自転車関連用語

この項目はいまだに編集中です。順次項目を追加していきます。
この項目では、スポーツ用自転車を扱うにあたって、当部活において使用頻度の高い、もしくは知っておくと便利なワードをとりあげ、ごく簡単な説明を加えてある。
ただし、ここに列記されている情報が自転車関連用語のすべてではない点に注意されたし。

自転車の種類

当部活でも使用可能なものに限って説明する。

ロードバイク

ロードレース用に設計された自転車。スポーツ車の代表格。通称「ロード」。軽い車体、ドロップハンドル、細いタイヤなど、空気抵抗や摩擦を減らし、舗装路を高速で走行することのみを目的としたデザインである。
当部活では、男子部員を中心に使用されている。今日、ロードレースにおいてはカーボンフレームが主流であるが、当部活ではツーリングがメインのため、キャリアの取り付けが可能な、ダボ穴付きのクロモリフレームやアルミフレーム利用者が多い。

クロスバイク

ロードバイクとマウンテンバイクの中間に位置する自転車。通称「クロス」街乗りから長距離ツーリングまで幅広く利用でき、初心者から気軽に楽しめるスポーツ車である。
当部活では、主に女子部員が使用。控えめの価格で、使い勝手も良い。

マウンテンバイク

山道など不整地を走行するための自転車。しばしば「MTB」と表記される。衝撃を吸収するサスペンションや、強烈な制動力を持つディスクブレーキ搭載のものもあり、頑丈で、安定性があるが、やや重量がある。用途によってさまざまな種類があり、タイヤを履き替えるなどすれば舗装路でも十分使用できるが、登りには弱い。
当部活では、基本的に舗装路での走行しか行わないこともあってか、現在はロードとクロスに押されてしまっている。

シクロクロス

砂場や泥、段差などが設けられたコースで競う、同名の競技のために設計された自転車。外見はロードバイクに似ているが、不整地の走行に適した仕様となっている。

ランドナー

ツーリングのために設計された自転車。現在でもクロモリフレームにWレバーといった、クラシカルなフォルムであるものが多い。まさに当部活のための自転車であり、かつては当部活でも主流の自転車であったが、なぜか衰退してしまった。

自転車の各部名称

パーツ名や構造を覚えていると、何かの時に役立つかも。


フレーム

スポーツバイクはたいてい三角形の「ダイヤモンドフレーム」である。

トップチューブ

ダウンチューブ

ヘッドチューブ

シートチューブ

シートステイ

チェーンステイ

フロントフォーク:フォーク上部の「コラム」と呼ばれるパイプがヘッドチューブを通り、ステムと固定される。フレームとは「ヘッドパーツ」で連結されている。(写真ではフォークにサイクルコンピュータのセンサーが取り付けられている。)

ハンドル:ロードの曲がっているものは「ドロップハンドル」、クロスやMTBのまっすぐのものは「フラットバーハンドル」という。
ドロップハンドルは状況に合わせてさまざまな位置を握ることが出来る(基本はレバーのブラケット部分)。
フラットバーハンドルでは一通りの握り方しかできないが、「バーエンド」を取り付ければ違う握り方もできるようになる。

バーテープ:ドロップハンドルにハンドルが握りやすいように巻きつけるテープ。色や素材はさまざまで、自分の好みに合わせられるが、うまく巻くはコツがいる。
フラットバーハンドルではゴム製の「グリップ」を取り付ける。

ステム:ハンドルとフォークとを繋ぐ。写真は現在主流の「アヘッド式」と呼ばれるタイプ。他に「スレッド式」がある。

シートポスト:サドルの高さ調整ができる。シートチューブに固定しておく金具は「シートクランプ」という。

サドル:ママチャリよりも攻撃的。

駆動系

最も重要で、最もトラブルが起きやすいところ。乗車前と後のチェックを欠かさないこと。
クランクやディレーラーやブレーキなどの部品をまとめてシマノ社では「コンポーネント」と、カンパニョーロ社では「グループセット」呼んでいる。

ペダル:普通の「フラットペダル」とシューズとペダルとが固定される「ビンディングペダル」とがある。
ビンディングペダルは大きく分けて、ロードバイク用とマウンテンバイク用とがある。また、ビンディングが普及するまで一般的であった、ベルトで固定する「トウクリップ」もある。詳しくは「ビンディングペダル」を参照のこと。

クランク:足のパワーを自転車の進む力に変える。フレームとは「ボトムブラケット(BB)」で連結されている。

チェーンリング:前の歯車。2~3枚。外側の大きなリングが重いギアで(アウター)、内側の小さなギアが軽いギア(インナー)。

チェーン:注油は絶対に欠かさず、日々チェックすること。オイルが切れたまま走るとチェーンやスプロケットに大きなダメージを与える。
また、ある程度走るとチェーンが摩耗して伸びてくるので、交換が必要。

スプロケット:後ろの歯車。主流は8~10枚。ゆ内側(ロー)の大きなギアが最も軽く、外側(トップ)に小さくなるごとに重くなる。

フロントディレーラー:前側の変速機。大きくギアを軽く/重くする際に使用。

リアディレーラー:後ろ側の、変速のメインになる変速機。

ブレーキレバー:日本では基本的に、ハンドルの右側が前ブレーキ、左側が後ろブレーキのレバーである。なお、写真のロードバイクのものはシマノ社製「デュアルコントロールレバー」(STI)と呼ばれる、ブレーキレバーと変速レバー(シフター)の一体化したものである。(後述。)

シフター:変速レバーのこと。ハンドルの右側がリア変速、左側がフロント変速である。ロードバイクではブレーキレバーとシフターが一体化したものが主流。この装置では手元での変速が可能である。それまでは「ダブルレバー」と呼ばれるダウンチューブについたシフターを、いちいちハンドルから手を放して動かさなければならなかった。
シマノ以外のメーカーでも「エルゴパワー」(カンパニョーロ)、「ダブルタップ」(スラム)と、同等の物がある。
クロスバイクやMTBの場合は右の写真※部分の位置にシフトレバーがある。(他にも、グリップをグリグリする「グリップシフト」もある。)
クロスバイクのハンドル回り

ブレーキ:ロードバイクは「キャリパーブレーキ」(デュアルピボット・キャリパーブレーキ)、クロスバイクは「Vブレーキ」を使用する。ブレーキの「ブレーキシュー」部分がホイールのリムを押さえつけることで減速させる。
MTBはVブレーキのものもあるが、より制動力の高い「ディスクブレーキ」を装備している。
このほか、おもにシクロクロスやランドナーに取り付けられる「カンチブレーキ」などがある。

ブレーキシュー:ブレーキの、リムを押さえつけるゴムの部分。雨や、峠の下りなどではかなり消耗し、リムも汚れるので、制動力が低下しないように共に綺麗に掃除しておく。また、シューに小石などを食い込ませると、リムを異常に削り、ダメにしてしまうのでそれもよく確認しておく。シューの溝がなくなってきたら交換のサイン。ブレーキは命に係わる重要な装置なので、毎回しっかり効くことを確認。

ワイヤー:ブレーキングや変速は、油圧ディスクブレーキや電動変速機などを除けばみなワイヤー引き。ブレーキ用とシフター用があり、ワイヤー外側の「アウターケーブル」にもブレーキ用とシフター用がある。傷んで来たら交換する。

車輪

パンク以外にもなにかとトラブルがおきやすいところである。空気圧の管理は欠かさないこと。

タイヤ:例のゴムのやつ。当部活で使用しているのは一般的な「クリンチャータイヤ」。リムにはめたタイヤの内側に入れたチューブを膨らませて使用する。さまざまな種類があるので、規格に注意して自分に合ったものを探そう(ロードとクロスなら700×23~28Cのもの)。接地面が丸から台形に変わってきたり、サイドにひび割れなどがでてきたら、走行が安定せずパンクも連発するようになるので、はやめに交換しよう。

チューブ:タイヤの内側に収まっているゴムのやつ。影の主役。「パンク」というのはこれに穴が開いてチューブ内の空気が抜けてしまうこと。

バルブ:チューブ内に空気をいれる部分。3種類あり、ロードやクロスは「フレンチバルブ」(仏式、プレスタ)というタイプ。

リム:ブレーキの効きは、シューだけでなくリムにも左右されるので汚れや傷、摩耗していないかなど確認。

スポーク:本数や組み方(ラジアル組、イタリアン組など)はホイールの値段や用途によってさまざま。まれに折れる。

ハブ:ホイールの回転するところ。中にボールベアリングが入っている。

クイックリリース:車輪を車体に装着するもの。ナットを手で回してある程度締めた後、レバーで締め付けることによって、工具を使わずして確実に固定できる。

オプションパーツ


ライト(前照灯・尾灯):交通ルール上必須。昼間しか走行しない場合でもつけておこう(トンネルなど昼でも暗い場所がある)。前照灯(前)は白。尾灯(後)は赤。尾灯は反射板・反射テープ(リフレクター)でもOKらしい。

サドルバッグ:換えチューブや鍵などの小物を入れておける。便利。リフレクター付きのものもある。

ボトルケージ:ボトルを入れておくもの。自転車に乗りながらすぐ水分補給できる。なお、ボトルゲージというのは間違い。

ボトル:飲み物を入れておく水筒。口だけで飲み口を開けることができるので、走行しながらとか、短い信号待ちの時とかでも水分補給が可能。甘ったるいジュースを入れたりせず、毎日ちゃんと洗剤で洗い、乾かしていれば臭くならない筈。

サイクルコンピュータ(サイコン):速度、走行距離などを計測できる装置。レース時だけでなく、ツーリングや普段の走行時にもあると便利。高級品だと心拍数や斜度の計測、GPS搭載のものもある。

キャリア:荷台。前につける「フロントキャリア」と、後ろにつける「リアキャリア」がある。ツーリング向け自転車以外はリアのみの対応であるものが多い。
キャリアを取り付けるには、「ダボ穴」(ねじの穴)がある自転車でないと不可能。中級グレード以上のレース用自転車だとダボのないタイプが多くなるので注意。だが、ダボ穴のない自転車にもダボ穴付の金具を装着することで、キャリアの取り付けが可能になることもある。また、ダボがあっても自転車のサイズによっては、フレームと干渉してしまって取り付けられないこともあるので、自転車購入前に確認しておく必要がある。

サイドバッグ:キャリアに取り付ける大きなバッグ。キャリアに装着するためのフックがついている。基本は左右一対で、合宿時はこれに荷物をいれる。
自転車のロングライドでは極力荷物は体につけないのが望ましい。サイドバッグを使用するのと、リュックサックなどを背負うのとでは、疲労度が全く異なる。合宿では(特に夏合宿)、着替えやキャンプ用品などで、荷物が10kg以上になることもある。合宿に持っていく量の荷物をリュックサックに入れたのでは、腰と肩に相当な負担がかかるし、汗もしみこんで不快である。パッキングロープも併用して、極力荷物を体につけないようにしよう。
ただし、サイドバッグに大量に荷物を詰め込んだ状態は自転車の制御がしづらいうえ、当然漕ぎだしも重くなるため、乗り始めるときはあらかじめギアを軽くしておくなど、特に気を付けること。

パッキングロープ:キャリアに荷物を括り付けておくためのヒモ。合宿中の必需品。おもに銀マットやらテントやらサイドバックに入りきらないものを括り付けておく。しっかり巻きつけないと荷崩れを起こし、班員に多大な迷惑をかける。

ベル:本当は交通ルール上必須・・・らしい。でもむやみやたらに鳴らしちゃダメよ。

フレーム素材

自転車のフレームに使われる素材は数種類あり、それぞれに特徴がある。

クロモリ:昔からある素材。ツーリング界や我が部では今も主流。振動吸収性が高くしなやかな乗り心地。しかし重い。錆びる。

アルミ:錆びにくく比較的軽い素材で、加速はスムーズだが乗り心地は硬い。クラックが入りやすくフレームの寿命は短いらしい。

カーボン:軽量!高剛性!高振動吸収性!高額!割れる!レース界では主流だが旅がメインの我が部には向かない。レース志向の方は2台目にどうぞ。

このほかにも、チタンやスカンジウム等で出来たフレームがある。また、フレームがアルミでフォークがカーボンだったり、アルミとカーボンを貼り合わせた素材もある。
カーボンフレーム。

クリンチャータイヤは、タイヤの内側にチューブが収められる。

工具


アーレンキー:いわゆる六角レンチ。自転車のねじは多くが六角穴で、部位により穴の大きさが違う。
旅先でのトラブルにも対応できるよう、数種類の大きさでセットになった携帯用のアーレンキーを、サドルバックなどに入れて携帯しているとよい。(プラス・マイナスドライバーもセットの物だとなお便利。)

インフレーター:携帯ポンプ。さまざまな形状があり、自転車のフレームやボトルケージに取り付け可能なものも多い。普段から取り付けておくとパンクした時に安心。
普段空気を入れるのにはフロアポンプを使う。楽に高気圧を入れることができ、気圧を計るメーターがついているので気圧の管理もできる。

タイヤレバー:パンク修理時など、タイヤをホイールから外す時に使用する道具。上写真のようにタイヤのビートにレバーをひっかけて外す。

スタンド:ママチャリ必須パーツのアレは、基本的にスポーツバイクにはついていない。単にスタンドというと、多くの場合「整備スタンド」(またはディスプレイスタンド)のことを指す。クイックリリースのナット部にはめるものが一般的。ディレーラーのメンテナンス時などに重宝する。

ケミカル

自転車のメンテナンス等に使用する薬品類の総称。

グリス:粘度の高い油。雨などですぐに流れ出てしまいにくいので、ベアリングやディレーラーのスプリングなど、多くの場面で使用される。ねじの固着防止や錆び止めにも使用する。グリス使用箇所には、グリスが流れ出てしまうので潤滑油や洗剤を吹きかけないこと。

潤滑油:粘度の低い油。ワイヤーやディレーラーの可動部などに使用。

チェーンオイル:チェーンを潤滑させるオイル。雨や長距離の走行ではオイルが切れやすいので、走行後しっかり注油しておくこと。チェーンやディレーラーのプーリーの汚れを落とし、注油後によぶんなオイルをふき取る。オイルが多すぎるとチェーンが汚れやすくなり逆効果。

ディグリーザー:自転車の洗浄・脱脂をする薬品。チェーンやディレーラーのプーリーなどは、すぐに汚れる。汚いし、走行にも影響するのでこまめに洗浄しよう。その後の注油は必須。
なお、ものによってはゴムやフレーム塗装を痛めるものもあるので注意。フレームの洗浄は、それが可能なものか、中性洗剤を使用する。


その他の用語


メカニック関連

エンド金具輪行の際、縦型輪行袋で使用する金具。かなり大切。縦型輪行は、自転車の前後輪を外してサドルとリアステーで自立させる。その際、リア変速機が直接地面に当たって破損するのを防ぐために、後輪の位置にこの金具をはめる。クイックリリースがついており、はめ方は後輪と同じである。

音鳴り:ブレーキがキーキーシューシューいったり、ギアがシャカシャカいったりすること。ブレーキの音鳴りは「トーイン」という、ブレーキシューをハの字に調整することで抑えられる。シューに小石やリムのカスが食い込んで音がすることもあるので、シューやリムの掃除も効果大。ギアの音はどこがどう鳴っているかで対処が異なる。変速不良で鳴るならアジャスタボルトで調整可能だが、構造上もともと音が鳴る場合もある。クロスギアの時にはよくなる。フロントディレイラーのトリム調整で抑えられることもある。

片効き:ブレーキの位置がずれ、ブレーキシューが片方だけリムに当たったままの状態になること。これでは正常に走行ができないため、片効き調整が必要になるが、ブレーキの種類によって調整方法が異なるため、メカに詳しい人に質問してくれ。

クロスギア:チェーンが斜めに張られるギアの組み合わせ。チェーンやギアなどに大きな負担がかかるため、してはならない。フロントが一番軽く、リアが一番重いギアになる「インナートップ」、フロントが一番重く、リアが一番軽いギアになる「アウターロー」がある。ただし、インナートップは後輪の着脱など、整備時に使用することがある。

サス:サスペンションの略。多くのMTBについている。フロントサスペンションとリアサスペンションがある。

ジオメトリ:自転車のフレーム形状のデータのこと。ジオメトリは素材に次いで乗り味に関係するが、これを見て自転車を選ぶのは上級者向け。単に見た目のカッコ良さのほうが重要であろう。初心者はサイズさえ把握していればとりあえずOK。

初期伸び:新品の自転車のワイヤーが伸びること。乗り始めて少したって、変速の調子が悪くなったら、故障ではなくたぶんコレである。アジャストボルトをまわして調節をするのだが、無難に買ったお店へ持っていくのもアリ。無料で直してくれるはずだ。

トルク:物を回転させる力(多分)。ネジを締め付けるときやペダルを踏み込むときに「トルクをかける」という。
ネジの締め付けには適正の強さがあり、弱いと緩むし、強いと破損してしまう。締め付けトルクは「トルクレンチ」という工具で計れるが、カーボンでもないかぎり何とかなる(多分)。

パンク:タイヤのチューブに穴が開いてチューブ内の空気が抜けてしまうこと。誰しも一度は経験する。耐パンク性はタイヤによって異なるが、リム打ちパンクなどは適正空気圧を保つことである程度防げるうえ、タイヤの寿命も延びる。ただし、空気を入れすぎると今度はバーストするので厳禁。古いチューブの使いまわしも避けよう。

パンク一覧(Oh,puncture!)
  • とがったものを突き刺して貫通系のパンク:もっともポピュラー。針や尖った小石などでチューブに穴が開く。パンク修理の際に、タイヤにそれらが刺さったままになっていないか必ず確認すること。忘れるとまた刺さってパンクする。
  • タイヤをざっくりいく切り裂き系パンク:デカい異物やガラス片を踏んだり、細いタイヤで無理やり悪路に突っ込むと起きやすい。こうなってしまったらタイヤごと交換となる。チューブだけ交換してもタイヤがダメになっているので、タイヤの裏に古タイヤ片をあてがったりして応急処置をする。パンク修理のパッチでは、重ね貼りをしても圧に耐えられないようだ。早急に新しいタイヤを探そう。
  • タイヤの劣化によるサイドカット系パンク:タイヤのサイドは接地面よりも薄く、裂けやすい。そのため、古いタイヤを使い続けると、サイドが劣化して穴が開きやすくなってくる。状況はほぼ上記のざっくりいくのと同じ。バーストっぽくパンクすることもある。対処法も上記と同じ。接地面がそんなに擦れていなくても、タイヤが古くなってきたら気を付けよう。
  • リム打ちパンク:段差などに乗り上げた時にその角とリムとでチューブを挟んでパンクしてしまう。左右のリムによってチューブに2つ穴が開く。そのためスネークバイトとも呼ばれる。多くが適正空気圧よりタイヤの圧が低い時にタイヤがつぶれてしまって発生するので、適正空気圧を保つようにしよう。
  • スローパンク:小さな穴から徐々に空気が抜けていき、気づいたらぺったんこになっている。この原因究明はやや難しい。タイヤにとても小さな異物が食い込んでいたり、チューブが劣化していたり、バルブの破損や、リムテープ(リムの内側のシート)の劣化など、いろいろである。とりあえず、そのチューブはまだ使えそうに見えてももう使えないので、ちゃんと新品と交換する。
  • バースト:タイヤが破裂すること。ガス爆発並みの大爆音を立てて裂ける。めったに起きないが、適正気圧を超えて異常に空気を入れるとなる。空気を入れるときはタイヤの適正気圧を確認して、ちゃんと気圧計を見ながらいれること。
また、周りのみんながびっくりするので古チューブをバーストさせて遊ぶのもやめよう。


振れる:ホイールがゆがむこと。横に振れるのと、縦に振れるのとがある。スポークのテンションを調節することで直すが、素人には難易度が高いのでお店に持っていこう。

ベアリング:ここでは特にボールベアリングのことをいう。自転車の回転する部分の構造。小さい玉が並んでいて、この構造で軸がスムーズに回転する。ハブ、BB、ヘッドなどに使われている。この場所にはグリスが充填されているので、潤滑スプレーをかけたり水につけたり、グリスが流れ出てしまうようなことはしてはいけない。

シマノ:日本が世界に誇る自転車部品メーカー。釣り具も製造している。

ラバネロ[RAVANELLO]:練馬区桜台の「プロショップタカムラ製作所」で製作される自転車のブランド。
当部活の部員にも伝統的にラバネロのクロモリオーダーフレーム愛好者がいる。

輪行:必須事項であり、サイクリング部の登竜門。慣れない奴はフレームを傷つけたり、部品を壊したりする(特に後輪も外す縦型の輪行スタイルの場合)。場所をとるため、他の乗客の迷惑になることは間違いなく、乗客の多い電車内で非常に気まずい思いをする(特に後輪は外さない横型の輪行スタイルの場合)。班で行動する場合でも、車両にうまくちらばらないと他の乗客の視線が怖い。詳しくは「輪行」を参照のこと。

走行関連

青鍵・赤鍵:自転車や工具を保管している倉庫の鍵。首からかけるストラップのヒモの色が赤色と、青色の2つの鍵がある。普段は部室の壁にかけて保管されている。ちなみにこれらは合鍵で、ほかに純正キーがあるが紛失防止のため持ち出し厳禁。
倉庫の鍵を開けたいときは、持ち出す鍵の色、自分の名前を部室のホワイトボードに書くこと。個人的な走行などで長時間鍵を持ち出し続けることは望ましくないので、鍵を開けて必要なものを取り出したら、鍵をかけ、しっかり鍵のかかったことをドアを引っ張って確認し、速やかに部室に戻すのがマナー。また、整備などで、鍵は持ったままだが倉庫の周辺にいる場合はその旨を記すことがマナー。(例「赤カギ (名前) 下にいます」)

青看:「あおかん」と読む。道路で見かける、行き先を案内する青い看板のこと。走行中、ルートに自信がなくなったり、迷ったりした際に大いに役立つ。ただし、かなりおおざっぱな案内であることが多く、たまに騙される。道路好きにはよく使われる言葉だが、世間一般にはあまり浸透していないようだ。当部活でもこの言葉を使う部員は多くはない。なお、正式名称は「案内標識」である。

アタック:自転車ロードレース競技において、ペースを上げて集団から飛び出し、逃げること。集団走行においても、ごく一部のヤツがまれに仕掛けてくることがある。だが、本当に集団から飛び出して、独走で逃げを決めるということはなく(それは失敗パターン)、班員みんなで仕掛けた部員を追いかけ、全力ダッシュすることをこう呼んでいる。走行が単調になって飽きたとき、ひたすら一直線の道を走るとき、先頭の奴が気に入らない時などに発動する。男子部員のみの班で、後続車が全くなく、班員も逃げに乗ってくれるとき限定。後続車が接近とか、班員が乗り気でないときは行わない。疲れたらアタックタイム終了。先頭も交代。そのため、荒っぽい先頭のローテーションということもできる。

鬼引き:当部活においては、集団走行の際に、先頭がほかの班員のついていけないほどのハイペースで集団を引くことをいう。

グローブ:指切りグローブが一般的。パッドやすべり止めがついていてハンドルを握りやすくなっている。落車の際に掌を保護する役割もある。もし、冬期も自転車に乗るようならば、指切りでない冬用のグローブを用意しないと死ぬ。

サングラス:カッコよくいえば”eye wear”。日差しを遮るのはもちろんのこと、風圧や飛んでくる砂ぼこりなどからも目を守る。

ジャージ:ここではサイクルジャージ(レーサージャージ)のこと。とにかく機能的。体にぴったりしたデザインで、風でばたつかないうえ、後ろが長いので、自転車に乗る前傾姿勢でも背中が見えることがない。背中にポケットがあり、わざわざバッグを背負う必要がない。素材はピンキリだが、伸縮性と速乾性に優れ、普通のTシャツなぞよりはずっと良い。パンツには股間部分にパッドがあり、長距離の走行でも痛くならない。
”ピッチリモッコリ”の見た目に”レーサー”ジャージなんて名前だと、なかなか手を出しにくい代物ではあるが、この機能性は一度着たらもう手離せなくなる・・・と思うんだけどなあ。夏合宿の時とか絶対いいと思うんだけどなあ。でも確かに抵抗あるよなあ・・・
ちなみに、ジャージを着た自転車乗りはなぜかスネ毛を剃るのがステータス。あと”ピッチリモッコリ”ジャージにヘルメット被ったままコンビニに入ったり、輪行で電車に乗ったりもする。痛いがヘンタイではない
イタイがヘンタイではない。



集団走行:活動時はこのスタイル。通常5~7名編成。イベント時の班編成がそのまま集団走行の編成になる。詳しくは「集団走行」を参照のこと。

倉庫:自転車や工具を保管する場所。詳しくは「倉庫」を参照のこと。

立ちゴケ:広義での落車。停止時にビンディングペダルから足が外れず、バランスを崩して倒れること。ビンディングにまだ慣れていない時や疲労の限界に近づいたときなどにしでかす。落車のなかでは一番かわいいものである。怪我も自転車の損傷も軽度で済むというかわいさと、バランスを崩してひっくり返るさまのかわいさという、ダブルのかわいさを含んでいる。

ダンシング:立ち漕ぎのこと。身体と自転車を左右に揺らして、踊っているように見え...る?

脱チェ(だっちぇ):チェーンが何らかの拍子にチェーンリングから脱落すること。フロントディレーラーの調整が悪かったり、落車など大きな衝撃を受けるときによく発生する。直す時に手が油で真っ黒になるので注意。

自走輪行の対義語。電車などの交通機関を使用せずに自転車を漕いで目的地まで移動すること。

ちぎる:集団走行ではしてはいけない。下記参照。

ちぎれる:(もと自転車レース用語)走行している集団から遅れて、離されること。集団走行の際、先頭のペースに後方がついていけなくなる場合を指すが、単に先頭と後方が離されるというだけなら、信号やトラブルなどでも大きく差が開いてしまうことがある(この場合はあまりちぎれるとは言わないかな)。先頭の人間は、常に後方の確認が必要となる。

手信号:集団走行の際、必須事項。詳しくは「集団走行」を参照のこと。

ハイエース:トヨタ自動車が生産しているワンボックスカー。イベント時には大荷物の運搬用にレンタカー屋で借りる。トヨタレンタカーの車両クラスでは「V3」にあたる。特に指定しなければAT車になるので、AT限定の普通自動車免許で運転可能。優れた積載能力を持ち、6人くらいの人員とチャリなら丸々積載可能。銀マットを緩衝材として挟む。また、座席を広げれば9名乗れるが、乗り心地は良いとは言えない。

引く:集団の先頭を走行すること。走行ルートや集団のペースをコントロールし、後方の人間の風よけにもなるなど、何かと疲れる。長距離の走行の場合は先頭をローテーションで交代する。

ビンディングシューズ:ビンディングペダルを使用する際に履くシューズ。ロードバイク用とマウンテンバイク用がある。効率の良いぺダリングを追求し、ソールは硬く、ペダルとの連結部分(クリート)が出っ張っていて歩きにくい。ただし、マウンテンバイク用はクリートが小さく、歩行することも考慮されているので、旅がメインの当部活ではロードバイク乗りでもシューズはMTB用であるという部員も多い(MTB用ビンディングペダルをロードに取り付けることは可能)。
ロード用のシューズでも歩行はできるが、クリートが削れるのを防ぐため、ある程度以上歩行するときはクリートカバーを装着する。詳しくは「ビンディングペダル」を参照のこと。

ヘルメット:当部活では、活動中はもちろんのこと、個人的な走行時も含めて、走行中のヘルメットの着用が義務付けられております。発泡スチロールにプラ板貼っ付けただけみたいな構造なので、何度も落としたりぶつけたりしてると、いざという時に衝撃を吸収してくれなくなるそうなので、邪魔だと思ってもやさしく扱ってあげよう。

補給食:走行中につまむ食べ物のこと。自転車はダイエットに用いられるくらいであるから、意外とカロリーを消費する。ロングライドやレースともなると、途中でエネルギーが切れてハンガーノック状態になりかねない。コンビニ休憩などをすぐにとれない(とらない)場合は、走行中や信号待ちで簡単に食べれる食糧を携帯する。ジャージの後ろポケットに収められる大きさで、高カロリーのものが望ましい。
例:パワーバー、クリフバー、コンビニの羊羹、スニッカーズ、カロリーメイトなどなど。


街乗り:街中で自転車に乗ること。一般的におしゃれ。当部活でもそんな感じの格好をしている洒落者もいるが、まったく気にしてない者が大半。用例「―用」「―スタイル」

ムサシクロ:当部活の愛称。たまに単にシクロとも。

落車:自転車に乗っていて転倒すること。その程度は、単なる立ちゴケから交通事故まで大きな差があり、最悪の場合死に至ることもある。無謀な走行はしないというのはもちろん、走行中はさまざまな所に気を配り、とっさの回避行動ができるよう、集中力を切らさないようにしよう。

ロック:急ブレーキやすべりやすい路面でのブレーキングの際に、車輪の回転が止まって滑ること。自転車の制御が難しくなり、危険な状態である。後輪がロックした場合は横滑りなどを起こしやすく、前輪がロックした場合は前方に吹っ飛ばされる危険がある。これを防ぐためにブレーキングはこまめにし、滑りやすい場所では徐行する。減速には後ろブレーキをメインにかけると、前輪がロックして転倒するのを防げる。

参考文献

  • GakkenMOOK『ぜんぶわかる!ロードバイクメンテナンス』

関連項目



2013年12月27日 (金) 11時55分58秒H
最終更新:2013年12月27日 11:55