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                  ヽ人人人人人人人人人人人人人人人ノ          / ̄(S)~\  <                      >        / / ∧ ∧\ \<  嫌なら見るな! 嫌なら見るな!  >        \ \( ゚Д,゚ ) / /<                      >          \⌒  ⌒ /  ノ Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Yヽ           )_人_ ノ             /    /       ∧_∧ ■□ (    ))      (   ; )■□  ̄ ̄ヽ    γ⌒   ⌒ヽ  ̄ ̄ノ  ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                             ∧_∧    <  嫌なら見るな!                           , -(´Д`# )- 、 、 <  嫌なら見るな!                           /          )  YYYYYYYYYYYYYYYY                         ./ λ     / /                          .〈  〈 〉   / / "                        .゛ ヽ ヽ∧∧/ /〃        ______                 X⌒X⌒X⌒ ./\ つと ノ \ X⌒X⌒X⌒|| 二二 | 二二 |||                 i二二i二二i/  / し J  \ \二i二二i /__/__/||                       〈  〈(( .~ | )) 〉  〉    ||,== ||, ==||,"||                        \ \ し^J  / /                        ヾ \ \  / /                          (⌒  ) ( ⌒)
**バラモスの代わりに臓物喰らい尽くすことになった ◆wC9C3Zbq2k (非登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアル]] [[第173話]] [[やよいクリーチャー]] ----  城内の大広間に完全装備で立ち尽くす男が一人。その名はゴッドカイバーマン。 何故もっと気の休まる格好をしていないのかというと、彼だって少しは眠いのだ。 ただの徹夜なら大企業の社長として忙しい日々を過ごす中で何度か経験してきているが ここまで静かな環境であまりリラックスしていては睡魔に負けかねない。 未だに霊夢たちが戻ってこないことを心配しながら、彼は思索にふける。 (よくできた仕掛けだ……本来なら出会う者全てが敵でもおかしくない)  人を殺し続けて最後まで生き残った一人だけがこの狂った世界から抜け出せる。 逆らった場合、首にはめられた首輪が爆発し何もできぬままに殺されてしまう。 これだけ進んだ科学や魔法の力を持つ奇術師どもが何のためにこんな事をしたかといえば ローマ帝国期の剣闘士奴隷と類似点が多いことからしておそらくはただ娯楽のため。 集団で戦わない意思を見せているだけで処刑の対象にされることも十分考えうるのだ。 「だが、俺は負けん」  奴等はモクバを殺した。やよいのような年端もいかぬ少女まで参加させた。 必ずその報いは受けさせてみせる。例えこのブルーアイズが応えてくれなくとも。 そのためにも最低限首輪だけはなんとかして無力化しないといけない。 (データが必要だが……かといって船に戻るのも危険だな) 快楽殺人者がいなかったという前提に立ってもやはりあの船には近づきにくい。 接続が長時間に及んだため偽装が見破られている可能性がある。行くなら単身でだ。 ただ、そうすると残ったやよいたちが怪我人だけの集団になってしまいこれも不安だ。 せめてあと一人頼れる人物がいてほしかったと海馬は強く思った。  今まで戻ってこなかったことから霊夢の生存は絶望的だと海馬は判断している。 彼女の気迫に止めきれなかったが、あれは到底巫女が勝てるような相手には見えなかった。 と、城の外から放送前特有のノイズが聞こえてきた。午前零時になってしまったようだ。 「―――それじゃあまた12時間後に」  道化師の癇に障る低い声がゆっくりとフェードアウトしていく。 放送が始まればあの音量で誰かは起きてくるかと思っていたが皆眠ったままのようだ。 子供たちは疲労ゆえの熟睡、日吉は休めるときにしっかり休んでおく主義なのだろう。 走り書きしたメモの写しを取りながら海馬は霊夢が生きていたことに安堵する。 彼女はおそらく勝ったのだろう。あれを殺すとはおそろしい女だとも思う。 仇討ちでの殺人を嫌悪するつもりはないが、あの外見でそこまで強いのは正直異常だ。  そしてすべきことを済ませてから海馬は悩む。 『やよいを起こすべきか否か』  この身体はもう少しなら無理がきく。できれば自然に目覚めるまで眠らせてやりたい。 だがそうやって起きたときやよいは俺を叱責することだろう。よくできた妹だ。 兄妹ならば頼ってやるのも優しさと結論付けて、海馬はやよいを起こすことにした。   「うぅー。お兄ちゃんのイヂワル」 「そう拗ねるな。骨折している以上揺らすわけにはいかん」  やよいは  頬をふにふにされ続けて  目を覚ました。 霊夢が仇討ちを成功させたようだと伝えると喜び、そのあと悲しい顔をするやよい。 そのわかりやすい態度が海馬には少々気になった。 (いかんな。死んで当然の殺人鬼にまで情けをかけるようでは)  戦場で正当防衛をためらうようなタイプの優しさはここでは命取りになりかねない。 海馬とて他人を守りながら戦えるほど強くはない。自分の身は自分で守るしかないのだ。 だが懸命に生き延びてきた妹に今以上の覚悟をここで要求するのは酷だろう。 海馬が取れる休息の時間も2時までと短い。何も言わないことにしてスーツを脱ぎ捨てる。 「二時間だけ眠いのを我慢しろ。霊夢が戻ってきた場合も俺を起こせ」 「はいっ!」  何かする事があったほうが眠くならないだろうと考えて指示も出しておく。 「手がすいたなら放送内容のメモを眠っている二人の分も清書しておいてくれ」  やよいの字の下手さを知っていれば決して海馬もこんなことは言わなかっただろう。 それから亜美の火傷の経過を起こしてしまって構わないから後で見ておくようにと頼む。 「その……なんだ、帽子を外せばわかりやすいだろう。これはお前にしかできん」 「あ、なるほどー」  横たわって毛布をかぶった途端、息すらしていないかのように動かなくなる海馬。 それを見届けてからやよいは放送内容のメモを一読し、寝室へと向かった。  ダブルベッドの二人の寝相の悪さは惨澹たるものだったが、それも元気な証拠。 熟睡しているようなのでできればこのまま起こさないよう静かに処置してみようと決め、 念のために日吉の顔面に枕でブロックをかけてからやよいは眠る亜美の脚の布を解く。 ここまでしても起きる気配は一切ない。 「ん……ううっ。むにゃむにゃ」 「このままだと痕は残っちゃいます……せめて薬があれば……」  直に火傷部分に触れていた分の布地だけ予備に替えて丁寧に巻き直す。 一瞬だけ帽子を取って火傷の悪化箇所がないと確認したところで部屋から出ようとすると、 床に無造作に落ちているディパックが目に入った。 (袋が破れて何か出ちゃってます。乱暴だなーもうっ)  寝室から出ようとする直前に散らかった床を見てしまった。気になってしまう。 いつも部屋を散らかす弟を叱ってきたからやよいだからこそ、見過ごせなかった。 少し前までケラモンの潜んでいたそのディパックを外にこぼれた品と共に拾い上げる。 その小さな部品をやよいはどこかで見た覚えがあった。部屋の外にまとめて持ち出す。 (どうしかして繕えないかな。なにか思い出せそうな気のするこれも気になるし……) 「ケラケラ……」  ケラモンは海馬が眠りに落ちたことを確認したあとやよいの隙を待っていた。 できるだけ他の仲間が気付きにくい場所で、ことのはを出されるより前に殺す。 彼女は手駒を友達として扱っている節があるから深夜には呼び出さないかもしれない。 それなら隙を待たなくともいつだって殺せそうだが、ケラモンには不安材料があった。  3匹まで増殖できた仲間が、何かおかしい。 意思疎通ができないわけではないのだがうまく連携が取れない。妙にぼーっとしている。 眠っている連中を起こしてしまえばイタズラを続けられないのにまるで気にもしていない。 あの一番弱そうな少女を密かに始末できればあいつらの混乱する様が拝めるというのに。 そのさまを安全な場所でケラケラ笑いながら見たい。そのためにもうまく暗殺しないと。 誰にも気配を悟られぬよう、ゆっくりと、それでいて確実に、尾行を続ける。  寝室で用事を済ませたやよいがディパックを持って広間側に姿を見せる。 「北米版パッチ……? なんでこんなものに見覚えがあるんでしょうか?」  ケラモンは思う。この位置なら大声を出されない限りどちらの男も起きはしない。 ことのはを出していない今が最大のチャンスかもしれない。あとは隙さえできれば……。 そうケラモンが苛立ちを感じ始めたとき、 「説明書は中?」  やよいが破れたディパックの中を覗き込んだ。まさに好機。 「っ!」  直後、側面の壁から降ってきた複数のケラモンの触手がやよいに襲いかかった。 (何? 首が絞められて……!)  やよいは焦る。声が出せない。腕も太い何かが絡められていて動かせない。 首も動かせないから何が起こっているのかも見えず、ゆっくり視界が暗転を始めていく。 (いや……こんなの……)  やよいの意識は、そこで途絶えた。 &color(red){【高槻やよい@THE IDOLM@STER 死亡】} &color(red){【残り30人】}  ケラモンは安堵する。静かに事を終えられた。 完全に死んでもらえるよう首や両手を締め付けたまま、彼女の持っていたカバンを漁る。 あとはこの死体を見つけさせるだけ。でもその前にオモチャが入っていないか物色だ。 よりイタズラを楽しむために、面白そうなオモチャは全部貰っておかなければ。  まず見つけたのが小さな紙。さっき彼女が持っていた物の説明書らしい。 しかし読んでみて強くなるのはわかったがエキプロ化というのが何なのかよくわからない。 ウィルス種であるケラモンにとって詳細不明なパッチの適用はリスクが高すぎる。 融合可能な距離にいるときには仲間の意識もある程度共有するのだ。最悪全滅もありうる。 よって、まず自分以外に付けてみる。できたての死体である傍の高槻やよいに。  鬱血し顔を濃い紫色にまで変色させた少女の首筋に小さなパッチを挿し入れる。 すると突然その少女の体躯が質量を増し、服は破れ、奇怪な姿へと変貌していく。 ―――その外見は、もはやヒトではない。腹の出た紫色の怪物。 「ケラッ」  生理的嫌悪感を覚えたケラモンがすぐさまパッチを引き抜く。だが姿は元に戻らない。 (バグった? 細胞自体の死が中途半端だったからか? きめぇw)  近接戦闘に特化できる強化パッチという説明は正しそうだが、装着は危険すぎる。  考えても結論は出ないので考察は諦めて持ち物の物色を続行することにした。 つい声をあげてしまったが眠っている他のニンゲンが起きてくる気配はないようだ。 別のケラモンが破れ落ちた服のポケットを探り、ただの木の葉しか出てこず投げ捨てる。 ひらひらと落ちた葉が変わり果てたやよいの死体に触れたとき、僅かに輝きを帯びた。  世界樹の葉。生命を司るその樹の一葉は死した者を完全に蘇らせるといわれている。 そう、完全な姿で。人間であることを捨てたバルザックであればその姿は魔物として。 ではこの怪物はやよいとして蘇るか。否。これは人ではなく屍が姿を変えた新しき存在。 命を与えられる対象は一度も生きたことのない怪物のほうであった。  ケラモンたちはまだ、静かに進行しつつあるその異変を知らない。 「ふぅん」  遠くのソファーで海馬が寝返りをうつ。そろそろ潮時だとケラモンは判断する。 外に出してしまった道具をディパックに詰め直し、意思の弱い2匹に1袋ずつ持たせる。 あとは天井裏にでも隠れて仲間の死体(少々異形だが)を奴らが見つけるのを待とう。 どれだけ驚くだろう。どれだけ嘆くだろう。ワクワクが止まらない。  そうケラモンが思っていると、不意に背後から脳天を掴まれた。 振り返るとそこには、確かに死んでいたはずの、紫色の怪物が―――笑っていた。 「ケラケラケラ!!」  誰を起こしてしまおうが構わない。緊急事態だ。 両手に一匹ずつ自分たちを掴み、即頭部から齧りつこうとしている。捕食する気だ。 無事なのは意志の弱い1匹のみ。急いでここから逃げろと指示を出す。 なのに動かない。何が起こったのか急すぎて理解できていないのか。  ガブッ  ヌチュッ クチャッ  左手の1匹が喰われている。次は間違いなく自分だ。 なんとかしてまだ何も知らないTASに伝えなくてはいけない。 自分たちが城の連中にイタズラしようとして、変な怪物を造り出してしまった事を。 武器のないTASならあの微妙に思える道具袋もうまく使いこなしてくれるだろう。 優しい彼は全滅寸前だった俺たちの命を助け、その上遊び相手になってくれた。 速すぎる彼は俺たちの移動を先で待つ間、大抵アクロバティックな妙技で楽しませてくれた。 今報いなければどこで報いろというのか。持てる意思の全てを注いで仲間に命令する。 (お前は逃げろ! 逃げてその荷物を届けろ!)  高速で逃げ去る仲間の姿を最後に目にし、満足げにケラモンはその生涯を終えた。  グチャッ ハムッ 「ペッ」 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 「ようやく城が見えてきたか。着れるものがあるとよいな」  先導する彦麿が暗闇の中、正面だけを見据えながらアリスに話しかける。 今のアリスは彼の胴衣“だけ”を着ている。気まずい治療の後でもあり振り向き辛い。 「本当ね。こんな真夜中にわざわざ歩いてきたのだからあってほしいものね」  対してこちらはそんなもの全然気にしていない。偽りの星空をただ分析している。 「やっぱり色々と変ね。彦麿もあの空の先を見てみて?」  アリスの言葉に彦麿とその背中にいるカービィが夜空を見上げる。 すると城から飛び出してきた何かが、低速で星空の下を飛び去っていった。 「あれか? 悪しき気配を感じたが何であろう」 「そのつもりはなかったんだけど……城で誰かに撃退されて逃げて行ったのかしら」 「すると城には味方になってくれそうな者がいるということになるが」  彦麿の言葉にカービィが顔をほころばせるが、アリスは真剣な顔で言った。 「もしくは、より悪しき者が巣くっているか」 「ドッチガイイトオモウ?」  朝倉に突っ込む者はいない。誰だって悪しき者がいないほうがいいに決まっている。 放送でストーム1の死は聞いた。つかさの連れている魔獣もまだきっと暴れている。 誰かがこの凶行の連鎖を止めなくてはいけない。そのための力がなにより欲しい。 少しでも希望があるならばそれに賭けたい。それが全員の願いだった。 「行きましょう。中に誰がいようと城へ向かうことに変わりはないわ」  アリスの一言でまた歩みを速める。彼らが行く先に待つのは、敵か味方か。 【D-1 城外/二日目・深夜】 【矢部野彦麿@新・豪血寺一族 -煩悩解放 - レッツゴー!陰陽師】 [状態]:全身に打撲によるダメージ(痛みは引きました)、半裸 [装備]:なし [道具]:支給品一式、ネギ@ロイツマ、孔明ブロック(大)@スーパーマリオワールド(友人マリオ) 、長門の首輪     コイン*2@スーパーマリオワールド [思考・状況] 基本.主催を含む悪霊退散 1.戦略的撤退、城に向かう 2.アリスを必ず守る。 3.つかさを心の闇から連れ戻す 4.琴姫の意思を継いで、悪霊を退散させる。 5.悪霊退散の為の修行を積む 6.猿の物の怪を改めて退散する 【カービィ@星のカービィ】 [状態]:左腕爆破、全身にダメージ、胸部から腹部にかけて切り傷 [装備]:なし [道具]:支給品一式(食料全消費) [思考・状況] 1.アリスと彦麿についていく 2.魔獣を倒すために一時撤退。 3.魅音お姉さんの人探しを手伝う。スマブラ経由の知り合いには会いたくない 4.でも、ヨッシーとか、知らないヨッシーかも 5.マルクを倒して殺し合いを止める ※様々な記憶が内包しています。パッチをつけることで思い出しやすくなります。 ※ミックスコピーを思い出しました。 ※彦麿に背負われて移動しています。城に着いたら降りるつもりです 【アリス・マーガトロイド@東方Project】 [状態]:全身打撲に切り傷(包帯による治療済)、魔力中消費 [装備]:朝倉涼子、炎道イフリナのフィギュア@ふぃぎゅ@メイト、彦麿の道着 [道具]:支給品一式(水全消費)、プラスパワー*5@ポケットモンスター [思考・状況] 基本.しょうがないので異変解決。魔理沙の意思を継ぐ 1.できればまともな服がほしい。 2.涼子のため……じゃない、生き残るために少しやる気を出す 3.涼子の力でブレインな弾幕を作る方法を考える 4.お気に入りの人形とグリモワールオブアリスを探す 【朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:綺麗な人形 [装備]:レヴァンティン@くらっとけ!スターライトブレイカー(魔法少女リリカルなのはシリーズ) 白黒魔法使い風バリアジャケット [道具]:支給品一式 [思考・状況] 1:アサクーラダヨー 2:マユゲダヨー 3:コーセーノーバックアーップダヨー ※朝倉涼子 死亡扱いです。首輪はついています。 命令がなければアリスを自動で守ります。 アリスの魔力が尽きない限り、表情もあり、人間と区別がつきません。 魔力が尽きた状態で数時間放置すると死体になり、二度と操れません。 朝倉涼子の情報改変能力は、暗黒長門の半分以下まで落ちています。 ※アリスの魔力を消費して、シグナムの魔法が使えるかもしれません。 演算処理のバックアップをさせることで、情報改変能力が上がっている可能性があります。 服装がどうみても魔理沙です、本当にありがとうございました。 ※つかさの連れていた魔獣の名を知らないため、死亡済だと気付かず危険視しています ※アリスは、ここから脱出するにはこの世界の核となる何かの停止が必要だという仮説を立てました。 「ケラケラケラケラ」  ケラモンはひたすら逃げた。残り1体であれと一戦まみえるつもりなど元からない。 ただ、逃げて何をすればいいのか思い出せなくて、それが不安をかきたてていた。  イタズラすればいいんだっけ? たぶん違うしそんな相手もどこにもいない。 頼るべき誰かがいた気がするが名前を思い出せない。はがゆくてケラケラと咆える。 手を見ると増殖中に自分たちが隠れていたはずのディパックをしっかと抱えていた。  そう、これを渡すのだ。……誰に? 思考がまとまらない。 思い切ってまとめることを諦める。もういいや、遊んでくれそうな誰かに渡そう。 低速で夜空を駆けるケラモンを止める者は、誰もいなかった。  【D-2 平原/二日目・深夜】 【クラモン(ケラモン)D】 [状態]:現在1体 意思薄弱 [装備]:なし [道具]:破れかけた道下のディパック (支給品一式・ハイポーション×2・北米版パッチ・不明支給品0~1) [思考・状況] 1:とにかく逃げ切って、敵じゃなさそうな参加者がいたら荷物をプレゼント ※6匹を超えて生まれたケラモンに相当するためとても自我が弱いです。 ※ディパックの中身は日吉が確認済。何かあったとしても武器ではないようです。 ※【北米版パッチ@エキサイティングプロレス7?】 萌えもんパッチと対をなす存在。使用後の姿はエキプロタグ参照。 このパッチを装着するとエキプロ化し、近接戦闘に特化したレスラーの肉体に早変わり。 筋力を大幅強化するかわりに魔力・知力などは大幅減。そしてなにより「キモくなる」。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 「ケラケラケラ!!」   ついてねえなと日吉は思った。夢でまであんな化物の声を聞くなんて。 それだけ自分が怖れている証拠だ。下克上を遂げて頂点を目指すはずのこの自分が。 肩の傷までまた痛みやが……痛む?  ゆっくりと目を開いた。城の寝室だ。じゃあ今の声は? 「くそっ!」  無理やり跳ね起きる。日吉の大声で亜美も目を覚ましたのか呻いて寝返りをうつ。 「起きとけヒゲっ! さっきの奴等がもう一度来たみたいだぜ」 「んんー。亜美って呼んでよ……って、またTASって人!?」  TASが襲ってきているのならもう怪我の具合がどうなどと言っていられない。 激痛を無視しながらディパックから使えるものを取り出し臨戦態勢を整える。 「あれ? 拾ったほうのディパックが見つかんないよー」 「こんなに急じゃ寝ぼけて記憶違いしてても仕方ないな。後で探せ」  ばたばたと準備を済ませ、死角を作らないよう警戒しながら移動する。 起きてから数分で大広間まで辿り着いた二人がその先で見た光景は―――  四本足で這う紫色の怪物と対峙し、無言で立ち尽くしている海馬だった。 【D-1 大広間/二日目・深夜】 【日吉若@ミュージカル・テニスの王子様】 [状態]:疲労大、肋骨損傷・左の腕と肩にごっすんくぎ(共に治療済み)、寝不足 [装備]:カワサキのフライパン@星のカービィ [道具]:支給品一式 食料2人分、水2人分 ヒラリマント@ドラえもん 、ことのはの鋸 [思考・状況] 1.あの化け物はなんだ? あいつが戦わないようなら俺がやるしか 2.霊夢が帰ってくるまで休み……たかったぜ 3.手段を問わず、主催に下克上する。 4.亜美にボブ術の基本を教える。 5.下克上の障害は駆除する 【双海亜美@THE IDOLM@STER】 [状態]:右足に大きな火傷・肩と左足に火傷(共に治療済み、徐々に回復中)、ルイージ(HI☆GE)、寝不足 [装備]:ホーリーリング@デジモンアドベンチャー、ルイージの帽子@スーパーマリオワールド [道具]:支給品一式(食料1消費)、弾幕の作り方@東方project [思考・状況] 1:まずは目の前の気持ち悪い怪物をみんなで撃退し……何だろこの違和感? 2:やよいっちドコ? 亜美が守ってあげなくちゃ   3:霊夢って人がが帰ってくるまでお休みしたかったなぁ 4:殺し合いには乗らない。みんなで脱出する方法を探したい 5:ヒゲドルとして生きていきまーす、んっふっふー 6:無事に帰れたら、オメガモン感謝祭を開く。 ※日吉たちはTASとケラモンが城内に侵入していると推測しています  海馬はケラケラという叫び声を聞いた途端飛び起きていた。 (俺としたことが、不覚!)  横になって体を休めるだけで本当に眠るつもりはなかったのに、完全に寝ていた。 普段なら簡単にできるはずのことなのだが、想像以上に疲れがたまっていたのだろう。 そう、たった一日で色々ありすぎた。  わけもわからぬ場所へ連れてこられ、マルクとかいう魔術士に弟モクバを殺され…… 疲れていたのも当然かもしれない。今でもこれが夢であってほしいと思うほどだ。 だが夢でない以上急がねばならない。海馬はカイバーマンの衣装を着直すのを諦める。 あれがやよいやことのはの声ではない以上、何者かが侵入してきたということ。 敵ならばやよいが危ない。すぐにでも駆けつけてやるのが兄の務めだ。  そうして駆けつけた先で彼が見たものは、化物の内臓を貪る紫色の怪物。 ペチャペチャと不快な音をたてながらケラケラ鳴く奴の死体を喰らっている。 敵の同士討ちかと思った海馬だが、こちらを振り返ったその姿を見て気付いてしまう。  その怪物が、首輪をしていることに。  その怪物の周囲に、見覚えのある破れた衣服が散らばっていることに。  そしてその怪物が、特徴的な髪形の栗色の髪をしていることに。  あれは……やよいだ。 「ゾンビ……いや、何にせよ俺が遅すぎたということか……」  理性など欠片も残っていそうにないその凶暴な視線に海馬は続く言葉を失う。 あきらかにこの怪物化したやよいは次の捕食すべき獲物としてこちらを睨んでいる。 海馬は見張りを頼む少し前にやよいの甘さに不安を感じていたことを思い出した。 『戦場で正当防衛をためらうようなタイプの優しさはここでは命取りになりかねない』 その不安を己自身に問いかける日が来ようとは。海馬は自嘲する。 自らの手で愛しく思った妹を殺さなければいけない。でなければこちらが殺されるだけ。  ゴッドクラッシュを持つ手が汗ばむ。果たして自分にそれができるのか。 海馬は今、冷徹な人物だと自分を評していたのが馬鹿らしく思えるほど動揺していた。 (これが神の与えた試練だというのなら、俺は神を絶対に許さん!)  靴音が聞こえ、向こうから怪我人の日吉と亜美が完全装備でやってくる。 二人に全力で逃げろと言いたい。妹を鈍器で撲殺する様など誰であろうと見せる気はない。 けれど声は出せなかった。  頭の片隅で、今伏兵が潜んでいたら全滅しかねんなと少しだけ海馬は思った。 【D-1 城・大広間/二日目・深夜】 【海馬瀬人@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ】 [状態]:断固たる対主催の決意、カイバーマンじゃないからただのゴッド [装備]:ゴッドクラッシュ@ゴッドマン 盗賊の棺桶@勇者の代わりにバラモス倒しに行くことになった DMカード(青眼の白龍、マジックシリンダー)@遊戯王DM(現在使用不可) 、首輪 [道具]:支給品一式×2(食料1消費)、十得ナイフ@現実、正義の味方カイバーマンのコスプレ@遊戯王DM 毒針@ドラゴンクエストシリーズ、ナイフとフォーク×2、包丁 [思考・状況] 1:怪物化したやよいを……倒すしかないのか? 2:霊夢の帰りを待つ 3:首輪の解析を進める 4:自分と同じ境遇、そうなりそうな人を救いたい(ただし仲間の安全が優先) 5:船に積んであったコンピュータを利用したい。船内の探索もできればしたかった 6:エアーマンなど高度なロボットを解体して、自分の技術力が通用するか知りたい 7:殺しあいには絶対に乗らない ※ブルーアイズが使えないのは、自分が主として認められていないためだと思っています ※キーボードは船の艦橋にあるコンピュータに刺さったままです 【やよいクリーチャー@ちんこうP動画】 [状態]:成体。常に空腹 [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 1.モツクワセロ 2.ウッウー ※やよいのディパックはケラモンの食べかすと一緒にそばに落ちています ※やよいクリーチャー(成体) ニコニコでは幼体ばかりがもてはやされる、やよいに似た謎の生物。もちろん非公式 成長するととんでもない大きさになるが今回誕生したのはまがいものなので 強さも大きさもバイオハザードのゾンビ程度しかないヒトの内臓を好むだけの怪物です やよいの記憶は持ち合わせていないので呼びかけ等に効果はありません |sm172:[[東方萃夢竜(後編)]]|[[時系列順>第五回放送までの本編SS]]|sm174:[[されど奈落に花は咲く]]| |sm172:[[東方萃夢竜(後編)]]|[[投下順>150~200]]|sm174:[[されど奈落に花は咲く]]| |sm165:[[笑顔のゲンキ]]|&color(red){高槻やよい}|&color(red){死亡}| |sm168:[[月は見えているか]]|矢部野彦麿|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm168:[[月は見えているか]]|カービィ|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm168:[[月は見えているか]]|アリス・マーガトロイド|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm165:[[笑顔のゲンキ]]|クラモンD|sm176:[[両手には飛び立つ希望]]| |sm165:[[笑顔のゲンキ]]|日吉若|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm165:[[笑顔のゲンキ]]|双海亜美|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm165:[[笑顔のゲンキ]]|海馬瀬人|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| ----

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