宇宙から接近する物体について

藩国民の皆様にお知らせです。
既に多くの方々がご存知のように
現在、私たちの住む惑星テラに星系外から接近する
巨大な群体の存在が報告されています。

このことにつき、摂政の比野青狸より
皆様に向けての声明を以下に述べさせていただきますので、ご清聴願います。

比野青狸:
「キノウツン藩国民の皆様、摂政の比野青狸です。
皆様も既にご存知の通り……と申しますか、
夜空を見上げればその異様さはもう誰の目にも明らかでしょう。
瞬く星々は黒く塗り潰され、大穴が開いたかのような有様です。

NW各国の調査の結果、
これらは現在テラ領域に接近している
超巨大な生物集団によって引き起こされていることが判明しております。
便宜上、この集団を今後は"宇宙怪獣”と呼称させていただきます。
わかりやすい。

さて、この宇宙怪獣は現在もなお移動を続け、
10010102頃にはテラに達すると予測されています。およそ1年後です。
何のために星を飲み込みながら移動し、テラへ向かっているのか。
そもそも知能等は存在するのか。
それらについては現在も各国を代表する頭脳達が全力を挙げて調べ上げています。


しかし、今お話をお聞きの皆様が最も知りたいことは、そんなことではないでしょう。
"この未曾有の危機を、乗り越えられるのか?""テラは、私たちは、この先生き残れるのか?"
それこそが、最大の焦点のはずです。

NWの各国では、既に不安に駆られた人々が
少しでも安全な場所を求めて避難をしようとした結果、
交通の渋滞等による混乱が発生しています。
そうした動きは今後より激しくなるかもしれません。

そこで皆様にお願いです。
どうか軽はずみな行動を避け、
どうしようか迷うときは周囲の人々とよく話し合ってください。
1人ではどうして良いか分からないとき。
不安でたまらないとき。
そんな時に心を支えてくれるのは、
あなたのすぐ傍にいる家族であり、友達であり、
あるいはたまたま隣に居合わせた人だったりします。

誰に相談していいかもわからず、
傍に誰もいない、あるいは声をかけ辛い。
そんな時は決して諦めず一呼吸。心を落ち着けます。
そして、まずはキノウツン政庁に来てください。
そこには私を含め、あなたの声を聞く誰かが必ずいます。
互いによく話し合い、どうすれば良いかを諦めずに考え続ければ、
道はきっと、少しでも良い方向に開けるはずです。


そしてそれは、私たちキノウツン藩国民に限ったことではありません。
現在NWの全ての国々の人々が
此度の危機を乗り越えるべく、日夜話し合い、対策協議を続けています。
そこには最早犬・猫の垣根はありません。
このテラに、NWに生きる者として、
手と手、あるいは前足と前足を取りあって互いの未来を掴もうとしています。

事態は決して予断を許さない状況です。
しかし私たちNWの民は、まだ生きています。
生きている限り、隣にいる誰かと助け合える限り、私たちは諦めません。

藩国民の皆様におかれましても、
もしも何か迫る宇宙怪獣についてご存知のことがあれば、
どんな些細なことでも構いません。
藩国政庁までご連絡をいただきますよう、心よりお願いいたします。
そしてなるべくなら、普段通りの暮らしを続けてください。
私たちの守るべき日常は、宇宙怪獣の到来とともに終わり、ではありません。
私たちの愛した国をもう一度、
誰もが笑顔になれる日が訪れるまで、いえ、その後もずっと、
私たちの心は、楽しいことも辛いことも合わせて
子々孫々へ脈々と受け継いでいかなければなりません。
NWに生きる人々がNWを守るのであれば、
キノウツンに生きる我々は、他でもない、私たちの未来を。


今後も何か情勢に変化があれば
ここ今北にて随時情報を更新してまいりますので、
ご理解とご協力の程、よろしくお願い申し上げます。」


以上で声明を終えさせていただきます。
ご清聴いただき、ありがとうございました。



(草稿:摂政・比野青狸)
(認可:摂政・浅田、摂政・比野青狸)