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「お兄ちゃん、下でクリスマスパーティーの準備出来上がったよ」

 ドアの向こうから、妹明日菜の嬉しさを抑えきれない声が聞こえてくる。
明日菜のこんな声を聞くと、もうこの時期が来たのか、とこっちまで釣られて嬉しくなるから不思議だ。
毎年、うちでは家族みんなが揃ってクリスマスケーキやチキンを囲んで、みんなでワイワイガヤガヤ騒ぐ。
これぞ、我が家のクリスマスの過ごし方だ。
去年は一番下の妹が生まれたこともあって、いつも以上に盛大に祝ったのを覚えている。
今年も今年で、去年に負けないくらいに賑やかになるのは間違いない。
そう思うと、今からワクワクしてきて、逸る気持ちを抑えきれなくなってきた。

「は~い、今行くよ。下で待ってて」
「わかった。すぐに来てよ。みんなが揃わないとパーティー始められないんだからさ」
「OK。すぐに行くから待っててよ」

 明日菜が階段を下りていく音が小さくなっていき、僕はメールを打ちかけたままの携帯を開いた。
いきなり入ってこられなくてよかったとつくづく思う。
兄が女の子宛てにメールを送っているとわかったら、明日菜のことだからお母さんに話してしまいそうで怖かった。
いくら妹であろうと、恋路を邪魔されたくはないしね。
メールの内容をまた読んでみておかしなところがなければ、このまま送ろうと思っていたところだった。
声に出して読むのは恥ずかしいけど、明日菜もいないことだし声に出して確認してみよう。

「(〃 ̄▽ ̄)o-o∠※PAN!"。・:*:・゚☆メリークリスマス・:*:・゚☆
 今日、僕は家で家族みんなが一緒になってクリスマスパーティーをするので楽しみです。(●´ω`●)ゞテレ
 〇〇〇〇はクリスマスどう過ごす予定ですか?
 〇〇〇〇もきっと家族で過ごしていることだろうと思います。
 今日という日が〇〇〇〇にとっていい日でありますように 千聖より ヽ(*’-^*)」

 伝えたいことはいっぱいあったのに、いざメールで送ろうと打ってみるとこれ以上は思いつかなかった。
国語の苦手な僕だと、こんな文章を打つだけでも時間がかかる。
これが本が好きな栞菜やなっきぃならもっといい文章が打てるんだろうな。
二人が今に限っていえば、すごく羨ましい。
でも、メールには僕の素直な気持ちを書きたかったから、結局これでいいんだ。
よし、送信っと。
メールが送信済みになったのを確認して、僕は家族の待つリビングまで駆け足で下りていった。

「上で何やってたの? すぐに来るって聞いたのに、待ったわよ」と、お母さんも待ち切れないと顔に書いてある。
「ごめんなさい」

 僕が席についたところでパーティーはいよいよ始まるのだが、ここでいつもとは違ったものを発見してしまった。
ケーキやチキンよりも真ん中に堂々と置いてある『PIZZA-LA』のピザ。

「あぁ、これね。これは愛理ちゃんがCM出てるから記念と思ってなの」
「そうなんだ。家で『PIZZA-LA』注文したって教えたら、きっと愛理も喜ぶよ。後でメールでもしておこうっと」
「愛理ちゃんの家でも今夜は『PIZZA-LA』だったりしてね」
「そうだね。自分がCM出てるんだし、食べてるかもね。あ、でも愛理のお母さんって料理上手だからそれはないかも」
「何~私は料理が下手だって言いたいの?」
「そ、そんなこと言ってないじゃん。ねぇ、明日菜」
「え、えぇ~私に言われても困るって」

 急に話を振ったものだから、明日菜は慌てて両手を振っている。
その明日菜を見てよっぽど気に入ったのか、一番下の妹が両手を振る真似をしだした。
可愛いなぁ~この子は。
ずっと僕がお兄ちゃんとして身守ってあげなくてはいけないって気にさせてくれる。

「ちしゃ、くりゅしましゅ」
「うん。クリスマス」
「うわぁ~クリスマスってしゃべったよ、お母さん。お兄ちゃんが教えたわけでもないのに」
「ふふっ、くりゅしましゅだったわよ。でも、この子の言葉を覚えるスピード速いから、千聖もうかうかしてられないよ」
「そ、そんなの平気だって。まだ一歳だよ。僕はこれでも14歳なんですからね」
「はいはい、そうだったわね。さぁ、ピザもチキンも冷めちゃうし、パーティー開始としましょうか?」
「うん」

「メリークリスマス」

 今日という日が僕ら℃-uteメンバーにとって、ファンの皆さんにとって、最高の一日でありますように。
そして、世界中の人たちにとっていい日でありますように。

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