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楽太郎(ラピュタ王)の陰謀 ◆2VgTRcP6n6




「ちょっと待って」
すぐ横を歩いているゴマモンがかがみに言い、止まった。
二人は仲間を探すために、まずは人の多く集まりそうな中央部や市街地に向かおうと決め、
地図上で言うA-3北西から出発し、現在はA-4を移動中だった。
ゴマモンが水場が得意ということもあり、湖沿いに進んで来たのだが、彼がその途中で何かを感じ取ったらしい。
「ゴマモン? どうし……」
「シッ。静かにして。誰かが近くにいるよ」
その言葉に、かがみは胸の鼓動が一瞬だけ早くなるのを感じた。
耳を澄ますと、左手、つまり森の奥の方から確かに人の声が聞こえる。恐らくは男性の声だ。
しかし声が小さすぎて何を言っているのかはよく分からない。
「敵?」
「うーん、分かんないけど……オイラ達が探してる人じゃなさそうだ。オイラが様子を見てくるから、かがみはここで待ってて」
そう言って森の奥へと進もうとするゴマモン。
その言葉の意味は分かる。森の方から聞こえる声の主は、もしかしたらこの殺し合いに乗っているかもしれない。
そのような者に近付くことは多大な危険が伴う。彼は彼女を少しでも危ない目に遭わせまいと考えているのだ。
だが。
「ちょっと待ちなさいよ。私も一緒に行くから」
それをかがみが引き止める。
「べっ、別にあんたのことが心配ってわけじゃないわよ。私が一人でいる時に襲われたらどうしてくれるのって話で……」
僅かに顔を赤らめ、目を逸らしながらかがみは言った。その言動は、所謂彼女の性とでも言うものだろうか。
ゴマモンはにっこりと笑った。
「へへっ、素直じゃないなあ、かがみは」
「う、うるさいっ! さ、行くわよ!」
かがみは更に顔を赤くしながら、ゴマモンは更に笑顔を濃くしながら。
二人は森の奥へと入って行った。

                       ○

時は少し遡る。
涼宮ハルヒと富竹ジロウの二人にフルボッコにされたロムスカ・パロ・ウル・ラピュタは、暫しの気絶の後目を覚ました。
瞬間襲ってきた痛みに悶えるが、何とか耐えて辺りを見回す。どうやらあの二人は去ったらしい。
顔を上に向けると、木々の間から覗ける空は前に見た時よりも随分明るくなっている。一時間ほど気絶していたようだ。
気絶していた間に誰にも襲われなかったことは幸運だった……とは言い難い。
「な、なんだこれは」
理由は、まず一つに両手足が固く縛られていることだった。
手は後ろ手に縛られ、おまけに縛っている縄のようなものは丈夫なようで、そう簡単に解けそうにない。
気絶する前に襲ったあの二人にやられたということは、簡単に予想が付いた。
第二に、体中が痛む。特に顔面の痛みは尋常ではない。今の自分の顔は相当歪んでいるに違いないだろう。
自分はあの天空の城の偉大な王なのである。その他大勢の愚民共に、今の醜悪な姿をどうして晒せようか。
この状態の自分を他者に見られるのは大変な屈辱であり、一刻も早くこの状況を打開したかった。
「あの小娘と眼鏡の男は今度あったら必ずぶちのめしてくれる……!」
ムスカは怒気を露にして呟き、そして心に誓った。
第三の理由は、唯一の武器であるビームの杖が無くなっていることだった。
まあ、当然と言えば当然と言える。あの二人に持ち去られたに違いない。
敵は厄介にも強力な武器を手にし、自分は丸腰。おまけに大事な眼鏡まで失ってしまった。
なんてザマだと、我ながらムスカは思う。
現状を分析し、少しずつ冷静さを取り戻してきた頭でムスカは考える。
今考えてみれば、少々戦い方が無謀だった気もしないでもない。
やはり複数相手では分が悪いのか。一対三では一人潰すのが精一杯だった。
数が足りない。戦力が足りない。ならばどうする?
答えはすぐに出た。
正攻法が駄目なら、頭を使えばいい。
武器が無いなら、身を守る力が無いなら、他者を利用すればいいのだ。
傷付いた自分を見かけたら、親切な者は積極的に自分を助けようとするだろう。そこに付け入むのだ。

勿論、そんな親切な者ばかりがこの殺し合いの舞台に集まっているとは思えない。
だが、それ以外に自分が生き残る術はないのだ。このゲームで生き残り、優勝さえできればそれでいいのだ。
「まだ私は生きている。生きてさえいれば私の野心は何度でも蘇るのだ」
口元を歪め、ムスカは言った。ムスカはいつもの調子を取り戻しつつあった。
散々あの二人に打ちのめされても勝ち残るという目的は変わらず、そのために取るべき行動を変更しただけである。

しかし、他者を利用する前に自分が殺されてしまっては意味がない。
「まずは、この縄をどうにかしなければ……」
ムスカは再び、両手足を縛る蔦と格闘し始めた。

それからほんの一分後のこと。
もがくのを止め、耳を澄ます。こちらに近付いて来る足音が一つ。いや、二つ?
ほどなくして、ムスカの前に何者かが現れた。まさか先程の独り言を聞かれてしまったのではと考え、ムスカは後悔した。
顔を上げ、相手の顔を見ようとする。一人の少女と、もう一匹。小動物か何かがその少女の横にいた。
しかし眼鏡の欠けた彼の目では、その二つの顔はぼやけてよく見えない。
と。

「ぷっ……」
「くくっ……」
「あっはっはっはっは! すんごい顔ー!」
「ちょ、ちょっとほら、ゴマモン。笑っちゃ駄目でしょ……くくく……」
笑われた。
恐らく自分の顔を見て笑っているのだろう。それほど酷い顔なのだろうか。
沸々と怒りが込み上げてくるが、そこはぐっと堪える。
二人組で、それもこんな風に笑っている彼女らは殺し合いには乗っていないだろう。
まだ自分は生きている。生きてさえいればどうともなる。まだ運は尽きていないことを確信し、ムスカは言った。
「君達、笑っていないでこの縄を解いてはくれないかね?」

【A-4 森/一日目・早朝(放送直前)】

【ムスカ@天空の城ラピュタ】
[状態]:思わず笑ってしまうほど酷い顔、全身に軽い打撲、両手両足を丈夫な蔓で縛られている
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1.目の前の二人に蔦を解かせる。
2.眼鏡が欲しい。
3.ハルヒと富竹は必ず殺す。
4.あの小僧(ニート)とあの小娘(ロールちゃん)を殺す。
5.他者を利用し優勝する。

【柊かがみ@らき☆すた】
[状態]:健康
[装備]:ニューナンブ(弾数5/5)@現実
[道具]:支給品一式、不明支給品1~3個(武器はなかったものと思われる)
[思考・状況]
1.目の前の男をどうするか。
2.こなた達とゴマモンの仲間を探す
3.人は殺さない
4.みんなで脱出

【ゴマモン@デジモンアドベンチャー】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、ピーピーマックス*3@ポケットモンスター
[思考・状況]
1.目の前の男をどうするか。
2.丈達とかがみの友人を探す
3.ピエモンと悪魔みたいなデジモンを倒す



sm40:カイバーマン、夜を往く 時系列順 sm43:英雄
sm40:カイバーマン、夜を往く 投下順 sm42:落ち着け前原K!
sm34:Distinction ムスカ sm70:Cry for me, cry for you
sm15:ぶれ☆いぶ 柊かがみ sm70:Cry for me, cry for you
sm15:ぶれ☆いぶ ゴマモン sm70:Cry for me, cry for you



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