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シャーウッド・アンダソン
(Sherwood Anderson)
(1876~1941)

略歴

 オハイオ州の片田舎に生まれる。父は馬具職人であったが、生来のほら吹きで放浪癖があり、家計は勤勉な母が支えていた。彼もまた幼い頃から様々な仕事に出て家計の足しにしていたために、正規の教育を受けることができなかったが、実地の体験と耳から知識を吸収していった。母が死ぬと一家は離散し、彼は21歳でシカゴに出る。そこで職を転々とした後に米西戦争で兵役に就き、再びシカゴに戻ると広告会社に勤務した。その後故郷に帰り、ペンキ会社の経営者となり、結婚もして平穏な生活を送っていたが、1913年に突如妻子を残したまま出奔、単身シカゴに現れた。後に自伝の中で「真実を見出すためだった」と書いているが、実際はある種の神経衰弱による失踪だったのではないか、と言われている。シカゴで再び広告の仕事をしながら、作家への道を歩むことになる。同時期にシカゴにいたサンドバーグドライサーらと交友を結んだ。彼らは シカゴ・ルネッサンス の作家と呼ばれ、後の作家に大きな影響を与えることになる。1927年以降はヴァージニア州の小さな町で地方紙の編集を手がけ、社会問題に強い関心を見せた。

作品

 『 ほら吹きマクファーソンの息子(Windy McPherson's Son,1916)は処女作の自伝的長編小説。ほぼ事実と変わらない。
 『 行進する人々(Marching Men,1917)はペンシルヴァニア州の炭鉱地帯を舞台に、そこの労働者の貧困と沈滞と、それを解放しようとして失敗する神秘主義運動を描いた。
 『 中部アメリカ詠唱集(Mid-American Chants,1918)はアメリカ中西部をスケッチ風に歌った詩集。
 『 ワインズバーグ・オハイオ(Winesburg, Ohio,1919)は代表作。オハイオ州の架空の町ワインズバーグを舞台に、そこに住まう人々の愛と孤独、沈滞と脱出などのテーマを描いた連作短編集。鋭い人間観察と巧みな文章によってその文明を確固たるものとした。
 『 貧乏白人(Poor White,1920)は長編小説。貧しい発明家ヒューは、厳しい労働に苦しむ農民を救おうとして機械を発明するが、それのために町とその人々を大きく変貌させてしまう。
 『 卵の勝利(The Triumph of the Egg,1921)は短編集。その内気さ故に社会に適応できず、挫折する人々を描いた。
 『 多くの結婚(Many Marriages,1923)ロレンスの影響を受けたとされる長編小説。単調な結婚生活から逃れようとするある実業家を主人公とし、初めて性の問題を正面から扱った作品。
 『 物語作者の物語(A Story-Taller's Story,1924)は自伝的小説。自らの生い立ちから作家となるまでを語った。
 『 黒い笑い(Dark Laughter,1925)は当時ベストセラーとなった長編小説。シカゴの新聞記者ジョンは、仕事や家庭にうんざりしてある日突然家を出る。名を変えて工場で働くが、工場主の妻と駆落ちをし、その姿を黒人の召使いたちが嘲笑う。
 『 ター:中西部の子供時代(Tar: A Midwest Childhood,1926)は幻想的な自伝。