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 舞ちゃんとはしゃいでいたちっさーが一人になった隙を見計らい、私は彼に声をかけた。
ちっさーに声をかけるまでに、りーちゃんには何をするのか計画を教えてある。
私としては、彼がどんなに無理な注文でも断りにくいだろう脅し文句を考えての誘いで完璧だ。
仮に断ったとしても、それならそれで次はどうしようか考えるまでだけど、その可能性はゼロに近い。

「何、愛理?」
「ん~とね、大したことじゃないんだけど。今度、りーちゃんと一緒に私のおうちにお泊りに来ない?」
「え、えぇ~お泊り? えぇと、何で僕も?」

 予想通り、彼は最初に驚きをみせ、困惑した顔で頭を掻いている。
去年にあった三人で私のマンションで何があったかを思い出し、彼としてはそれを避けようとしているのかもしれない。
それ以外にも、女の子二人と泊まることに照れがあるのだろう。
さっきから顔は笑っているが、照れてしまってうまく言葉になっていない。

「何でって、同級生三人で集まって遊ぼうってだけじゃない。それとも夏休みの宿題を教えてあげようか?」
「宿題は教えてほしいけどさ~でも、まずくない?」
「まずいなら誘うわけないじゃない。平気だって~君は心配しないで泊まりに来ればいいの」
「う~ん、でもなぁ~今回は断っておくよ」

 断ってきた彼は申し訳なさそうで、両手をあわせ拝むように「ごめん」と一言。
断られてもおかしくはない誘いなのは自分が重々承知なだけに、奥の手はもっている。
奥の手=脅し文句を、今回はなるべく使いたくはなかったのだが、こうなっては使用するのが手っ取り早い。
ちっさー、君には初めから断る権利などないのだよ。

「そう、じゃあまたにするね。これはお節介だけど、ちっさー、りーちゃんにはちゃんと謝るようにね」
「何かしたっけ?」
「君が犬で追いかけて泣かしただろ~あれ、まだ怒ってるよ」
「え、えぇ~マジぃ? でも、あれは番組なんだし、仕方ないって」
「はい、言い訳しない。泣いていたのは確かじゃん。しかもりーちゃんはまだ謝ってもらってないって言うし」
「謝ったと思ったのにな~わかった、りーちゃんにはちゃんと謝っておくよ」

 ばつが悪そうそうな顔をして、再び頭を掻き始めるちっさーは叱られた仔犬のようだ。
こういう姿に私はちっさーが可愛いな、と思うのだけれど、そう言うと皆にSだねと言われるのでやめておこう。
自分ではそんなに意地悪なつもりはないのに、りーちゃんや学校の友達からはそう言われる。
少し世間の価値観と違うのかもしれないな、と寂しく思う。

「あっ、ちゃんと謝る機会にお泊り会は丁度いいじゃん。賛成~♪ では、そういうことで決定」
「ちょっと待ってよぉ。僕はまだいいとは言ってないじゃん。今すぐ謝ってくるよ」
「今からよりはお泊り会の方がいいと思うな。だって、時間はたっぷりあるんだから、いくらでも謝れるよ」
「うぅ~ん、わかった。行くよ」

 第一段階完了。 
しかし、ここで気を抜くのはまだ早い。
問題は彼が男の子である為、どこで寝るのか、ということだ。
さすがにそれには鈍感な彼でも気づいたようで、早速質問がきた。

「お泊りって夜はどこで寝るの? だって、僕は男の子だしまずいんじゃないかな」
「一緒の部屋でいいでしょ。うちのお母さんは”千聖ちゃん”だと思ってるんだし、一人だけ部屋が別だとおかしいじゃん」

 そうなのだ、私の親はまず彼が男の子なのに℃-uteの活動をしているとは知らない。
男の子だとバレた場合、私のマネージャーに近い私の母からしたら、彼はまず℃-uteにはいられない。
母が事務所にチクりを入れると、他のメンバーの親も騒ぎたてるだろうことは簡単に予測がつく。
その後は、悲惨すぎて想像したくないので控えるけれど、どうやっても彼には泊まる時、別の部屋はまずない。
泊まるなら一緒の部屋でなければならない。
彼には無垢でありながら、色気のあるりーちゃんの誘惑を味わって苦悩してもらいたい。
℃-ute最年少の舞ちゃんもあの歳にしてはやたらとつんく♂さんから『一番色気がある』といわれているが、
りーちゃんの色気は同じ女の私も感じるほどなのだ。
それを手を伸ばせば届く距離で、じっくりと感じてほしい。

「お母さんはそれでいいって言うの?」
「いいって言うよ。平気だって。ちっさーは紳士だから、私やりーちゃんに手を出したりはしないでしょ」
「う、うん。それはもちろんだよ。僕は二人にエッチなことはしないよ」

 ちょっと焦ってる、顔から汗かいてるもん。
あは、ちっさーったら知らない間にエッチな想像力だけは逞しくなってるみたい。
この前よりもからかったら面白くなりそう。
えりかちゃんやみやと未遂事件はあったわけだし、少しずつエッチには耐性は出来ているのだろうな。
それでも、同じ歳のりーちゃんの色気から逃れられるかしら?

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