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☆ニコロワ住民のネット小説☆クロミラテクニック隔離 ◆IU4EWEf33I




月の位置からして、今は夜の3時位だろう。
しかし緊急時だからか、俺はさっぱり眠ない、妹はどうだか知らんが格別眠くは無いようだ。
まあ俺にとってはいつも起きている時間帯なんだがな。
それにしても人間の体いうのはようできとんのう。

「これからどうしよう?妹、お前はどう考えとる?」
「はぐれっちゃったし……とりあえず塔へ行ってみる?」
そう、俺達は逸れた場合、塔に向かおうと言った。
しかしだ、俺達がバラバラになった所はD-2、塔へは物凄く遠い訳だ。
「だが襲われた場所が場所よ、城まであと一歩って所ぞ。多分皆逃げるんだったら城の方行かへん?」
「う~ん、そうかもね……」
妹はかわいらしく相槌を打つ。
「それにあのTAS、キバの話しやったらむちゃくちゃ強いんやろ?
 俺はあいつが死んどるとは思えん。もし生きてたらあいつは次城へ向かうと思う」
「確かに、じゃあ好きにしていいよ。私は判断できないっ」
なんかりりむを思い出すなぁ。
「じゃあ城に向かおう、もしかしたら城の奴らもこっち来とるかもしれんし」
「うんっ!」
よし!と俺が意気込んだ後、俺達は西に足を向けた。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

「うっ……うっ………」
やれやれだぜ。あ~あ、こんな事なら富竹に協力するんじゃあ無かったな、今はレイハが羨まし過ぎる。
「ひっく………」
ってかそもそも何で俺が連れてこられるんだ、もっと適役いるだろう?俺の人生にこんな刺激は必要としてなぁい!
「うう……ズルッ………」
まあせめてもの救いは俺を所持しているのが女の子って所かな。これで富竹の様なムキムキマッチョだったら目も当てられない。
俺は「勘弁してくれーー」って大声上げるね、ホント。
「……グズッ………」
ふう、まだ泣いているのか、夜中にこんな啜り泣きは怖すぎるww


………ふざけるのもここまでにするか。
このままだと確実にロールちゃんはまた人を殺しちまう、そうしたらもう精神的に無理だろう。
それだけは何としても避けなければ。
……とは言ってもどうするかな?ニートって野朗と俺を重ね合わせている彼女に、俺の声が届くのか?
しかもただ単純に『殺すのはいけない』なんて熱血漢染みた事を言ってもどうせ効果ないし、俺のキャラじゃあない。
そもそもゴールが何かが解らないと説得のしようが無い。
まあまず人を殺させないってのは一つの目的だな、これは絶対だろ。これを防ぐための説得だしな。
後はあのオカマ野朗を俺の手でぶち殺すってのもあるな、しかしこいつはロールちゃんにやらせる事はできない、誰か他の奴を利用するしかないか。
しかし俺が誰かの手に渡るとき、それはロールちゃんが負ける時だ。人を殺させないようにしても、死んじまっちゃあ意味が無い。

つまり、まとめると
①、ロールちゃんに人を殺させない。
②、あのカマ野朗を直々にブチのめす、ただしそれをするのは彼女以外。
③、②の遂行のために俺が誰かの手に渡る状況を作る。
④、彼女を死なせない。
の4つ。優先順位は④>①>③>②かな?
これらを全て遂行する……正直メチャクチャキツイ。あとは実行する順番も考えないとだめだな。
例えば最初に①を成功させたとしたら②、③は不可能になる、参加者を襲わなくなるからな。そして何より④が難しくなる。
彼女には戻る仲間も居なければ時間が無い、あのオカマが出力を最大まで上げちまったからだ。
工学博士か誰かいれば解除できると思うんだが……参加者に居るかな?
まあいい、居ると仮定しなくては始まらん、居るとしよう。
じゃあ実行に移すべき順番は何か?
もちろん③だ、③をやらなくては②はできない。しかし③を行う最中――俺は全力で①と④をしなくてはならない。
①は簡単、俺は武器だ。武器が使用者を裏切れば、人を殺させない事なんて余裕でできる。
しかしだ、問題はそれが同時に④の手助けをしているという事だ。
大事なのはそのバランス、そんなの俺にできんのか?
そしてまだ最大の問題が残っている。②を決行するのには仲間が必要だ。
だが問題は『彼女が襲った相手』しか、仲間にできるチャンスが無いという所だ。
急に自分を襲ってきた相手を信用するか?いや、俺なら絶対にしない。
「自分、関係ないっす」で俺なら即行で逃げる。そんなお人好しで、且つ強い奴が居るのか?
……はぁ、マジでこれはメチャメチャありえねぇよなぁ。最初の段階ですら、成功する可能性は10%も満たないと思う。
だが――あのド外道を、俺は野放しにはできねぇ、それだけは確かな事だ。理由はそれでいいかな。

……さて、俺の考えた大まかなシナリオはこうだ。
1、このままロールちゃんを俺の口車に乗せて、俺がゲームに乗ってなさそうだと判断した参加者のみを襲わせ、彼女が死なない様に負ける。
2、そしてその俺達を倒した相手と共に人殺しを止めるよう彼女を説得する。
3、そのままカマ野朗をぶっ殺しに行く。
完璧……とまではいかないが、一応は大丈夫なはずだ。
あとは1をするために話の筋を考えておかないと……おっと、真面目な口調で行かないといけないんだったな。
なるべくニートを思い出させないように手短に。
「お嬢さん、ちょっと俺の話を聞いちゃあくれないかい?」
……真面目って言うよりキザなだけだよな、これ。
「ヒッ…………な……何!?」
いきなり過ぎて驚かせちまった様だ。
「これからの話だ。いいか、襲う相手の指示を俺にやらせてくれないか?」
俺はできるだけ落ち着いた、やさしい声を出す。
「…ウッ……どうして?」
泣いてる顔もカワイイなぁ、おい!
「いいや、例えばあんたが間違えてゲームに乗った参加者を襲っちまった場合、優勝するためには効率が悪いだろ。
 それに今、ロールちゃんは疲れている、一人で何でもする必要はない。あんたには、俺がついているだろ?」
よっ!俺カッコいい!!これをもしバーか何かで言っていたら相手の女の子は即オチだな!
だんだんと言葉を囁いていくのがポイントだぜ!
「………」
「こう見えても人を見る目はあるんだぜ?心配要らない、信じてくれよ。俺は道具だ、使わないと損だぜ」
ああ、どんどんキザなキャラになっていく。でも今から急に口調を変えんのもアレだなぁ………
「………まあ……い…いわよ…お願い………」
「信じてくれて有難う、俺は全力を尽くすぜ!」
ああ、自分で言うのも難だが言っていることが痛すぎる。気持ち悪い!
こんなの俺じゃあねぇ!早いとこ正気に戻して二人でアンアンしてぇ………

彼女も少しは落ち着いてきたようだ。ただしまだ平常には程遠い、気を付けないと彼女はすぐ壊れる。
「じゃあ…あれは?二人組みたいだけど……」
ん?おっホントだ!100m位前方に二人組がいる、しかも相手は気づいてないな。
「よし!じゃあもう少し近づいて尾行――」
『尾行』という言葉を発した瞬間、彼女の俺を持つ手がビクッとなった。ああ、くそメンドクセェ。
別に尾行って変な意味だけじゃあないだろ。
「――観察しよう」
「………うん」
これならOKなの?わっかんねー。
まあいいか、観察しよう。
一人は痩せ型の男か、体に変な線が入っているな……強そうだ。もう一人は幼女――もとい少女、どう見たって小学生だ。
まあ普通に考えて、こいつらはゲームに乗ってないだろう。
談笑しながら歩く奴がゲームに乗っているとは思えない、会話内容もまるで平和。
しかし……こいつらがあのカマ野朗に勝てるか?確かに男の方は強そうだ、しかしこの女の子は……ロールちゃんよりも弱いだろう。
ってか実際今のロールちゃんは結構強い。大抵の相手だったら勝っちまう、俺抜きで。
まあしかし子供も居ることだ、相手が強くても調子こかなきゃぶっ殺される事は無いとは思うが……
それならあのオカマも殺そうとはしないだろうし………悩み所ってヤツだ。
「どう?あいつらは乗ってないの?乗ってるの?」
まあ贅沢言ってられない、時間も無いことだし、こいつ等に賭けるしかないだろうな。
「ああ、あいつらは乗っていない……大丈夫だ。それと狙撃だったら俺を一丁にしておいたほうが良い、そのほうがやり易いハズだ」
ロールちゃんは頷くと無言で銃を構える、狙うのはあの男みたいだ。
照準は、かなり正確だ。これには流石に驚いた。しかも距離は30m位離れている、どんな良い拳銃使ったって素人が何とかできる距離じゃあない。
ここに来る前から何かやっていたな?
彼女は息を止める。

彼女の指は迷いながらも引き金を引いた。

弾は逸らす、なんとしても。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

今、俺達は小声で談笑しながらどこに敵がいるとも知らん暗い夜の街を歩っとる。
たしかSIRENにこんな面があったな、二人で進んで女のほうがすぐ狙撃されるっていう………縁起悪いなぁ、そういうのは自重せんと……
で、何で敵がいるかも解らんのに話しとるかと言うと、妹のヤツが話を振ってくるわけで、どうやら怖いらしい。
まあそこは小学五年生の女の子、ホラー映画見て夜トイレに行なくなったり、お化けをまだ信じていても不思議じゃあない位の年やけん、しゃあないな。
さっきまで俺たちは7人の大所帯やったわけやし、急に2人だけんなってこわなるってのも解る。
それに今は丑三つ時やし、お化けの1匹や2匹でるかも解らんからな。
「妹ちゃんも今度俺の配信見てみるか?面白いかは解らんが……」
で、今話していたのは俺がしている配信について。
「まあ気が向いたら」
「気が向いたらってヒド―――」


―――ヒュン―――


突然、俺の1m位横を光が通りすぎる。
心臓で小型爆弾でも爆発したかのような驚駭。
―――敵だ、あんな事言っとったらホントに狙撃されよった。
「キャッ!!」
妹が叫ぶ。
「妹!建物の影に隠れるぞッ!!」
これはベストな判断のはず、俺は自分の体で妹をガードしながら民家の影に隠れる。
冷静に……そう、冷静にならなくては………
「一体誰ぞ!姿見んかい!!」
と言っても出てこないよな。やったら俺の方から仕掛けるしかない。
「妹、お前はここに隠れとけ」
俺は自分のディパックを渡す。
「水銀燈を……頼んだ」
それだけ言うと俺は物陰から出て行った。
「これは鬼門やな………」

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

「かなりはずしちゃった………結構自信あったのに……」
「暗いしあまり銃は撃たない方が良いかもな、ダガーモードでいった方がいい」
「……わかった」
俺は両端から魔力刃を伸ばす。ダガーにさせた理由は2つ、弾を温存するため、相手に射撃させないため。
なぜ相手に射撃させないか、それはロールちゃんはなるべく被害の少ないように負けなければならないからだ。
接近戦での手加減は簡単だが遠距離では難しい。拳銃撃つのに力加減を調節なんて出来ないだろ?魔法でも使ってない限り。
「ロック、ニート………頑張るから見ていて……」
ロールちゃんは相手の男の前に姿を現した、互いの距離は10m前後。
「オドレ何しよったかわかっとんのか!!」
男は激昂する。しかしイントネーションがおかしい、相手の男はどっかの方言を話しているようだ。関西の方かな?
「解ってるよ……私はあなたを殺して………」
ロールちゃんは俺をギュッと握る。

「ロックを生き返らせる!」

ロールちゃんはジャンプしながら相手に突っ込んでいく。
リミッターを解除された彼女は軽く民家を飛び越えられるくらい高く飛んでいた。
着地地点はその男の少し後方。
しかし男は寸前でかわす。
「じゃあ、覚悟しとけよ!」
男はそう叫ぶと振り向きざまに彼女に強烈なパンチを放つ。が、その前に彼女は後方に飛んでいたようで直撃にはならない。
ブオンと男のパンチの風を切る音が聞こえた。
彼女は4m位離れた所に着地すると、またさっきと同じように男の方へ飛びかかる、今回は高さがあまり無い。そして男もこっちに向かっている。
彼女は男へ俺で切りかかろうとするが、男は回避しようとせず俺を持っている彼女の手を掴む。
「オラァ!」
男はまた彼女に殴りかかる、腕を掴れていたので今度は後ろに飛べず男のフックはジャストミートした。
彼女は数mすっ飛び、民家の壁にぶち当たる。
ロールちゃんは蹲る、こいつは強い。無手でこれだけの力、もしかしたらあのカマ野朗に勝てるかもしれない。
……どれくらいか試してやる。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

俺は襲ってきた女の脇に立つ。
「お前、なんでこんなゲームに乗っているんぞ?さっき言ってたやつを生き返らせるためか?」
女は答えん――いや、答えられんはずだ。俺は今、格段にパワーアップしとる。
あのフックは自分にも物凄い反動がきた、本気で今の俺は魔人になっとる。
「だんまりけ?まあええ、そんな事はどうでもいい。それよりまだ戦うんか?
俺はお前を殺しとうない。このままやればお前は死ぬ、それもわからんほど足らん訳無いやろ」
これも彼女は答えない、しかも動こうともせん。
襲い掛かるなら動こうとするやろうし、命乞いをするにしても声を出す努力位はするはず。
「おい!」
俺は軽く女を蹴る事にした。
つま先を女の肩に乗せ、押した――――ハズだった。


「「「「何ィィィ!!??」」」」


バッ、バカな!!蹴った瞬間『女が消えた』!
女だけやない、その後ろにあった壁も消え―――代わりにその1m位後ろに本物の壁とピンクの女が現れた、俺に銃口を向けて。
「さっきのは………幻覚よ……」

――本気でマズい、もう回避なんか間に合わん。ガードを――

「死ね!」
女が叫ぶ。
引き金を引く指を視認できた、銃口から弾が発射される。思わず俺は目をつぶってしもうた。
アドレナリン、俺の時間がゆっくりになっていく。
走馬灯ってやつやったっけ?今までの思い出が蘇ってきた。
ここに来る前の出来事、ここに来た後の出来事。いままでそんな思わんかったが、案外今までの人生幸せやった。

衝撃が、俺の体を襲う。

でも、もう駄目みたいだ。水銀燈、すまんかった、俺……は…………
…………
………
……







…………あれ?何も起こらん、痛くも痒くもない。もう結構時間が経ったはずやが
………ひょっとして俺もう死んどんの?

恐る恐る、俺は目を開ける。
―――信じられん。


「「「何ぞこれぇぇ!!!」」」


黒い翼が生えていた。
それは紛れも無く、水銀燈のものやった。
しかも何故か片方だけ、俺は無意識にこいつでガードしとったって事か。また水銀燈に助けられたようだ、ほんまあいつには会わす顔も無い。
敵もかわされるはずも無い攻撃をまずありえない方法でかわされた事によってキョトンとしている。
今がチャンスだ!おいっしいのぅー!
俺はピンク女の銃を持っているほうの手を蹴り上げる。衝撃で女は我に返り抵抗しようとしたがもう遅い、先に俺の腕が女の首を掴んだ。
俺はそのまま女を壁に押し付ける。
「油断しよったなぁ!」
こういうセリフだよ、言いたかったのはぁ!いきなりの超展開で俺の心は躍る。
女はガムシャラに俺の手を解こうとしているが俺は意地で手を放さない。
しかしなかなか強かったな、この女。
このまま説得して仲魔………もとい仲間にできれば良いんだが………
ちょっとやってみるか……
「お前、仲間にならんか?」
女は俺の言葉を完全に無視し、まだ抵抗を続けている。
「お前、誰かを生き返らせるためにゲームに乗ったんやろ?
 生き返らせる事はできんかもしれんが、もしかしたらゲームに乗らんでも脱出できるかもしれん」
爪を立てて俺の腕を握ってきた、血が出ている。
「今俺たちは脱出するためにがんばっとる、もしかしたら本当にできるかも知れんとこまできとる。
 お前は強い、手を貸してほしいんよ」
ここまで言って初めて、彼女は口を開いた。
「私は……取り返しのつかない事をした……ニートを……もう、全て遅いの………
 だから皆殺すの……ロックを殺した……萃香も………殺さなきゃ……」
――萃香!?
想定外の言葉に俺は考え込んでしまった。
萃香の事についてレナ達と話していた事を思い出そうとする。
確かあの女、名前なんやったっけ――そう、涼宮ハルヒがゲームに乗っているかどうかに論点が移ったけん、
結局信じられる、信じられないの結論はハッキリとはでなかったんやったな。
頭がこんがらがっとるから順を追っていこう。
あの話、『涼宮ハルヒはゲームに乗っとる』ゆうのはわかった。
そしてあいつは『ゲームに乗っとらん連中を一つに集めたくない』ゆうのもわかった。
だから『萃香は信じられる』ゆう事になったんやったよな。
だが――あれはレナが中心になって話しよったからこうなったって可能性もあるわけだ。
ん、言っとる事わからんか?
つまり最初に『萃香は信じられる』という結論があったけん、その結論に枝をつけてこうゆう話になったかもしれんゆう事や。
レナは頭がいいけん、この結論からあそこまで伸ばす事だってできるハズ。
ってか俺の意見としてはまだあいつは信じられん。
―――まあ結論としてはまたこれであいつを信じるのは難しくなったっちゅう事やな。
もしホンマにあいつが『ロック』ゆうやつを殺しとったらあいつは人を一人『ゲームに乗らせた』ことになるけん、
方針は『信じる』事よりも『疑う』という事にしとこう。
「ゲホッ………クッ……」

――ハッ!

マズイ、力を強くしすぎた。俺は急いで力を弱める。
「すまん、強くしすぎた。やがとにかく―――」
「もうやめてひろくん!」
ディパックを2つ持った妹が抱きついてきた、突然なのでビビった。一体何ぞ!
「その女の人のライフはとっくにゼロよ!これ以上やったら死んじゃう」
どっかで聞いたセリフな気ぃするが……まあその通りだな、思えば乱暴にやりすぎた気がせんでもない。
これ以上はマジ死ぬかも知れん。俺は首を掴んでいた手を放す。
「そうやな、すまんかった」
妹は俺が手を放したのを確認すると俺から離れた。まああれだけ首絞めた事だし暫くは動けんハズだ。
「で、どうするんだ。まあ仲間にならないって言っても気絶させて連れて行くだけやが………」
畜生、だまっとらんで喋れや!何もわからんやろ!
そう心の中で言いかけたそのとき、そんな俺の心中を察したのか女は立ち上がり、喋りだした。
「わかったわ………」
ん、わかったって言いよったんか?もしかしてナンパ成功?
「よかったぁ~~」
そう言いながら妹は女に歩み寄る。ふう、一時は万事休すかとも思ったが何とかなったな。
そういえば名前聞いてなかったな、ピンク女じゃあれだし聞いてみるか。
「じゃあ名前は何て―――」


バキィィィイイ!!


「なっ!!」
女のミドルキックが妹の顔面に命中する。
蹴られた衝撃で妹はディパックを一つその場に落とし、小さく悲鳴をあげながらバウンドして飛んでいく。
だましよった!ああ、こんな事もあるというのもメガテンでしっとったハズなのに、俺のせいで妹が!
「そうやって私をだまそうとしているんでしょ?それに脱出なんてしたってロックやニートが生きてなきゃ、意味ないじゃない!」
――――1手遅かった!それよりも、今度の攻撃対象は俺だろう。マズイ、ガードせんと!
俺は翼で体を覆い、手を顔の前に持っていく。
くるであろう衝撃を想定して俺は足を開き、恐怖で目を閉じる。
しかしいつまで経ってもさっきと同じ様に、いや、今度は衝撃すら来ない。
俺が目を開けると、目の前に女の姿は無かった。
急いで振り向く、女は俺の後ろ10m位を走っていた。俺の――水銀燈が眠っとるディパックを持って。
逃げられた!


「「「「このクソアマがぁぁぁぁぁ!!!」」」」


違う、俺の吐きたいセリフはこんなんじゃない!
追いつくには、絶望的な早さだった。しかもこっちには妹がおる、放置できん。
俺は妹の傍に駆け寄る、妹は泣いとった。
「ゴメン……支給品盗られちゃった………」
「それより大丈夫か!?」
「頭が……凄く痛い…………」
それもそのはず、妹の頭はパックリと切れ、血がダクダク流れていた。。
何か布で止血せんとマズイが今の俺は上半身裸、下まで脱ぐわけにはいかん、違う意味でそれはマズイ。
……でもこの際しょうがない。
というか別に全部脱がんでもええ、必要最低限で抑えれば何とかなる。

………よし!
俺のズボンは半ズボンになったが一応止血はできた。
「もう痛いとこないか?」
「うん……大丈夫」
「そうか、ならええが…しかしこの先どないしよう……女も見失なったけん……」

『彼女はD-2だぜ』

なるほどD-2か………って

「「銃が喋りよったぁぁ!!」」

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

突然銃が喋りよるゆう恐怖イベントを何とかこなし、今俺はこいつ――クロスミラージュから訳を聞いていた。
「……で、要約するとさっきの女は悪なくて、お前の言うオカマ野朗が悪いってわけか………」
『ああ、そうだ。で、今お前にあいつの討伐を頼み込んでいるわけだ』
妹を蹴ったのは許せんが、あの女にもあの女なりの事情があった。そしてそれは同情に値する理由だ。
「………わかった。水銀燈も取り戻さなきゃならんし、俺で何とかなるかはわからんがやれるだけの事はやってみせよう」
『よろしく頼むぞ』
「ああ、まかせろ」
しかし、このクロスミラージュってヤツ、何か熱いな。熱血漢タイプってヤツか?
戦隊ヒーローモノには必ず一人はこういうやつがおるよな。
『で、ものは相談なんだが』
――ん?何よ
『アイツと戦うまでの間はあの少女に俺を持たせてくれ!』
「それはまたなんでぞ?」
『大きな声では言えんが………俺を使って変身すると一瞬裸になるんだよwwww
 で、俺はお前の裸なんか見たくないからあの少女に持たせてくれって事。
 お前も裸見れるし、悪い話じゃないだろ?』
――前言撤回、こいつはジーコ並に変態だ!
「よし、わかった。お前は妹には渡さん!」
俺は笑顔でクロスミラージュに告げた
『はぁ?何ぞそれ!俺の言った事聞いてなかったのか!?』
「うっせ!俺はお前みたいな変態とは違うんよ!」
『嘘乙!!くそひろだって興味あんだろうが!!』
「ああ?くそひろゆーなや!!」
「二人とも……早くしないと追いつかなく―――」
「『ちょっとだまっとれ!』」
「……はぁい……」

………5分後。


「『はあ……はあ………』」

「よし、わかった。D-2に着くまで妹に持たせてやるが変身はさせん。それでええな!」
『ああ、それでいいぜ。ああ、無駄に時間くっちまった~』
「ホント、勘弁してほしいわ」
喉が渇いたが俺の支給品は全部盗られている、あとで妹から水を貰おう。
「ひろくん、終わったの?」
無理やりクロスミラージュを持たされた妹が冷たく話しかけてきた。
そういえば議論してる間はほっといちまったな、スマン。
「ああ、終わった。しかしお前の貞操だけは守ったけん……」
「……何のことかわからないけど、本気で追いつけなくなっても知らないよ?」
――え!?追いつけなくなっても知らないって………

「「「「ああ、忘れとった!」」」」

「すぐ行くぞ!俺におぶされ!」
「えっ!ちょっと早――キャッ!」
『計画的でないと言わざるを得ないぜ』
悪態をつくクロスミラージュは無視し妹を強引に背負う。
妹は軽く、魔人化した今なら余裕で走れる重さだった。

「「全速前進DA!!」」

俺はそう声をあげると全力でD-2へ向かって走った。


【E-4 町/二日目・黎明】
【永井博之@永井先生】
[状態]:深い悲しみとそれを超える脱出への誓い、魔人ピロ(紫)、上半身裸、萃香の事を大分疑っている 、翼が生えた
[装備]:薬草(3/99)@勇者の代わりにry 、包丁@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)
[道具]:なし
[思考・状況]
1.少数派による運命の打開
2.D-2へ行ってオカマ野朗を倒し、水銀燈の入ったディパックを取り戻す
3.その後城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。
4.水銀燈の分、詩音の姉へ償いをする。
5.水銀燈の右足を見つけたい
6.必ず生還し、水銀燈を直して再会する。
7.萃香は信じられない奴だ。
※ローザミスティカの力を得て魔人覚醒をしました。身体能力は遥かに向上、そしてどうやら水銀燈の力は行使出来る様です。
しかし、まだ魔人の能力を行使出来るか不明です。
※ただの人間がローザミスティカの力を得た為に、副作用を受ける可能性があります。
※水銀燈の見てきた全ての記憶・感情を得ました。
※博之はハルヒの正体をレナから聞きましたが、あまりよく理解していません。
※水銀燈の能力のおかげで翼が生えています。
イメージ的にはローゼンメイデン2期、アニメ本編の最終回の真紅みたいな感じです。
片側だけですので飛ぶことはできないようです。
※ディパックごと道具を全てロールに盗まれました。

【キョンの妹@涼宮ハルヒの憂鬱&愛しの兄が振り向かない】
[状態]:深い悲しみとそれを超える脱出への誓い、阿部への怒り、頬に軽い切り傷、頭部に打撲&出血、軽い頭痛(痛みは和らぎました)
[装備]:おたま@TOD、 カワサキのフライパン@星のカービィ、クロスミラージュ@リリカルなのは
[道具]:支給品一式(食料一食分・水一食分消費)、DMカード(オレイカルコスの結界 (次の早朝まで使用不可) 三幻神(ラーのみ使用可だが遊戯、海馬などのみ、他は次の早朝まで使用不可)、
ブラック・マジシャン・ガール(次の深夜まで使用不可)、ホーリーエルフの祝福(次の深夜まで使用不可)、青眼の白龍*2(次の午前まで使用不可)、強制脱出装置(次の深夜まで使用不可)、
死者蘇生(次の昼まで使用不可)、黒騎士の魔剣少女、セイバー(次の昼まで使用不可)
コカローチ・ナイト(深夜に二度使用)、進化の繭、ゴキボール(次の深夜まで使用不可)@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ、ダンボール@メタルギアシリーズ
ヴェルタースオリジナル@ヴェル☆オリ、携帯電話@現実、庭師の鋏@ローゼンメイデン
[思考・状況]
1.少数派による運命の打開
2.博之について行く。
3.城まで行き、首輪を解体出来る者を探す。
4.ティアナ・キバ・水銀燈の行動を無駄にしないためにも、生きる。
5.もう誰も殺さない、罪滅しをする。(阿部に関しては、どうするか分かりません)
6.古泉くんの間違いを正す。
※萃香への憎しみは、萃香をこちら側に協力させるための嘘です。
※クロスミラージュは装備していますが戦闘に入ったら博之に渡す予定です。





「フゥ……フゥ………」
ここまでくれば、きっと大丈夫なはず。
しかし、あいつは強すぎる。危うく私が殺されるとこだった。
でも殺さないと……誰も生き返らない………
脱出したって…ロックが死んでいたら、何もならない………
あの悪魔はそう言っていた、殺せば、皆生き返るって。

でも取り敢えずディパックはゲットできた。
あの悪魔に届けて、たくさん……たくさんお手伝いしたら―――

―――皆は戻ってくるんだよね?


【D-4 草原 /二日目・黎明】
【ロールちゃん@ロックマンシリーズ】
[状態]:健康、精神衰弱(極大)、リミッター解除
[装備]:蒼星石のローザミスティカ
[道具]: 支給品一式*3(食料三食分・水一食分消費)、座薬@東方project、ヲタチ(残りHP80%)@ポケットモンスター
ゴム@思い出はおくせんまん、自動ぶんなぐりガス(残り1/5)@ドラえもん、ヴェルタースオリジナル*3@ヴェル☆オリ
真紅のローザミスティカ@ローゼンメイデン、ぬいぐるみ沢山、くんくん人形@ローゼンメイデン、ヤクルト(残り4本)@乳酸菌推進委員会)、
[思考・状況]
1. D-2の橋へ支給品を届ける。
2. ヴァンデモン優勝のために命を賭して、みんなを生き返らせてもらう。
3. ロックを殺した萃香を殺す。
4. 皆生き返るんでしょ?
※動力部分にある蒼星石のローザミスティカのおかげで、魔法はそれなりに使えます。
※身体機能のリミッターが解除されました。身体能力が大幅に増加しますが、負荷が酷いため、どれだけ持つかわかりません。
※KASも殺したと思っています。
※博之のディパックを盗みました、中はまだ確認していません。



sm176:両手には飛び立つ希望 時系列順 sm179:月夜を隠さない程度の能力
sm177:The Book 投下順 sm179:月夜を隠さない程度の能力
sm170:人はそれを―― 永井博之 sm185:フルボッコを追跡しながらやってみた
sm170:人はそれを―― キョンの妹 sm185:フルボッコを追跡しながらやってみた
sm172:東方萃夢竜(後編) ロールちゃん sm185:フルボッコを追跡しながらやってみた



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