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削除下克上 ◆CUG3z3uZ1o




突然集められた舞台での殺し合い。
それは正常な人間が聞いたら頭が可笑しいと思われてしまうだろう。
どこの作り話だと失笑されてしまうかもしれない。
だが、これは勿論作り話でも妄想でもなく、現実に起こっている話だ。
俺も何が起こっているか分からないが、自分が狂っているわけではない事くらいわかる。
気がついた時には既にこんな状況になっていた。
見も知らぬ少年少女が無残に殺された事に憤る暇も無くワープは始まっていて、あの悪魔に向かって行く事も叶わなかった。
なぜ彼らが殺されなければならなかったのか。
なぜ俺はあの時彼らを助ける事ができなかったのか。
確かにあの時俺が立ち向かって行った所で、死体が一つ増えただけかもしれない。
だが、何も、動くことすらもままならなかった俺自身が許せなかった。
俺はああいう奴を削除するために存在するというのに、削除されるべきでない彼らが消されてしまった。
消すべきモノを消せなかった癖に、何が削除番長だ。
そんな称号、何の役にも立たなかった。
俺は自分の存在意義を否定された気がして、動く気力すら無くしていた。


気に食わない。
俺が何故ここにいる。
奴らと俺の立場は逆のはずだ。
生物どもが無様に殺しあうのを見て笑っているのは俺であるべきだ。
なのに何故俺が無様にこんな場所に放り出されなければならない。
何故あんな生物どもに殺し合いを強要されなければならない。
なにより何故この場にのび太がいない!
気に食わない、何もかもが気に食わない。
殺し合い? いいだろう。
貴様らが望むなら、今は踊らされてやろうじゃないか。
そして参加者全てを殺しつくしてやろう。
だが、その次は俺を飼いならしたつもりでいる貴様らだ。
せいぜい今のうちに笑っているがいい、ハハハハ!



殺し合いに乗る事を決意したら、次にやるべきは参加者を探す事だ。
幸い支給品はマイクと釘撃ち機だった。
このマイクを使えば多くの参加者をおびき寄せる事ができるだろう。
そして集まってきた参加者を釘撃ち機で射殺すればいい。
そうと決まればあとはマイクを使うだけ。
スイッチを入れて大きな声で宣戦布告だ。

「俺はこの殺し合いに乗った! 止められる奴は止めてみるんだな、ハハハハハ!」

これでいい。
殺し合いを止めたいと願うお人よしは向かってくるだろうし、乗った奴は来ようが来なかろうがどっちでもいい。
どうせのび太達がいない以上、俺を倒せる奴なんかいないんだからな。
あとは木陰に隠れて他の奴らが来るのを待つだけだ。

どうやら早速おびき寄せられたカモが来たようだ。
しかも中学生程度のガキじゃないか。
俺を探すように辺りを見回しながら走ってきている。
馬鹿め、俺の居場所に気付く事も出来ないような実力で、くだらない正義感なんか出すから死ぬ事になるんだ。
後悔する暇さえ与えずに殺してやる、死ねっ!

カカカカッという、釘を発射する軽い連続音が辺りに響く。
今更俺の存在に気付いたようだが遅い。
お前程度の実力じゃ避ける事もできず、五寸釘に刺されるしかできない。

「くっ……返せない弾じゃないんだよぉっ!」
「なにっ、ヒラリマントだと!?」
ヒラリマントにより突然跳ね返ってきた五寸釘が目に突き刺さる。
くそっ、こんなものまで支給されていたのか!
いや、四次元ポケットがなくなっていた事から、秘密道具が支給される可能性も視野にはいれていた。
だからこいつがヒラリマントを持っていたとしても、驚くべき事ではない。
そんな事より何よりも驚くべき事は、あいつの反射神経だ。


ただのガキが釘撃ち機の発射音に反応して打ち返してくるなんて。
こいつホントにただの中学生なのか?
いや、今はそんな事考えてる場合じゃない。
マントではね返せるのは一部だけ。
点でなく、面で釘をばら撒けばいいだけの話だ。

カカカカカカカカカカカカッ、と前方いっぱいに釘をばらまく。
そして何故か全部が跳ね返ってくる。
胴体に釘が当たるが問題はない。
目や喉の奥などの内部にさえ当たらなければ。
だが何故全部打ち返された。
そこまで考えて、いつの間に装着したのかガキの手についたドリルで殴り飛ばされる。
そして衝撃で落としてしまった釘撃ち機を拾おうとして、一回とり損ねた時に漸く気付いた。
片目になって、距離感が狂っていたんだ。
この俺がこんなガキに地に這い蹲らされるとは……っ
でもまだ負けではない。
殴られた具合からすると、俺を壊せるほどの力を持っているわけではない。
なら今は退けばいい、退く事は負けではない。
壊されなければ、最終的に生き残ればいいんだ。
そう、生き残ってのび太達に復讐するまで、俺は死ねない!
直ぐ背後に迫っていたガキを立ち上がりざまタックルをして、そのまま逃げる。
一度逃げられればこの湿原の中、簡単に見つかりはしないだろう。
だがこの屈辱は忘れん、必ず復讐してや―――――


青ダヌキが逃げていった先で大爆発が起こる。
俺の支給品だったC4プラスチック爆弾の爆発だ。
最後に油断をしたが、タヌキが倒れた時に背中に爆弾を仕掛けておいたので問題はない。
これでくだらない殺し合いに乗った奴を一人始末する事ができたんだ。
しかしこのマント、半信半疑だったが、どうやら本当に物をはね返す事ができるらしい。
テニスプレイヤーである俺にとっては運のいい支給品のようだ。

とにかく今はここを離れよう、爆発音が響いたからな。
誰かに見つかって誤解されるわけにはいかない。
俺の目標は高みで見物してる悪魔とピエロ野郎に辿りついて、ぶっ潰してやる事なんだからな。


『ぷぅぅるああああああああああああああ……キーーーーーーーンッッッッッッッッ!!!!!!!』
絶望に打ちひしがれていた俺の耳に、遠くから煩い音が聞こえてきた。
何かの咆哮、どうやら好戦的な人物のようだ。
その直後に反対の方向からも同じような音が聞こえてくる。
『俺はこの殺し合いに乗った! 止められる奴は止めてみるんだな、ハハハハハ!』
今度は殺し合いに乗っただろう奴の宣戦布告だ。

絶望の中、ぼんやりと考えていた事がある。
もしかしたら、この場にいるのは全て削除されるべきモノばかりなのではないかと。
最初のホールには明らかに悪人のような目つきをした男や異形のモノもいた。
それに今しがた聞こえてきた好戦的な咆哮に、殺し合いに乗ったと言う宣言。
俺は、そういう奴らを削除させるために呼ばれたのではないかと。
なら、こんな所でぼんやりとしている場合ではない。
自分の仕事を、削除をしなくてはいけない。
そうとも、俺の名は削除番長。
削除が仕事、削除が存在意義なのだから……



【C-2 湿原/一日目・深夜】
【削除番長@陰陽ファンタジーⅦ】
[状態]:狂気
[装備]:なし
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
1:全参加者の削除

【C-1 湿原/一日目・深夜】
【日吉若@ミュージカル・テニスの王子様】
[状態]:健康
[装備]:ドリル@ミスタードリラー
[道具]:支給品一式 、C4プラスチック爆弾@MGS、ヒラリマント@ドラえもん
[思考・状況]
1:手段を問わず、主催に下克上する

【ドラえもん@ドラえもんのび太のバイオハザード 死亡確認】
【残り 65人】

※マイク@カービィDXと釘撃ち機@魔理沙は大変なryは爆発に巻き込まれ壊れました。
※ドラえもんの支給品の残り一つは、もしかしたら壊れてないかもしれません。



sm14:オタクとアイドルの奇妙な遭遇 空気男が倒せない 時系列順 sm18:クレフェアリーの憂鬱
sm16:チハヤム、大地に……立てない 投下順 sm18:クレフェアリーの憂鬱
  ドラえもん 死亡
  日吉若 sm53:ロシアガールでJOJOまで
  削除番長 sm53:ロシアガールでJOJOまで



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