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&bold(){710 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/06/16(火) 22:48:58 ID:MLFt1gXe} 「なんでこの状況なんですか?」 ずず、とまぁあまり美味しくないのは分かってるが、向かいの彼女は美味しくなさそうにお茶を飲む 何故なら、私が淹れたからだ。比較したら当然美味しくはないだろう 開いている窓から入ってくる風が髪を揺らして、頬の熱を冷ましてくれた 「いやぁ、たまにはいいじゃんか。2人っきりってのも」 「いや、私は構わないんですが、…TPOって知ってます?」 「TPO?今CMでやってるアレ?」 私は自分で買って来たポテチを一枚摘んで、ぱりっと噛む 僅かな顎の動きが頬に熱を戻してくれた、こんにゃろう 「違います。Time・Place・Occasionの頭文字ですよ」 「私はOpportunityで習ってたよ」 「知ってるんですか」 運動部の声が窓から入り込んで来る またもや入ってきた一陣の風がポテチを揺する 「まぁねー。んで、それが?」 「"Time"……今5時です」 「そうだね。んで、"Place"?」 「ええ、ここは部室ですよね。軽音部の」 そして、今私達はいつものように机を合わせた、部屋の隅で座っている 「うん、そうだね。それで?」 「"Occasion"……というか、"Situation"ですよ」 かちゃ、と猫を模したマグカップが皿と当たって音を生じた 「なんで私と律先輩の2人だけしかいないんですか?」 梓は不安そうに言った 「いやぁ、だって他3人とも用があるみたいでさー」 「じゃあそう言ったらいいじゃないですか…入って来た瞬間、入部した日みたいに飛びついて来ましたよね」 直後、私は梓にビンタされた。だから今、頬が赤い。じんじんする 「だって、梓帰っちゃうじゃん」 背凭れに寄りかかって、後頭部の位置で手を組む 「ていうか律先輩が帰ってないのが不思議なんですけど」 梓もポテチを取って、小さく咥えて食べた。可愛らしいなぁ 「だって梓の教室行っても梓見当たんなかったしさー、ケータイ忘れたしさー」 「あ、そうだったんですか。すいません、職員室行ってたんで…」 「うん、まぁ謝らなくてもいいんだけどね」 そこで私はカバンから二つ、薄い冊子を出した 「? 何ですか?」 梓にその内1つを手渡す 梓は不思議そうにそれを開けた 「これ、譜面ですか」 「そうだよっ。あのさ、2人で練習しない?」 思わず机に乗り上げた 「へ?私はいいですけど…」 そう言う梓の視線は私の顔で固定され、口が半開きになっている 理由は推測出来た 「……私が真面目になっちゃ変か?」 目を細めて言ってやると、梓は急に頬を赤らめて譜面で顔を隠す 「えっ、いえ。私は嬉しいです!」 「私だってちゃんとやるんだぞ? ていうか、これドラム難しいんだよね。だから付き合ってくんない?」 事実、家で軽く仮想ドラムをしてたが、どうもリズムが取り辛かった 澪・唯・ムギがいないのは偶然だったが、私はこれを好機と捉えさせて貰った。すまん! 「はいっ、私で良ければ♪」 梓の笑顔は多分、私が練習熱心なのが嬉しかったんだろうな…、と心の中で嘆いた 10分くらいの個人での調整の後、私達は部分的に演奏した &bold(){713 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/06/16(火) 22:49:40 ID:MLFt1gXe} &nowiki(){>>710} 「いやぁ、ありがとね梓っ」 「いえ、こちらこそです。私のパートもやってみると、中々楽しく弾けましたし」 程よく暗くなって来たトコロで、私は梓と帰る事にした 帰路をずれて、いきつけのアイス屋で寄り道をしている "お礼"としてアイスを奢ってあげると、「先輩らしいトコロ見せなくてもいいですよ?」と言われた ……梓酷くないか? 「冗談ですよ。ありがとうございます♪」 私はチョコチップのアイス、梓はバニラのアイスをアイス屋前のベンチで食べた 梓に部分部分で叩き方を教わったりして、暫く談笑する 気付くと、夕焼け空も群青色より深い青に変わり掛けている 「わっ、もうこんな時間!」 気付かせたのは梓だった 「え?うおっ!夏が近づくとわかんないなぁ」 私達2人は充分なくらい温まったベンチから腰をあげた 「ホント、そうですね」 と、焦りつつも走るつもりは毛頭無かった。梓も別にいいらしい 「あれ、次みんなで弾くんですよね?」 あれ、が譜面だと気付くのに数秒掛かった 「ああ、アレ弾けたらカッコイイだろうなって思うんだ」 「私もそう思います」 十字路に差し掛かると、私と梓の帰路が違っていた 「じゃ、私こっちなんで。今日は楽しかったです、アイスご馳走様でしたっ」 「いいっていいって。こっちこそ長いコトありがとねー」 「唯先輩がいても、ちゃんと明日は練習して下さいよ?」 「わかったわかった。ちゃんとやるって」 梓の一礼に手を振り、お互いが互いを背にして別れた >出典 >【けいおん!】田井中律は冷ピタ可愛い23【ドラム】
&bold(){710 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/06/16(火) 22:48:58 ID:MLFt1gXe} 「なんでこの状況なんですか?」 ずず、とまぁあまり美味しくないのは分かってるが、向かいの彼女は美味しくなさそうにお茶を飲む 何故なら、私が淹れたからだ。比較したら当然美味しくはないだろう 開いている窓から入ってくる風が髪を揺らして、頬の熱を冷ましてくれた 「いやぁ、たまにはいいじゃんか。2人っきりってのも」 「いや、私は構わないんですが、…TPOって知ってます?」 「TPO?今CMでやってるアレ?」 私は自分で買って来たポテチを一枚摘んで、ぱりっと噛む 僅かな顎の動きが頬に熱を戻してくれた、こんにゃろう 「違います。Time・Place・Occasionの頭文字ですよ」 「私はOpportunityで習ってたよ」 「知ってるんですか」 運動部の声が窓から入り込んで来る またもや入ってきた一陣の風がポテチを揺する 「まぁねー。んで、それが?」 「"Time"……今5時です」 「そうだね。んで、"Place"?」 「ええ、ここは部室ですよね。軽音部の」 そして、今私達はいつものように机を合わせた、部屋の隅で座っている 「うん、そうだね。それで?」 「"Occasion"……というか、"Situation"ですよ」 かちゃ、と猫を模したマグカップが皿と当たって音を生じた 「なんで私と律先輩の2人だけしかいないんですか?」 梓は不安そうに言った 「いやぁ、だって他3人とも用があるみたいでさー」 「じゃあそう言ったらいいじゃないですか…入って来た瞬間、入部した日みたいに飛びついて来ましたよね」 直後、私は梓にビンタされた。だから今、頬が赤い。じんじんする 「だって、梓帰っちゃうじゃん」 背凭れに寄りかかって、後頭部の位置で手を組む 「ていうか律先輩が帰ってないのが不思議なんですけど」 梓もポテチを取って、小さく咥えて食べた。可愛らしいなぁ 「だって梓の教室行っても梓見当たんなかったしさー、ケータイ忘れたしさー」 「あ、そうだったんですか。すいません、職員室行ってたんで…」 「うん、まぁ謝らなくてもいいんだけどね」 そこで私はカバンから二つ、薄い冊子を出した 「? 何ですか?」 梓にその内1つを手渡す 梓は不思議そうにそれを開けた 「これ、譜面ですか」 「そうだよっ。あのさ、2人で練習しない?」 思わず机に乗り上げた 「へ?私はいいですけど…」 そう言う梓の視線は私の顔で固定され、口が半開きになっている 理由は推測出来た 「……私が真面目になっちゃ変か?」 目を細めて言ってやると、梓は急に頬を赤らめて譜面で顔を隠す 「えっ、いえ。私は嬉しいです!」 「私だってちゃんとやるんだぞ? ていうか、これドラム難しいんだよね。だから付き合ってくんない?」 事実、家で軽く仮想ドラムをしてたが、どうもリズムが取り辛かった 澪・唯・ムギがいないのは偶然だったが、私はこれを好機と捉えさせて貰った。すまん! 「はいっ、私で良ければ♪」 梓の笑顔は多分、私が練習熱心なのが嬉しかったんだろうな…、と心の中で嘆いた 10分くらいの個人での調整の後、私達は部分的に演奏した &bold(){713 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/06/16(火) 22:49:40 ID:MLFt1gXe} &nowiki(){>>710} 「いやぁ、ありがとね梓っ」 「いえ、こちらこそです。私のパートもやってみると、中々楽しく弾けましたし」 程よく暗くなって来たトコロで、私は梓と帰る事にした 帰路をずれて、いきつけのアイス屋で寄り道をしている "お礼"としてアイスを奢ってあげると、「先輩らしいトコロ見せなくてもいいですよ?」と言われた ……梓酷くないか? 「冗談ですよ。ありがとうございます♪」 私はチョコチップのアイス、梓はバニラのアイスをアイス屋前のベンチで食べた 梓に部分部分で叩き方を教わったりして、暫く談笑する 気付くと、夕焼け空も群青色より深い青に変わり掛けている 「わっ、もうこんな時間!」 気付かせたのは梓だった 「え?うおっ!夏が近づくとわかんないなぁ」 私達2人は充分なくらい温まったベンチから腰をあげた 「ホント、そうですね」 と、焦りつつも走るつもりは毛頭無かった。梓も別にいいらしい 「あれ、次みんなで弾くんですよね?」 あれ、が譜面だと気付くのに数秒掛かった 「ああ、アレ弾けたらカッコイイだろうなって思うんだ」 「私もそう思います」 十字路に差し掛かると、私と梓の帰路が違っていた 「じゃ、私こっちなんで。今日は楽しかったです、アイスご馳走様でしたっ」 「いいっていいって。こっちこそ長いコトありがとねー」 「唯先輩がいても、ちゃんと明日は練習して下さいよ?」 「わかったわかった。ちゃんとやるって」 梓の一礼に手を振り、お互いが互いを背にして別れた >出典 >【けいおん!】田井中律は冷ピタ可愛い23【ドラム】 #comment_num2(below,log=コメント/ある日の部活)

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