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「ねぇ、キャプテン。信じてってば。本当なんだって」
「はいはい。昨日の夜に言ってたことね。ああいう冗談は笑えないぞ」

 どんなに私が必死になって訴えかけても、キャプテンはちっとも信じてもくれない。
昨日の夜、私が「岡井千聖が本当に男の子だったら」と話した後の反応も冷たいものだった。

「あのね、それが言いたいから電話してきたっていうわけ? 馬鹿馬鹿しい。ちぃも冗談はほどほどにしてよね」
「冗談じゃないんだって。あと、ダジャレでもないからね」
「女の子しかオーディションは受けられなかったの。それなら当然男の子が℃-uteに今いるわけないでしょ」
「そんなのちぃでもわかります。だから、千聖は女装してあそこにいたんだって」
「もういい加減にして。そういう話なら明日ね。それじゃ」
「ちょ、ちょっと~ま・・・」

 キャプテンは完全に冗談だと思っているようで、最後には私が言いかけていたのに切られてしまった。
携帯からツーツーと音が空しく響いてくるのが、きっかけとなったことは間違いない。
あとで真実が明らかになって、ちぃごめんねって謝ってきても許してやらないからね。

 闘いその二、人から信用をしてもらえるようになること。
私にはお調子者のイメージが張り付いているせいもあり、なかなか人から信用がしてもらえないことが多い。
長くつきあえばつきあうほど、肝心な場面で信用してもらえずに困る。
人から信用してもらう、たったそれだけのことなのに難しい。
自分でも信用してもらいたくて、ダジャレを書きためたダジャレノートを封印する努力もした。
なのに、”千奈美がまた冗談いっている”としか思ってくれなくて、すごく悔しい思いもある。
とくに今回のお話はハロプロがひっくり返るくらいのビッグニュースだっていうのに。
私はこうなったら、千聖が男の子であることを何があってもキャプテンに信じさせてやりたくなってきた。
いや、自分の目で確かめて信じさせてやるんだ。

「キャプテン、こうなったらさ~千聖を素っ裸にして男の子かどうかみてやろうよ」
「まだその話してたの。千聖は女の子です。はい、おしまい。今度そんなこと言ったら相手しないからね」
「キャプテ~ン。本当なんだって~キャプテ~ン」

 昨日よりも明らかに冷たい態度で、怒るを通りこして呆れてしまったみたいだ。
それは私だって実際に千聖が男の子であるかどうかは知らないけど、舞美が冗談を言うタイプの子でないことは知っている。
だからこそ、はじめは信じられなかった私も信じることができたんだ。
なら、千聖のことを舞美にキャプテンに説明してもらえるかと言ったら、それは難しいな。
今はゲキハロの練習で忙しいみたいだし、あの日だってたまたま休日が重なっただけなんだ。
どうしたら、私の話を信じてもらえるんだろうな。
諦めるのはMADAYADE。

「キャプテン、何をそんなに騒いでたの?」

 私とキャプテンの会話をどこから聞きつけたか、みやが現れた。
みやはキャプテンの肩を抱きよせ、恋人にみせるように優しく笑っている。
キャプテンもそんなみやの笑顔をみて、さっきまでの呆れ顔から一転してにっこりとほほ笑んだ。

「みや、あのね、千奈美が千聖が男の子だよって冗談言うから怒ってたの。ね、千奈美」
「冗談じゃなくて本当だって言ってるじゃん。本当なんだって」
「まぁまぁ。ちぃが冗談言うのは昔からじゃん。ふふっ、面白い」

 うわぁ~みやまで私を馬鹿にしてる。
ここまで来たら、完全に引くに引けなくなってきてしまった私は、本人に接触して確かめることにした。
千聖に近づき、男の子である決定的な証拠を掴んでやろうと決意した私の闘いは始まったばかりだ。
闘いその二、つづく・・・


「っていうわけなんだよね、えりかちゃん」
「へぇ~千奈美がそんなこと言うなんて思わなかった。面白い冗談だね」
「でしょ~ちぃと会ったら、今度注意してあげてね」
「はいはい。了解っす。それじゃあまた電話ちょうだい。では」

 えりかは深呼吸し、先ほど聞いた話を頭の中で何度も繰り返してみた。
『ちぃがね、千聖が実は男の子だってしつこいんだよね』。
千奈美もとうとう千聖が男の子だと知った、これは使えるのではないか。
えりかは再び悪戯心に火がつくのを感じ、高まる興奮を抑えられずにいた。

「千聖君、エッチなお姉さんたちは好きですか? ふふっ」

 えりか、再び。
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