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ジョン・バニヤン - (2008/02/06 (水) 19:09:07) のソース

*ジョン・バニヤン&br()&size(12){&italic(){(John Bunyan)}}&br()&size(12){(1628~1688)}
**略歴
 [[ミルトン>ジョン・ミルトン]]と同じく清教徒作家であるが、非常に対照的な作家。バニヤンは鋳掛屋で、ほとんど無学であったが、字は読めたので聖書と妻が持ってきた数冊の宗教書を、ひたすら読みふけったという。強い罪の意識と、絶えざる内省の習慣が、彼の精神と信仰心を強いものにしていった。そして洗礼を受けると助祭となった。他派と激しく対立し論争を繰り広げたが、1658年になると免許無しで伝道したかどで起訴される。しかし1660年に投獄され、1672年に信教自由令が出てようやく釈放された。ところが牧師となったバニヤンは、1675年になると信教自由令が撤回されたために再び投獄の憂き目に会う(この時は半年で釈放)。この二度の投獄の時期に、彼の代表作である『天路歴程』が書かれた。
**作品
 『&bold(){天路歴程}』&italic(){(Pilgrim's Progress,1678,1684)}は、世界的にも最も知られた、最も翻訳された寓話である。しかし宗教的な物語であるが、素晴らしい想像力で描かれた物語、そして直接的で単純な言葉遣いで書かれており、[[ミルトン>ジョン・ミルトン]]とは好対照である。物語はクリスチャンという男が、重荷を背負って長い旅、信仰者としての人生の旅をする物語である。数々の誘惑に耐え、艱難辛苦を乗り越えて天を目指す。それはバニヤンが常日頃感じていた、強い罪の意識から生まれた。この単純明快で日常的な言葉による文章は、次の世紀に生まれる小説という新たなジャンルの雛形であったともいえる。




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