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第二次ニコロワ大戦Ⅲ ――バルバロッサ作戦 ◆qwglOGQwIk




◆    ◆    ◆

神(笑)こと鬼超神(ryは焦っていた。
先ほどの放送が聞こえたからである。最終決戦を伝えるその放送は、神(ryの休憩をぶち壊しにするに相応しい内容だった。
あの放送が真実ならば当然のようにラスボス戦は間近である。下手をするとこの空間に取り残されてすべてが終わってしまうなんてことになりかねない。
そんなことがあっては困るため、休憩返上して脱出手段を探している。
この私が、全てが終わってあのクソピエロどもも対主催も撤収してから最後にタイミング悪く出てくる?
それだけは絶対に許されない。だから何が何でも今脱出してやる。
乱入のタイミングさえ分かれば、休憩はいくらでもできる。だから今は休まない。

神(ryの必死の努力にも関わらず、脱出方法は分からない。それっぽい道具も説明書も無い。
情報改変を駆使しても脱出できそうな穴はこじ開けられない。

「あああああぁぁあああAAAAA!!!もうなんで脱出できないのよッ!」

苦し紛れにDMカードを展開する、三人寄れば文殊の知恵というかは定かではない。

「ここは……?」
「どこかの、閉じた空間?」
「能書きはいいわ、どうでもいいから脱出する方法をさっさと考えなさい」
「しかし主、この空間はかなり強力な魔術礼装です。そう簡単に破れるような物とは思えません」
「この役立たずッ!」

神(ryはセイバーを思い切り蹴飛ばして吹き飛ばす。
そのままマウントポジションを取り、殴る、蹴飛ばす、吹き飛ばすなどやりたい放題だった。
まるで、その場に閉じ込められたストレスを解消するいいスパーリングだとばかりに。
それを見かねたBKMGがおずおずと口を開く。

「あの! ……この空間を切り裂いて脱出することが出来るかもしれません」
「本当!じゃあさっそくやりなさい!」

先ほどまで殴りつけていたセイバーを放り出し、BKMGのほうへと近寄る。

「バルディッシュ・アサルト、Zamberform!」

巨大な大剣へと変化したバルディッシュを振り上げ、BKMGは呪文を紡ぐ。

「スプライトザンバー!」

大剣が何も無い暗黒へと突き刺さる。
チリチリと音を立てる空間を見て、かみ(ryはおおっと声を上げる。
しかし、スプライトザンバーの健闘も空しく、空間にヒビのようなものが刻まれただけで終わった。

「もう一度やりなさい」

かm(ryは冷徹に言い放つ。

「いえ、でももうこれ以上は……亜アアアアああああああアッッッッ!!!!!!!」

できない、その言葉を紡いだ瞬間に神(ryはBKMGを食らった。
少女の華奢な胴体は異形の神の児戯によって抉れ、見るものの目を背けさせる光景となっていた。

「役…むしゃ……立たず……むしゃむしゃ……ねぇ。ふぅ……。
 それなら、代わりに私がやってあげるわ、感謝しなさい」
「か、感謝って……」
「こんなので使えなくなるカードより、私が食べて使いこなした方がよっぽど有意義だわ」

そして、頭から齧り付いた神は、むしゃむしゃと音を立ててBKMGを食べつくしてしまった。
何も無い空間で輝く金髪だけが、そこに少女が存在したことを物語っていた。
セイバーは、ただその光景を見つめることしか出来なかった。偶像、すなわちカードの身である自分の境遇を呪った。

「たしかこうだったかしら、バルディッシュ・アサルト、Zamberform!
 スプライトザンバー!」

光の大剣ががつんがつんとヒビを叩く。
そのたびに空間が弾ける音が響いていたものの、脱出するだけの大穴は開かない。
そうこうするうち、疲れたのかバルディッシュの展開をやめた。

「あー、運動したらお腹すいた……。ちょうどいいから、役立たずを食べて補給でもしようかしら」

神(ryの冷徹な目線を受け、セイバーは畏怖する。
食べようなどという仮定形ではない、あれは明らかに食べる気だ。
全力で抵抗したくても、抵抗することはできない。
なんとしてでも、生き残らなければいけなかった。

「主よ、この笛です、この笛から何かの魔力を感じます!」
「苦し紛れに何?そんなに私に食べられたくないの?」
「とにかく、吹けば何かの効果が出ます、吹いてください!」
「そこまで言うなら吹いてあげようじゃないの」

そうして神(ryは笛を吹く。
何も起こらないと思い、目線をセイバーに向けたと同時、竜巻がやってきた。
そして竜巻は両者を飲み込み、どこかへと飛び去った。





◆   ◆   ◆



「メインコピュンターはどこだっていう!」

KASは城内を⊂二二二( ^ω^)二⊃と爆走する。
城内にゆとりどもの姿が殆ど見えないのは気になったが、それは放送のお陰で予想が付いた。
あのピンクの悪魔がやってくれたのだ、ならば遠慮することは無い。
余計なことに気を取られず首輪をとっとと解除し、どこかにいるみんなと合流しなきゃいけない。
オペーレタ達に大体の場所は教えてもらったとはいえ、意味の無い部屋やゆとりたちの休憩室ばかりだった。
そのたびにとりあえず逃げて巻いてきたものの、少しながらまだ追手はいる。
というわけでいつものように十字路をうまく使い霍乱して……。

と、そこへ声がかかる。

「KASだろう?こっちだ」
「ん?おまえは?」

思い切り踏みとどまって後ろを振り向くと、そこにはオペレーターらしきデジモンがいた。
その声と手招きに誘導され、とりあえず進んでいった。
その一室、カードキーで封鎖された扉の中に案内された。
そこには、オペレーター室よりも巨大なコンピューターがそこにはあった。

「これは……」
「お前が探してたメインコンピューターだよ。話はあいつらから聞いた。
 その首輪を解除してやるよ」
「……いいのか」

KASは一言を探る。どうして今頃協力的な姿勢を見せるのか。
これも、あのオペレーター室の事件の影響なのか、図りかねていた。

「別に何もする気はねぇよ、どうせマルクたんは全員相手する気みたいだしな。
 なら、そんな力を縛る首輪みたいな物は不要。逃げ出す気もさらさらないようだからな」
「本当にいいのか!?」
「いいに決まってるさ、まぁ俺達としちゃ、魔術と超技術の粋を凝らし、"作ってみた"首輪をタダで外すのは癪だけどさ。
 俺達だってKAS、お前のことはそんなに嫌っちゃいないんだ」
「恩に着るっていう!」

メインコンピューター担当のデジモンが謎の機器を首輪に取り付けると、プシュウと音がして首輪は外れた。
KASは自由になった首元を確認し、喜びの舞を踊る。

「それじゃ、いってくる!」
「ちょっと待ってくれ、一つ戯言を聞いちゃくれないか?」
「ん?言ってみろってんだどっこい!」
「……俺達はお前たちに死んで欲しくない、もちろんマルクたんもだ。
 どうにか、俺達が戦わずに済む道は無いのかねぇ……」
「……」

KASは歩みを止め、その言葉を黙って聴く。
顔を上げると、そこにいるデジモンたち全員に言う。

「……それぐらい楽勝っていう!TASでもできないのが和解なら、俺はそれをやってやる!」
「そう言ってくれると思ったぜ」
「おう!」

そしてKASはメインコンピュータールームを飛び出していった。
残ったのはメインコンピュータールームのデジモン達だけだった。

「なぁ、本当にあれでよかったのか?」

デジモンの一人が呟く。

「あれでいいんだよ。俺達の仕事はKASの相手をすることじゃない。
 このバトロワ動画の完成及び、メインコンピューターとその下にいるノヴァに危害を与えないようにすることだろ。
 なら、わざわざKASの相手をする必要も無い。目的を果たしたら消えてくれるんだからよ」
「……それで、最後の一言は本気なのか…………?」
「さぁな、成り行き任せって奴だよ」

それで、会話は止まった。
メインコンピューターの処理リソースをほぼ消費して作っているバトロワ動画はもう完成寸前だ。
その最後の盛り上げどころに、首輪は要らない。ただ黙って成り行きを記録するだけ。
メインコンピュータールームに選りすぐりのエリート達は、ただ自分の仕事を果たし続けるだけだった。



【クッパ城 メインコンピュータールーム/三日目・深夜】
【KAS@KAS動画】
[状態]:軽傷、右拳骨にヒビ、チビマリオ、知恵熱、首輪解除
[装備]:シルバースキン@真赤な誓い、洞爺湖の木刀@銀魂、レムーのリボン(バンダナ)、首輪探知機(残り電池80%)@バトルロワイヤル、M1911A1@MGS3残り弾数(6/7)
[道具]:カロリーメイト@大塚製薬、USBフラッシュメモリ@現実(8GB)
[思考・状況]
1.首輪も外したし、みんなを探す
2.あのデジモンの為にも生きて帰って、最高のKAS動画を作る
3.このクソゲーをぶち壊して主催を土下座させても、悪い奴以外全員生き返らせたりはできないってことなのか? うーん……わからん
4.レムーはきっとみんなと来てくれる!
5.閣下の分も生きる。絶対に生き残る
6.あのカード、どこ行ったんだろ?
7.笛が気になる。 あれがもう一本あればボスの所まで行けるはず……って既にここじゃねーか!
8.なんであんな所に孔明の罠があったんだ?

※ニコニコ動画に関する記憶が完全に戻りました。
※涼宮ハルヒ、永井博之が放送前に死んだと勘違いしています。

※メインコンピューター室の下にはノヴァがあります


◆   ◆   ◆



 「日吉よ」
 「ピヨ君」
 「んっ……ここは……」

 日吉は自分を呼ぶ声で目を覚ます。
 ここではないどこか、ふわふわと漂うそこがどこか分からなかった。
 アナゴに敗北して死んだのかとさえ、気が回らなかった。
 ただ、声の主は分かった。

 愛弟子のチビ助と、あのデブ助野郎だ。

 「お前はKIに頼りすぎている、お前の技を信じろ。
  世界最強の球技TENINUの極みは、ここで終わったりはしない」
 「そうだよピヨ君! 私に教えてくれたボブ術があるでしょ!」
 「お前ら……」

 日吉はその言葉を噛み締める。
 そして唐突に理解した。この二人が何を言いたいのかと。

 「今分かったぜ、新しい無我の扉がよ……」

 「それでいい、こんなところで負けてはならん、日吉よ」
 「ピヨ君、お別れを言えなくてごめんね、私はもう大丈夫!
  精一杯、頑張ってきて!」

 そして、夢か死か、その泡沫は日吉の視界から消え去った。

◆   ◆   ◆




「もう一度いいます、ピエモン様。マルク様と仲直りしてもう一度頑張りましょうってヴぁ」
「アイス……デビモン……」

ピエモンは迷っていた。何故ここまでアイスデビモンは自分に対して関心を示すのか。
アイスデビモンは自分を始末しに来た裏切り者ではないのか。
それとも、マルクに逆らえなくて嫌々付き合っているだけなのか。

「アイスデビモンよ、お前は私とマルクのことをどう思っているのだ? 正直に話してほしい」
「はい!マルク様もピエモン様もコイヅカさんもみんな大事な上司ですってヴぁぁああああああ!!!!」

そう来るか、結局こいつはマルクの次にピエモン。
ピエモンが一番ではないのだ。あくまでマルクが一番と言い張っているようにも見える。
しかし、本当にそうなのか?
こいつだけは、自分のことを一番良く分かってくれるのではないか。
それに今更裏切ってどうする、マルクの真意がつかめない今ノコノコと舞い戻るとする。
当然それぐらいマルクは知っている。ノヴァ引渡しの契約を反故にした上、対主催の相手をさせられる可能性もある。
それでも裏切り者に対しての扱いは寛大そのものともいえる。だが、それで世界征服の野望はうまく行かないだろう。
アドバンテージを持っているのは常にマルク、今裏切るということは再びマルクの手中にわざわざはまり込むというようなもの。
しかし、裏切らなければ死が待っている。マルクは始末したいが、死ぬわけには行かない。
答えは出ない。

嘔吐物を全て吐き出し、ようやく一息ついたつかさだった。
しかし、立ち上がる気力は無かった。あんな化物に勝てっこない。
逃げ出したい、でも逃げたくない。逃げられない。
震える足と、みんなを見捨てたくないという思いとの天秤が、結局その場に留まることを選択させている。
何も出来ない自分が不甲斐なかった。戦う価値も無いと呼ばれた自分の姿が嫌だった。
でも、何も出来ない。


誰も動かない、一言も発さない。
その局面で最初に動いたのは――

「ことのはさん!」
「イアイギリ」

倒れたはずのことのはが、気合の鉢巻を巻いてアナゴに立ち向かう。
だが、その程度屁でもないとばかりにアナゴはジェノサイドカッターで応戦する。
ことのはは吹き飛ばされ、滑走路に叩きつけられる。
しかし、それでもまだ諦めてはいなかった。

「ことのはさん!駄目、逃げて!」
「ツカサ、バイバイ」



ことのははつかさを最後に一目だけ見た。
自分はもう助からない、気力だけで立っていると。
そしてその力の源がオクタンから託された最後の贈り物、気合の鉢巻のお陰であるということに。
ことのはがこれからやることを無事成功させた場合、もう愛しのmと再開できないと分かっても、逃げるわけには行かなかった。
結果的に妹、やよいを見殺しにしてしまった自分に罪滅しができるとしたら、それは今しかない。
私の命を賭けて、こいつを倒す。
運命を打開する少数派の一人として、私は絶対にこんな奴には負けたくないッ!

「の ろ い」


体力はもう無い、だからリスクも無い。
死ぬのは最初から分かっている。だから気合が保つ今のうちに……。
ことのはは、自分の体に勢いよく五寸釘を突き刺した。

「シンジャエ」

最後に呪いの言葉を呟いて、ことのはは倒れた。

「ごと……のは……ざん…………」
「ふん、自分から倒れるとは滑稽な、って……ぬあああああああああ」

アナゴが苦しみだした。
それも無理も無い、のろいは半永久的に体力1/4を削り続けるわざ。
アナゴの体力が大きければ大きいほど、のろいの効果は大きいッ!

つかさはもう立ち止まらなかった、ここで自分が立たなければ誰が立つ。
自分しかいない、自分だけでも、ここでみんなの代わりにアナゴを倒す。
つかさはIPODをセットし、SIG P210を構えようとする。
そこへ、ピエモンが一言を発する。

「つかさ! 赤とんぼだ!赤とんぼをその笛で吹け!」
「えっ、ええっ!?」

何を言っているのかよく分からないが、とりあえず笛を吹く。



ゆうや~けこやけ~の、あかと~んぼ~♪




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