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ニコ予想スレ住人の仕業か・・・キチガイどもめ・・・
**月時計 ◆KJJLTUDBrA (非登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアル]] [[第182話]] ---- 「これは……博麗の巫女?」 「どうしました、八意さん?」 古泉は尋ねた。路地を出てまもなく塔だ、という時に、突然永琳が西を向いたからだ。 永琳はしばらくそちらを睨んでいたが、なんでもないわ、と言って首を振った。 そのまま、彼女は塔に近づく。 「知り合いの気配を感じたと思ったんだけど、こう遠いとなんとも言えないわ。ひとまず当初の目的を果たしましょう……?」 突然、永琳は塔の入り口で立ち止まった。 「変ね……」 「はい?」 永琳が呟く。眉をひそめ、何かを感じ取るように目を瞑る。 「あの、一体何が……」 「ちょっとあなたは黙ってて」 「…………」 彼女の気迫に押され、思わず古泉は黙り込んだ。 そんな古泉を気にも留めることなく、永琳は周囲に意識を向ける。 だが、すぐに彼女はその眼を見開いた。 「……馬鹿な」 気配がない。視認できる範囲は言うに及ばず、誰かが立てる音すらない。 もちろんそれには、彼女の目の前にある塔も含まれた。 「それと、これは……血の匂い」 「あ、ちょっと八意さん!?」 古泉の制止も聞かず、永琳は塔の中に飛び込んだ。 (ちょっと待ってください八意さん。あまり不審な行動は不味いですよ!) ずんずんと塔の中を歩く永琳に、古泉が小声で叫ぶ。だが、彼女の耳に、彼の言葉は届かない。 古泉を置いて先へ行く。 「匂いの元は──ここね」 無造作に部屋へ一歩踏み出す。むわっとした血のにおいが彼女を襲った。 (これは弾痕……?) 床や壁に残った弾痕をなぞる。そして顔を上げ── 目の前が真っ赤に染まった。 目の前には男の死体が転がっている。貧弱そうな四肢をだらりと投げ出して。 そして、その顔は永琳の良く知るものだった。 「ニート……」 思考が上手く働かない。 目の前の光景が理解できない。 彼女にとって一番大事なものは、蓬莱山輝夜ただ一人である。 なにしろ、何百年ともに暮らしてきたのだ。特別でないわけがない。 だが、ともに過ごした時間こそ短かったが、ニートもまた、彼女にとって特別な人間だった。 どうみても、人間としてのスペックは底辺付近なのに、ここぞというところで持ちこたえる。 部下におんぶにだっこなのにもかかわらず、どこか憎めない。 人の上に立つものとしての貫禄はゼロなのに、どういうわけか人を育てる才はある。 とてもニートらしく、しかしニートらしくない存在だった。 だが、そんな彼がどうしてここで倒れている? 「八意さん! 八意さん!!」 「……なにかしら、一樹」 「大丈夫ですか! 死にそうな顔をしてますよ?」 追いついてきた古泉に、そう、とだけ彼女は答える。 古泉はニートの死体を見て、顔をしかめた。 「彼が、ニートですか?」 「ええそうよ。三国志時代に紛れ込み、一国を率いる者。それが彼だった」 ニートの死体を見つめながら、彼女は呟いた。 「人間としては、まったく尊敬できない奴だったけど、決して憎めない男だった……」 「へえ、そうですか。しかし、こんなことになってるなんて、わざわざ僕たちが来る必要もなかったようですね」 「…………」 彼女の感情は嘘だと言いたかった。彼がここで死んでいるはずがない、と。 何しろ彼は、底辺の人間だ。呆れられることがあっても、敵意を持たれる事はまずないといってもいい。 だが、彼女の強靭な理性はそれを許さなかった。現状を的確に認識し、彼の死因を分析する。 死因は心臓を撃たれたことによる失血死。おそらく即死だっただろう。 それを裏付けるように、彼は穏やかな表情で、眠っているようにも見える。 その情景を、眼を瞑って強引に遮断した。 深呼吸して、思考をクリアにする。 「今は。悲しんでいる暇はない」 呟き、眼を開ける。 悲鳴を上げる感情を、理性で無理やりねじ伏せる。 一般人ならすぐさま狂気に犯されかねないそれを、彼女は容易く行ってみせる。 何しろ彼女は月の頭脳。狂気を司るものの名を冠したその名には、その程度の狂気ではまだ足りない。 「しかし、こいつは例の萃香という奴がやったんですかね」 「いいえ、それはありえないわ」 古泉の呟きを永琳は否定する。 「あの伊吹の鬼が、こんなマシンガンみたいな近代兵器を使うわけがない。あの鬼が殺しをするなら、それは素手よ」 壁や床の弾痕に触れてあたりを調べる永琳。 「それにね、古泉。あれは曲りなりとも鬼。義を重んじる種族は、そう簡単に仲間を裏切ったりしないものよ」 「じゃあ、いったいだれがやったっていうんです?」 「あそこで聞いた話から推測すると、KASかロールかのいずれかね。  とりあえず、その二人には、ここで何が起きたのか聞きたいものだけど……」 そこで、はた、と彼女は気付いた。 「どうしたんですか?」 「これは少しまずいわね。ここに萃香がいない以上、私達とすれ違ったのは間違いない。  あちらの涼宮ハルヒの活躍遺憾によっては、こんどこそ詰むわよ」 古泉の問いに、永琳は答える。何しろ相手は幻想郷でも屈指の力を持つ鬼である。 ハルヒの工作が上手くいかず、そこに萃香が合流した場合、永琳たちにはどうしようもなくなる。 「あの女はなかなかしたたかですから、そう簡単にはくたばらないとは思いますが……」 「それでもよ。万一のことも考えないといけないわ」 永琳は今一度ニートの死体を見つめると、それから眼を逸らして塔の出口へ向かった。 「ああ、でも。他に人がいるかもしれないから、慎重にね?」 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 理性は感情をねじ伏せたが、感情もまた、彼女の理性の一部をねじ伏せていた。 彼女は知っていた。一度死んだ人間は、二度と蘇らないと。 確かに、蓬莱の薬を使えば不老不死になれるし、幻想郷にはほとんど永遠を生きる妖怪がごろごろいる。 だが、そのような中においても、死から舞い戻ったものはいない。 転生を繰り返す稗田家当主や、亡霊になったまま存在し続ける白玉楼の主などの例外こそあれど、 完全な蘇りを果たしたものなどいない。 それは、古今東西、いかなる伝承を紐解いても同じだ。 神代まで遡っても同じこと。イザナギはイザナミを連れ戻すことは叶わなかったし、他の伝承でもそうだ。 死から蘇りを果たしたものも、いないわけではないが、それは神代でもまれである。 なればこそ、現代で死者の復活ができる道理はない。 たとえ、閻魔に頼んだとしても、可能かどうか。 だからこそ、彼女はニートらを取り込めないか、と思っていたのだ。 なるべくならば、死んで欲しくない、というそれは、彼女の甘さであり矛盾だった。 自らが優勝するなら、いずれ彼を殺さなければならなかったから。 だが、彼女はそれらを全て、ねじ伏せた。 この殺し合いに最後まで生き残れば、何でも好きな願いが叶うというその可能性に賭けたのだ。 そんな可能性は万に一つもない、と理性は言い、感情はそれに反発した。 彼女は行く。自らを偽りながら。 【E-4 町・塔/二日目・黎明】 【八意永琳@東方シリーズ&新世紀 東方三国志~ひぐらしの憂鬱~】 [状態]:強靭な理性、肩に怪我(手当て済み)、体力消耗・中、背中に火傷(手当て済み)、古泉一樹を信頼、強い決意 [装備]:王者の剣@DQ3(刃毀れ)、小型爆弾*2、DCS-8sp*5 [道具]:なし [思考・状況] 1.KASとロールを探して、何があったのか聞く。 2.塔組(レナたち)と萃香との合流阻止。 3.古泉一樹と協力して優勝を目指す。 4.参加者を何らかの方法で誘導し、互いに潰しあってくれる状況を作る。 5.レナ達のゲーム破壊を防ぐためにも、他のマーダー達に協力を呼びかける 6.薬を作りたいが、無理はしない。 7.ゲームに優勝し、悪魔と取引をして皆が元通りになれることを願う。できればニートも生き返らせたい。 ※もしレナ達が脱出に成功したなら仕方ないので優勝を諦め、それに便乗しようと考えています。 ※ハルヒの能力については半信半疑です。 ※理性で感情を叩き潰しています。 【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:頭部強打、八意永琳を信頼、 グロッキー(若干回復) [装備]:ゆめにっき@ゆめにっき(手の形に血が付着) [道具]:支給品一式*2(食料一食、水二本消費)、 逆刃刀@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)、赤甲羅@スーパーマリオシリーズ、鎮痛剤一包み、睡眠薬一包み、 糸(あと二メートルほど)、裁縫針、ワンカップ一本(あと半分)、武器になりそうな薬物、小型爆弾、DCS-8sp(乾燥中のものも)、 退魔の剣@怪~ayakashi~化猫 [思考・状況] 1.ロール、KASを勧誘する。断られたら殺害などして、萃香を孤立させる。及び塔組(レナ達)と萃香の合流阻止。 2.ゆめにっきを上手く使って闘う。 3.キョン君(´Д`;)ハァハァ…ウッ…… 4.殺し合いにのっていない参加者を優先的に始末。相手が強い場合は撤退や交渉も考える。   レナ達のゲーム破壊を防ぐためにも、他のマーダー達に協力を呼びかける 5.八意永琳、涼宮ハルヒと協力する。八意方はかなり信頼。 6.優勝して「合法的に愛しの彼とニャンニャンできる世界」を願う(ただし、生き返らせることを優先) ※古泉は絶対に脱出なんて出来ないと考えています。  が、万が一、レナ達が脱出に成功したならそれに便乗しようと考えています。 ※ゆめにっき@ゆめにっき  本編には出てこない日記、絵本の形式で書かれています。  2m以内で最後のページを見た人は強制的にゆめにっきの世界に飛ばされます。出てくるには日記が開いている状態で頬を抓れば出てこられます。  一部監視が行き届いていない所がありますが2人は知りません。  あと薬が塗られているので並大抵の事じゃあ燃えません。 |sm181:[[全並行世界ナイトメア(後編)]]|[[時系列順>第五回放送までの本編SS]]|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm181:[[全並行世界ナイトメア(後編)]]|[[投下順>150~200]]|sm183:[[リィンカーネーション(前編)]]| |sm177:[[The Book]]|八意永琳|sm185:[[フルボッコを追跡しながらやってみた]]| |sm177:[[The Book]]|古泉一樹|sm185:[[フルボッコを追跡しながらやってみた]]| ----

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