高専在学時の学科
電気情報工学科(情報工学コース)
大学への入学年度
平成20年度
編入試験について
いつ頃から編入試験の勉強をはじめましたか?
英単語は4年の11月から細々と。
本格的にやりだしたのは、4年の春休みから。
(当時は吹奏楽部に所属していて、春休み中の2〜3週間ぐらい完全に勉強をストップしていた時期もありました)
順序はだいたいこんな感じ:
- 数学(4〜5月)
- 物理(5〜6月)
- 専門(7月)
英語は、単語を中心に常に何かやってたと思います。
受験勉強ではどんな勉強をやりましたか?
数学
ほとんど徹底演習しかやってません(代数の2次形式だけ別の本で補充)。
徹底演習はまず一通りやって、間違えた問題に印を付けて、後日もう1回(問によっては2〜3回)やってました。
分からないところは、授業ノートを見たり、先生に聞いたりしてました。
受験勉強の頃に授業ノートを見ると、今までなんとなく分かっていなかったことが分かって感動しますよ(笑)
まず、『高専の数学・問題集』(2巻)の該当部分をやって、
後で授業で使った離散数学やアルゴリズムの教科書を使いました。
あと、確率・統計の先生にお願いして、過去問の帰納法・漸化式の部分を解説してくれる集中講義みたいなものもやってもらいました。
物理
『物理のエッセンス』(力学・波動と電磁気・熱・原子の計2巻)を一通りやり、
大学物理の範囲(剛体)だけ、授業ノートや教科書を復習して、『詳解物理学演習 上』をやりました。
授業の教科書とノートをひたすら復習して、仕上げにエッセンスもやりました。
電磁気は特に、授業の内容が理解できるか(つまり定期テスト問題が解けるかどうか)が非常に重要だと思います。特に阪大クラスになると。
以上の勉強が一通り終わってから、7月に入って
『大学1・2年生のためのすぐわかる演習物理』を仕上げにやり始めました。
英語
DUO3.0だけで十分です。他のはいらない(笑)
必要な単語と熟語が例文に全て入っているのが特徴。
つまり、「例文を覚える」のがDUOの重要なポイントです。
僕は4年の1月からDUOを初めて、次の3つでDUOを攻略していきました。
- とにかく例文を頭に叩き込む
- 普段の授業などで、わからない単語・熟語をDUOで調べて印を付ける
- 似た意味や反対の意味、似た綴りの単語をどんどん書き込む
例文については、通学中に復習用CDを何度も聞きました。
最初は早くて全然付いていけないんですが、例文を何度か書いたりするうちにだんだんと聞き取れるようになりました。
あと、CDに慣れた頃からシャドウイング(聞いた音をそのまましゃべる)もやると更に効果的です。
『NEW・山口英文法講義の実況中継』(上・下)を一通り読みました。
この本をじっくり読んで理解すれば、文法のもやもやがかなり解消されます。
『英作文のトレーニング 実践編』の前半(第一章・標準編)を繰り返しやりました。
解説が詳しくて、回答例も複数あるので使いやすいです。
あとは阪大基礎工の過去問に出ている問題を先生に添削してもらいました。
専門
授業の教科書・プリントを中心にやりました。あと、過去問も。
頻出のオーダがO(nlog(n))のソート(クイック・ヒープ・マージ)と二分探索をまず押さえて、他のものも軽くやりました。
ただし、H20年度試験ではフィボナッチ数列のプログラムが出たので、傾向が変わってるかも・・・。
あと、過去問などでアルゴリズムを読むときは、
要素数が8個ぐらいの配列や木を適当に書いて、紙の上でプログラムを実行してみることをおすすめします。
配列の添字やポインタは矢印で書くとわかりやすいです。
教科書の演習問題をひたすらやりました。
過去問のディジタル回路はミーリー型とムーア型の区別に注意。
ムーア型で書けという問題もあれば、ミーリー型でないと簡単化できなかったりします。
ただし、試験の傾向が変わってるっぽいので出ないかも。
よくわからないので、過去問以外にまともに勉強しませんでした。(笑)
アセンブラの基礎知識は2年で学んでいましたが、それだけです。
過去問を何度か解いておけば、本番では問題を読めばなんとなくわかると思うので、心配しなくても大丈夫かも。本番わからなかったら諦めよう(ぉ)
ただ、問題を解くときは、いったんやりたいことをC言語で書いてからアセンブラに直すとわかりやすいです。
ポイントは、forやwhileをいかにgoto文(ジャンプ命令)に変換できるか、だと思います。
あと、H20年度の試験からいきなり2の補数とかが範囲に入ったので要注意。
お勧めの参考書を教えて下さい.
数学
おすすめ。必ず第2版以降(確率入り)を選びましょう。
徹底演習で足りない分(2次形式など)を補うのにどうぞ。
物理
エッセンスは物理のイメージを大切にしている本で、概念を叩き込むには最適です。
力学・熱は全部マスターしましょう。
波動はとりあえず反射・干渉縞をやって、あとは併願校次第。千葉受けるなら全部やっておきましょう。
でも、波動の作図や電磁気の直流は飛ばしてもいいです(笑)
あと、解法が高校式なので、微積を使えるところは必ず微積を使ってください!!
その方が応用が利くし、覚えやすいです。
剛体の運動(モーメント計算)専用に使いました。
やる気のある人は、上下巻やれば京大でも対応できます(笑)
内容自体は比較的簡単で物足りない部分もありますが、ツボは押さえているのでおさらいには最適でした。
英語
専門
高専の教科書です。
最後の本は実際には使っていませんが、昔の過去問に出てるPascalプログラムと変数名まで瓜二つのプログラムが載ってるので、参考までに。
試験の出来はどうでしたか?
数学
|
3割(微積全くわかりません) |
物理
|
7割(熱の半分落とした) |
英語
|
7割 |
専門
|
7割(アルゴリズムでごっそり落とした) |
面接ではどんな事を聞かれましたか?
- 受験番号と名前
- 志望理由(行きたい研究室があったから、と答えた)
- 卒業研究の内容
- 既に受験した大学
- これから受ける大学
- 第一志望(もちろん阪大基礎工と答えた(笑))
- 併願校をどうやって決めるのか?(第一志望の過去問を見て考える、みたいな話をした)
- 最後に言っておきたいことがあればどうぞ(自己PRはあらかじめ考えてたので、そのまま言った)
志望動機を教えて下さい.
元々はシステム科学科に行きたい研究室があるという理由で阪大基礎工にしたんですが、
受験科目などを考えて、結局この情報科学科にしました。
当時は院試でがんばればいいやと思ってましたが、
今になってその考えが甘かったことに気づきました。(苦笑)
あと、工学部を志望しなかったのは、当時化学が無くなることを知らなくて、
化学を勉強するのが面倒だったという事情もあったりなかったり。
うちの高専からの進学実績が多くて、受験データがたくさんあったのも理由の一つです。
他にどんな大学を受験しましたか?
- 豊橋技術科学大学 知識情報工学系(合格)
- 千葉大学工学部 情報画像工学科(合格、現在は情報画像学科と画像科学科に改編)
- 神戸大学工学部 知能情報工学科(受験辞退)
高専時代について
得意科目は何でしたか?
離散、電磁気、コンパイラ(今思えば、あんまり得意じゃないかも(ぇ))
苦手科目は何でしたか?
アルゴリズム(致命的)、英語、国語、微積
あなたの今までの最高順位は何番ですか?
15人中2位(コース別なので)
あなたの今までの最低順位は何番ですか?
40人中8位ぐらい(忘れた)
何か活動(部活/学生会/ロボコンetc)はやっていましたか?
4年の春休みいっぱいまで吹奏楽をやってました。
5年になるまでまともに勉強できてませんでした(泣)
あと、バイトは4年で個別指導、5年の受験終わってから某カレー屋にいました。
編入後について
編入した時に何単位くらい高専の単位が認定されましたか?
16単位。計算機とソフトは、全員一律で16単位でした。(引用しました(ぉ))
大学編入後、ぶっちゃけ大学生活はどうですか?楽しいですか?
忙しいけど楽しい!!
大変なのは確かですが、毎日充実して過ごせているのは幸せだと思います。
あと、僕の場合はサークルをやってるので余計忙しさと楽しさが大きいです(笑)
勉強はどんなもんですか?講義について行けますか?
レベルが高い。高過ぎます。(簡単な教科もあるけど、数少ない。)
数学系は特に難しく、付いていくには復習が必須です。
特に、代数の理論(ベクトル空間以降)がいろんな場面で要求されます。
(僕はまともに復習していなかったので、テストが悲惨なことになりました(泣))
あと、実験や演習のレポートを溜めると悲惨なことになります。
- 毎週、小さいレポートが3つぐらい常に出される&ゼミの輪講準備がある
- 5月から6月にかけて、大規模なレポートの締め切りラッシュが来る
- 6月初旬あたりから中間テストが現れる
- 中間テスト突入。成績がぼろぼろになって凹むが、新しいレポートがまた登場
- 追い打ちをかけるように、サークルが忙しくなってくる(拘束時間が増える)
- 大規模レポートの超絶締め切りラッシュ(週4つとか、週3つ+テスト+ゼミ発表とか)
- 締め切りラッシュが終わった時には、期末テストまで残り1週間。範囲が5セメ全部のテストが大量に・・・
つまり、こういうこと。
- レポートを溜める
- レポートの締め切りに追われてテスト勉強ができない
- テストの成績が悪くなる
みなさん、レポートは絶対に溜めないように。
1週間前ぐらいに仕上がって普通ぐらいな気持ちで挑みましょう。
大学に入って何か驚いたことはありますか?
実習系はわりと放ったらかし。
資料は充実しているし、聞いたらだいたい教えてくれるけど、
基本的には自分が動かないと始まらない。
あと、空きコマの感覚が違う。
高専は1限から受けるのが普通だけど、大学は2限始まり5限終わりは普通。
他の学部なら1日何も無い場合もある。(阪大基礎工の編入生にとっては夢のような話だけど(泣))
大学と高専の違いは何だと思いますか?
自由度。
高専は基本的に授業を受けさせるけど、フォローは充実している。
大学は授業を受ける・受けないは自由だけど、テスト悪かったら見捨てることが多い。
何かサークルに入りましたか?
某混声合唱サークルに入っています。
個人的には、僕はサークルに入ることをおすすめします。
阪大の付き合いが編入生だけっていうのは、やっぱりもったいないです。
サークルでは他学部の人もいっぱいいるので、専門外の話を聞けたりいろんな才能を持った人に触れることができます。
あと、キャンパスの中に決まった居場所があるのも強みです。
そこに行けば誰かいるので、気分転換したいときには助かります(笑)
何よりストレス発散の機会があるというだけでも、サークルに参加する意義があるので、
ぜひ自分に合った(適度にゆるい(笑))サークルを探して下さいませ。
大学生のうちにしたいことや目標はありますか?
漠然とした話ですが、視野を広げることなら何でもやりたいです。
(本当はバイトをやりたかったですが、時間がないのでとりあえず断念(汗))
その一環として、読書量を増やしたいです。とりあえず1日10分は読むぐらいを目標に。
その前に、TOEICの点を上げなければ・・・。
ここだけの話,編入して良かったですか?
最高です。
最後に,阪大への編入を考えている高専生に何か一言お願いします.
まず、基礎工・情報科学科の編入生は、全国の大学生の中でも指折りの忙しさを誇っております。覚悟してください(笑)
受験勉強は辛いし、嫌なものです。僕もそうでした。
けれど、大学は入ってからが楽しい!! っていうのだけは知ってほしいです。
応援してます!!
最終更新:2013年08月20日 03:06