【一人の戦士の終わり】


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  シェア希望が出たので執筆したものです


 2016年――。
 人によっては「真夏の悪夢」を連想させる年だという。
 上級ラルヴァが二体も高等部を強襲し、現場にいた異能者たちが血に染まった痛ましい事件。与田光一の機転と醒徒会の活躍がなかったら、学園は未曾有の大災害に巻き込まれていたとまで言われている。
 当然、それは「表向き」の話ではあるが。


 二年後。
 工学部の会議室で、数人の生徒たちが疲れた様子で席についている。両肘を机について、ぐったりとうなだれていた。
「みんな、どうもお疲れ様。選挙の結果は残念だったけれど、どうやらこれも時代の流れのようだ」
 目を瞑って、与田光一は静かに言った。すると、一人の男子生徒が机を殴った。
「冗談じゃねえよ・・・・・・! ラルヴァの擁護派め・・・・・・!」
 彼に続くよう、残りのメンバーも苦笑と失笑を交えながら悔しそうにこう言う。
「双葉学園も地に落ちたな・・・・・・。俺たちのあずかり知らないところで、どんな脅威があるか、わかったモンじゃないのに」
「あいつらは本当に『異能者』なの? 『異能者』として戦う意志はあるの?」と、中学一年生の女の子が声を荒げる。「ラルヴァを単なる動物としか捉えていない。愛護する? 共存する? 何を悠長なことを! 有害なものは好きなだけ始末しといて、都合のいいことを言うんだから! 
 みせびらかしたいときにだけ自分の異能を披露して、適当なラルヴァを殺害する。そのくせ無害とわかると優しく守ろうとする。そうやって自分の物語のかませ犬として利用されるほうがよっぽど哀れよ! ガキが増えたの、この学校? 自分より強い異能者が出ればムキムキして嫉妬するくせに!」
「黙ってろ、岩瀬」
 与田が呆れた様子でたしなめると、岩瀬真美はしゅんと、黄色のリボンで結ばれたツイン・テールを机に垂らした。会議室に沈黙が再び下りたことを確認してから、与田はメンバーに向かってこう言った。
「あの事件から二年たったということは、事件を知らない世代のほうが多くなったということなんだ。それに、今の高校二年生からは数年前のカリキュラム改定で、中学時代に『異能者の道徳』という授業を受けている。学部長が最後まで断固として反対していたため、高等部への導入が遅れていたやつだ。要するに、ラルヴァの無駄な殺戮は自重することを、道徳の授業として教えられてきた世代なんだよ」
 それは与田が冷静に解説するまでもなく、メンバーたちには十分わかっていたことだった。
 与田光一は2018年度の醒徒会選挙に出馬した。2016年の経験談・実績を交えて、ラルヴァは異能者によって倒されるべき害悪だということを信念として主張してきた。
 タカ派な彼に賛同していた生徒たちが、この会議室にいるメンバーである。ラルヴァに対して強い憎しみを持った人物が多かった。時刻はすでに二十三時を回っており、ここに残っているのは、悔しさのあまり遅い時間になっても席を立ち上がれない連中だ。この与田派だけでも相当な支持者がいたのだが、懸命な選挙活動もむなしく、ラルヴァ擁護派の支持する中立派が醒徒会長に当選した。
 もちろん与田の言ったとおり、高等部に上がってきた例の授業を受けた学生が、与田の強硬的な主張を聞き入れられるような耳がなかったというファクターもある。しかし、与田光一はわかっていた。学部長によって表彰されたあの日、自分が壇上から、優越感に浸りながら優しく微笑んで見下した、悔しそうに涙にくれる擁護派たち――。彼らがそれをきっかけにして、結束を固めていたということを。彼らもまた、高校一・二年生を対象にして選挙活動に明け暮れていたことを。
 それは2016年、とある姉妹を守れなかった彼らが二年後に果たした「復讐」であったともいえた。


「ところで・・・・・・。彦野舞華はどうなったんだ」
 と、与田は唐突にメンバーにきいた。
「容態は思わしくないようです。投票日のときは無理を押して登校してきましたよ」
「かなりやつれていたな。クソ! あいつはあの凶暴な猫耳ラルヴァの被害者じゃないか! こんな結果をあいつに報告なんて、できねえよ・・・・・・!」
 そうか、と与田は呟いた。
 与田光一の同期にして、熱心な与田の支持者・彦野舞華。
 彼女は二年前に事件に深く関わっていた人物であった。


 彦野舞華は左右にふらつきながら、入院先に向かっている。体中に汗をぐっしょりかいているが、しっかりと双葉学園の制服を着こみ、腰には双剣がぶらさげられている。
 彼女は二年前、立浪みきによって致命的な重傷を負った。その日は保健委員の内部組織である治癒能力チームによって一命を取り留めたが完治せず、その後も病院に行かずに憎き立浪姉妹の最期を見届けていたため、重い障害が残ってしまったのだ。彼女の体内には一部、人工の内臓が埋め込まれている。
 体力・魂源力がまったくといっていほど回復せず、原則として入院先から出られない生活が続いていた。しかし、彼女は無理を押して選挙に参加した。ラルヴァを殲滅させる意志を持った与田光一が当選するのを、誰よりも強く願っていた。
 しかし、彼女は選挙結果を知った。病院をこっそり抜け出して、学園まで結果を見に来たのだ。足に力が入らない。視界がぼやけている。舞華はもはや、自分の命など惜しくはなかった。
「ふふ・・・・・・。私の戦いも、もうそろそろ終わりを迎えるってことなんだね・・・・・・」
 脂汗をアスファルトに垂らして、舞華は一人笑いながら言った。
 小さな弟を犬型ラルヴァに食べられてから、彼女は修羅と化した。遺骨すら残らなかった葬儀のあと、友達の不用意な発言が彼女を苦しめ、狂わせた決定的な原因となった。
(『ラルヴァ』だからしょうがないよ・・・・・・。どうしようもないよ)
 あの犬型ラルヴァはきっと、人間に対して明確な殺意はなかったことだろう。単なるエサとして弟は淡々と口の中で粉々にされていったことだろう。
 しょうがない。どうしようもない。なんと言う人間の命の軽さ・・・・・・。
 彦野舞華は決意した。ラルヴァから小さな子供を守るために・そして自分のような悲劇に巻き込まれる家族が出ないように、ラルヴァと全面的に戦っていくことを。舞華の家は、弟が殺されてから母親の気が狂ってしまい、一家離散という終末を迎えていた。
 武道としてたしなんでいた剣道から、二刀剣術に転向する。それはラルヴァと戦っていくことの意思表示でもあったし、自分の異能を活かすためでもあった。舞華の異能力は、離れた位置から亜音速で敵の懐に急接近、一気に抜刀するという突撃型の異能であった。
 2016年のときも、そんな舞華の能力が発揮された。小汚いラルヴァの分際で、人間と会話してみせた知能の高すぎる熊のラルヴァ。あの場にいた異能者はみんな、彼は成長してから強靭な巨体を得て、島の脅威となることをわかっていた。人間並みの知能があるならなおさらだ。
 これまで人間に被害を与えてきた凶悪ラルヴァどもが、私に耐え難い苦痛をもたらしたラルヴァどもが、どの口でそんな綺麗ごとを言うか!
 怒った舞華は異能力「アクセラレイテッド・インファイト」で飛びかかり、熊のラルヴァを八つ裂きにしたのであった。
 しかし、その後、ラルヴァの血に覚醒した立浪みきによって殺されかけ、異能者として一線を退かざるを得なくなってしまった・・・・・・。


 とうとう歩けなくなり、電柱にもたれかかってしまう。
 気分が悪い。全身に力が入らない。当然だろう、もう生きているだけで精一杯なのに、安静にしないでこうして夜道を歩いているのだから。
「私は、異能者だ・・・・・・!」
 舞華は自分をしっかりさせるためにそう言った。自分の生き方は間違っていなかったと言い聞かせるために、そう足元に呟いた。切り裂いたラルヴァの数は、頭上にきらめく数多の天体よりも多いと自負している。そんな自分は正しかったと思いたくて、舞華は薄く笑いながら呟いていた。
 が、そのとき金色の粒子が一粒、目の前をゆらゆら流れていった。あの星空から零れ落ちてきたのかと思ったぐらい、まばゆい色をしていた。
 はっとして横を振り向く。島で見慣れない小柄な西洋人の少女が、舞華を見下ろしていた。
「あなたは本当に、それで良かったのでしょうか?」
「誰だ、お前は・・・・・・?」
 と、舞華はそうきかれたことに歯軋りを立てる。
「私はマルガリータ」と、五歳ぐらいの少女は言った。「人々の心に封じ込められている真実を思い出させてあげるために旅をしています。物事の真理を見失ってしまった、かわいそうなあなた。そんなあなたのために、私はあなたに会いにやってきました」
「マルガ・・・・・・リータあ?」
 舞華は彼女の白いドレスに見覚えがあった。――二名の美しい女官たち。こちらを見ている醜い女の小人。大きなキャンパスに絵を描いている宮廷画家。そして、顔を逸らしている小さな女王様。
 ディエゴ・ベラスケス作の名画『ラス・メニーナス』。絵の中にいる幼い女王のドレスが、今、現実となって目の前にいるのだ。
「貴様、ラルヴァか・・・・・・!」
「どうしてそのような呼び方をなさるのです?」と、マルガリータは悲しそうに言った。「私はあなたを救いたくてやってきました。私はマルガリータ。あなたがそう言うほど、特別な存在ではありません。私はこれまで、人々の美しい思い出を呼び戻してあげるために、戦乱のときも平和のときも世界中をめぐってきました」
 マルガリータは小さな手のひらを差し出すと、舞華の額のあたりにかざす。
「何をする、やめ・・・・・・!」
 魂源力が弱まっていて抵抗できない舞華は、マルガリータに誘われ、忘れていたはずの記憶に触れる。


「お姉ちゃん。お姉ちゃんは絶対にラルヴァを殺さなきゃいけないの?」
 と、いきなり和樹はきいてきた。舞華は目をぱちくりさせて、リビングのソファーに座る弟と向き合った。
「突然どうしたの? まあ、人間たちや、お前に危害を加えるようなやつは、私がやっつけてやるよ」
「僕ら人間と、ラルヴァの違いがよくわからないんだ」と和樹は言う。「お姉ちゃんは不思議な力を持っている『人間』。ラルヴァは不思議な力を持っている『化物』。なんだか今の世界は、最初からラルヴァは人間の敵だということに決まっている気がする」
「言われて見れば・・・・・・。私たちが異能を使うときは、主にラルヴァに対してだしなあ」
「もっと仲良く暮らせないのかなあ」
 舞華はうつむいている弟の横顔を見つめたまま、何も答えられない。
 自分は異能者だ。1999年に突如として発生した異形・ラルヴァから社会を守るために特殊な教育を施されている能力者なのだ。和樹の言葉は、何だか自分が責められているように感じられて、いたたまれなくさせられる。
「何も悪くないラルヴァだったら、一緒に暮らしていけると思うんだ。お姉ちゃんだって、むやみに命を奪いたくないでしょ? お姉ちゃんがもしもそんなことをしていたら、もうどっちが悪くてどっちが化物なのか、わけがわからないよ」
「そうは言うけど、理屈やきれいごとで通らない物事だってあるんだよ・・・・・・」
「全てのラルヴァが悪いっていう前提なの?」
 弟の反論に口を塞がれた。八歳の少年とは思えない賢さに舞華は舌を巻く。いや、賢いというよりも頑固なだけだろうか。
 和樹はソファーから離れると、庭に面するガラス戸を開けて、縁側の下に上半身を突っ込ませた。舞華は何事だろうと思い、こちらに向けている弟の尻を見る。
 そして、びっくりした。和樹は子犬を抱いていたのだ。
 どこで拾ってきたの! と言おうとした瞬間、食卓の上に放置してあったモバイル学生証のラルヴァ警報音が鳴り響き、反射的に鋭い目つきをしてばっと辺りを見回す。が、まさかと思って舞華はモバイル学生証を手に取った。
 ものすごく心配そうな顔をして、和樹が姉の様子をうかがっている。子犬がきゅーんと鳴いた。舞華は学生証と、その子犬とを、視線を行ったり来たりさせながら、全ての合点がいったのを感じていた。
「その犬・・・・・・ラルヴァなのか!」
「親もいなくて、一匹だけで弱っていたんだ。僕、この子を飼ってやりたい」
「でも、それラルヴァなんだろ? 子犬にしか見えないけど、危ないだろう!」
「無害なら大丈夫だと僕は思うんだ」
 確かにこの犬型ラルヴァは下級であり、原則として人間に危害を加えないタイプのようだ。しかし、ラルヴァをペットとして飼う事例なんて、舞華は聞いたこともない。
「お姉ちゃんにはこんなの判断しかねるよ。パパとママが家に帰ってきたらきいてみよう。私はどうしたらいいか、本当にわからない・・・・・・」
 その後、帰宅した両親はラルヴァを飼うことを了承してくれた。カテゴリーやランク的に問題ないだろうということで、飼い犬として彦野家に迎えることとなった。
「僕はこうした取り組みをしていって、将来はラルヴァと一緒に暮らしていける社会を作っていきたいんだ!」
 と、和樹は最高の笑顔を姉に向けてくれた。


「が、がああああああああああ!」
 突然、舞華は夜空に絶叫を上げる。特殊能力『ラス・メニーナス』が舞華によって強引に中断されたのを見て、マルガリータは目を大きく開いて驚いた。
「ふ、ふ、ふざけるなあ! その犬があっという間に大きくなって、何をした? エサをやりに表に出た和樹を、上半身から噛み千切ってしまったじゃないか! 何がラルヴァと共存だ、無害なラルヴァだ! 弟の良心を踏みにじるような害獣どもはみんな、みんな私がぶった斬ってやるうううううう!」
「どうしてわからないのですか。私はあなたにそんなことを伝えたかったのではありません」
 ゆったりとした口調で言った彼女を、舞華はギロリと突き刺すように睨み付ける。マルガリータは軽く悲鳴を上げた。
「・・・・・・第一、貴様は何なんだ? 突然現れて、余計なお世話をしやがって。この人類の敵め! 百害あって一利なしのラルヴァめ!」
 自分が死にそうなのも忘れて、舞華は二本の剣を両手に取る。彼女の残り少ない魂源力が一気に膨れ上がり、怒りの燃焼を見せる。しっかり立ち上がって見せると、剣を抜いた。
「あなたは愚かです・・・・・・かわいそうです・・・・・・! 弟さんが、悲しがっています・・・・・・!」
「黙れええええええ!」
 舞華はマルガリータの懐で小さくかがむと、大きく弾けるように、両刀で斜めに切り上げた。白いドレスの王女は異能力によって四つに刻まれると、そのまま金色の粒となって粉々になってしまった。冷たい春の夜風に乗って、マルガリータだったものが星空へと還っていく・・・・・・。
「私は異能者だ! たとえ無害だろうが友好的だろうが益獣だろうが、私が全て粉々にしてやる! 弟を無残に殺したラルヴァを私は許さない! 弟の気持ちを踏みにじった裏切り者のラルヴァどもを絶対に許さない! そうさ、全てのラルヴァは悪なのだ! 全てのラルヴァを地球上から抹消することが人類の悲願なのだあ! 私たち異能者がそうしていくことが、平和な世の中を作っていくために大切なことなんだよ、わかったかああああああ!」
 それは、誰に対して反論したのかわからない叫びであった。自分の存在意義を島中に激しく主張したあと、魂源力と体力を使い切った彼女は、瞳の輝きを失って横に倒れていく。
 剣が二本、人の通らない夜道にがらんがらんと転がっていく。
 彦野舞華は目をかっと見開いたまま、その短い生涯を終えた。


 横たわった舞華の元に、金色の粒子が渦を巻いて降りてくる――


「・・・・・・なあ、和樹。どうしてそうまでして、ラルヴァと仲良くしたいんだい?」
「もちろん、もっとラルヴァのことを知りたいし、優しい世界を作っていきたいから、って気持ちもあるよ。でももっともっと大きな願いもあるんだ」
「へえ? それって、何なの?」
「お姉ちゃんが、無理に戦わなくてもいいような世界になってほしい」
「和樹・・・・・・」
「竹刀を振っているお姉ちゃんは、はっきり言ってとても怖い。僕はお姉ちゃんが僕のことを大切にしてくれる優しいお姉ちゃんだということを知っている。でも、僕はお姉ちゃんが戦いで怪我をしたり、死んじゃったりするのがとっても怖いし、本当なら化物のように怖い顔をして竹刀を握ってほしくない。普通のお姉ちゃんに戻って欲しいんだ。」
「私は死なないよ。和樹やパパやママを守っていくために、頑張っていくから」
「お姉ちゃんが悪者みたいに怖くなったら、僕、やだよ。それだけは解っていてほしいな」


 目を開いたまま絶命している舞華の瞳から、流れ出るはずのないものが溢れ出てきた。
 戻ってきたマルガリータが、能力「ラス・メニーナス」で、彼女の亡骸に夢の続きを見せてあげているのだ。
「あなたは、本当にかわいそうです・・・・・・」
 彼女の本体はウィーンにある肖像画である。たとえ人間や異能者によって攻撃を受けたところで、死ぬことはないのである。
 人は過去と向き合うのを拒絶することがある。マルガリータにとって、それは初めての経験ではなかった。狂乱した軍人に銃を撃たれたこともあったし、ヒステリックな婦人に皿を投げつけられたこともあった。
「なぜなら人は、時間が経つにつれて変わっていく生き物だから」
 彦野舞華は最期まで、ラルヴァの殲滅派でいた。弟との記憶を取り戻してもなお、皮肉にも愛する弟とは相対する立場を貫いた。無害なラルヴァである熊のマイクや、マルガリータを斬ったことが、何よりもその意思表示であった。
 マルガリータは人差し指で、夜空に白い円を描く。具現した楕円の面から、対面している姉弟の横顔が描かれた。二人は互いに見つめ合って微笑んでおり、濃い眉のかたちがそっくりだった。金色の額縁で飾られたそれを、マルガリータは舞華の胸の中にすっと浸透させる。
「これが、あなたの『記念写真《ラス・メニーナス》』です。安らかな眠りを経て落ちついたときに、どうかぜひ、ごゆっくりご覧くださいね・・・・・・」
 白いドレスの王女は、くるりと一回りすると金の粒子に戻って、悲しそうにして夜空に消えていく。
 マルガリータが去った後、死んでいるはずの舞華の両目が、すっと静かに閉じられた。人の寄らない双葉島の夜道で、二本の剣が街灯に照らされて白く輝いている。波乱に満ちた彼女の人生は、今、この場で終わりを迎えたはずであった。






 しかし、彦野舞華が本当の安寧を手に入れるのは、まだまだ先のようだ――








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