「SS/短編-けいおん!メンバー/オールキャラ/一雫」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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&bold(){231 :一雫①:2009/05/30(土) 01:38:28 ID:EsOjbtai}
ある日の事。律の携帯電話に1通の着信があった。
澪「ははは、もう何かおっかしくてさぁ~」
唯「すご~い、すご~い」
律「はっはっはっ!」
(ALL I WANT~♪ ALL I WANT~♪※着信音)
律「ん、電話・・・もしもし?父さ・・・えっ?・・・」
唯(どうしたんだろう、律っちゃん?)
律「う、うん・・・部活終わったら・・・え・・・うん・・・」
紬(何かあったのかしら・・・?)
律「うん・・・じゃあ、すぐ帰るよ・・・」
澪(やけに切羽詰ってるな・・・)
律「ふう・・・皆ごめん!今日はなんか用事が出来ちゃったみたいでさ・・・ははは!」
紬「本当ですか?あら、どうしましょうか・・・?」
唯「え~!帰っちゃうの?このカステラ美味しいのに~!」
律「私の分も食べていいからっ!ごめんなぁ、ムギ・・・」
紬「ええ、いえ・・・」
澪「何があったんだ」
律「ああ、ちょっとな!それじゃ・・・また明日な!ホントにごめんっ!」
澪「・・・」
納得のいかない表情を浮かべる澪。去っていく律をジッと睨みつける。
カンが働いたのか、何故か澪はその場に黙り込んでしまう。
&bold(){232 :一雫②:2009/05/30(土) 01:40:11 ID:EsOjbtai}
帰り道。澪は方向の違う唯、紬と別れいつもの帰路を行く。
普段は律と歩くその道を、今日はたった一人で。
澪「仕方ない・・・よし、ドラム抜きだけど、練習はじめるか!」
唯「う、うん。でも大丈夫かなぁ、律っちゃん・・・」
澪「大丈夫さ。アイツはアイツで埋め合わせはちゃんとする奴だからな」
紬「でも、こんな突然なにがあったんでしょう・・・私も心配になってきたわ」
澪「と、とにかく・・・!私達だけでもビシッとしないと!ささ、始めるぞ」
(唯とムギ、元気なかったなぁ・・・)
(あんな事言っちゃったけど、私もなんだか・・・ハァ・・・)
軽音部は今まで律が引っ張ってきた。だからこそ、自分達3人もそれに応えられるよう
例え律が不在でも残されたメンバーだけでしっかり活動しよう。
あくまで気丈に振る舞っていた澪。
そんな生真面目な性格が災いしたのか、澪も一抹の焦りを覚えるようになっていった。
(うう、用件くらいちゃんと伝えろよな・・・!)
&bold(){234 :一雫③:2009/05/30(土) 01:41:12 ID:EsOjbtai}
律が学校を休んで3日が経とうとしていた。
今まで遅刻や欠席であれば、決まって澪にメールを送っていたのだが
今回はそれすら無かった。澪の焦りもピークに達していた。
部室からは次第に笑い声が消えていった。
律1人がいないだけで、この数日間が異様に長く、重たく感じた。
今日もいつもの道を一人で帰る澪。
ついに業を煮やし、携帯電話を取り出した。
その時だった。話し声が澪の耳に入ってきた。
「田井中さんの奥さん、ご病気で倒れられたんですって・・・」
(うそ・・・)
寝耳に水だった。思わず、その場に立ち尽くしてしまう澪。
(おばさん・・・が?)
長年、お世話になっている親友の母親。
一目散にメールを送信しようとした澪だったが、言葉が見つからなかった。
雨が降ってきた。傘のない澪は、ただ冷たい雨に打たれるしかなかった。
&bold(){237 :一雫④:2009/05/30(土) 01:43:48 ID:EsOjbtai}
翌日。前日の雨はすっかりやみ、暖かな太陽が校内に降り注いでいた。
この日は午前中から練習をする予定だった事もあり
唯、澪、紬の3人は部室に集まっていた。
どこかしら気まずい空気があたりを包み込もうとしていた。
(昨日のこと、話したほうがいいのかな・・・)
知ってしまった以上、伝えておかなくては。そんな気持ちが先走り
澪が口を開こうとした刹那、部室のドアが開いた。
律がやってきた。
律「みんなゴメンなぁ~、ちょっと家の用事で・・・」
澪「律・・・私、聞いちゃったんだ・・・おばさんが病気で・・・」
律「ああ、それなら心配ないですわん♪週明けには退院でき・・・」
澪「バカッ!なんで・・・そんな大事なこと黙ってたんだよ!!」
律「え、いやあ・・・皆に心配かけちゃマズいかなって・・・」
唯「本当なの?澪ちゃん!律っちゃん!」
紬「お母様が・・・だから、あの時あんなに・・・」
律「だって・・・私の家の事だしさ・・・あはは・・・」
唯「律っちゃん、辛いことがあるならなんだって話してごらんよ」
紬「そうですよ・・・私達、今まで助け合ってここまで来たんじゃないですか」
律「ゆ、唯・・・む、ムギまで・・・そんな・・・ぐすっ」
澪「私達にはあんなに世話焼いてくれるのに、自分の事が疎かになってどうするんだよ」
律「うう・・・ぐすっ・・・つ、辛かった・・・すごく・・・ううう・・・」
澪「少しは私達の事も頼ってくれたっていいじゃないか、部長」
律「うええええええん・・・ぐすっ・・・・・ぐす・・・」
澪「ホント・・・バカなんだから」
律「ぐすっ・・・バカバカ言うなぁ~!うわああん・・・」
唯「律っちゃん、みんな一緒だよ♪いっしょいっしょ♪」
紬(私、本当に素敵な友達に出会えて良かったわ)
律(一人で悩むなんてバカらしい!私にはみんなが付いてるんだ!よし、今日もやるぞ!)
>出典
>【けいおん!】田井中律はタンコブ可愛い12【ドラム】
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&bold(){231 :一雫①:2009/05/30(土) 01:38:28 ID:EsOjbtai}
ある日の事。律の携帯電話に1通の着信があった。
澪「ははは、もう何かおっかしくてさぁ~」
唯「すご~い、すご~い」
律「はっはっはっ!」
(ALL I WANT~♪ ALL I WANT~♪※着信音)
律「ん、電話・・・もしもし?父さ・・・えっ?・・・」
唯(どうしたんだろう、律っちゃん?)
律「う、うん・・・部活終わったら・・・え・・・うん・・・」
紬(何かあったのかしら・・・?)
律「うん・・・じゃあ、すぐ帰るよ・・・」
澪(やけに切羽詰ってるな・・・)
律「ふう・・・皆ごめん!今日はなんか用事が出来ちゃったみたいでさ・・・ははは!」
紬「本当ですか?あら、どうしましょうか・・・?」
唯「え~!帰っちゃうの?このカステラ美味しいのに~!」
律「私の分も食べていいからっ!ごめんなぁ、ムギ・・・」
紬「ええ、いえ・・・」
澪「何があったんだ」
律「ああ、ちょっとな!それじゃ・・・また明日な!ホントにごめんっ!」
澪「・・・」
納得のいかない表情を浮かべる澪。去っていく律をジッと睨みつける。
カンが働いたのか、何故か澪はその場に黙り込んでしまう。
&bold(){232 :一雫②:2009/05/30(土) 01:40:11 ID:EsOjbtai}
帰り道。澪は方向の違う唯、紬と別れいつもの帰路を行く。
普段は律と歩くその道を、今日はたった一人で。
澪「仕方ない・・・よし、ドラム抜きだけど、練習はじめるか!」
唯「う、うん。でも大丈夫かなぁ、律っちゃん・・・」
澪「大丈夫さ。アイツはアイツで埋め合わせはちゃんとする奴だからな」
紬「でも、こんな突然なにがあったんでしょう・・・私も心配になってきたわ」
澪「と、とにかく・・・!私達だけでもビシッとしないと!ささ、始めるぞ」
(唯とムギ、元気なかったなぁ・・・)
(あんな事言っちゃったけど、私もなんだか・・・ハァ・・・)
軽音部は今まで律が引っ張ってきた。だからこそ、自分達3人もそれに応えられるよう
例え律が不在でも残されたメンバーだけでしっかり活動しよう。
あくまで気丈に振る舞っていた澪。
そんな生真面目な性格が災いしたのか、澪も一抹の焦りを覚えるようになっていった。
(うう、用件くらいちゃんと伝えろよな・・・!)
&bold(){234 :一雫③:2009/05/30(土) 01:41:12 ID:EsOjbtai}
律が学校を休んで3日が経とうとしていた。
今まで遅刻や欠席であれば、決まって澪にメールを送っていたのだが
今回はそれすら無かった。澪の焦りもピークに達していた。
部室からは次第に笑い声が消えていった。
律1人がいないだけで、この数日間が異様に長く、重たく感じた。
今日もいつもの道を一人で帰る澪。
ついに業を煮やし、携帯電話を取り出した。
その時だった。話し声が澪の耳に入ってきた。
「田井中さんの奥さん、ご病気で倒れられたんですって・・・」
(うそ・・・)
寝耳に水だった。思わず、その場に立ち尽くしてしまう澪。
(おばさん・・・が?)
長年、お世話になっている親友の母親。
一目散にメールを送信しようとした澪だったが、言葉が見つからなかった。
雨が降ってきた。傘のない澪は、ただ冷たい雨に打たれるしかなかった。
&bold(){237 :一雫④:2009/05/30(土) 01:43:48 ID:EsOjbtai}
翌日。前日の雨はすっかりやみ、暖かな太陽が校内に降り注いでいた。
この日は午前中から練習をする予定だった事もあり
唯、澪、紬の3人は部室に集まっていた。
どこかしら気まずい空気があたりを包み込もうとしていた。
(昨日のこと、話したほうがいいのかな・・・)
知ってしまった以上、伝えておかなくては。そんな気持ちが先走り
澪が口を開こうとした刹那、部室のドアが開いた。
律がやってきた。
律「みんなゴメンなぁ~、ちょっと家の用事で・・・」
澪「律・・・私、聞いちゃったんだ・・・おばさんが病気で・・・」
律「ああ、それなら心配ないですわん♪週明けには退院でき・・・」
澪「バカッ!なんで・・・そんな大事なこと黙ってたんだよ!!」
律「え、いやあ・・・皆に心配かけちゃマズいかなって・・・」
唯「本当なの?澪ちゃん!律っちゃん!」
紬「お母様が・・・だから、あの時あんなに・・・」
律「だって・・・私の家の事だしさ・・・あはは・・・」
唯「律っちゃん、辛いことがあるならなんだって話してごらんよ」
紬「そうですよ・・・私達、今まで助け合ってここまで来たんじゃないですか」
律「ゆ、唯・・・む、ムギまで・・・そんな・・・ぐすっ」
澪「私達にはあんなに世話焼いてくれるのに、自分の事が疎かになってどうするんだよ」
律「うう・・・ぐすっ・・・つ、辛かった・・・すごく・・・ううう・・・」
澪「少しは私達の事も頼ってくれたっていいじゃないか、部長」
律「うええええええん・・・ぐすっ・・・・・ぐす・・・」
澪「ホント・・・バカなんだから」
律「ぐすっ・・・バカバカ言うなぁ~!うわああん・・・」
唯「律っちゃん、みんな一緒だよ♪いっしょいっしょ♪」
紬(私、本当に素敵な友達に出会えて良かったわ)
律(一人で悩むなんてバカらしい!私にはみんなが付いてるんだ!よし、今日もやるぞ!)
>出典
>【けいおん!】田井中律はタンコブ可愛い12【ドラム】
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