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**Unlocked room ◆KJJLTUDBrA (非登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアル]] [[第百十三話⇔第百十四話]] [[第百十四話⇔第百十五話]] ---- 私、八意永琳が二回目の放送を聞いたのは、ちょうど服に袖を通しているときのことだった。 ちなみに古泉は、念のためデイパックに押し込んでおいた。 着替え中は無防備になるとはいえ、仮にも文明人として、裸でいるのは居心地が悪い。 それに結局のところ、古泉が目覚めても動けないのならば、まったく問題はないのである。 そのため、今古泉は袋から顔を出した状態で眠っている。 もっとも、少し乱暴にしたにもかかわらず、一向に目を覚ます気配がないので心配は杞憂だったようだが。 私が思わず呟いたのは、ちょうどそんなときだった。。 「鈴仙……」 声が漏れたのは、予想外の名前が読み上げられたからである。 鈴仙・優曇華院・イナバ。月の兎にして逃亡者。そして私の弟子だった者。 「…………」 放送の内容を信じたくなかった。姫様やニートほどではないが、あの子もまた、大切な仲間だったから。 思い出されるのは生前の彼女。 一人だけ逃げたことに苦悩し、表情にこそ出さないが、生来の生真面目さもあってなお苦悩するその姿。 あの不思議な中国大陸で、敵の将を次々と撃ち倒していったその勇姿。 本当に、あの放送が嘘だと信じたかった。 だが私は同時に、あの死亡者読み上げに嘘はないことを確信していた。 少し奴らの思考を想像すればわかることだが、奴らにここで嘘をつくメリットはない。 奴らの目的は殺し合いをさせること。だからこれは全て事実。 それがわかる自分がなおさら悲しくて。 だから私は、少しだけ目を伏せて、彼女のために祈った。 □ □ □ □ □ 「……さて」 襟を整え、あの子のことを頭から追い出す。無情なようだが、殺し合いの場では一瞬の迷いが死につながりかねない。 私はまだ、死ぬわけには行かない。悲しむだけなら後でもできるのだ。 「じゃあ、まずはこいつの目を覚まさないといけないわけだけど……」 古泉のほうを見ると、相変わらずキョンキョンアッーとうなっている。 別にうなされているとかそういうのではなく、なんだか幸せそうな顔なのが逆に不気味だ。 気付け薬でもあれば楽だったのだが、そんなものは手元にない。 「はぁ……。水でもかければ目を覚ますかしら?」 私は、水を取り出そうと、自分のデイパックに手を突っ込んだ。 だが、さっき急いで詰め込んだ所為で、なかなか水が見当たらない。 仕方がないので一つづつ取り出すこととする。 赤い亀の甲羅に逆刃刀。そして。 「!」 しまった。完全に油断していた。意識の外に追いやっていた所為で、これのことを忘れていた! 何気なく取り出したのは、取り出してしまったのは、あの『ゆめにっき』という絵本。 色々と放り込んだ所為だろう。本は開いたままの状態だった。 その、他者の理解を拒むような絵に私の視線は吸い込まれるように近づいてゆき──。 「……はっ!」 間一髪動いた私の右手が、自分の左肩を思い切り掴む。当然、傷が開く。 「クッ、グゥゥ!」 その痛みに、食いしばった私の口から苦悶の声が漏れる。だが意識を保つには、その痛みが今は必要だった。 血でぬれた手で本の表紙を掴み、閉じる。それを確認した私は、耐え切れずに床に倒れこんだ。 「ハッ、ハァ……ハァ……」 本当に。本当に危ないところだった。もう一度あれを見たら、私は正気でいられる自信がない。 だがなんなのだ、あれは? あれほどの影響力を持つ本など、魔導書以外に考えられない。 私の知り合いで、この本をどうにかできそうなのは……霊夢、魔理沙、アリスぐらいか。 紅魔館の大図書館かスキマ妖怪でもいればいいのだが、ここに来ているのは彼女達ぐらいだ。 放送で呼ばれていない以上まだ生きてはいるのだろうが、それまで私にはどうしようもない。 ひとまずは、また開かないようにデイパックの下にでもおいておくしかない。 「し、かし。また傷口がひらいちゃったわね。処置、しないと……?」 体を起こそうとして顔を上げ、そこで私は妙なものを見た。床板が一枚、わずかに浮いて影を作っている。 薬を探してこの薬局を探し回ったときには、そんなものは見えなかった。 気付かなかっただけかもしれないが、それでも踏めば気付くだろう。 もしかすると、先ほどのレナの一撃が原因かもしれない。あれだけの重量の代物を、思い切りたたきつけたことだし。 少しばかり不思議に思いつつ、私はそこまで這ってゆくと床板を持ち上げた。意外と簡単に外れたのには拍子抜けだ。 そしてそこから現れたのは、地下へと続く階段だった。 トンネルを抜けるとそこは、とかいう小説があった気がするが、それはともかく。 たいして長くもない階段を下りると、そこは薬局の倉庫のようだった。 「これは……」 畳が六枚しいてある部屋。その部屋の壁は、下から上まで薬棚となっていて、ぼんやりとした電球で照らされている。 棚は木製で、碁盤の目のように大量の引き出しが並ぶその光景は、まさに壮観だった。 手前の机には、薬包紙やすり鉢などがおいてある。 もちろんそれらは、永遠亭の機材に比べれば何百年も時代遅れの代物だが、今の私にとってはとてもありがたい。 幸いにも引き出しに張られているラベルは日本語だったので、私にも読めた。 だが、大雑把にラベルをチェックしていくと、一つ誤算があった。 「問題は、今は調合してる暇がない、ということなのよね」 確かに、薬棚には薬の材料もあるし、薬自体も大量にあった。 しかし、薬というものはむやみやたらに取れば良いと言うものではない。薬の量が多くても少なくても駄目なのだ。 きちんとはかり取らなければ効果がない薬や、その上で別の薬と混ぜなければならない薬もある。 そうでなければ、薬はそれこそ、毒にも薬にもなる。 「でも、調合は時間がかかるし……またあとでにしましょう」 先ほどの竜宮レナがまだ近くにいるかもしれないのだ。長居はできない。 私は、最初からあったいくつかの薬の包みと、針と糸。そして、消毒用らしい酒の小瓶を持って階段を上った。 □ □ □ □ □ 傷口を消毒、縫合していて気付いたが、あの部屋の出口はこの階段しかなかった。 つまり上で待ち伏せされた場合、中から出られなくなる可能性があったのだ。 私としたことが、抜けていたとしか思えない。まあ、さっきは若干混乱していたことも否めないのだが。 なお、その原因のゆめにっきは、糸で厳重に封をしておいた。 「いや、入り口は本当にここだけか?」 よく考える。あそこの薬には、おそらく大抵の国で非合法にあたる薬品がいくつかあった。 もちろんそれらも薬となるのだが……。 「……なるほど。闇医者か」 思えば、地下への入り口はこれでもか、というくらい巧妙に隠されていた。 いったいどこの誰の仕業か知らないが、あれほどのカモフラージュだ。 万が一入り口を発見された場合も、何か脱出する手段、例えば隠し通路などを用意してあることだろう。 「となると、もう一度調べる必要があるわね」 さっきはラベルを見ただけで、詳しいところまでは調べていない。 確か薬棚のほかにも、おもちゃのようなものや、部屋の隅には大きな箱がおいてあったはずだ 薬はできれば何か調合したいし、他にも何かここで生き延びるのを有利にするものがあるかもしれない。 もっとも、周囲の安全を確保できなければ、無理やり行うことはないが。 「じゃあ、そうと決まれば……」 傷口を縫った糸を切り、私は立ち上がる。そして、古泉の口を無理やりこじ開けると、そこに手元の酒を少しだけ注いだ。 「キョンクンキョンク……っぐ、ごほっ、ごはぁっ」 古泉は大きくむせて、ようやく目を覚ます。 そして私は、びっくりしたような顔で目をぱちぱちさせている彼に、剣を突きつけながら声をかけた。 「さて、古泉一樹。あなたは私のことを知っているかしら?」 【E-3 町・薬局内部/一日目・日中】 【八意永琳@東方シリーズ&新世紀 東方三国志~ひぐらしの憂鬱~】 [状態]:肩に怪我(縫合済み)、精神的疲労・中、若干の体力消耗、薬部屋発見によりややハイ [装備]:王者の剣@DQ3 [道具]:支給品一式*2(食料一食、水一本消費)、ゆめにっき@ゆめにっき(手の形に血が付着、糸で厳重に封をしてある)     逆刃刀@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)、赤甲羅@スーパーマリオシリーズ     鎮痛剤二包み、睡眠薬二包み、糸(あと二メートルほど)、裁縫針、ワンカップ一本(あと半分) [思考・状況] 1.古泉一樹に協力を求める、駄目なら殺す。 2.周りの安全を確保できそうだったら、地下の調査。 3.レナは放っておいて、自滅を待つ 4.ニートや皆を探す、必要なら共闘も考える 5.できれば薬を作りたいが、無理はしない。 6.ゆめにっきはいずれ何とかしたい。 7.ゲームに優勝し、悪魔と取引をして皆が元通りになれることを願う。 ※地下に薬売りの部屋@怪~ayakashi~化猫 を発見しました。永琳は隠し通路があるとにらんでいます。 ※薬売りの部屋@怪~ayakashi~化猫 の部屋には、薬売りの背負子が置いてあります。 【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:寝起き、頭部強打、デイパックに入って頭だけ出ている、喉元に剣を突きつけられている [装備]:無し [道具]:無し [思考・状況] 1.ぐ、がは、ゴホッ 2.キョン君(´Д`;)ハァハァ…ウッ…… 3.優勝して、愛しの彼を生き返らせる。 4.殺し合いにのっていない参加者を優先的に始末。相手が強い場合は撤退や交渉も考える。 5.サトシと一時的に協力。利用価値がなくなりしだい始末する。 6.優勝して「合法的に愛しの彼とニャンニャンできる世界」を願う(ただし、生き返らせることを優先) ※第二回放送を聞き逃しました。 ※サトシの死を知りません。 □ □ □ □ □ (あれ?) たまたまそのときモニターを観察していたレッドベジーモンは、首をかしげた。 一瞬だけ首輪の反応が消えたような気がしたからだ。 だが、いくつかのディスプレイを除くが、特に異変はない。 (……まあ、気のせいか) レッドベジーモンは何事もなかったかのように監視に戻る。 それはちょうど、八意永琳が再びゆめにっきを開いていた時間だった。 ※大樹の部屋の解放より、ゆめにっき@ゆめにっきが、ゆめにっき世界を通して大樹の部屋とつながりました。  ゆめにっき@ゆめにっきから、ゆめにっき世界を通って大樹の部屋に行けます。  一部ゆめにっき世界に管理者の監視が届かない場所があるようです。  ただし、耐性のないものがゆめにっき世界に入ると、なんらかの精神的ダメージを受ける可能性があります。 |sm113:[[幸か不幸か]]|[[時系列順>第三回放送までの本編SS]]|sm116:[[Dive to the unknown]]| |sm113:[[幸か不幸か]]|[[投下順>101~150]]|sm115:[[罪滅しと、新たな罪と(前編)]]| |sm102:[[両手に花  Flowers of the abyss]]|八意永琳|sm125:[[ぼくらの]]| |sm102:[[両手に花  Flowers of the abyss]]|古泉一樹|sm125:[[ぼくらの]]| ----

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