「そうだジェット。双葉学園の連中は俺たちの敵だ。好きなだけ殺せばいい。だが、奴らは一筋縄でいく相手ではない。あまり先走りするなよ」
「解ってる。解っているよ・・・・・・」
 ぼくは窓から外の景色を眺める。閑散とした朽ちた町の景色が流れている。代わり映えのしない灰色の町。ここもぼくの故郷のように燃えてしまったらさぞ綺麗に輝くのだろう。そう考えるだけで心が躍る。憎むべき世界を燃やしつくせるならわけのわからない怪物たちを信仰するのも悪くは無い気がしてきた。
 やがて車は人気のない田舎の山奥に向かっていった。深い緑の中を車は進んでいく。一体こんなところにそのラルヴァという怪物がいるというのだろうか。
「どこまで行くんですかレイダーさん」
「あと少しだ。そこからは歩きになるが足は大丈夫か?」
「ええ、ヴェイプがギブスをつけてくれていますし、杖があれば何とか歩けますよ」
「私がジェットを支えてあげるから大丈夫だよー」
「いや、お前チビだし無理だろ。けけけ」
「もうギーちゃんってすぐそう言うことゆーよねー! もう、嫌い!」
「だからこんな狭い車内で喧嘩するなって・・・・・・誰の車が狭いだ! 文句あるなら外出ろ!」
「言ってねえ!」
 そうこうしているうちにぼくらは目的地につき、そこからは歩きでその場所まで向かった。そこは木々と茂みで険しくなっており、車では通れないのであろう。ぼくは適当に手頃な木片を拾い杖がわりにする。
「いやぁああ虫が多いよぉ。肌がかぶれる~」
 ヴェイプは茂みに入ってそう言って身体をくねらせる。こんな森に入るのにミニスカートなんか穿いているからだ、と思ったがギガフレアも学ランのままなので実にシュールな光景だ。
「おいヴェイプ。お前の空間隔離を使えば虫くらい遮断できるだろ」
「あっ、そっか」
 ギガフレアにそう言われて、ヴェイプはぼくらの周りに見えない壁を張っていく。
「まったく、こんなことに能力を使うんじゃない」
「むー。乙女の肌のピンチが“こんなこと”だなんてレイちゃんは本当そんなんじゃモテないよ!」
「モテなくていい」
 他愛もない雑談をしながらもぼくたちは森の奥に進んでいく。人間がいるのが場違いとさえ思えるほどに自然が濃い。まるでアマゾンにでもいる気分だ。いや、アマゾンに行ったことないんだけど。
 やがて茂みを抜け、視界が広がっていく。
「こ、ここは・・・・・・」
 そこには村があった。集落と言ったほうがいいかもしれない。ぽちぽつと小さな民家があり、奥には小さな寺院が存在していた。そこから少し離れた場所に巨大な沼も見える。
「ここは地図に存在しない村、虫鳴村《むしなきむら》だ。ここはラルヴァ信仰をしている日本でもわずかな聖痕の信者ばかりの村だ」
 レイダーマンはそう言いながら率先して村の中に入っていく。ぼくたちも彼の後についていくが、農作業をしていた数人の村人たちがぼくたちを見ている。そりゃそうだ、いかにも怪しげな集団だからなぼくたちは。特にこのような村なら警戒心も高いだろう。
 村人の一人の、肌の浅黒いおじさんがぼくたちの下に駆け寄ってきた。
「あ、あんたら誰だ、何でこの村のことを?」
「警戒しなくていい、俺たちは聖痕の構成員のものだ」
「ああ、あんたたちが・・・・・・。それにしても随分と若い人たちだな」
「お疑いなら何か証明でも見せましょうか」
「い、いや疑ってるわけじゃないんだがね・・・・・・。と、とりあえず村長のところに」
 その男はおどおどしながらぼくらを村へ通した。村の十人たちは奇異の目を向けるものや、憧れの目、なかには祈祷を始める者もいてぼくは少し圧倒されていた。
「けっ、しょぼくれた村だな。住人もジジィババァばっかだしよ」
 ギガフレアはそんな悪態をついた。対してヴェイプはこの大自然の中にある村を見てなんだかテンションが上がっているようである。
「ねえジェットー、 肩車してよぅ。もっと色々眺めたいの」
「無茶言うなよ、ぼくは足折れてるんだぞ」
「ケチ! こんな美少女の股を頭に当てるチャンスだよ!」
「女の子が股とか言うもんじゃありません、ってかぼくはそんな変態じゃねえ!」
 ぼくたちは村で一番大きな家、屋敷と言ってもいいほどの大きな日本家屋に連れてこられた。どうやらここが村長の家ということらしい。こんな村でも格差を感じてしまう。
 門を潜ると、一人の綺麗な女性がぼくたちを出迎えてくれた。
 その女性は質素な着物を着ており、まだ若く、二十代前半ほどであろう美しい人であった。「こんな村には勿体ない美人だな」と、ギガフレアは呟き、ぼくも彼女の美しさに見惚れてしまう。
「こんにちは聖痕の皆様。私が村長の南雲鏡子《なぐもきょうこ》です」
「女性の村長とは珍しいですね」
 ぼくがそう言うと、鏡子さんは微笑みを返してくれた。
「ええ、父が去年亡くなったばかりで、私が代理で引き継いだのです。至らぬところもあるかもしれませんがよろしくお願いします」
 ぺこりと礼儀正しくお辞儀をするので、こちらも恐縮してしまう。
「美人さんだね~。私も大きくなったらあんな感じになりたいよぅ」
 ヴェイプが目を輝かせながらそう言う。しかしまあこの調子じゃあと十年経っても落ち着いた女性にはなりそうもないな。
「立ち話もなんですからどうぞおあがりください」
「そうだな、お邪魔させてもらおう」
 レイダーマンに続いてぼくたちも屋敷に上がらせてもらう。一体この村はなんなんだろうか。ラルヴァ信仰の村、世界から断絶されている村。絶対にまともではないのであろう。ぱっと見る限りこの鏡子さんも村人たちもごく普通の雰囲気しか感じられない。
 ぼくたちは家の広間に連れてこられ、そこにみんなして座った。
「そろそろ詳しい任務の話を聞かせてくださいよレイダーさん」
「ああ、いや、それは村長から聞いたほうがいいだろう。我々は彼女達の助力に来ただけなのだからな」
 そう言ってレイダーマンは鏡子さんに話を促した。彼女はこくんと小さく頷き、話を始めた。
「この村、虫鳴村は大昔から我が村の神と対話して生きてきました。しかし、近代になって神と対話するものもいなくなり、神すらもこの土地から離れてしまったようでした。それ以来村は衰退していく一方で」
「神か・・・・・・。つまりラルヴァと交信できた異能者がいたと言うことか」
「はい、テレパスと言うらしいですね。それが元々私たちの一族に多く、神との対話は南雲家が行ってきたのですが、私にはその力はありませんでした」
 どうやらラルヴァや異能者というのは昔から存在していたのだろうか。ラルヴァ信仰というのはそれら人知を超えた存在に対する全てのものを総称しているのだろう。聖痕というのはその概念を護る存在、と言ったところか。ぼくはまだ理解しきれないが、大よそのことはわかってきた。
「神の力なくてはこの村はいずれ滅んでしまうでしょう。私たちは神との対話ができるものが現れるのを待ちました。そして、願いが届いたのかテレパスがこの村からまた生まれたのです。神への呼びかけが通じ、神はまたこの村に戻ってきたのです」
「成程、それがクローリングカオスの言っていたこの村に出現したラルヴァか」
「ええ、あなた方はラルヴァと呼んでいるそうですね。私たちはその神をムシナキ様と呼んでいます」
「それで、そのムシナキ様はどこにいるってんだよ。それに異能者もこの村にいるんだろ、会わせろよ」
 ギガフレアが急かすようにそう言う。まったく、少しは空気を読めと言いたい。鏡子さんが怯えているじゃないか。
「ええ、勿論あなた方に見ていただかなくてはならないでしょう。“あれ”を」
 鏡子さんは少し言葉を濁すようにそう言っている。何か引っかかる物言いだ。ぼくも不審に思いながらも一先ず聞き流すことにした。
 とりあえずはそのラルヴァを見せてもらうことが優先だ。ぼくは未だラルヴァというものの存在を信じられない。幽霊やUFOなんてものも一度も見たことないのに、いきなり神だなんて言われても信じられない。
「ムシナキ様は寺院におられます。刺激しないようにしてくれれば見るくらいならいいと思います」
 ぼくたちは屋敷のすぐ裏にある寺院に向かう。寺院と言っても小さく、恐らく本堂くらいしかないのだろう。
「らるばーなんてこわくない、こわくないったらこわくない♪」
 ヴェイプは歌を口ずさみながらぼくの腕にしがみついてくる。その腕はかすかに震えている。
「なんだヴェイプ、怖いのか」
「こ、怖くないよぅ。ただまだ見慣れてないだけ。別に全部のラルヴァが気持ち悪いわけじゃないけど・・・・・・」
 どうやらヴェイプはラルヴァを見たことあるようだ。ギガフレアもラルヴァについて熱く語っていたしやはり実在はするのだろう。
「ここです」
 すぐにぼくたちは寺院の扉の前についた。鏡子さんはごつい鍵で扉の頑丈に鎖で閉ざされた南京錠を解く。そしてゆっくりと扉が開かれていく。
 中は薄暗く、ホコリもまっていたあまりいい状態ではない。
 外の陽の光が寺院の中を徐々に照らし出していく。そして、それをぼくは見た。
 本堂の壁際に張り付くように存在しているその物体を。
 まるで無数の魚や虫のようなものがその物体の全体包み、巨大な八つの目がぎょろぎょろと蠢いている。物体の口元あたりからそこから生える無数の触手がだらしなく垂れ、床を這っている。黒い色をした地球上の生き物とは思えない存在。
 神、なんてとても呼べるものではない。
 こんなのただの怪物、化け物じゃないか。
 ぼくは目の前のおぞましいものに純粋な恐怖を感じていた。ヴェイプも目を瞑り震えている。ギガフレアは恍惚の表情をし、レイダーマンはただただ無表情であった。
 鏡子さんはその物体の中心下あたりを指差した。
「あれを・・・・・・」
 そこには一人の少女が座っていた。
 恐らくヴェイプよりも幼い、可愛らしい少女であった。
 しかし、その少女は肌に何も身につけてはおらず、頭にはラルヴァの触手が突き刺さり、身体の半分はラルヴァの気持ちの悪い肉体と同化していた。少女は意識がないのか目を瞑ったまま何の反応もしめさない。
「あ、あの女の子は・・・・・・・?」
 ぼくがそう尋ねると、鏡子さんは曇った顔で、少しだけ戸惑いながらこう言った。
「あれは私の妹です。ムシナキ様と交信するために神と同化したのです」



               3


 ムシナキ様は五百年以上も昔からこの虫鳴村と共存してきたラルヴァらしい。レイダーマン曰く、(ぼくにはよくわからないのだが)村の言い伝えが本当ならばカテゴリービースト下級S―1といった所であるという。声帯が普通の生物と違うため、人語を話すことはできないが、こうしてテレパスと一体化することでテレパスの口を通じて人間と会話することができるのだそうだ。
 ムシナキ様の信託は数百年もの間この虫鳴村を支えてきた。天候や災厄を予言し、あらゆる知恵を村人たちに与えていたという。
 だが近代になりテレパス能力者が生まれなくなり、村はムシナキ様に頼りきっていたために自分たちでなんとかすることもできず、衰退していった。
 そして、唐突に数日前、鏡子さんの妹、奈々ちゃんが異能に目覚めたらしい。ここ数年で世界的にも子供の異能者が多く生まれているとレイダーマンは言っていた。恐らく奈々ちゃんもその新世代の異能者なのだろう。それはきっとぼくも含めてのことなのだろうが。
「妹は自ら進んでムシナキ様と交信をすると言っていました。私個人として、姉としては反対でしたがやはり、村のことを考えると止めることはできませんでした」
「ムシナキ様はそれまで姿を見せなかったのですか?」
「ええ、妹がこの寺院で交信を開始すると、突然空からムシナキ様が降臨なさったのです。妹はそのままムシナキ様と同化しました。ですが、未だにムシナキ様からのお告げはありません・・・・・・」
 鏡子さんは項垂れるように下を向いてしまった。気持ちは痛いほど伝わってくる。妹がこんな化け物と融合して、それでも何も得られなかったとなるとやり切れないのだろう。
「私はどうしたらいいのかわかりません。このままムシナキ様のお告げを待ったほうがいいのか・・・・・・」
「そうだな、俺たちにも判断はしかねる。我々はあくまで戦うことしかできない。このラルヴァをどうすればいいのかはあなた方にまかせるしかない」
「そんな・・・・・・」
「しかし双葉学園の連中はこのラルヴァを処分しようとやってくるだろう。人を触媒にするラルヴァなんて連中からしたら害のあるものでしかない」
「そんな、妹はどうなるんですか!?」
「ラルヴァと肉体と精神が結合している以上無理に引き剥がしたり、ラルヴァのほうが死んだりしたら恐らく妹さんも死ぬ・・・・・・よくて廃人といったところだろう」
「そんな・・・・・・妹は私たちのために自分を犠牲にしてまで・・・・・・」
 鏡子さんは今まで抑えてきたのであろう感情をあふれ出して泣いていた。ぼくはやり切れなかった。彼女達の気持ちを踏みにじろうとしている双葉学園に対する怒りで、ぼくは拳を思いきり握り締める。きっと奴らは同じように姉さんを蹂躙したのだ。
 さあ早く来てみろ。
 この拳を叩き込んでやる。
 殺してやる。殺してやる。殺してやる。
 ラルヴァを見て青ざめていたヴェイプが、ぼくの腕を引っ張りぼくは、はっと我に帰る。
「うー、気持ち悪い。ジェットー外出ようよ」
「あ、ああ。でも・・・・・・」 
 ぼくは後ろ髪を引かれながらもその場から離れる。どうせぼくがいても話についていけないだろう。レイダーマンも目で「構わん」とぼくを促した。ぼくは気分の悪くなったヴェイプを風に当てるために外へ出て行く。確かにあの邪悪な見た目の化け物は、ヴェイプには少々ショッキング過ぎたのかもしれない。
「大丈夫かヴェイプ?」
「うん、やっぱあの手のグロ系ラルヴァはきついよー。人間の臓物とかは平気なんだけど」
 それはそれで問題があるがぼくは聞き流す。自然の綺麗なこの村では、いつも清潔な空気が流れていて、気分転換には丁度いい。
「しかしぼくたちはあれをどうすればいいんだろう。聖痕としては、あのラルヴァをどう処理する気なんだろうか」
「うーん。私たち殺し屋部隊に出来ることはあんまりないんじゃないかなぁ。保護して上に渡すことになるんだろうけど」
「しかし、そうなると奈々ちゃんはどうなる・・・・・・それじゃあ双葉学園の奴らと変らないじゃないか・・・・・・」
 ぼくがそう呟くと、ヴェイプはぼくを見上げるように睨んでいた。その表情は虚ろで、狂気じみた色が見える。ぼくはそれを見て戦慄を感じた。
「ジェット、キミは聖痕を正義の味方だと思ってるの? 私たちは殺し屋だよ。殺し屋を雇っている組織がまともなわけないじゃない。あんまり私を失望させないでよ」
 ヴェイプはぼくの胸あたりに指を這わせ、挑発している。とても十歳の少女とは思えない凄みを感じる。
「私たちは上からの命令があればこの村の住民を皆殺しにするよ。あのラルヴァと融合している妹ちゃんも必要があれば無理矢理にでも引き剥がす。それでどうなろうが私たちの知ったことじゃない。わかる?」
 恐ろしく深い瞳。
 この少女もまた、内に何か狂気を秘めているのだろうか。
 当たり前だ、こんな幼い少女が非現実的な殺し合いの中生きているのだ。ぼくも昨日の戦いで頭がおかしくなりそうになっていた。毎日あんな死に触れていたらいずれ麻痺してきてしまうのかもしれない。
「ジェットもつまらない感傷を捨てないと、始末されるよ」
「ああ、ごめん。わかったよ・・・・・・」
 ぼくが彼女の顔から目を逸らしてそう言うと、
「わかったならよろしい! じゃあ遊び行こうよ、さっき大きな牛がいたんだよー」
 一瞬でいつもの子猫のような表情に変り、ぼくを引っ張っていく。
 さっきまでの恐ろしい空気が嘘のように、普通の女の子のようにぼくにしゃれてくる。ぼくは安堵しながら彼女についていく。
 村は平穏そのもので、和やかな空気が流れている。とても化け物を信仰している村とは思えない。
 村を眺めていると、高台のほうにちらりと人影が見えた。
「ん、あれは・・・・・・」
 ぼくがその人影を見つめていると、人影もこちらに気づいたようで高台を降り、こちらに向かってきた。
 その人影は若い男、二十代前半、あるいは十八、十九といってところだろう。健康的に肌が焼かれており、ぼくたちと違い、きちんと登山用の格好をしている。頭にバンダナを巻いているのが特徴的だ。
「やあ、あんたたちこの村の住人かい。いやぁ野鳥観測してたら遭難しちまってね。ここはどこなんだい。地図にのってないようだけど」
 どうやら彼は普通の民間人らしい。ぼくは刺客かと思って身構えたが、ぼくは上げかけた拳を引っ込め、彼に対応する。
「いや、ぼくは村の住民じゃないんですが。ともかくここからすぐに離れた方がいいと思いますよ。帰り道ならぼくが教えますから」
「いやいや。もう疲れて一歩も歩けないよ。今日はここで宿をとりたいんだけど駄目なのか? 体力的に今から下山は死ぬぜ」
 男は引く様子はない。もし任務に支障がきたすようならこの男も始末されるのだろう。ぼくは彼のためにここから立ち去るように説得を試みる。
「いいじゃねえか、あんたら村人じゃねえんだろ。嫌がらせするなよ」
 しかし男は無理矢理村の中に入っていってしまう。
 ぼくは力づくで止めようとすると、ヴェイプがぼくの腕を引っ張って止めた。
「ほっておこうよ。逆に騒ぎになっちゃいそうだし。あの寺院は私の能力で隔離しているからばれる心配はないし。一先ずレイちゃんに報告してからどう対処するか決めようよ」
「そうだな・・・・・・」
 ぼくは彼を止めることを諦めたが、どうにも不安を隠しきれない。なんだかこの男に得体の知れない何かを感じるのだ。
 男は何かを思いだしたようにこちらを振り向き、。
「そうだ、まだ自己紹介してなかったな。俺の名前は鷹城徹《たかじょうとおる》。これも何かの縁だ、今日一日よろしくな」
 爽やかな白い歯を輝かせながら男はニカっと笑った。







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