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ミナミヘミナミヘ ◆KJJLTUDBrA




笑いながら消えてゆく立体映像を見ながら、サトシは舌打ちをした。

「ウザってぇ笑い方する野郎だ。後でぜってーぶち殺す」

彼はボソリと吐き捨てると、後ろの古泉に、振り返りつつ声をかけた。

「おい、これから──」

そこでサトシは言葉を止める。というのも、古泉の様子が変だったからだ。
彼、古泉は、その場に立ち尽くし、ピクリとも動かない。
鞘に収められた刀を持つ手は、白くなるほど強く握られている。
そして何よりも。常にその顔に張り付いていた、『笑み』がごっそり抜け落ちていた。

「…………」

固く引き結ばれた唇。これでもかと見開かれたその目。
何かに驚愕するような、何かに恐怖するような、そんな表情。
そして、その瞳の奥に見える真っ黒な『何か』。

「おい」
「…………」
「おい! てめぇ、無視してんじゃねえぞ!」
「…………!」

古泉の目の焦点が戻る。
彼は視界にサトシの姿を認めると、いつものような笑みを浮かべた。そして軽く頭を下げる。

「あ、ああ。これは失礼しました。今後の行動について考え込んでしまいして」
「俺様の声が聞こえなくなるぐらい没頭するとは、見上げた根性だなぁ、おい」

ねちねちと絡むサトシに、古泉は、失礼しました、と再び頭を下げた。
サトシはそれを見て興がそがれたのか、ふん、と鼻を鳴らす。

「それで今後の行動方針ですが」
「あん? 何か考え付いたのかよ」
「ええ、それはもちろん。この古泉、伊達に超能力者などやっておりませ」
「御託はいい。さっさと話せ」

言葉を途中でさえぎられても、彼は特に気を悪くしたそぶりも見せず、『では本題から』と話を続けた。

「やはりここは、あの歌声の元へ行くのがいいでしょう。とはいえ、今はもう聞こえないようですが」

北西を指差す古泉。

「アレほどの音量です。我々以外にも聞いた者は多いでしょう。そうして歌に誘われた参加者を倒せば、
もっと有効なアイテムが増えます。上手くいけば、我々の仲間を増やせるかもしれませんし」
「…………」

腕を組み、考え込むサトシ。

「どうでしょう?」
「……てめぇの言うことはもっともだが、そいつはリスクがでけぇ」

考えても見ろ、とサトシは言う。

「ここは殺し合いの場所だ。そんな場所ででけぇ音を出すやつがいるか?」
「普通はいませんね」
「だったら、そいつはよほどの馬鹿か、よほど腕の立つ野郎だろ。歌に誘われたやつらもそうだ」
「……なるほど。うかつに近づけば、こちらがやられるということですね?」
「俺様が負けるなんてことはありえねえが、妙な抵抗されるのは面倒だ」

だから、とサトシが指差した方向は、南。それを見て古泉は頷いた。

「町ですか。確かに、腕に自信のない方々が、戦場を避けて潜んでいる可能性も高いです」
「それに、俺たちを殺し合わせようとか言う奴のことだ。ここにある武器以外にも、何か隠してあるかもしれねぇ」

そして、サトシと古泉は南へと歩き始めた。

● ● ● ● ●

前を行くサトシについていきながら、古泉は考える。

(いやはや、少々動転してしまったようです。僕らしくもない)

動転の原因は、先ほどの放送だ。何気なく聞き流していたそれの中に、『彼』の名があったのだ。
それに気づいた瞬間、古泉の意識は真っ暗になった。
恐怖か絶望か。そのときの感情がなんだったのか、今の古泉にもわからない。

(いえ、よく考えれば何ら恐怖するべきところはなかったのです。これに優勝すればいいのですから)

そうすれば、いとしの彼も再び古泉のもとへ戻ってくる……。

(そうとなれば、もっと慎重に立ち回らなければ。ゲームにのっていない相手は優先的に排除するとして……)

今後の方針について考えながら、古泉は、ふふふ、と笑う。

(ふふふ、権謀術数は僕の十八番。さあ、さっさとキョン君を取り戻しますよー!)

少なくともこのときの彼の様子は、頭脳労働をする人間のそれではなかった。

● ● ● ● ●

対するサトシは、先ほどの古泉の異変について考えていた。

(あの表情……やっぱさっきの放送が原因だな)

十人も使者が出ていることに驚愕した、ということを考え、すぐさま否定する。

(いや、こいつは人の生き死に興味のねぇ奴だ。さっきの中学生とロボットもどきの死体も、普通に見てたしな)

そこでサトシは、ひとつの可能性を思いついた。他人に興味がないのは、別に大事なものがあるのではないか、ということに。

(……だれか大事な奴が死んだってことか? それなら考えられるか)

サトシは先ほどあげられた十人の名前を思い出そうとするが、すぐにそれをやめ、口を笑みの形にゆがめた。

(ま、俺には関係のない話だ。もう死んでんだから、何の役にもたたねえしな)

だからせいぜい悲しめ、と彼は思った。






二人は歩みを進める。
町へ。


【D-4 草原/一日目・朝】
【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:キョンが死んだことによる若干の混乱 正常な思考力低下
[装備]:逆刃刀@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1.キョン君(´Д`;)ハァハァ
2.優勝して、いとしの彼を生き返らせる。
3.とりあえず町へ。殺し合いにのっていない参加者を優先的に始末。相手が強い場合は撤退や交渉も考える。
4.サトシと一時的に協力。利用価値がなくなりしだい始末する。
5.優勝して「合法的に愛しの彼とニャンニャンできる世界」を願う(ただし、生き返らせることを優先)

【サトシ@ポケットモンスター】
[状態]:闇サトシ
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ、暗視ゴーグル@現実、ロールバスター@ロックマンシリーズ
[道具]:ヲタチ(残りHP50%)@ポケットモンスター、支給品一式*3(水一本消費)、アイテム2号のチップ@ロックマン2、携帯電話@現実

、不明支給品
[思考・状況]
1.古泉と一時的に協力。隙あらば始末する。
2.町に行って使える武器などの調達。
3.手当たり次第にぶち殺してやるぜ。



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