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第四回定時放送 ◆jVERyrq1dU





ピ、
ピ、
ピ、
ポーン。

『午前0時をお知らせします』

闇に包まれた会場に突如、チャイムが鳴り響く。
次の瞬間、空全体が発光し、巨大な立体映像が現れた。

『久しぶりだなみんな。マルクよりも私の方がいいだろう?』

天空に現れたピエモンが一言、挨拶する。


――さて、手短に済まそうか。まずは禁止エリアからだ。
例の如く一度しか言わないから注意して聞くんだよ。
禁止エリアは二時からB-2、四時からB-5だ。
こちら側としては禁止エリアに侵入して死亡なんてのはやめて欲しいな。
面白くないからね。

――さて、皆こっちの方が気になっているんじゃないかな?
残念な事に今回の死亡者は若干少なめだ。放送後はもっと頑張って殺しあってくれないと困るよ?

じゃあ、哀れな脱落者を発表しようか。

YOKODUNA
ティアナ=ランスター
ロックマン
ストーム1
ゴマモン

――五人死んで、ついに残り人数は半数を切った。
弱者が淘汰され、日付も変わり、ここからがいよいよ終盤戦と言ったところかな。
これからのみんなの殺しっぷりに期待しているよ。

っと、言い忘れるところだった。実はこちら側、君達とは関係のないところでいざこざがあってね。
唐突なんだが、殺し合いの参加者が一人増える事になった。飛び入り参加者、という奴だね。
名前はチューモン。今、君達が持っている名簿にチューモンという名前が浮き出てきているはずだ。
ま、せいぜい仲良くしてやってくれ。

――残念だけどそろそろお別れだ。次の放送はマルクだよ。
それじゃあまた十二時間後に――
◇ ◇ ◇ ◇ ◇

放送が終わり、ピエモンは放送室を出る。放送室の扉の前にはマルクと一匹のデジモンが立っていた。
「まさか」
「放送お疲れ様。また緊急事態なのサ」
「……またか」

マルクが吐いた言葉にピエモンは顔をしかめた。
全く、トラブルが多いことだ。デジモンがトラブルについて語りだす。

「KASとニート、それにレナ達が駅に侵入してしまいまして。すぐに引き返したのですが……」
「……色々と情報を与えてしまったというわけか」
「現在はアイスデビモン様が駅を死守しております」

「レナ達はあえて放っておいたんだけどやっぱりまずいかったのかな」
マルクがのんびりした様子で言う。全く、こいつは少々危機感が足らないのではないか?

「ここまで何度も進入されるようではやはりまずいだろう。駅を禁止エリアにすべきだな」
「それを伝えに来たのサ。それなのにピエモンは放送を終えてるし……。これじゃあ塔を禁止エリアに出来ないのサ」
「駅だけを禁止エリアにするとか、出来ないのか?」
マルクが曖昧な表情を見せる。
「……出来る事は出来るのサ。コイヅカ君に相談してみたんだけど、私が廃人覚悟でやればなんとかなるだってサ。
相当しんどい作業みたいなのサ」
「まあ……やってもらうしかないな。コイヅカ氏にはまたも迷惑をかけてしまうが」

「あの、マルク様。もう一つ、駅関連の話なんですが……」
アイスデビモン配下のデジモンがおずおずとした様子で発言する。
まだ何かあるのか……。ピエモンは不満を露にし、耳を傾けた。
「電車で補充人員を輸送していた時、裏切り者が出まして……電車が横転し、大惨事が起こってしまったんです。
現在は横転した電車の撤去工事を迅速に進めております」
「…………」
「…………」

やれやれ。ピエモンは呟いた。話は続く。
「通信が使えなかった事もあり、デジモン達の間に混乱が生じているのではないかと……」
「あ~通信の件は大丈夫だ。あらかた回復した。そんな混乱はおそらくすぐに収まるだろう」
「流石はピエモン君。やる事はしっかりやってるみたいで安心したのサ」
マルクが明るい口調で言う。
「世辞などいらんよ。ま、アイスデビモンにはこのまま撤去工事を続けてもらい……」
「駅の死守もこのまま彼に任せたいのサ。またトラブルが起きたら困るよ」
珍しくマルクが不測の事態を心配している。
「珍しく慎重だな。……確かに緊急事態に備えて、彼には撤去を終えた後、駅の番人になってもらうのもいいな。
本部と会場。その中継地点として……私が後で連絡しておこうか」

「アイスデビモン君への連絡は僕がするから、ピエモン君も撤去工事を指揮するために駅にいって欲しいのサ」
「なんだって?」
ピエモンはまさか自分が行く事になるとは思っていなかったのだろう。声が裏返っていた。
「撤去工事を進めているのはデジモン達なんでしょ。だったらピエモン君が指揮すれば早く終わるに決まっているのサ。
それに工事のための追加人員を輸送する頼れる人物も必要なわけだし。ピエモン君が適任なのサ」
「……しかし。最近ずっと休んでないような……」
「休むなんてのん気な事を言っている暇はないのサ。
僕もこれからコイヅカ君と協力して、駅を禁止エリアにしないといけないから忙しいのサ」
マルクはここぞとばかりにまくしたてた。
「分かった分かった。……行けばいいんだろ行けば。電車が使えない状況は中々まずいからな。
今から工事に参加させるデジモン達を集めに行くよ。……お前も来るんだ」
ピエモンはアイスデビモン配下のデジモンに声をかけた。素直に従う。

「あ、言い忘れていたけど、首輪のエコノミーモードは解除されたのサ。これで盗聴も出来る」
「ああ。分かったお疲れ様。お互い頑張ろう」
ピエモンはそう言い残し、歩いていった。

一人残されたマルクは早足で司令室に向かった。忙しいなぁ全く。
司令室でアイスデビモンと通信を図る。

「あ~あ~アイスデビモン君?聞こえる?」
少しの間ざらざらしたノイズが響いていたが、それは急に消え、若本こと、アイスデビモンの声が聞こえてきた。
「マルク様ですか。通信は回復したのですねってヴぁアアアア!
……実はかくかくしかじかありまして、電車撤去するための追加人員を派遣して欲しいのですが」
「あ~それならもう送ってるのサ。じきにピエモン君が別の電車に大量のデジモンを乗せて、そっちに着くと思うよ」
「ピエモン様が来るのですか!?」
アイスデビモンは驚いた様子だ。
「彼が一番適任だからね。それより君には一つ頼み事があるんだ」
「何でしょう?」

「駅の番人。駅はどのみち禁止エリアにするつもりだけど工事が終わった後も見張っていて欲しいんだ。
何かとトラブルが起こるからねぇ。ま、本部と会場の中継という形になるかな」
「分かりましたるぁああ!では、撤去に移らせていただきます!」
「頑張ってね~」

マルクは通信を切った。すぐに席を立ち、コイヅカの所へ向かう。一息つく暇など一瞬たりともない。
やれやれ。疲れるなぁ。もっと優雅に殺し合いを眺める予定だったのに。

「やぁコイヅカ君いる?」
部屋の前に立っているデジモンに声をかける。
「それが……また気絶してしまいました。今度は吐血もしています」
「……コイヅカ君にはほんとに悪いけど、水ぶっ掛けて起こしてみるよ。
あっそれとコイヅカ君の体力回復のためにハイポーションを持ってくるのサ」
「ハッ!了解しました(ハイポーションって回復効果あったっけ?)」

部屋に入る。コイヅカ君は血を吐き、白目をむき、死んでいるかのように眠っていた。
申し訳ないけどまだまだすることがあるんだよね~~。僕もさすがに疲れてきたのサ。


※本部との通信が回復しました。デジモン達の混乱は収まりつつあります。
※ピエモンが大量のデジモンを引き連れ、電車撤去工事に向かいました。別の電車に乗って向かっているのですぐに着くでしょう。
※マルクとコイヅカ氏が現在駅を禁止エリアにしようと奮闘しています。駅はじきに禁止エリアになるでしょう。
※アイスデビモンはこのまま駅を守り、本部と会場の中継役を務める事になりました。
※首輪のエコノミーモードが解除されました。



sm168:月は見えているか 時系列順 sm170:青い炎vs月の頭脳(前編)
sm168:月は見えているか 投下順 sm170:青い炎vs月の頭脳(前編)
sm146:生き残るんだどんな手段を使っても ピエモン sm188:隠し城の三悪人
sm146:生き残るんだどんな手段を使っても マルク sm188:隠し城の三悪人
sm155:二人合わせばレッドベジーモンの知恵(後編) アイスデビモン sm188:隠し城の三悪人



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