彩雲の彼方まで

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*彩雲の彼方まで <其処は、広大な草原、空を夢見る世界> <<青色の輪(Blau)>> その時代、人は皆空を見ていた 果てしなく広がる青の向こうに 畏怖(おそれ)と憧憬(あこがれ)を感じて 誰もが届かないと思いながらも いつか雲を超えたいと夢見ていた… 澄んだ青の果てを夢見ていた… 「我々の文明は目覚しい発展を遂げた! 今この地上で最も強く最も賢く最も偉大なのは我々人間である! ならば次は空だ、神の住まう空を目指そうではないか!」(エードゥアルト) (歓声) 誰もが見つめる<塔>、空を目指すその姿は壮観 誰もを見つめる空、向かってくる人間達を哂う 空の<塔>(Turm des Himmels)は伸びてゆく 当てもなく、どこまでも、どこまでも 雲に近づき気が付いた 目指す先の大きさに 雲に触れても気付かない 人間達の小ささに 誰もが空を見ていた 青く遠く果てもなく 誰もが夢を見ていた 蒼く深く果てもなく 「太陽に近づきすぎたら、いつか羽を溶かされてしまうのに…、 目を覚まして下さい、あなた…」(マリアンネ) あぁ、誰も言えないのだ 空は自分達には不遜だと <塔>の高さは人間の領域の外だと 誰か、誰か、彼らを止めて… 青い輪は廻り始めた 当てもなく、その果てを目指して、廻る――― 「その先にある運命は…破滅だけなのに」(フランシスカ) 「人間を傲慢に創ったのは誰なのだろうね…」(アルベルト) <その世界の意味は、より善い世界を願うこと>

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