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**Distinction ◆qwglOGQwIk (非登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアル]] [[見直したのが間違いだった]] [[トミーはやっぱりトミー]] [[ムスカフルボッコwwww]] [[第三十三話⇔第三十四話]] [[第三十四話⇔第三十五話]] ---- 僕は富竹、フリーのカメラマンさ☆ミ ちょっとばかり様子を見ていたら、不幸にも誤解をされてしまったというわけなんだ。 「あっはっは、びっくりさせてごめん。僕は富竹ジロウ、フリーのカメラマンさ」 「その手に持ってるカメラは何よ」 「いや、これは、ハハハハ……」 「むむっ! やはり覗きか!」 あっはっは、ちょっとばかり誤解がこじれてしまったようだね。 目の前のハルヒという女の子とワドルドゥは僕のことをきっと睨み付けている。 ここはなんとかして、ハルヒちゃん達には落ち着いて話を聞いてもらわないと…… 「は、話を聞いてもらえない…かな……」 「問答無用、やっちゃって! 」 「分かりました、ハルヒ様! 」 いや~ん☆、もうこれはどうにもなりそうにないね。 見れば目玉の彼はスタンガンをパチパチさせてこちらへと接近してきている。 さすがの僕でも、スタンガンはちょっとばかりきついかな。 そういうわけでTOMITAKE☆DASH! 「あっ、逃げたな! 」 「待ちなさい、この変態男! 」 もう、どうにもならない気がしてきたよ。 こう見えても僕は、三四さん一筋の真面目な男なのになぁ……。 そんなわけで僕達は森の中でひたすら追いかけっこをしている。さすがにちょっと疲れてきたかな。 僕の足なら女の子と目玉なんて軽く振り切れると思ったけれども、ハルヒちゃんはなんと僕に付いて来ているではないか。 女の子一人振り切れないとは、僕はもう引退を考えなくてはいけないらしい。 途中、「目がぁ~」なんて声が聞こえたが今は気にしてられないね。まずはなんとかして誤解を解かないと。 ハルヒちゃんのほうを見れば、息を切らしてゼイゼイと声を漏らしながらも、足を止める気配は無い。 物騒なことに手にはなにやら拳銃が握られている。……あれはベレッタM92Fかな? もちろん僕は銃殺なんてされるわけにはいかない。三四さんのためになんとしても生き残らないとね。 やがて根極まったか、ようやくハルヒちゃんは肩膝をついて止まってくれた。 この状態ならまず打ち抜かれるということは無いし、標準さえうまく付けられないだろう。 そういうわけで、こんどこそ誤解を解かないと 「ねえ、僕の話をちゃんと聞いてくれないかい。誤解なんだって」 「誤解ならなんで逃げる必要があるわけ? 」 「えーっと、それは……」 「ほら、やっぱり! 」 「いや、だからあれはその…その場の雰囲気という奴で……」 「何よそれ、理由になってないわね」 全く話を聞いてくれ…………ん? ハルヒちゃんの後ろをよく見れば、なにやら眼鏡をかけ、不思議な帽子と杖を身に着けた怪しい男がいる? 僕のカンが、これはなにやら危ないと感じている。 「危ない、ハルヒちゃん後ろ! 」 「はん、そのスキに逃げるって魂胆でしょ。その手には乗らないわよ! 」 僕の忠告を発した直後、後ろに隠れていた男が杖から波動を繰り出してきた。 魔法!? いったい何なんだこれは!? ……ってそんな場合じゃない、ハルヒちゃんが危ない! 僕は急いでハルヒちゃんに駆け寄るも、ハルヒちゃんは警戒をしているのか僕にベレッタを構えて威嚇する。 ああ、もう間に合わないッ……!? 「ハルヒ様、危ないッ! 」 「きゃっ!? 」 突如森に茂る草むらから表れた目玉の彼は、ハルヒちゃんを突き飛ばす。 そして、ハルヒちゃんがいた位置には…………彼がいた。 波動の余波は目玉の彼を飲み込んでなお止まることなく、僕の隣を通り抜けていった。 樹木に強打した彼は、一言も発することなく樹の根元に崩れ落ちた。 「ワドルドゥ! 」 「余所見をするとはずいぶん余裕だね」 「くそっ!」 眼鏡の男はハルヒちゃんに近寄ると、レーザーで彼女をなぎ払いに来る。 僕はハルヒちゃんに攫みかかると、そのまま草むらに向かって勢いよく転がり込んだ。 さすがに強引過ぎたのか、僕の左肩はちょっとばかり焦げている。 「ハッハッハ、どこへ行こうと言うのだね? 」 あの男は余裕綽々と言った様子で、僕達のいる草むらを凝視しながら、再び光を杖に集めだしている。 「うう、痛たたた…」 「ごめんね、でも今は緊急事態なんだ。さあ僕の手をつかんで!」 僕はすばやくハルヒちゃんの手を取り、低姿勢のまま樹の陰へ移動する。 その瞬間、僕達の隠れていた草むらは波動弾によって黒焦げに変わっていた。 あの男は光を杖に溜め、アタリをつけると次々に樹木を次々になぎ払っている。 残念ながら防戦一方と言った所だ。 「……どうするの」 「僕に考えがある。あの波動弾は一度放つと次の発射まで一定のタイムラグがある。  そこを叩きたい」 「…でも、あいつはそれだけじゃなくて他にも攻撃手段を持っているみたいよ? 」 「大丈夫、僕がおとりになってあいつをひきつけるよ。ところでハルヒちゃん、銃の扱いに自信はある? 」 「あんまり……」 「う~ん……よし、こうしよう」 「……」 「……」 作戦会議終了。波動弾の発射直後に作戦通り、僕が飛び出る。 「ようやくお出ましかね」 「残念だけど、僕は逃げるのが嫌いでね」 「さっきまで逃げていたくせに減らず口を叩く余裕があるとはな  まあいい、この私の礎となるがいいさ。君は幸運だ」 男は再び光を杖に集めだしている。その隙を見逃すほどお人よしの僕じゃない。 「見敵必殺、TOMITAKE☆FLASH!! 」 僕は目の前の男に改心の富竹フラッシュを放つ。 しかし、目の前の男は怯む様子が無い。 「残念だが、一度見た技にまた引っかかるほど私は甘くないのだよ。  裁きの雷を食らえいッ! 」 「ぐあっ!? 」 相手のビームをとっさに転がり込んで回避するものの、左腕はビームで焼き払われている。 「ひざまずけ、命乞いをしろ! 」 「くっ……」 僕はずるずると樹の方向へと向かって後退をしていく。 相手は波動を溜め出している、ここで勝負に出るしかない。 「ハルヒちゃん、プランBだ! 」 「了解! 」 「新手か、だがそれぐらい私は見抜いているぞ」 男は波動弾を真後ろに現れたハルヒちゃん目掛けて放つ。 ハルヒちゃんには十分に距離を取るように指示しておいたので、波動弾を彼女は難なく回避する。 この瞬間、男には最大の隙が出来る。 富竹FLASHで沈黙した隙を突くプランAが理想だったが、うまくいかなかったものはしょうがない。 機関車富竹、発進します。 汽車の前方に人がいたら警笛を鳴らすのは何故か? 汽車が傷つくからじゃない、相手が跳ね飛ばされるからだっ! 「うぉおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「うぎゃあっ!? 」 機関車は止まらない、男を引き倒してもなお止まらず、ゴロゴロと地面を転がり続けている。 その機関車は、ひときわ大きな樹木に激突して、ようやく停止した。 「ふう、ようやく止まった。痛たたたた……」 「倒した……? 」 「ああ、間違いなく気絶したよ。よく見るとあの杖と帽子もどこかに落としたみたいだよ」 「そっか、それじゃ早くそこをどいて」 「……何をするつもりだい? 」 僕はベレッタを構えるハルヒちゃんに向き直る。 その顔には、鬼気迫る表情が宿っている。 「その男を殺すの。ワドルドゥの仇よ」 「殺したからって、ワドルドゥは帰ってこないぞ」 「ワドルドゥが私になんて言ってたと思う? 『すいませんハルヒ様、ずっとおそばにいることができなくて済みません』よ  そんな健気で優しいワドルドゥを殺したその男を私は絶対に許さないッ! 」 「ハルヒちゃん、気持ちは分かる。だけど落ち着いて欲しい」 「何よあんた、そんな奴の味方をするわけ?  はん、あんたも結局同じ穴のムジナって奴ね」 「そうじゃない! 僕の話を黙って聞けえッッッ!!!」 僕は思わず怒号を飛ばす。ハルヒちゃんは一瞬怯むがすぐに僕の目を睨み直す。 「いいかいハルヒちゃん、復讐は何も生み出さない。  その男を殺してもワドルドゥ君は帰ってこない。君に人殺しの罪が降りかかるだけだ!  君はそんな罪を抱えるような子じゃない。殺せばその男と同じになるだけなんだッッッ!!!」 「……でも、でもでもでも…………」 「……ハルヒちゃん、今はどうしようもないかもしれない。  あの男を殺そうとするその気持ちが間違ってるわけじゃない。でもどうか僕に免じて堪えて欲しいんだ。  ワドルドゥなら、きっとご主人である君の重荷になんてなりたくないと思っているんじゃないかな。  だから、彼のことをずっと忘れないであげて、君は笑った方がいい」 「……………………わかった。私ワドルドゥのことを忘れない。ずっとずっと忘れない……」 「ありがとうハルヒちゃん、分かってくれて嬉しいよ」 「さて、それじゃこの男をふんじばってやらないとね。ハルヒちゃん、そこの蔓を集めてくれないかな? 」 そうして僕達は近くの樹木に絡みつく蔓上の植物を何本か回収すると、それをねじって丈夫なロープにする。 男の両手両足を十分に拘束する。 だがそれで終わりじゃない。僕達にはもう一つやることがある。 僕は右手を握り締め、男の顔に向かって正拳付きをする。 「さて……僕からもお礼をさせてもらうよ。  ……これはワドルドゥ君の分、そしてこいつは僕の分ッ!」 そう言って僕は計二発分の拳を叩き込む。男の眼鏡はすっかりバキバキだ。同情する気はさらさら無いが。 「……さあ、ハルヒちゃん。  殴ればどうなる訳じゃないけど、気が済むまで殴りなよ。それがこの男の受けるべき罰だ」 「これが、これが…………  ワドルドゥの分ッッッ!!! 」 ハルヒちゃんは、そうして目の前の男を殴り始めた。 これで気が済むとは到底思えないが、僕としてはどうかうまく気持ちを治めて欲しいと願っている。 「ふー……疲れたからこの辺で簡便してあげるけど、これで終わったと思うなッ! 」 「お疲れ様、それで、その……」 「うん。少しは気、晴れた」 「ありがとう、ハルヒちゃん」 「礼なんて必要ないわよ、ところで富竹だっけ、アンタは何者なの? 」 「……一体何のことだい? 僕はただの……」 「とぼけないで、あれだけの動きは普通の人間にはそうそう出来る物じゃない。そうでしょ? 」 「しょうがないなぁ……正直に話すよ」 僕は秘密とされている情報も全て彼女に教えることに決めた。それが、僕なりの彼女に対する信頼の証だ。 「僕は富竹、フリーのカメラマン……といいたい所だけどそれは世を忍ぶ仮の姿。  秘密結社『東京』の連絡係、富竹ジロウ二佐だ」 「秘密結社東京……?」 「政財界のずっと奥深くにある組織だから、知らないのも無理は無いよ。  でも、僕は東京のエージェントとしてこの事件を解決したいと思っている。その点では君と協力できるはずだ」 「ねえ富竹。私達は何でこんな殺し合いに巻き込まれたのかしら、もしかしてその組織が……? 」 「それについては僕も図りかねるけど、少なくとも僕の周りでこんな馬鹿げた殺し合いの話し合いは聞いたことが無い。  少なくとも、日本政府が関わっていないことは間違いないと断言するよ」 「じゃあ、じゃあ、敵対する秘密組織か何かが関わっている可能性は? あんな魔法みたいなことできる秘密組織があるの?」 「無いとも言い切れないけど、残念だけど僕は違うと思う。あの悪魔のような奴に他の組織が関わっているとは思えない。  僕としては信じられないんだけど、魔法や他の不思議な力でここに突然連れ去られたと考えた方が自然かな」 「魔法……そんなのありえないわよ」 「ありえないとは思いたいけど、そうじゃないんだと思う。裏の世界を見ている僕だからそう感じてしまうのかもしれないね」 「……それで、私はこれからどうすればいいの」 「とりあえず他の人を探そう。きっと僕達以外にもこの馬鹿げた殺し合いを何とかしたいと思っている人は必ずいる。  彼らと協力して脱出の方法を考えれば、必ずなんとかなるはずだ」 「そうか……うん、そうだよね。決めたわ」 「……ん?」 「富竹ジロウ、あなたを今日からSOS団の名誉団員に任命してあげる」 「えすおーえす団? それは一体……?」 「細かいことは気にしないの! さあ富竹、さっさと行くわよ!」 「ハルヒちゃん、ちょっと待ってよ! 」 ハルヒちゃんは僕をSOS団という組織に強引に加入させてしまった。 でもまあ、ちょっとばかり強引だけど悪い子じゃないみたいだなと思った。 僕はカメラのフィルムに収めた写真については何もコメントされなかったので、ホッと一息ついた。 ちなみにこのフィルムの中には、彼女のあられもない姿の他、彼女の大切な所もバッチリ写っていたりする。 【A-5 大樹周辺の森/一日目・早朝】 【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】 [状態]:健康、悲しみ [装備]:陵桜学園の制服@らき☆すた、ベレッタM92F(15/15)@現実 [道具]:支給品一式*2、スタンガン@ひぐらしのなく頃に、びしょ濡れの北高の制服@涼宮ハルヒの憂鬱 [思考・状況] 1:脱出の協力者を探す。まずは目の前の大樹を調べる 2:SOS団のメンバーを探す 3:ゲームから脱出 【富竹ジロウ@ひぐらしのなく頃に】 [状態]:左肩、左腕に中程度の怪我、SOS団名誉団員 [装備]:ケンジのカメラ@ポケットモンスター [道具]:支給品一式*2、不明支給品0~2個 [思考・状況] 1:ハルヒを保護 2:善良かつ人智を超えた人間に脱出のヒントを貰う 3:ゲームから脱出 【A-4 森/一日目・早朝】 【ムスカ@天空の城ラピュタ】 [状態]:気絶、フルボッコ、両手両足を丈夫な蔓で縛られている [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 1.(気絶) 2.あの小僧(ニート)とあの小娘(ロールちゃん)を殺す。 3.優勝する。 &color(red){【ワドルドゥ@星のカービィ 死亡】} &color(red){【残り 63人】} ※コピーの元(ビーム)は富竹機関車の衝撃で星になりました |sm33:[[外山恒一のなく頃に 友人悲惨編]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm35:[[ニアミス・ハピネス]]| |sm33:[[外山恒一のなく頃に 友人悲惨編]]|[[投下順>00~50]]|sm35:[[ニアミス・ハピネス]]| |sm23:[[富竹は大変なハルヒを覗いていきました]]|涼宮ハルヒ|sm64:[[人が動かないと書いて「働かない」と読む]]| |sm23:[[富竹は大変なハルヒを覗いていきました]]|&color(red){ワドルドゥ}|&color(red){死亡}| |sm23:[[富竹は大変なハルヒを覗いていきました]]|富竹ジロウ|sm64:[[人が動かないと書いて「働かない」と読む]]| |sm07:[[ニートロールムスカ添え]]|ムスカ|sm41:[[楽太郎(ラピュタ王)の陰謀]]| ----
**Distinction ◆qwglOGQwIk (非登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアル]] [[見直したのが間違いだった]] [[トミーはやっぱりトミー]] [[ムスカフルボッコwwww]] [[第三十三話⇔第三十四話]] [[第三十四話⇔第三十五話]] ---- 僕は富竹、フリーのカメラマンさ☆ミ ちょっとばかり様子を見ていたら、不幸にも誤解をされてしまったというわけなんだ。 「あっはっは、びっくりさせてごめん。僕は富竹ジロウ、フリーのカメラマンさ」 「その手に持ってるカメラは何よ」 「いや、これは、ハハハハ……」 「むむっ! やはり覗きか!」 あっはっは、ちょっとばかり誤解がこじれてしまったようだね。 目の前のハルヒという女の子とワドルドゥは僕のことをきっと睨み付けている。 ここはなんとかして、ハルヒちゃん達には落ち着いて話を聞いてもらわないと…… 「は、話を聞いてもらえない…かな……」 「問答無用、やっちゃって! 」 「分かりました、ハルヒ様! 」 いや~ん☆、もうこれはどうにもなりそうにないね。 見れば目玉の彼はスタンガンをパチパチさせてこちらへと接近してきている。 さすがの僕でも、スタンガンはちょっとばかりきついかな。 そういうわけでTOMITAKE☆DASH! 「あっ、逃げたな! 」 「待ちなさい、この変態男! 」 もう、どうにもならない気がしてきたよ。 こう見えても僕は、三四さん一筋の真面目な男なのになぁ……。 そんなわけで僕達は森の中でひたすら追いかけっこをしている。さすがにちょっと疲れてきたかな。 僕の足なら女の子と目玉なんて軽く振り切れると思ったけれども、ハルヒちゃんはなんと僕に付いて来ているではないか。 女の子一人振り切れないとは、僕はもう引退を考えなくてはいけないらしい。 途中、「目がぁ~」なんて声が聞こえたが今は気にしてられないね。まずはなんとかして誤解を解かないと。 ハルヒちゃんのほうを見れば、息を切らしてゼイゼイと声を漏らしながらも、足を止める気配は無い。 物騒なことに手にはなにやら拳銃が握られている。……あれはベレッタM92Fかな? もちろん僕は銃殺なんてされるわけにはいかない。三四さんのためになんとしても生き残らないとね。 やがて根極まったか、ようやくハルヒちゃんは肩膝をついて止まってくれた。 この状態ならまず打ち抜かれるということは無いし、標準さえうまく付けられないだろう。 そういうわけで、こんどこそ誤解を解かないと 「ねえ、僕の話をちゃんと聞いてくれないかい。誤解なんだって」 「誤解ならなんで逃げる必要があるわけ? 」 「えーっと、それは……」 「ほら、やっぱり! 」 「いや、だからあれはその…その場の雰囲気という奴で……」 「何よそれ、理由になってないわね」 全く話を聞いてくれ…………ん? ハルヒちゃんの後ろをよく見れば、なにやら眼鏡をかけ、不思議な帽子と杖を身に着けた怪しい男がいる? 僕のカンが、これはなにやら危ないと感じている。 「危ない、ハルヒちゃん後ろ! 」 「はん、そのスキに逃げるって魂胆でしょ。その手には乗らないわよ! 」 僕の忠告を発した直後、後ろに隠れていた男が杖から波動を繰り出してきた。 魔法!? いったい何なんだこれは!? ……ってそんな場合じゃない、ハルヒちゃんが危ない! 僕は急いでハルヒちゃんに駆け寄るも、ハルヒちゃんは警戒をしているのか僕にベレッタを構えて威嚇する。 ああ、もう間に合わないッ……!? 「ハルヒ様、危ないッ! 」 「きゃっ!? 」 突如森に茂る草むらから表れた目玉の彼は、ハルヒちゃんを突き飛ばす。 そして、ハルヒちゃんがいた位置には…………彼がいた。 波動の余波は目玉の彼を飲み込んでなお止まることなく、僕の隣を通り抜けていった。 樹木に強打した彼は、一言も発することなく樹の根元に崩れ落ちた。 &color(red){【ワドルドゥ@星のカービィ 死亡】} &color(red){【残り 63人】} 「ワドルドゥ! 」 「余所見をするとはずいぶん余裕だね」 「くそっ!」 眼鏡の男はハルヒちゃんに近寄ると、レーザーで彼女をなぎ払いに来る。 僕はハルヒちゃんに攫みかかると、そのまま草むらに向かって勢いよく転がり込んだ。 さすがに強引過ぎたのか、僕の左肩はちょっとばかり焦げている。 「ハッハッハ、どこへ行こうと言うのだね? 」 あの男は余裕綽々と言った様子で、僕達のいる草むらを凝視しながら、再び光を杖に集めだしている。 「うう、痛たたた…」 「ごめんね、でも今は緊急事態なんだ。さあ僕の手をつかんで!」 僕はすばやくハルヒちゃんの手を取り、低姿勢のまま樹の陰へ移動する。 その瞬間、僕達の隠れていた草むらは波動弾によって黒焦げに変わっていた。 あの男は光を杖に溜め、アタリをつけると次々に樹木を次々になぎ払っている。 残念ながら防戦一方と言った所だ。 「……どうするの」 「僕に考えがある。あの波動弾は一度放つと次の発射まで一定のタイムラグがある。  そこを叩きたい」 「…でも、あいつはそれだけじゃなくて他にも攻撃手段を持っているみたいよ? 」 「大丈夫、僕がおとりになってあいつをひきつけるよ。ところでハルヒちゃん、銃の扱いに自信はある? 」 「あんまり……」 「う~ん……よし、こうしよう」 「……」 「……」 作戦会議終了。波動弾の発射直後に作戦通り、僕が飛び出る。 「ようやくお出ましかね」 「残念だけど、僕は逃げるのが嫌いでね」 「さっきまで逃げていたくせに減らず口を叩く余裕があるとはな  まあいい、この私の礎となるがいいさ。君は幸運だ」 男は再び光を杖に集めだしている。その隙を見逃すほどお人よしの僕じゃない。 「見敵必殺、TOMITAKE☆FLASH!! 」 僕は目の前の男に改心の富竹フラッシュを放つ。 しかし、目の前の男は怯む様子が無い。 「残念だが、一度見た技にまた引っかかるほど私は甘くないのだよ。  裁きの雷を食らえいッ! 」 「ぐあっ!? 」 相手のビームをとっさに転がり込んで回避するものの、左腕はビームで焼き払われている。 「ひざまずけ、命乞いをしろ! 」 「くっ……」 僕はずるずると樹の方向へと向かって後退をしていく。 相手は波動を溜め出している、ここで勝負に出るしかない。 「ハルヒちゃん、プランBだ! 」 「了解! 」 「新手か、だがそれぐらい私は見抜いているぞ」 男は波動弾を真後ろに現れたハルヒちゃん目掛けて放つ。 ハルヒちゃんには十分に距離を取るように指示しておいたので、波動弾を彼女は難なく回避する。 この瞬間、男には最大の隙が出来る。 富竹FLASHで沈黙した隙を突くプランAが理想だったが、うまくいかなかったものはしょうがない。 機関車富竹、発進します。 汽車の前方に人がいたら警笛を鳴らすのは何故か? 汽車が傷つくからじゃない、相手が跳ね飛ばされるからだっ! 「うぉおおおおおおおおおおおおおお!!!」 「うぎゃあっ!? 」 機関車は止まらない、男を引き倒してもなお止まらず、ゴロゴロと地面を転がり続けている。 その機関車は、ひときわ大きな樹木に激突して、ようやく停止した。 「ふう、ようやく止まった。痛たたたた……」 「倒した……? 」 「ああ、間違いなく気絶したよ。よく見るとあの杖と帽子もどこかに落としたみたいだよ」 「そっか、それじゃ早くそこをどいて」 「……何をするつもりだい? 」 僕はベレッタを構えるハルヒちゃんに向き直る。 その顔には、鬼気迫る表情が宿っている。 「その男を殺すの。ワドルドゥの仇よ」 「殺したからって、ワドルドゥは帰ってこないぞ」 「ワドルドゥが私になんて言ってたと思う? 『すいませんハルヒ様、ずっとおそばにいることができなくて済みません』よ  そんな健気で優しいワドルドゥを殺したその男を私は絶対に許さないッ! 」 「ハルヒちゃん、気持ちは分かる。だけど落ち着いて欲しい」 「何よあんた、そんな奴の味方をするわけ?  はん、あんたも結局同じ穴のムジナって奴ね」 「そうじゃない! 僕の話を黙って聞けえッッッ!!!」 僕は思わず怒号を飛ばす。ハルヒちゃんは一瞬怯むがすぐに僕の目を睨み直す。 「いいかいハルヒちゃん、復讐は何も生み出さない。  その男を殺してもワドルドゥ君は帰ってこない。君に人殺しの罪が降りかかるだけだ!  君はそんな罪を抱えるような子じゃない。殺せばその男と同じになるだけなんだッッッ!!!」 「……でも、でもでもでも…………」 「……ハルヒちゃん、今はどうしようもないかもしれない。  あの男を殺そうとするその気持ちが間違ってるわけじゃない。でもどうか僕に免じて堪えて欲しいんだ。  ワドルドゥなら、きっとご主人である君の重荷になんてなりたくないと思っているんじゃないかな。  だから、彼のことをずっと忘れないであげて、君は笑った方がいい」 「……………………わかった。私ワドルドゥのことを忘れない。ずっとずっと忘れない……」 「ありがとうハルヒちゃん、分かってくれて嬉しいよ」 「さて、それじゃこの男をふんじばってやらないとね。ハルヒちゃん、そこの蔓を集めてくれないかな? 」 そうして僕達は近くの樹木に絡みつく蔓上の植物を何本か回収すると、それをねじって丈夫なロープにする。 男の両手両足を十分に拘束する。 だがそれで終わりじゃない。僕達にはもう一つやることがある。 僕は右手を握り締め、男の顔に向かって正拳付きをする。 「さて……僕からもお礼をさせてもらうよ。  ……これはワドルドゥ君の分、そしてこいつは僕の分ッ!」 そう言って僕は計二発分の拳を叩き込む。男の眼鏡はすっかりバキバキだ。同情する気はさらさら無いが。 「……さあ、ハルヒちゃん。  殴ればどうなる訳じゃないけど、気が済むまで殴りなよ。それがこの男の受けるべき罰だ」 「これが、これが…………  ワドルドゥの分ッッッ!!! 」 ハルヒちゃんは、そうして目の前の男を殴り始めた。 これで気が済むとは到底思えないが、僕としてはどうかうまく気持ちを治めて欲しいと願っている。 「ふー……疲れたからこの辺で簡便してあげるけど、これで終わったと思うなッ! 」 「お疲れ様、それで、その……」 「うん。少しは気、晴れた」 「ありがとう、ハルヒちゃん」 「礼なんて必要ないわよ、ところで富竹だっけ、アンタは何者なの? 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