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 舞美とおしゃべりをしていると、突然えりかちゃんから電話があった。
発信先にえりかちゃんの名前が出たとき、普段電話がかかってくる相手ではなかったので驚いた。
何でも私に聞きたいことがあるから、えりかちゃんたちがいるところへ来てほしいという内容の電話だった。
場所はお墓に近いお寺の裏で、すっかり暗くなった今だと一人で行くのは心細い。
お化けの類が大の苦手な私は、そんな薄気味悪い場所に一人で行けるはずがない。
舞美だって臆病なのは知っているけど、ここは頼んでついてきてもらうことにしよう。

「お待たせ。いきなりの電話だったから驚いちった。てへへ」
「今の電話は誰だったの?」
「今のはえりかちゃん。何でも話したいことがあるらしいんだ。だから、ちょっと行ってくるね」
「えりからだったんだ。ふぅ~ん。収録がそろそろ始まるから、あんまり遅くまで遊びに行ってたらダメだよ」

 舞美の顔をみていたら、やっぱりこんなお願いをするのは気が引けてきてしまった。
待ち合わせがお墓の近くだって言ってもついてきてくれるよね、私たちは親友なんだし。

「遅くならないようにするって。じゃあ、気をつけて行ってくるね」

 舞美に手を振って、お墓の方を目指すのだけど、決心がつかなくて足が一歩を踏み出せない。
足よ動け、と命令してもお墓になんて行くものか、と拒否してくる。
自分の足じゃないみたいに重くて、鉛でもつけているみたいだ。

「どうかした? 早く行った方がいいよ。えりだって待ってるんだしさ」

 気をつけて行ってくる、なんて言いながらもなかなか出かけようとしない私をみて、舞美は不思議がっている。
それもそうだろうな、収録の時間が限られているのに行こうとしないのは誰がみてもおかしいよね。
言い出しづらいことではあったけど、私は舞美にお願いしてみることにした。

「あ、あのさ~舞美にお願いあるんだよね。いいかな?」
「う、うん。何?」
「えりかちゃんに呼ばれている場所がね、お墓が近いんだよ。でね、私は怖がりじゃん。舞美がついてきてくれないかなって」

 わざわざ自分から怖い場所に飛び込むなんて、そんなの馬鹿げてる。
もう舞美がダメって言うなら、えりかちゃんとの話はまた後にしてもらう気もあった。
でも、舞美は私の期待を裏切らず、一緒についていってあげると言ってくれた。
これでえりかちゃんがしたい話が下らないものだったら最低だ、と私は思いつつ、舞美と一緒に指定された場所を目指して歩きだした。
千聖があんな目にあっているとは夢にも思っていなかった・・・

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