航海日誌 2009-08-29

最終更新:

annihi

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8/29 ユスティニア
 最近めっきり更新頻度が落ちているウィキですが、みんなせっせと書きましょうね、特に納品記録はつけておいてくださいね。一応あれを目安にして納品の呼びかけをしておりますので・・・。よろしくお願いします。

 と、さて、そんなことはとりあえずただの業務連絡なのですが、本題。近況報告といいますか、最近ユスティの中の人はある本を熱心に読んでいます。塩野七生著の「海の都の物語」という本です。舞台はヴェネツィア。ヴェネツィアの誕生から、ナポレオンによる終焉までを一気に書ききった大クロニクル・・・というとちょっと大げさかな、半小説、半歴史書みたいな本です。ずっと以前から存在は知っていて欲しいな欲しいな、と思ってはいたのですが、中公版の単行本は絶版になっていまして、なかなか手に入りにくい状態だったのです。しかしこの度パドさんから仕入れた情報で、どうも新潮文庫から再版したらしい、と。早速本屋に行って文庫コーナーを見ると・・・あった!ありました6巻組で2500円弱といったところ。即購入して読みふけっています。

 ゲーム内でもキャラ選択でヴェネツィアを選ぶくらい(ヴェネ選ぶって、かなりなことなんだからね!大西洋遠いし、特筆するような航路もないし・・・)イタリア大好きっ子なユスティの中の人なのです。この本読み始めたら止まるわけがありません。ドージェ、十人委員会、大運河、リアルト地区、アルセナーレ、ヴェニエル、トレヴィザン、バルバリーゴ・・・etc. こんなキーワードを聞いたら興奮が収まらないわけですよ。いかにヴェネツィアという海洋都市国家がしたたかであったか、とか、それに関連して当時の他のイタリア国家(ジェノヴァ、アマルフィ、ピサ、フィレンツェなど)はどうだったか、トルコとはどういう存在か、というようなことが、小説タッチのわかりやすい文章で語られているわけです。そりゃ、地中海世界ファンにはたまらない。というわけで皆さんにも、特に海でヴェネツィアとか選んじゃった人にはこの本お勧めできます。6巻あるので1週間は楽しめると思います。是非是非、お買い求めになってはいかがでしょうか。

 で、この本を読み終わったら同じ塩野七生の「コンスタンティノープルの陥落」「ロードス島攻防記」(戦記じゃないよ!)「レパントの海戦」の地中海三部作はいかがでしょうか。こちらも地中海っ子には大変お勧めできるラインナップです。まあ、中身に関してはタイトル見ればまったくわかるとおりの内容なので特に紹介しませんが、リラダン騎士団長、オシリーニ・・・じゃなかった騎士モロシーニとかドン・ファン皇子、あるいはジャンアンドレア・ドーリア、マホメッド・シャルーク、ウルグ・アリといった大航海プレーヤーにも比較的なじみ深い人物達がばしばし出てきますのでそれだけでも面白いと思いますよ。後は、時代が違いますが「ローマ人の物語」も大変長いですが、わかりやすくローマの歴史を語っているのでお勧め。冒険クエで出てきたようなキーワードもしばしば登場します。ポエニ戦争の爪痕、スキピオの兜、いろいろあるよね!

 で、以下はほんと余談なんですが、歴史読み物スキーな感じで大航海やってる人って、塩野七生が好きな人は比較的ヴェネツィア選びますよね。対照的にマスター&コマンダーみたいに海外の海洋冒険譚を好む人はイングランドに偏っている気がする。船の名前の頭に「H.M.S.」ってつけてる人は、きっとたいがい海洋冒険譚ファンだと思います。Zサバで、イングランドとヴェネツィアが、同盟国として比較的良好な関係を続けていられるのも、どこかでこういう歴史ロマン派が多いお国柄であることが影響しているのかも知れませんね。
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