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*ジョン・キーツ&br()&size(12){&italic(){(John Keats)}}&br()&size(12){(1795～1821)}
**略歴
ロマン派の詩人。その中では最も若い方であり、また最も早くに死んだ。[[バイロン>ジョージ・バイロン]]、[[シェリー>パーシー・シェリー]]らが貴族階級の出身であったのに対し、彼は貸馬車屋の息子であった。だが両親とは幼くして死別、大学に行くことなど夢のまた夢で、友人から文学書を借りて独学で学んだ。特に[[スペンサー>エドマンド・スペンサー]]を始めとするエリザベス朝詩人の作品に耽溺したという。21歳頃に文学を志してから、彼が詩人として活躍したのは、わずか５年足らずに過ぎない。彼の家系は肺結核の家系であり、母や弟も肺結核で亡くし、そしてまた自らもその病に冒された。残りわずかな生命の火を燃やし尽くすように、珠玉の名作を世に残し燃え尽きた。彼の遺言によりその墓石には「その名を水に書かれし者ここに眠る」&italic(){(Here lies one whose name was writ in water.)}と刻まれている。
**作品
非常に短い詩人人生だったが、彼の才能は目覚しく開花した。まるで彼の寿命を暗示するかのように。４巻４千行に及ぶという壮大な物語詩『&bold(){エンディミオン}』&italic(){(Endymion,1818)}がある。ギリシア神話を基に、若き羊飼いエンディミオンが月の女神シンシアが象徴する理想美を追い求める姿は、詩人自らの姿にも重なってくる。しかし、当時は激しく批判されたという。[[ワーズワース>ウィリアム・ワーズワース]]も「小奇麗な異教趣味の作品」&italic(){(a pretty piece of paganism)}と冷笑的な態度であった。これと似た系統の作品に『&bold(){ハイピアリアン}』&italic(){(Hyperion,1818)}およびそれを徹底的に改筆した『&bold(){ハイピアリアン失墜}』&italic(){(The Fall of Hyperion : a Dream,1819)}があるが、これを完成させる時間は残されていなかった。
1819～20年は&bold(){驚異の年}&italic(){(Anus Mirabilis)}と呼ばれる。彼の肉体は日々弱っていったが、その詩魂はますます輝きを増した。この時期に書かれた６篇のオードを書き上げた。その中でよく知られているのは「&bold(){ギリシア壺のオード}」&italic(){(Ode on a Grecian Urn)}、「&bold(){小夜鳴鳥（ナイチンゲール）に捧げるオード}」&italic(){(Ode to a Nightingale)}、「&bold(){秋に捧げるオード}」&italic(){(To Autumn)}がある。ロマン派の詩人の中でも最も成熟した作品であるとも言われ、この時期がロマン派にとっても絶頂期であったと言えよう。
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**翻訳
|&size(10){タイトル}|&size(10){原題}|&size(10){発表年}|&size(10){出版社}|
|&size(10){エンディミオン}|&size(10){&italic(){Endymion}}|&size(10){1818}|&size(10){岩波文庫}|
|&size(10){キーツ書簡集}|&size(10){&italic(){―}}|&size(10){―}|&size(10){岩波文庫}|
|&size(10){対訳 キーツ詩集}|&size(10){&italic(){―}}|&size(10){―}|&size(10){岩波文庫}|
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*ジョン・キーツ&br()&size(12){&italic(){(John Keats)}}&br()&size(12){(1795～1821)}
**略歴
ロマン派の詩人。その中では最も若い方であり、また最も早くに死んだ。[[バイロン>ジョージ・バイロン]]、[[シェリー>パーシー・シェリー]]らが貴族階級の出身であったのに対し、彼は貸馬車屋の息子であった。だが両親とは幼くして死別、大学に行くことなど夢のまた夢で、友人から文学書を借りて独学で学んだ。特に[[スペンサー>エドマンド・スペンサー]]を始めとするエリザベス朝詩人の作品に耽溺したという。21歳頃に文学を志してから、彼が詩人として活躍したのは、わずか５年足らずに過ぎない。母や弟も肺結核で亡くし、そしてまた自らもその病に冒された。残りわずかな生命の火を燃やし尽くすように、珠玉の名作を世に残し燃え尽きた。彼の遺言によりその墓石には「その名を水に書かれし者ここに眠る」&italic(){(Here lies one whose name was writ in water.)}と刻まれている。
**作品
非常に短い生涯だったが、彼の才能は目覚しく開花した。まるで彼の寿命を暗示するかのように。だ表作は４巻４千行に及ぶという壮大な物語詩『&bold(){エンディミオン}』&italic(){(Endymion,1818)}。ギリシア神話を基に、若き羊飼いエンディミオンが月の女神シンシアが象徴する理想美を追い求める姿は、詩人自らの姿にも重なってくる。しかし、当時は激しく批判されたという。[[ワーズワース>ウィリアム・ワーズワース]]も「小奇麗な異教趣味の作品」&italic(){(a pretty piece of paganism)}と冷笑的な態度であった。これと似た系統の作品に『&bold(){ハイピアリアン}』&italic(){(Hyperion,1818)}およびそれを徹底的に改筆した『&bold(){ハイピアリアン失墜}』&italic(){(The Fall of Hyperion : a Dream,1819)}があるが、これを完成させる時間は残されていなかった。
1819～20年は&bold(){驚異の年}&italic(){(Anus Mirabilis)}と呼ばれる。彼の肉体は日々弱っていったが、その詩魂はますます輝きを増した。この時期に書かれた６篇のオードを書き上げた。その中でよく知られているのは「&bold(){ギリシア壺のオード}」&italic(){(Ode on a Grecian Urn)}、「&bold(){小夜鳴鳥（ナイチンゲール）に捧げるオード}」&italic(){(Ode to a Nightingale)}、「&bold(){秋に捧げるオード}」&italic(){(To Autumn)}がある。ロマン派の詩人の中でも最も成熟した作品であるとも言われ、この時期がロマン派にとっても絶頂期であったと言えよう。
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