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ナイトメア ◆qwglOGQwIk




「次はいよいよ、あのトップアイドルにして歌姫の如月千早さんの登場だー!」

まるで夢を見ているみたいだった。
舞台裏で慣れない大舞台に珍しく緊張している私、こうなることをずっとずっと夢見てきたと言うのに。

そう、私は長い夢を見ていたのかもしれない。長いといってもたいした長さではないが、とても変な夢だった。
むしろ、こうして私がとても大きな舞台で歌手としても、アイドルとしても活躍していることの方がよっぽど夢のように感じる。

「おやおや、千早にしては珍しく緊張しているな、何か変なものでも食べたか?」
「……ちょっと違いますね」
「んー? 一体どうしたんだい」
「あの、プロデューサー聞いてくれませんか?
 とても変な話なんですけど、今こうしているのが夢みたいで、現実感が無いんです」
「ははは、無理もないね。と言いたい所だけど、千早はよく頑張ったよ。
 今この舞台は君が勝ち取った成果だ、誇ってもいい」
「そうじゃないんです、プロデューサー。
 私、とても変だけどリアルな夢を見ていたんです。
 真美が殺されて、私が殺し合いに巻き込まれる夢なんです」
「たしかに、それは変な夢だね。でも安心していい。そんな酷いことはさせない、僕が守る。
 765プロのトップアイドルを守れないなんて、プロデューサーの恥だからね」
「……ありがとうございます、プロデューサー」
「さ、千早。そろそろ出番だよ」

そういって私は顔をぱんと叩いて気合を入れなおし、すぅ…はぁ……と一呼吸する。
月並みだが手のひらに人の字を書き、飲み込む。
顔を上げ、椅子から立ち上がる。そして舞台を見つめ、最高の自分をイメージする。


嘘だと思いたかった。


「それでは、如月千早さんの死刑執行を執り行いたいとおもいまーす! なんと絞首刑だよ!」

ワーワーと観客達が騒いでいる。ただ騒いでいるのではない。
歓声なのだ。明らかに罵倒の声ではない。

まるで、私の死こそが今回のショーのメインイベントだったのことく。

「プ、プロデューサー!これは……」

そこには、あの悪魔のような顔をした少年が居た。プロデューサーの格好をして。

「何びくついてるんだ如月千早。さあさっさと行ってこいよ……」
「嘘だ……。私を守るって言ったのに、それは嘘だったんですか!」
「そうだ、死ね。勇気がないなら今この場で俺が殺してやるよ」

夢だと思いたかった。夢の中にずっと浸っていたかった。
でも顔を叩いても痛くなかった。最初からおかしいって思ってた。デモシンジタクナカッタ。

イマノワタシハ、コロシアイノナカニイル。





「いやああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」





「けほっ……けほっ……」
「ああ? もうオネンネとは張り合いの無いロボットだな。たったの一発でおしまいかよ」

私は地面に膝を突いていた。ロールバスターの標準を向けようと必死に努力する。
でも標準はガタガタとぶれて、狙いをつけるどころか体を支えようとするのでさえ精一杯だった。
そんな私を見下す少年と小動物。少年は小動物に指示を下す価値さえ無いと判断したのだろうか、私に向かって歩み寄ってくる。

「つまんねーよ。もっといい声で喘いでくれよ」
「がっ…!」

思い切り蹴られた、そして下腹部に衝撃が走る。強制的に息を排出させられる。
私の体はそのまま倒れこもうとするが、少年はそれを許さないかのごとく、私の髪を鷲づかみにする。
そして蹴る。蹴る、殴る。

「…いあっ! ……んあっ!」
「そうそう、そういう声が聞きたかったんだよおおおおおお」

少年は嘲いながら、私の腹を、足を、胸を、腕を蹴る。
私の顔を、殴る、叩く、引っ張る。
私の呼吸はまったく収まる気配はなく、ただ声にならない喘ぎだけが漏れ続けていた。
そうやって、私の体は少年の慰め物にされていた。



「…………ぴっぴっぴ~♪」
「ん、なんだこ…の…がああああああ!!!!」

急に不思議な歌が聞こえてきたと思ったら、目の前の少年が苦しみだしたではないか。
私はこのスキに逃げ出そうと思ったが、体はそれを許してくれなかった。
私の体は草むらに倒れこみ、そのまま動かなくなった。
やがて私の体をまどろみが包み、目の前が真っ暗になっていった。そんな中、私はふと思った。
夢なら、どうか覚めて下さいと。



「ぐあああああああ! 畜生が!」

せっかくいい気分だったというのに、オレの体を急速に眠気が包み込む。
見れば目の前の女も、ヲタチも暢気に眠りこけている。
このままこいつらと同じように眠気に流されたらオレはどうなる?
そう、死だ。顔すら知らない誰かに惨めに殺される。そんなのは許さない。
なんでもいい、もうなりふり構わず眠気を収めてやる。死んでたまるか。

「おりゃああああああああ!」

そう言って俺は自分自身の左手をしっちゃかめっちゃかに引っ掻き回す。
全力を込めて、痛みが眠気さえ飛ばすように。

「…おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃあ!」

そうして何十回か自分の腕を引き裂いた所で、ようやく痛みが眠気を上回った。
左手の肉は抉れ、何箇所からか血が出ている。

「糞ッ! 梃子摺らせやがってよ……」

オレは目の前の女を再び蹴りだした。自身の体を引き裂いたときよりも強く強く蹴てやった。
しかし、目の前の女はピクリとも動かず、それどころか笑ってさえいる。マゾか?
そんな表情を見ているうち、痛めつけて殺すのも馬鹿らしくなってきた。

「つまんねーなぁ、そうだ……」

起きないのなら、強制的に起こせばいいじゃないか。
オレは目の前の女に乗りかかると、首に向かって手をかける。

「さぁ、そろそろ起きてくれよ眠り姫。起きるまで生かしてやるから感謝しな……」



「あふッ……ッ!? 」
「やっと起きたか? 眠り姫さんよお!
 じゃあ、こっからはもっとハードにいかせて貰うぜ」

ぎしぎしと首が絞まる。息が出来ない。
目の前にはあの少年が居た。それも嘲らっていた。あの悪夢と全く同じ表情で。
苦しくてしょうがない。もう本当に喘ぎ声すら出ないほど苦しい。
嫌だ、嫌だ嫌だ。イヤダ、イヤダイヤダ。

「……ッ!……ッ!」
「そうそう、その表情が見たかったんだよぉ!」

私の口から唾液が漏れる。涙がこぼれる。体中から出るそれが止まらない。
少年の体格は私と比べれば決して大きいほうではないが、ガッチリと馬乗りに体重をかけられているために上手く動くことが出来ない。
首の手をどかしたくても、不自由なロールバスターは届かないし、それ以前に体が歪むほど殴られた私の両腕は地から上がりさえしない。
もうまともに頭さえ動かない。ここからどうすればいいのか全く分からない。
クルシイ、タスケテ、タスケテ。

どれだけ助けを求めたくても、声も出なければ体も動かない。
体を意味もなく動かす。そのたびに嘲う。目の前のあいつが嘲う。
笑い声しか聞こえなくなって、目の前の憎らしい表情さえもう認識できなくなった頃、私はついに現実逃避を始めていた。

夢なら、覚めなくて良かったのに。
ずっとずっと、幸せな夢の中にいたかった。
わたしが夢を叶える権利なんて、ナカッタンデショウカ?



教えてください。プロデューサー。

さよなら、みんな。



「あははははははは、死んだ死んだ死にやがった!
 全身から液を垂れ流してやがるぜ、汚ったねえ! 」

オレは笑っていた。何故か知らないが楽しくてしょうがなかった。
人目さえ気にすることなく、月夜に向かって笑い続けていた。
それからしばらくしてやや息苦しくなってきたため、大きく深呼吸をする。
高揚した気分が落ち着くに従って、再び頭に鈍痛が走る。
また、眠気が襲ってきやがった。あの歌はもう止まったと言うのに。
腕を引っ掻いた所でもう痛みで凌駕することはできまい。
そうでなくても眠気は集中力を削ぐ、ならば少しでも眠ったほうがいい。
足元のヲタチを見る。見れば足元でご主人様を放り出して暢気に眠りこけている。
それがムカついて、しょうがなかった。だから蹴った。

「おらぁ! サボってないでそろそろ置きやがれ糞野郎!」

そういってヲタチをひたすら蹴る。
やがて蹴るのも疲れてきたので尻尾をつかんでブンブン振り回し地面に勢いよく叩きつける。
首を絞めてみようかと思ったが、こいつの首をどう絞めればいいのか分からず、自衛の手段を失うのも癪なのでやめておいた。

「どうすりゃいいか、そうだなぁ……」

あのロボット女は人間だった。俺が直々に殴って確かめたんだから間違いない。
涙や血を流し、温かで柔らかな肌を持つロボットなんて聞いたことが無い。ようするに見た目に騙されたというだけだ。

「もしかして、これは取れたりして…………、ビンゴ」

涙の筋が通るゴーグルを取り外し、腕に装着されている装備品を取り外す。
女のディパックから回収した説明書によると、ロールバスターという武器に暗視ゴーグルらしい。
どちらもかなり強力な武器だ。助けてくれてありがとよ、ねえちゃん。

「さて、ご主人様を怒らせるポケモンにはおしおきをしなくちゃなぁ……」

ロールバスターを、ヲタチ目掛けて放つ。
ヲタチが衝撃で大きく吹き飛んだ所で、ようやく目を覚ましたのかぴくぴくと動く。

「ようやく起きたか、ヲタチよぉ」

ヲタチがよろよろとこちらに歩いてくる。少しやりすぎたか?と反省する。
そして俺はすっかり血まみれの左腕を水で洗い流す。鋭い痛みが俺の体を走る。
目の前の女から上着を剥いだ後、それを左腕にぐるぐると巻きつけて応急処置とした。

「俺様は少し寝る、周りを見張ってろ。近づく奴らは皆殺しにしろ。
 放送が鳴ったら俺を起こせよ。必ず起こせよ、必ずだぞっ…………」

やることはやり、言うだけ言い終えると俺はまどろみに逆らわず目を閉じた…………。








結論から言えば、僕は何も出来なかった。
あのチート入ってるミニスカートから逃亡した僕が次に発見した人影。
それは、目の前でかわいい女の子を虐待している少年だった。
そのあまりに残虐な暴行には、僕の良心回路がまるごとひっくり返りそうなぐらい煮立っていた。
でも、でもそれ以上に。

僕は、怖くてビビってしまったんだ。
リーフシールドがあれば楽にあの子を助けられたのかもしれない。
自爆覚悟でゆびを振れば目の前のあいつを倒せたのかもしれない。
でも、僕は失敗して、あんな風に苛め殺されるのが嫌だと思ってしまった。そしたら足が動かなくなった。
ご主人様、僕は目の前の女の子一人助けられなかったビビリ野郎ですよ。笑ってくださいよホント。
それだけでなく、あいつは目の前のポケモンさえ痛めつけたではないか。
ぞっとする、足がすくむ。こんな所に居たら見つかって苛め殺されてしまう。
でも僕の足は、すくんで動くことをゆるさなかった。ただ汗をダラダラ流して場が収まるのを見ていることしかできなかったのだ。
僕なら軽く死んでるかもしれない拷問が終わり、ようやく目の前のオタチが目を覚ます。
それからあいつは突然草原に大の字で寝転がってしまった。
これはチャンスなのか?
いくらドSでも睡眠中は無防備。人間なんだから僕のわざやリーフシールドで殺せないってことは無いだろう。
あんな社会のゴミ、死んだほうがいいんじゃないか?
そうして僕は、卑怯にも意を決して目の前のあいつに近寄るが、あのオタチが威嚇をしてくる。

「……ッチィ! ……ッチィ!」

その声を聞いて、力量の違いを認識したビビリの僕は戦わずに逃げてしまいましたとさ。
なあご主人、僕を殴ってくれよ。叱ってくれよ。助けてくれよ。


【D-4 草原/一日目・黎明】
【ピッピ@ポケットモンスター(ピッピのゆびをふるのみで殿堂入りを目指す】
[状態]:健康、自己嫌悪と恐怖
[装備]:リーフシールド@ロックマン2(技マシン的な使い方でポケモンは使える)
[道具]:支給品一式、ほんやくコンニャク@ドラえもん、デジヴァイス@デジモンアドベンチャー
[思考・状況]
1.逃げる
2.頼りになるトレーナーを探す
3.主人と仲間達を探してみる
4.あの怪しいポケモンとトレーナーを倒し脱出
※首輪は頭の巻き髪についてます

【サトシ@ポケットモンスター】
[状態]:闇サトシ、睡眠
[装備]:千年リング@遊☆戯☆王デュエルモンスターズ、暗視ゴーグル@現実、ロールバスター@ロックマンシリーズ
[道具]:ヲタチ(残りHP50%)@ポケットモンスター、支給品一式*2(水一本消費)、アイテム2号のチップ@ロックマン2、不明支給品
[思考・状況]
1.睡眠中
2.手当たり次第にぶち殺してやるぜ



【如月千早@THE IDOLM@STER 死亡】
【残り 64人】



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