タイトル不明

(時は戦乱、京の宮
衰退の<日差し>(兆し)が京を差す頃
夢を売り歩く1人の商人
<浮世>(憂き世)の地平を巡り廻った
幻想、願望、権謀術数
望みとあらば津々浦々、花を咲かせて花に散る
"夢売り"商人、×××××の物語)




桃の片に集いし死せる願いも、
露の先に見る儚き夢も、
全ては人が望むもの
全ては人が描くもの



虚空を染める追悼の願いも
艶やかに飾る甘き夢も、
境無く人が造りしもの
栄え無き人こそ掴むもの



<四季>(死季)折々 夢こそ人の永遠(とわ)であれ
<史記>(死期)檻々 人こそ夢の傀儡(くぐつ)であれ




(やがて出会う1人の少女
紡がれる鞠つき歌は幼き日の憧憬
精彩さを欠いた少女。精細に夢を描けぬ少女)




曙の先にも見えぬ願いが 夜の静寂(しじま)を彷徨し
浮かばぬ思いは夕暮れと沈み 痛む朝の寒さを覚えた
幾度目かの芽生えを望んでも
男と少女は現(うつつ)だけを手にした



現(うつつ)を巡った果てに 積もる時の勘定を強いられ
望みは紡がれず 少女にはただ虚飾の感情を強いる





夢売り⇒女の子
夢売りの階級は商人だが、貴族階級との商談もある

俗人の夢も貴族の夢も、彼の前では同価値

夢の見れない少女に出会う

彼女の望みが分からぬまま、季節を巡るばかり

やがて望まぬ嫁ぎ先(主に貴族宛への呉服屋)で機を織ることに。

少女の願いが「夢売りと結ばれること」

夢売り「叶わぬ願い」と唾棄

せめてもの救いということで、少女に刀を与える(与える場面は曖昧描写)

夢売りが立ち去る。少女"血塗れた着物"を完成させる
少女、夢売りを追う

終わり